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ブロッコリーの正しい調理方法

コラム『果物と野菜はあなたを殺そうとしている』で話題のひとつ、抗酸化物質スルフォラファン

ブロッコリーなどのアブラナ科の野菜に多く含まれている抗酸化物資、抗がん物質、そして肝臓のデトックス物質であるスルフォラファン

スルフォラファンを壊さずに食べることのできる、科学的に正しい調理方法をご紹介します。料理

実は、スルフォラファンは、アブラナ科の野菜に直接含まれているのではありません。
含まれているのは、フィトケミカルのひとつであるグルコシノレートグルコラフェニンと呼ばれる含硫化合物です。

グルコラフェニンは、酵素と結びつくことで、スルフォラファンに変身します。

グルコシノレートには、大きく3種類の型があります。

  1. ひとつは、脂肪族と呼ばれるもので、アラニンイソロイシン、ロイシン、メチオニン、バリンなどの必須アミノ酸から合成されるもの
  2. 2つめは芳香族と呼ばれるもので、フェニルアラニンチロシンなどの必須アミノ酸から合成されるもの
  3. そして、3つめの型が、インドールと呼ばれるもので、やはり必須アミノ酸のトリプトファンから合成されるもの

です。

スルフォラファンに変身するのは、インドール型のグルコシノレートで、ミロシナーゼと呼ばれる食物酵素によって加水分解され、スルフォラファン(イソチアネート)になります。

イソチアネートは、抗がん剤として研究が進められている物質です。スルフォラファン自体も、脳神経の酸化による病気(認知症アルツハイマー病パーキンソン病など)を予防する物質として研究が進められています。

この辺で、頭が少し痛くなった人もいるかも?簡単に言うと、

グルコラフェニン + 酵素ミロシナーゼ 

=> スルフォラファン

生のアブラナ科の野菜に含まれているグルコラフェニンをスルフォラファンに変身させるミロシナーゼは、食物酵素ですから、火に弱く、調理すると壊れてしまいます。つまり、ブロッコリーを茹でてしまうと、ミロシナーゼが死んでしまうので、グルコラフェニンはスルフォラファンにはなれません。そのため、茹でたブロッコリーをいくら食べても抗がん作用も脳神経の酸化予防も期待できません。

もちろん、野菜は、85℃以上で茹でることで、過酸化酵素脂肪酸の酸化酵素抑制することができるので、全ての野菜を茹でることがいけないというわけではありませんから、混同しないでくださいね。これは、あくまでもスルフォラファンを食べることを目的とした、アブラナ科の野菜のお話です。

また、ブロッコリーを生のまま食べても、食物酵素のミロシナーゼは、私達の消化酵素で分解されてしまいますから、やはり、グルコラフェニンはスルフォラファンにはなりません。

では、どうしたら、スルフォラファンを食べることができるのでしょうか。

アブラナ科の野菜

アブラナ科の野菜を生で食べる場合:

1. 野菜を切ってから、約40 – 45分間放置する

切ることで、酵素ミロシナーゼが活性化し、グルコラフェニンをスルフォラファンに変身させます。

その後、よく噛んで食べれば良いのです。ただ、放置している間にビタミンCは失われていきますので、ビタミンCは別の方法で摂ってくださいね。

アブラナ科の野菜を調理する場合:

1. 野菜を切って40- 45分間放置し、スルフォラファンを作った後に調理する。

例えば、ブロッコリースープを作る際には、ブレンダーで生のブロッコリーを粉砕して放置した後、鍋に移して火にかければ大丈夫です。

2. 野菜を真空パックし、100℃のお湯で8~12分茹で、その後、小さじ1杯のからし粉をふりかける。大根おろしでも、わさびでも大丈夫。

ブロッコリーを真空パックした後に100℃のお湯で8~12分茹るとグルコラフェニンの劣化は12%以下に抑えられます。でも、茹でることで、ミロシナーゼは死んでしまいます。そこで、からし粉(アブラナ科)をふりかけることで、からし粉に含まれているミロシナーゼが、残ったグルコラフェニンと作用し、スルフォラファンが作られることが確認されています

3. 野菜を75℃以下のお湯でゆでる。

野菜を75℃以下で茹でても、過酸化酵素や脂肪酸酸化酵素は約92%不活性化させることができます。そして、ミロシナーゼの消失も、18%以下に抑えられることが判明しています。そのため、スルフォラファンの合成に大きく影響させることはありません。

冷凍されたアブラナ科の野菜を使う場合:

1. 冷凍のまま大根おろしをかけて、自然解凍してから、使用する。

冷凍されたアブラナ科の野菜(例: 冷凍ブロッコリー)は、そのままでは、スルフォラファンを合成できません。解凍するために、茹でても、自然解凍させてもほぼ同じです。

ただ、冷凍したままの状態の時に、大根おろし/からし粉をかけて自然解凍させると、スルフォラファンが合成されることが確認されています。

大根は例外

アブラナ科の野菜の中でも、大根だけは、熱に非常に強く、125℃で10分間茹でてもスルフォラファンが合成されることが確認されています。

まとめ

アブラナ科の野菜には、いろいろあるので、それぞれ美味しい調理方法も違いますが、スルフォラファンを食べるということでは、

  1. 基本は、切ってから放置した後に調理する。

  2. 放置する時間がないまま調理する時には、75℃以下でさっと茹でてから、大根おろしやからし粉やワサビと和えて食べる。

そうすることで、効果的にスルフォラファンが摂れますよ!

 

参考文献:

  1. Second Strategy to Cooking Broccoli
  2. Sulforaphane as a Potential Protective Phytochemical against Neurodegenerative Diseases”, Andrea Tarozzi, Cristina Angeloni, Marco Malaguti, Fabiana Morroni, Silvana Hrelia, and Patrizia Hrelia, Oxidative Medicine and Cellular Longevity, Volume 2013 (2013), Article ID 415078
  3. Commercially produced frozen broccoli lacks the ability to form sulforaphane”, Edward B. Dosz, Elizabeth H. Jeffery, DOI: 10.1016/j.jff. 2013.01.033
  4. The potential to intensify sulforaphane formation in cooked broccoli (Brassica oleracea var. italica) using mustard seeds (Sinapis alba)”, Ghawi SK1, Methven L, Niranjan K., Food Chem. 2013 Jun 1;138(2-3):1734-41. doi: 10.1016/j.foodchem.2012.10.119. Epub 2012 Nov 12
  5. Modifying the processing and handling of frozen broccoli for increased sulforaphane formation”, Dosz EB, Jeffery EH., J Food Sci. 2013 Sep;78(9):H1459-63. doi: 10.1111/1750-3841.12221. Epub 2013 Aug 5

 

参考:
季節の野菜を買おう!栄養価の季節変動
野菜は抗がん性?発がん性?

 

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Author: Chise

森智世(もりちせ) | 公認 統合食養ヘルスコーチ(Certified Integrative Nutrition Health Coach) / ソフィアウッズ・インスティテュート代表 / 米国代替医療協会(AADP) 公認ホリスティック・ヘルスコーチ / 女子栄養大学 食生活指導士 / 国際ヘルスコーチ協会 公認国際ヘルスコーチ/ 経営学修士(MBA)| ひとりひとりのバイオ個性に着目したポストモダンでホリスティックな食事法を推奨し、マインド・ボディ・コネクション(心と体のつながり)を食を通して実現します。また、私達を取り巻くすべての環境 – 人間関係、仕事などの社会環境、自然環境、体内環境(マイクロバイオーム) – を考慮するボディ・エコロジストです。長期に渡り過ごした米国やヨーロッパの情報も、判りやすく解説を入れて配信していきます。厚生労働省「健康寿命をのばそう」プロジェクトメンバー / 目黒区男女平等共同参画審議会委員 / 日経ウーマンオンライン連載コラム『ホリスティック美女講座』執筆。食事法や健康などご相談のある方やヘルスコーチングを受けてみたい方は初回コンサルテーション(無料)にお申し込みくださいね!

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