嫉み毒の解毒方法

2015/03/10/

バイオ個性で食べる、心と体をつないで健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。

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人生は自分に足りないものを思い知らされることの連続

いつだって、自分よりも成功している人がいて、もっと才能をもっている人がいて、もっと魅力的で、私達が達成したい目標をとっくに達成してしまっている人がいます。

私達は、日々、そうした人達に出くわします。そして、大抵、彼等と知り合いだったり、家族だったり、同僚だったりします。

時々、そうした出会いは私達に苦い思いを残したり、嫉みの炎を燃え上がらせたりします。

嫉み毒に刺された瞬間です。

「他者が所有しているものを欲する心の状態」と定義される「嫉み」は、セルフエスティーム(真の自尊心・自己愛)を打ちのめす毒々しい感情です。

他者の成功をつぶすヒラメキを生み、時として、相手を破滅させるような暴力的行動のきっかけを作ることさえあります。同時に、自分自身の気分をも悪くさせ、自己嫌悪の感情を生むものです。

愛着ホルモンが多い人ほど嫉み毒も多い

面白いことに、脳科学的には、愛情ホルモンのオキシトシンが多く分泌されている人ほど、嫉みの毒を多く持っている人です。

オキシトシンは、子育て中の母親の脳で多く分泌されます。

それは子供を育てていくうえで欠かせない子供への愛情を深く抱かせることに大きな役割を果たしています。しかし、子供への愛情の裏返しとして、愛情の外にあるものに対する嫉みや嫉妬の感情も生んでしまうのです。

もちろん、子育て中の母親以外でも、男性でも女性でもオキシトシンは分泌されます。

つまり、周囲の人達を、仲間か敵かと言ったように単純な二極で考える傾向にある人ほど、嫉み毒に刺されやすいと脳科学的には言えるのでしょうね。

では、嫉み毒に刺された時、私達は、どのように振舞い、その毒を心の中から解毒したら良いのでしょうか。

ジュリアナ・ブレインズ博士が書かれた嫉みの解毒方法に「なるほど」と思いましたので、和訳要約してご紹介します。

嫉みの解毒方法

Juliana Breines, Ph.D., July 11, 2013

1.嫉みを認知する

自分の中の嫉みの感情を認めることは怖いものです。なぜなら、それは、自分自身の弱さや不安、そして自信の無さを認めることになってしまうからです。

嫉み毒に刺された最初のサインは、嫉みの対象に対する非論理的な感情や敵対心です。彼等の姿を見ただけで身の毛がよだちます。彼等があなたに対して特に何も悪いことをしていないのに、です。

こうした具体的な理由もなく起こる相手に対する拒絶の感情が、最悪なあなたを誕生させます。

気づきは解毒の最初の一歩

その感情があなたの人間関係を破壊してしまう前に、あなたの中にあるその存在を認知することが大切です。「私はあの人を嫉んでいる」という気づきが解毒には重要です。

ある種の嫉みは、心拍数の増加や筋肉の緊張、手のひらの汗など肉体的なサインとなって現れることがあるので、体に起こるサインに注意を向けることも役立ちます。

2. そのプライドは嫉みの裏返しと気づく

嫉みの感情をプライドに置き換えようとするのは、やりがちですが、大した解毒効果はありません

例えば、「確かに彼女の車は高級車だわ。でも私の方が魅力的だわ。」というのは、あまり解毒効果がありません。

その時は、なんとなく溜飲が下がったような気分になるかもしれませんが、それほど長くないうちに、もっと高級な車に乗った、あなたよりもずっと魅力的な女性に出会うものです。

つまり、自分の嫉みの源と同じレベルで自慢しても、持続可能な解毒方法にはならないということです。

自分の気分を高めるために、常に誰かが誰かを下にランクづけしているような、不安定な社会的比較階級制度の中にとどまっているだけです。

見栄よりも自己肯定感を高める

嫉み毒の痛みに対して、セルフエスティーム(自己肯定感、自尊感情)を高めるように行動してみましょう。

あなた自身がもがいている時に、誰かが上手にやっているのを見るのは辛いという自らの感情を認識し、能力の限界や不安を抱いているのはあなただけではないということを自分自身に言い聞かせましょう。

もっとも成功していると思われる人達ですら、自分の能力に時に疑問を抱くものです。完璧な人などいません。完璧でないということは、人間だということと同義です。

3.人生は多面的だと認識する

嫉みは、誉め言葉にもなります。(嫉まれたい人もいます。)

しかし同時に相手を非人間的なものに変えてしまうことがあります。相手の真の姿や人生を、極端に狭く偏った側面のみで定義していることが多いものです。

理想的で完璧な人生を送っている様に見える人を嫉んだことはありませんか?

