食で心と体をつなぐ – ホリスティック・ヘルスコーチング の ソフィアウッズ・インスティテュート

あなたのバイオ個性に着目するNYC発ポストモダンな食事法

アルツハイマー病・認知症(3)予防と改善の食事(つづき)

アルツハイマー病や認知症の予防、あるいは、症状の進行を遅くする効果のあるホリスティックな方法を4回に渡ってお伝えしています。今回は、食事法の第3回目です。

第1回目では、食事バランスと野菜について、第2回目では、果物とナッツ、ハーブとスパイスについてお伝えしました。第3回目は、脂質ミネラルについてご紹介します。DS049_L

4.良質な脂肪

オメガ3不飽和脂肪酸

オメガ3不飽和脂肪酸が多い油は、亜麻仁油(フラックスシードオイル)、えごま油、魚油オリーブオイルです。

2012年までに発表されている研究はいずれも、初期のアルツハイマー病あるいは初期の認知症の患者には効果があるものの、病状が進んでしまった患者にはあまり効果がないことを報告しています。

ただ、これらの研究は短期間に行われたもので、長期に渡ってのオメガ3不飽和脂肪酸の摂取が行われていないことから、病状が進んだ患者に対しても、長期間のオメガ3不飽和脂肪酸の摂取によって、改善される可能性があるのではないかと期待されています。

実際に、マウスを使った実験では、マウスの寿命(2年)の約10%、つまり2か月半の間、オメガ3不飽和脂肪酸を与え続けたところ、アミロイドβタンパクの蓄積を減少させ、脳細胞死を減少させ、認知機能を改善したと報告されています。この効果は、メスよりもオスで顕著であったとのことですが、脳細胞死の減少はメスで顕著だったとのことです。

寿命の10%という期間を人間に単純に当てはめると、7年から8年ということになります。かなりの長期となりますが、日々の食事にオメガ3不飽和脂肪酸を取入れない理由はないですよね。

PCRM(Physicians Committee of Responsible Medicine、責任ある医療を目指す医師の会)は、トランス脂肪酸と飽和脂肪酸の摂取を控えることも推奨しています。トランス脂肪酸とは、植物油に水素を添加して作られる化合物で、マーガリンショートニング植物油脂などと呼ばれているものです。また、コーヒー用のクリームなどもトランス脂肪酸です。トランス脂肪酸については、今年(2015年)6月に、米国食品医薬品局(FDA)によって、危険物質と認定されています。

飽和脂肪酸は、動物性脂肪やココナッツオイル、乳性脂肪などに多い脂肪の成分です。適度に摂れば善玉コレステロールの原料となりますが、摂り過ぎると悪玉コレステロールになってしまうので、「適度に」が大切ですね。

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5.ミネラル

アルミニウムを避ける

アルミニウムは神経毒ですから、ココア重曹などには含有されていることが多いので、アルミの入っていないものを使用するようにしましょう。

銅、鉄分、亜鉛のサプリメントを避ける

PCRMは、マルチビタミンのサプリメントを飲む場合には、胴や鉄分が含まれていないものを使用することを推奨しています。

確かに、これらのミネラルは、食事から摂る分には過剰になることも不足することもあまりありませんが、サプリメントで摂る場合には、過剰になることが容易です。過剰摂取した場合に脳に蓄積されることが観察されていますので、サプリメントにはご注意ください。

食品ミネラルとしては、次の研究報告がありました。

約20年前の1998年に発表された研究では、アルツハイマー病の患者の脳のプラークに、通常よりも高いレベルの鉄分亜鉛が検出されたことから、それらのミネラル成分が、アルツハイマー病と関係があるのではないかと報告しています。

しかし、その後の2011年に発表された研究は、アルツハイマー病の患者の95%に現れる脳アミロイド血管症について調査しているのですが、この研究は、重度の脳アミロイド血管症の患者の脳には、非ヘム鉄が高レベルで存在していたと報告しています。脳アミロイド血管症は、脳に微小出血を起こす血管障害であることから、高い鉄分レベルは、この脳内の微小出血によるものと推察できます。したがって、アルツハイマー病患者の脳内の高レベル鉄分は、血管障害による結果であって、高レベルの鉄分が脳の血管障害を引き起こすとまでは、言えないようです。

また、亜鉛は、大脳灰白質で、高レベルで存在していること、銅はアルツハイマー病の細胞自体では減少しており、血管系(循環器系)に集中して存在していたと報告しています。

更に、2014年に発表された研究は、アルツハイマー病で亡くなった患者の脳を調査しています。重度のアルツハイマー病の患者の脳の新皮質では、鉄分が高レベルで存在していたものの、銅は減少しており、亜鉛レベルは、健常者の脳と変わりはなかったと報告しています。

こうしたことから、銅、亜鉛、鉄分については、アルツハイマー病との関連性(相関関係)はあるものの、これらのミネラルがアルツハイマー病の原因物質であるとする、因果関係の存在を証明するまでには至っていません。

ただ、初めにご紹介した通り、サプリメントでこうしたミネラルを過剰摂取すると、脳への蓄積が観察されていますので、念のため、PCRMが推奨するように、サプリメントは避けることが大切だと言えますね。

参考:
鉄分の多い食品
亜鉛を多く含む食品
銅は摂るべき?摂るべきでない?』 銅と鉄分、亜鉛との関係についてはこちらに詳細をまとめています。

アルツカルシウムのサプリメントを避ける

カルシウムについては、既にアルツハイマー病との関係性が判明しています。

加齢によって脳の松果体が石灰化(カルシウム結晶)を起こすことが判っています。松果体は、アミロイドβタンパクの合成を抑制する働きがあるメラトニンと呼ばれる脳内ホルモンを分泌する器官です。

メラトニンの生成は年齢と共に減っていきますが、アルツハイマー病患者ではその減少速度が急激であることも報告されています。メラトニンの分泌の減少が加齢によってなぜ起こるのか、なぜ松果体の石灰化(カルシウム結晶化)が起きるのかといった仕組みの全容解明はまだなされていません。

ただ、予防として、サプリメントでカルシウムを摂らないことが重要だと言われています。

参考:
カルシウムのサプリメントが心疾患と脳障害を
カルシウムを多く含む食品

脳の石灰化を予防する

– メラトニン –

メラトニンは、食べ物から直接摂取してもちゃんと血中に吸収され、脳内で分泌されることが、最近の研究で明らかにされています。

メラトニンを多く含む食品は、オレンジ色のパプリカ、クルミ、フラックスシード(麻の実)やトマト、スパイスのフェヌグリークやマスタードシード、クコの実、ラズベリー、サクランボ、アーモンド等です。

特に、サクランボ1g中には、13.5ng(ナノグラム)のメラトニンが含まれていて、一日の必要最低限なメラトニンは、サクランボジュース大さじ2杯でとれるとのことです。

参考:
食べられるメラトニン
メラトニンが豊富な宝石フルーツ – サクランボの5つの効能

– フィチン酸 –

また、松果体の石灰化を抑制する作用をもつフィチン酸を補うことが予防になるのではないかとの仮説が立てられています。

フィチン酸と言えば、玄米など穀類種(たね)ナッツの皮に含まれている、抗酸化作用をもった成分です。大腸がん予防に効果があることは、以前、『フィチン酸って本当に悪者なの?』や『健康に良いはずの玄米食の落とし穴』で、玄米の正しい食べ方と併せてご紹介させていただきました。やはり、フィチン酸は、私達にとって必要な成分なんですね。

フィチン酸という側面からも、前回ご紹介した、ナッツ類&シーズ類を食べる意義があるということですね。

 

さて、アルツハイマー病や認知症の予防、あるいは、症状の進行を遅くする効果があるとされる食事や食品について3回に渡ってお伝えしてきました。日々の生活の中に、ちょっとだけ意識して取り入れるだけで大きな違いを生むと思いますよ。そして大切な栄養素は、食事から、食品から摂るということを基本にしてくださいね。

 

公認ホリスティック・ヘルスコーチは、食事だけでなく、あなたを取り巻く様々なこと(環境、仕事、家族、人間関係など)を考慮して、プログラムに反映させ、あなたが、なりたいあなたになれるようコーチングを提供します。

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アルツハイマー病・認知症の予防と改善シリーズ:
アルツハイマー病・認知症(1)予防と改善
アルツハイマー病・認知症(2)予防と改善の食事(つづき)
アルツハイマー病・認知症(4)予防と改善のライフスタイル
アルツハイマー病とツバメの巣(おまけ)
アルツハイマー病は感染するのか?
脳波のひとつガンマ波が脳内のゴミをお掃除 – ガンマ波を発生させるには?

参考文献:

おまけ: 責任ある医療を目指す医師の会(PCRM)の推奨

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Author: Chise

森智世(もりちせ) | 公認 統合食養ヘルスコーチ(Certified Integrative Nutrition Health Coach) / ソフィアウッズ・インスティテュート代表 / 米国代替医療協会(AADP) 公認ホリスティック・ヘルスコーチ / 女子栄養大学 食生活指導士 / 国際ヘルスコーチ協会 公認国際ヘルスコーチ/ 経営学修士(MBA)| ひとりひとりのバイオ個性に着目したポストモダンでホリスティックな食事法を推奨し、マインド・ボディ・コネクション(心と体のつながり)を食を通して実現します。また、私達を取り巻くすべての環境 - 人間関係、仕事などの社会環境、自然環境、体内環境(マイクロバイオーム) - を考慮するボディ・エコロジストです。長期に渡り過ごした米国やヨーロッパの情報も、判りやすく解説を入れて配信していきます。厚生労働省「健康寿命をのばそう」プロジェクトメンバー / 目黒区男女平等共同参画審議会委員 / 日経ウーマンオンライン連載コラム『ホリスティック美女講座』執筆。食事法や健康などご相談のある方やヘルスコーチングを受けてみたい方は初回コンサルテーション(無料)にお申し込みくださいね!

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