バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
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目次
睡眠薬は解決策になりえない
最近、夜、ちゃんと眠れていますか?
なかなか寝付けずに睡眠薬に頼っているという人もいらっしゃるかもしれませんね。
でも、あなたを瞬時に眠らせる作用のある薬は、長期的にあなたの脳細胞を徐々に破壊していきます。健やかな眠りにとって、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬(ザナックス、アチバン、クロノピンなど)は、解決策になりえないのです。
また、睡眠薬や睡眠導入剤は、依存性も高く、耐性も作ってしまうことが報告されています。そのため、どんどん量や強度が高くならないと眠れないという状態になっていき、精神疾患を引き起こすのです。
なお、裏付けとなる研究論文は、最後に参考文献として一覧にしています。
不眠症/上手く寝付けない原因
薬に依存してしまう前に、あなたの不眠の原因をつきとめていきましょう。
不眠症や、夜すぐに寝付けない原因には、一般的には次のような要因が考えられます。
- ライフスタイル
- 嗜好品
- ある種の医薬品
- ある種の病気
今回は、これらについてお伝えします。改善策も併せてお伝えしますので、試してみてくださいね。
適切な解決策には、原因を特定することが不可欠です。
フッ素入りのデンタルケア製品を使っている
私達の脳の松果体を痛めることが報告されているのは次のようなものです。
- フッ素が含まれている歯磨き粉などのデンタルケア商品
- 抗うつ剤などの医薬品やサプリメント
- フッ素が含まれている水道水
松果体は、睡眠ホルモンであるメラトニンを作る脳の器官です。
松果体がダメージを受けると、十分なメラトニンが造られなくなり、スムーズな睡眠導入ができなくなってしまうのです。
夜、寝つきが悪い理由に、フッ素があやしいと思われる方は、
- フッ素が含まれてないデンタル製品を購入する
- 浄水器を使う
- フッ素化合物が含まれていない医薬品に変更できるか医師/薬剤師に相談する
などしてくださいね。
なお、メラトニンは、食べ物からも摂ることができるんですよ。睡眠薬を用いるよりも副作用もなく安心です。
メラトニンの詳しい機能については『メラトニン』をご覧ください。また、メラトニンが豊富な食べものについては『タルトチェリー』をご覧ください。
室温が高すぎる
熱帯夜を経験している日本人は皆知っていると思いますが、暑すぎると眠れませんよね。
ちょっとだけ肌寒いくらいがよく眠れます。
ただ、暑いと感じる温度は人それぞれですから、あなたが心地よく眠れる室温を見つけましょう。
過去に大きな怪我や手術をしたことがある
米国ナショナル睡眠財団(the National Sleep Foundation)が2015年に発表した調査によれば、
- 慢性痛をもっている場合、36%の人しか、熟睡できない
- 慢性痛をもっていない場合では、65%の人が熟睡できている
と、報告しています。
日本人のデータではありませんが、それほど大きな違いはないように思います。
もしあなたが過去に、何か大きなけがをしたことがあったり、手術をしたことがあるような場合には、そこからの痛みが原因となって寝つきが悪くなっているのかもしれません。
もし炎症性の慢性痛であれば冷やし、筋肉や筋のこわばりからくる慢性痛であれば温めるなどすると寝落ちるまでの間、少し緩和されるかもしれません。
緑茶が好き
緑茶の健康効果が認められてから、世界的に緑茶ブームとなっていますが、緑茶には、カフェインが含まれています。
夕食時や夕食後にも緑茶を飲む習慣がある人は、もしかしたら寝付けない原因は、その緑茶かもしれません。
あなたの不眠がお茶のせいかもしれないと感じた方は、緑茶だけでなく、カフェインが含まれているもの全般をお昼を過ぎたら飲食しないようにしてみましょう。
ちなみに、私は静岡県で生まれ育ち、乳児の頃から緑茶を水代わりに飲んでいたためでしょうか、緑茶やコーヒーで眠れないということはありません(笑
コーヒーが好き
コーヒーにはカフェインが多いから、夜遅くにコーヒーは飲まない方が良いと、多くの皆さんが思っていると思います。
でも、コーヒーで眠れなくなるのは、カフェインだけが原因ではないのですよ。
コーヒーがマグネシウムを奪い去ってしまうということを知っていますか?