しかしその後、彼等もまた大きな困難に見舞われていたことを知ったことはありませんか?こうしたケースは、あなたが思う以上に多いものです。

私達は、誰かの魅力的な人生に対する嫉みの毒に刺されている時、人生は多面的で、幸せだけではなく困難もつきものであることを忘れがちです。SNSが良い例です。

だからと言って、他者の苦しみを探せと言っているのではありません。

相手の全てを知っているわけではないことを理解する

他者の欠点を探す必要はありません。ただ、他者を多面的に、彼等の人生の全体を見るように心がけることが大切です。

人生には悲しみと喜びがあり、人には長所と短所があるものです。

そう考えることで、あなたが見過ごしたかもしれない物事に気づけるようになります。

他者を多面的に見ることができれば、私達は、彼等の成功を心から喜べるようになります。そして、助けが必要となった時に、お互いにポジティブなサポートを提供できるような関係を築くことができるのです。

4.嫉みを自己啓発の燃料に

嫉みの感情によって、あなたが何を欲しているのかに気づけることがあります。

人は、自分が手に入れたいけれども、手に入れられないもの(物、才能、容姿、財など)を持っている人を嫌うと言います。

例えば、仕事の生産性が高い同僚が妬ましい場合、あなたは、その同僚の様に生産性高く仕事をしたいと思っているのではないでしょうか。あなたの嫉みの感情は、あなたがもっと効率よく生産性高く働きたいと思っていることを教えてくれます。

嫉ましい相手からアドバイスをもらう

効率よく働いている同僚から、タイムマネジメントの方法などについてアドバイスをもらうのもいいと思います。そのことであなたの生産性が高まれば、もうその人を嫉む必要はなくなります。

誰かを貶めるのではなく、誰かを高めることで、自分自身もいっしょに高めることができれば最高です。

5.あなた自身の恵みを認知する

嫉みは自分自身の恵みではなく、他者の恵みを数える行為だ
(envy is counting the other fellow’s blessings instead of your own)」

という米語の諺があります。

自分の恵みを数えるのは、自分がいかに他者よりも優れているのかエゴを満足させるための行為ではありません。

自分の恵みを数える、認知することは、あなたにとって人生で本当に大切なもの、目に見えないもの、触れることができないもの、そして、社会の物差しでは測れないもの、を思い出させてくれます。

感謝する

嫉みは、私達から幸福感やエネルギーを奪い去ります。でも、感謝の気持ちは、私達が見過ごしてしまった物事の豊かさを再発見させてくれます。

自分よりも劣った人がいるから自分を好きでいられる、自分よりも優れた人がいるから自分は不幸なのではなく、自らの存在そのものを愛してあげられるようになれるといいですね。

原典:”5 Antidotes to the Poison of Envy“, Juliana Breines, Ph.D., July 11, 2013, In Love and War

地雷を踏んでしまった私の体験

私がまだヘルスコーチの資格を取得するための勉強をしていた頃、既に資格を取得した方とランチをご一緒させていただく機会がありました。その時、雑談の中で、私のひどい方向音痴について、サラリーマンだった頃の話をしました。

「毎日通っている通勤の駅なのに出口を間違えて、他社の社員から、『森さん、出口違いますよ』って声をかけられて恥ずかしかったことがある。」と。

すると、思いがけない、まったく想定外の答えが返ってきてしまったんです。

それって、自分は他社の人にも知られている
有名人だったと言いたいんですか?

ただ単に、私が「いかに方向音痴でおっちょこちょいか」という話のつもりでした。そして自社の人ならまだしも他社の人にまで見とがめられて「本当に恥ずかしかった」ということを言いたかっただけです。

その時は、ただただ思いがけない毒のある返答にとまどってしまったのですが、今思えば、私が彼女と同じ資格を目指しているということが、彼女の中で何らかの不安をかきたてたのかもしれません。

そして、彼女はこんなことも言いました。

私って嫉まれることが多いんですよね

彼女に対する私の印象は、上記の瞬間毒を除いては、概ねフレンドリーでしたから、なぜ、彼女が嫉まれるのかよく理解できず、「なぜ?」と訊いてしまいました。

後から判ったことですが、「私は嫉まれやすい」と言うことで、彼女は自分が「嫉まれるほど恵まれている」ということを伝えたかったのでした。

私が何気なくした他の話の中に、彼女が「私って嫉まれやすいのよ」と敢えて言いたくなるような、彼女を刺激する要素があったのかもしれません。

不覚にも、その時は、まったく思いが及ばずに、「なぜ?」と訊いてしまったのは痛いです。「あなたが嫉たまれるほど恵まれているようには思えません。」という意味にきっと彼女には聞こえてしまったと思うのです。

それから、彼女には無視され、避けられたままです。

ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス

同じ話を聴いても、フラットに受け止められる人もいれば、比較競争に受け止めてしまう人もいる。少しでも誰かとの比較競争優劣ではなく、階級マインドから解放されて、自分の存在そのものを愛してあげられるよう、嫉み毒を上手にデトックスしながら、毎日を過ごすきっかけになったら嬉しいです。

公認ホリスティック・ヘルスコーチは、食事だけでなく、あなたを取り巻く様々なこと(環境、仕事、家族、人間関係など)を考慮して、プログラムに反映させ、あなたが、なりたいあなたになれるようコーチングを提供します。

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参考:

ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング