食で心と体をつなぐ – ホリスティック・ヘルスコーチング の ソフィアウッズ・インスティテュート

あなたのバイオ個性に着目するNYC発ポストモダンな食事法

生きている菌と死んだ菌

節分に今年の手前味噌の仕込みを終わらせました。

昨年は、黒豆と麦麹を使いましたが、今年は、ひよこ豆と米麹で仕込んでみました。私はホリスティック栄養学と出会ってから、できるだけ加工品に頼らずに、口に入れるものは手造り・手作りしていきたいと思うようになりました。

市販のお味噌は、公衆衛生法によって、殺菌しなければ販売できないことになっていますので、市販のお味噌の中の麹菌(善玉菌)は死んでしまっています。なので生きた乳酸菌(麹菌)を食べることはできません。

とはいえ、死んだ菌も生きている菌のエサになるので、まったく無駄にはならないと言われています。

私達の腸内細菌(ミクロフローラ)を育てるのに好ましいのは、
(1)“プレ”ビオティクス: ミクロフローラの食べ物(食物繊維、オリゴ糖など)
(2)“プロ”ビオティクス: 善玉菌そのもの
の2つです。

生きている菌はプロビオティクスです。死んだ菌はプレビオティクスになると言われています。

ただ、「死んでいても構わない」「生きているからと言って増えるとはかぎらない」という研究報告を発表しているのは、ほとんど乳酸菌の粉末(死んだ菌)入りサプリメントを販売している会社です。こうした研究の真価は、独立した第三者機関の研究者によって同様の研究成果が得られた時にしか測れません。

また、彼等の発言の基となっている研究では、8名の人間しか調査されていません。結論を述べるにはあまりに少ない被験者数です。

そうしたことも念頭において、こうした発言を聞いておくことが賢明なように思います。

菌

生きていても腸内で増えるとはかぎらない?

生きていても腸内で「増えるとはかぎらない」としても、その逆、「増えないともかぎらない」わけですよね?

それに、伝統食が体(DNA)に良いというちゃんとした研究分野があります。ニュートリゲノミクスと呼ばれる研究領域で、個々人の遺伝子構成に適した食事のマッチングを研究しています。

お味噌が殺菌加工されたのは、昭和に入ってからのことです。それまでの日本人は、ちゃんと生きている麹菌入りのお味噌をいただいてきたわけです。殺菌されたお味噌や粉末状に加工されたお味噌を使ったお味噌汁の効能が、従来、日本人が飲んできたお味噌汁と同じかといえば、私には、とても疑問です。

それに「お味噌汁は沸騰させてはいけない」と昔から言われています。沸騰させることでお味噌汁の効能が失われることを古来の日本人は経験から知っていたのではないでしょうか。菌は高温で死んでしまいますから、菌を殺さない程度の温度で食べることの意義を古来の日本人は知っていて、それを調理法を通して、私達に教えてくれているのだと私は思います。もし本当に「死んでも構わない」なら、そんな風に言い伝わってはこないのではないでしょうか。

様々な日本の伝統料理の調理法や処理方法が、今の科学に照らしても理に適っていることが多いように、お漬物にしても、お味噌にしても、納豆にしても、調べてみれば、活きた菌を残す理由がちゃんとあるように思います。

「生きていても腸内で増えるとは限らない」とサプリメント会社は言いますが、だから「生きた菌を食べることは無意味だ」とは言えないように思います。日本人の伝統の知恵とサプリメント会社のどちらを信じるかといえば、私は伝統の知恵を信じたいと思います。

死んでいても構わないから粉末だけで十分?

確かに「死んでいても構わない」という報告は、それなりに嬉しいものですよね。だって、食べた物が無駄にならないのは良いことです。何かしらの役に立っていると思えば安心です。

でも腸内の善い環境の維持には、プロビオティクスとプレビオティクスの両方が必要ですから、死んだ菌だけ食べていても良いということにはならないことにも気がついてくださいね。

粉末やサプリメントは、プレビオティクスになるかもしれませんが、プロビオティクス(生きた菌)を食べることの代りにはなりません。

ホリスティックヘルスコーチとして 

ヒヨコ豆米麹手前味噌ホリスティック栄養学のヘルスコーチとしては、加工が進んだ食品よりも、やはり、できるだけ自然の形にちかい、手造りの食品を、食卓に並べて欲しいなと思います。

何事も加工が進めば進むほど、自然のもつエネルギーや恵みから離れて行ってしまうものだと思います。

サプリメントも粉末調味料も簡単で便利ですから、どうしても時間がない時など、必要に応じて臨機応変に活用することを否定することはしません。でも、そうしたインスタント食品に囲まれた生活が日常になってしまうことも、おススメできません。

自然食品を自分で調理して食べる、加工されていないものを食べるスローなライフスタイルが、心にも体にも良いのだと私は信じています。

(写真は、今年仕込んだひよこ豆のお味噌)

参考:
ミクロフローラとプロビオティクス – ボディエコロジーの考え方
腸内ミクロフローラが私達の世界観を左右する
腸内環境の修復が必要かもしれない11のサイン
腸内細菌の構成には、遺伝子型よりも食事が優位
それはどこにでもいる(翻訳シリーズ)
改めて“食べる”ということを考えてみる(翻訳シリーズ)

ニュートリゲノミクスの参考文献:
遺伝子解析でみた日本食の栄養特性」東北大学大学院農学研究科機能分子解析学、教授、宮澤陽夫
Does Your Diet Fit “Your Genes?“, Amy Paturel, MS, MPH
The Center of Excellence for Nutritional Genomics (CENG) at the University of California, Davis
Eat, Drink and Be Healthy: The Harvard Medical School Guide to Healthy Eating.“, Willett, Walt. 2001, 2005, Free Press.

 

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Author: Chise

森智世(もりちせ) | 公認 統合食養ヘルスコーチ(Certified Integrative Nutrition Health Coach) / ソフィアウッズ・インスティテュート代表 / 米国代替医療協会(AADP) 公認ホリスティック・ヘルスコーチ / 女子栄養大学 食生活指導士 / 国際ヘルスコーチ協会 公認国際ヘルスコーチ/ 経営学修士(MBA)| ひとりひとりのバイオ個性に着目したポストモダンでホリスティックな食事法を推奨し、マインド・ボディ・コネクション(心と体のつながり)を食を通して実現します。また、私達を取り巻くすべての環境 – 人間関係、仕事などの社会環境、自然環境、体内環境(マイクロバイオーム) – を考慮するボディ・エコロジストです。長期に渡り過ごした米国やヨーロッパの情報も、判りやすく解説を入れて配信していきます。厚生労働省「健康寿命をのばそう」プロジェクトメンバー / 目黒区男女平等共同参画審議会委員 / 日経ウーマンオンライン連載コラム『ホリスティック美女講座』執筆。食事法や健康などご相談のある方やヘルスコーチングを受けてみたい方は初回コンサルテーション(無料)にお申し込みくださいね!

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