マグネシウムは、鎮静剤の役割をしてくれるミネラルです。
マグネシウムが不足すると、頭痛や偏頭痛、不眠症、うつ症状などが現れてきます。
マグネシウム不足によって不眠や寝つきが悪くなっている場合、コーヒーをカフェインレス(ディカフェ)にしても効果はありません。
マグネシウムを奪っているのは、カフェインではなく、クロロゲン酸だからです。
クロロゲン酸は、抗酸化物質です。抗がん作用もあることも報告されている物質です。ですから悪いものではありませんが、摂り過ぎるのもよくないということです。
コーヒーが原因で眠れないと思われる人は、
お食事には、海苔や海藻類、山菜、そして、濃い緑色のお野菜もたくさん食べましょう。
『落ち込んだ気分を改善してくれる食べ物 その2 (マグネシウム)』
呼吸が浅い
なかなかリラックスできないとか、リラックスするのが下手と思っている人は、大抵、呼吸が浅いです。深く長い呼吸、深呼吸をあまりしていないように思います。
日々の活動の合間に、ほんの一呼吸、ゆっくりと深い呼吸をするだけでもストレスの蓄積は変わります。
肩の力が抜けて、体から緊張が解けて、リラックスした状態をつくるだけで眠れるようになるかもしれませんよ。
寝る前に瞑想をすることもお勧めです。
ただ目を瞑って、深い呼吸に意識を集中させるだけでも違います。
睡眠時無呼吸症候群の可能性
肥満傾向にある人、あごから首にかけてのお肉が多い人がなりやすいと言われています。
寝ても寝ても寝たりないと感じるような不眠の方は、もしかしたら睡眠時無呼吸症候群かもしれません。
先に紹介した睡眠障害をもっている380名の患者さんのうち、50%超が睡眠時無呼吸障害をもっていたそうです。精神疾患を合併して発症している場合は、60%超の割合で無呼吸だそうです。
精神疾患に限定してみると、
- 双極性障害の患者さんの70%
- うつ病の患者さんの64%
- 統合失調症の患者さんの60%
- 神経変性疾患の患者さんの59%
が、睡眠時無呼吸だったそうです。
睡眠時の無呼吸による睡眠障害によって、精神疾患が起こるのか、
精神疾患が起きているから睡眠障害が起こるのかは不明ですが、
思い当たる方は、専門医を受診してみてくださいね。
専門の医療機関を受診することで、夜良く眠れるようになるだけでなく、
- 食欲の正常化
- インシュリン抵抗性(Ⅱ型糖尿病の入口)の改善
- その他様々な糖尿病の症状の改善となります。
- もちろん、精神疾患の予防になるかもしれません。
この病気は、サプリメントでは治りません。グルテンを抜いても治りません。
専門医の受診と、肥満を解消するための適切な食事が必要です。
室内にアレルゲンが存在している
食物アレルギーのことではありません。私達が普段、アレルゲンとしてあまり考えないようなもののことです。
寝室の環境です。
咳がでたり、目がかゆくなったりするような環境では、熟睡はできません。
- ダウンのお布団(羽毛)
- フランネルのシーツや毛布(フランネル)
- ベッドの下に敷いているポリエステルのラグ(ポリエステル繊維)
- ベッド近くの窓のブラインドのほこり
- 扇風機やエアコンに溜まったほこり
- ペットの毛、ペット用のシャンプー、ノミ取りスプレーなど
寝具は、ほこりや花粉などのアレルギー物質が付着していないことに気をつけるだけでなく、洗剤や柔軟剤がアレルギーの原因となっていることもあるので要チェック
寝る前にお風呂やシャワーを浴びて、体についたアレルゲンを洗い落とすことも大切ですし、昼間の服を着替えて、室内用の服やパジャマなどに着替えてから寝ることも大切です。
L-トリプトファンが含まれている睡眠導入剤を飲んでいる
睡眠導入剤で眠れなくなるなんて、皮肉な話ですよね。
