心の境界線を見える化して人間関係をちょっと楽にする方法

バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。

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「心に土足で入り込む」という表現を耳にしたことはありませんか?使ったことがある人もいるかもしれませんね。

私たちは、意識的にも無意識的にも、生活の中に踏み込んではいけないさまざまな「境界」があることを知っています。

なぜ知っているのでしょう?

例えば、子供の頃、両親や保護者からお行儀よくするよう、または、他者には礼儀正しくするように教えられませんでしたか?

例えば、小さい頃、お友達を叩いてしまった時、親/保護者は他者を叩いてはいけないと教えます。権威に反抗する年齢になると、反抗的な態度が問題を解決することはないことを教えられます。

そうした教えや躾によって、私たちは、侵してはいけない境界があること、そして、それを越えてはいけないことを学びます。

幼い頃、庭の外で遊んではいけないと言われたことはありませんか?庭の外へ出て遊ぶと叱られたり、しばらく外で遊ばせてもらえなかったりした記憶はありませんか?

そうして、私たちは、境界を越えると不愉快な結果が起こると、学びます。

そして、全ての境界には、臨界点があります。

そこを超えると、無視できないほどの影響が起こることを表すポイントです。

臨界点は、境界線で表すこともできます。境界線は、一本の線のようなものです。庭を囲むフェンスや壁は、物理的な境界線を示すもののひとつです。

線の片側が「OK/YES」の領域、反対側が「OUT/NO」の領域です。

臨界点/境界線を越えたら、死傷、失業、絶交、離婚など、取り返しのつかないことが起こる可能性があります。

でも心の境界線は見えない

もしあなたが誰かの境界線を無理に押し広げようとしたり、誰かの境界の内側に入り込んでしまったら、あなたは相手の心を崖っぷちに追い詰めてしまうかもしれません。

同じ様に、誰かがあなたの境界線を無理に押し広げようとしたり、あなたの境界の内側に入り込もうとしたら、あなたはきっと穏やかではいられないでしょう。

時々、他人は、知らぬ間にあなたの境界を侵してしまうことがあります。

それはあなたも同じです。

お互いに自分の境界線がどこにあるのか明確にしていなければ、他者がその境界に気づくことは難しいものです。

「分かっていて当然」

「分からない方が悪い」

「そんなの常識」

「考えたら分かるはず」

そんな風に言ったことはありませんか?

それは、あなたの思い込みです。そうした思い込みが期待外れになることが多いことは、既に経験済みではありませんか?

もちろん例外はありますが、お互いを知っているはずだと思い込みやすい家族間や仲の良い友達同士で、実は、こうした心の境界の侵害行為は起こりやすいものなんです。

それは、親しいからこその、双方によるお互いへの「甘え」があるからです。

誰かとの間に健康的な境界線をひくことは、あなたに有害な影響を与える関係から、文字通り「一線を隔す」ことを意味します。あなたは、健康的な人間関係を築けるようになります。

誰かとの間に健康的な境界線をひいて、その人にそれを守ってもらうことで、その人との関係をもっと楽しめるようになります。その人に翻弄されることが減り、必要のない失望や怒りを覚えることが減るからです。

そして、あなたは、プライベートにおいてもキャリアにおいても、自分で人生を選択しているという感覚を持てるようになります。

自分の人生の舵を取っているという感覚をもつことで、あなたの中で幸福感、自信、自尊心、自己肯定感が高まります。

でも言わないことは伝わらない

誰かにあなたの境界線の場所を知ってもらい、守ってもらうためには、それを明確に伝えなければなりません。何も伝えないまま、自然とそれに気づき尊重してくれることを期待するのは無理というものです。

あなただって、誰かの琴線がどこにあるのかなんて常に明確に判っているわけではないでしょう?それは誰しも同じです。

あなたの境界線の位置を伝えるためには、そもそもあなたが、ご自分の境界線がどこにあるのか、その位置を知っていなければなりません。

あなたはご自分の境界線がどこにあるのか判っていますか?

それを誰かに伝えられるほど、明確に判っていますか?

あなたの境界線を見つける方法

意識的か無意識の学習かによらず、私たちは学習を通して、境界線をひけるようになります。

境界線をひくためには、まず、あなたにとって、何が重要で何がどうでも良くて、何が良くて何がダメなのかを明確にしていく必要があります。

1. 受け入れがたい言動

具体的にどのような態度や言動があなたにとって受け入れがたいものか明確にしましょう。

まず、あなたの人生で、ひどい扱いを受けた、心を傷つけられた、ないがしろにされたと感じたのはどんな場面か思い出してください。

その状況や、それに関わった人達の言動などを考えながら、そして、なぜそうした態度や言動が受け入れがたいのかについて考えてください。

2. 人間関係にとって重要な要素

次に、あなたが人間関係にとって重要だと考える事柄をリストアップしてください。

それらがなぜあなたにとって重要なのか、その理由も書き足してください。

3. 関係に失望する出来事や状況

2. で書き出したリストを眺めて、あなたが人間関係に失望したり、悲しく感じたり、むなしく感じる出来事や状況はどんなものか考えてください。

そして、脳裏に浮かんだ言葉を書き出してください。

それがあなたの境界線です。

4. 関係を終わらせたい状況

次に、あなたの仕事や友人や家族との関係を終わらせたいと感じる状況はどんなものか考えてください。

それがあなたの臨界点、境界線の向こう側です。

あなたの境界線を伝え守らせるには

境界線について伝えやすい関係もあれば、言い出しにくい関係もあります。

でも、どんな人間関係においても、言いにくいことを伝える時の鍵は次の3つです。

  1. 伝えたいことに対してマインドフルになること
  2. ものごとが順調な時(関係が良好な時)に話をすること
  3. 忙しくしている時や何かのついでに伝えないこと

また、あなたの境界を一方的に伝え守らせようとすることはお勧めできません。お互いにとって納得のいく境界線の位置を見つけることが重要です。

そのためには、お互いのことをよく知ること、お互いの価値観を知るための深い会話が必要となります。その話し合いをマインドフルに行う方法について、お伝えします。

1. その人を大切に思っていることから伝える

その人との関係をあなたがとても大切に思っていると伝えることから始めましょう。

なぜ大切なのか、その人への感謝の言葉や、大好きなところ、あなたが人間関係にとって大切だと思う要素などについて、付け加えるのもお勧めです。

そうすることで、あなたがその人との関係をどのように感じているのか、さりげなく伝える良い機会にもなります。

あなたの境界線を伝える時は、できるだけはっきりと簡潔に、落ち着いた声で、心を込めて伝えるのが効果的です。

例えば、

「友達から嘘をつかれるのは私にとってはNG。
嘘は、友達として信頼できるか確信がもてなくなってしまうから。」

もし既にあなたの境界線が破られてしまった状況ならば、そして、相手にラストチャンスを与えようと思っているのならば、次に境界線を破ったらどんなことになるのかはっきりと伝えておく必要があります。例えば、

「もしまた嘘をついていることが分かったら絶交だから。」

でも、どこまでの嘘なら良くて、どこからの嘘がダメなのかの線ひきも、人によって異なります。ここでも「分かっているはず」は通りません。

だからこそ、大切な関係であればこそ、その点についても明確に話し合っておく必要があります。

率直に、でも一方的にならないように、優しく愛をこめて、お互いの価値観と境界線に対する考えや感情を伝え合うこと、理解し合うことが大切です。

どんな人間関係も、お互いの深いところにある価値観をシェアすることによって、より深いものにしていくことができます。もちろん、お互いの境界線を尊重した結果、離れていく関係があっても良いと思います。

誰かの境界線を知るために、あなたの境界線を伝えるために、話し合いましょう。

あなたの「当たり前」の境界線の位置は、誰かのとは異なっているかもしれません。

どちらが正しいのでも、どちらが間違っているのでもなく、ただ、私たちはひとりひとり異なるのだという「当たり前」に気づくだけで、あなたの人間関係は、きっと、とても充実したものになることでしょう。

最後に、鷲田清一さんの『対話の可能性』から抜粋してご紹介します。

“<対話>は、共通の足場を持たない者のあいだで、
たがいに分かりあおうとして試みられる。

そのとき、理解しあえるはずだという前提に立てば、
理解しえずに終わったとき、「ともにいられる」場所は閉じられる。

けれども、理解しえなくてあたりまえだという前提に立てば、
「ともにいられる」場所はもうすこし開かれる

対話は、他人と同じ考え、同じ気持ちになるために試みられるのではない

語りあえば語りあうほど他人と自分との違いが
より繊細に分かるようになる。

「分かりあえない」「伝わらない」という戸惑いや痛みから出発すること、
それは、不可解なものに身を開くことなのだ。

何かを失ったような気になるのは対話の功績である

私も今年になって(この歳になって、笑)やっとで、母に私の境界線について、笑顔で穏やかに、でもはっきりと、伝えることができるようになりました。そのことで、次第に母の言動にも変化が生まれ始め、母との関係が楽になりました。

余談:私の体験

12月に入ってから「話せば話すほど解り合えない会話」というものを体験しました。

まったく面識の無いその人は、突然、長い長いメールを送ってきました。

私のバックグラウンドやヘルスコーチングのこと、私のクライアントさん達のことまで、多くの思い込みと決めつけをもっていらっしゃいました。

そのひとつひとつについて否定しない代わりに、ただただ事実をお伝えするためにメールを返信しました。しかし何を書いて送っても、常に否定的に悪く解釈した言葉が返って来きてしまうのです。

そして、ついに最後には「お前の母さん出ベソ!」的な無茶苦茶な悪口が綴られた精一杯の悪態メールが送られてきました。

直接にも間接的にも会ったことのない人に、私の境界線を確実に大きく侵害する言葉の暴力を受けた経験でした。

しかし 悪口には、大抵、一理あるものです。 彼女が私や私がやっていることにとても大きな関心をもっていらっしゃることは、毎回の長い長いメールで分かります。だって無関心だったら、それほど長い悪口を何度も何度も書いて送って来るような無駄な時間とエネルギーは使いません。

瞬間的なショックが過ぎた後、彼女の悪口を客観的に受け取ることにしました。信頼できる友人達からも意見を訊いてみることにしました。その中で、とても建設的なアドバイスをくれた友人もいて、怪我の功名です(笑)

生きていると、通りすがりの人に境界線をこんな風に暴力的に侵害されることもあります。でも、そこからも学びがあるという気づきをいただけただけでも、感謝ですね。

ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス

人生を楽しく満喫するために、自分の境界線を見極め、伝え、そして相手の境界線も尊重することを習慣にするだけで、人間関係がとても楽になります。

あなたも境界線についてあらためて考えてみませんか?

公認ホリスティック・ヘルスコーチは、食事だけでなく、あなたを取り巻く様々なこと(環境、仕事、家族、人間関係など)を考慮して、プログラムに反映させ、あなたが、なりたいあなたになれるようコーチングを提供します。

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新学期は、毎年3月と9月です。講座でお会いしましょう。

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