L-トリプトファンが、適切にセロトニン/メラトニンへと変換されれば、問題はありません。
問題は、正常に変換されずに、キヌレニン経路と呼ばれる代謝経路に入ってしまう場合です。私達の脳内で、キノリン酸と呼ばれる神経毒になってしまうのです。
過剰なキノリン酸は、内因性神経毒となります。
不眠症のある人で、
- うつ症状
- 自殺思考
- 自殺行為
を伴っている人は、脳内のキノリン酸濃度が高い傾向にあります。
また、
- がん
- ライム病
- HIV
- アルツハイマー病や他の神経疾患の人
の脳内で高い傾向があります。
キノリン酸によって誘発された興奮毒性を大幅に減少させる食品成分
緑茶によって脳内のキノリン酸濃度が下がるという報告があります。
様々な抗酸化物質を試したところ、
- エピガロカテキンガレート(煎茶葉など)、カテキン水和物、クルクミン(ターメリックなど)が
- アピゲニン(セロリなど)、ナリンゲニン(グレープフルーツ、オレンジ、トマトなど)、ガロタンニンよりも
キノリン酸誘発性の興奮毒性を大幅に減衰させることができることを示したと報告されています。
L-トリプトファンが含まれている睡眠導入剤を飲んでいる人で、それでも眠れない、うつ症状や自殺願望があらわれてきたら、まずは、その睡眠導入剤を変更してもらうよう医師・薬剤師にご相談の上、お茶やカレーを食事に摂り入れてみるのも良いかもしれませんね。
ちなみに、エピガロカテキンガレートは、紫外線で増えるため煎茶に多く、日陰で育つ抹茶には多くありません。
興奮性・刺激性のある処方薬/医薬品を飲んでいる
実は、多くの医薬品が寝つきを悪くさせます。
例えば、
- アルブテロール(喘息の症状を緩和するための吸入溶液、多くの商品名で販売)
- ステロイド (プレドニゾン、ヒドロコルチゾン、等)
- メトクロプラミド(胃運動促進薬、抗ドパミン作用)
- 抗うつ薬(特に、SSRI:選択的セロトニン再取り込み阻害薬、SNRI:セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)
- 鼻づまり緩和薬(プソイドエフェドリン)
- フルオロキノロン剤(細菌感染症治療薬:シプロフロキサシン、レボフロキサシン等)
- 甲状腺治療薬
- ADHD薬(コンサータ、リタリン、アデラール等)
等です。
こうした成分があなたの不眠に関与していると疑われる場合には、医師・薬剤師に相談の上、これらの成分が入っていない医薬品に変えてもらうことができます。
どうしても飲まなければならない時は朝飲む
薬を替えてもらえずどうしても飲まなければならないような場合には、できるだけ夜ではなく、朝飲むようにしましょう。
例えば、甲状腺治療薬は、甲状腺ホルモンが作られる、朝の空腹時に飲むようにすると、朝、ちゃんと甲状腺ホルモンが作られることで、その日一日を健やかに過ごすことができます。甲状腺治療の薬は全て、朝起きたらすぐに飲むのが良いです。
決して、ご自分の判断で飲むのを止めたりしないでくださいね。急激に止めることによる重篤な副作用というものもあります。医師の指導に基づいて徐々に変更する必要のある薬もあります。
処方薬の変更ではなく睡眠薬を追加処方された時は要注意
注意が必要なのは、こうした医薬品によって引き起こされた不眠症を、処方薬の変更ではなく、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬(ザナックス、アチバン、クロノピンなど)やZ薬(非ベンゾジアゼピン系睡眠薬、アンビエンなど)を追加処方することによって、医師が治そうとした時です。
これらの睡眠薬は、非常に依存性が高いものです。使わずに済むのなら使わない方法が選択できるか、医師に相談して欲しいです。
病気をもっている可能性
次の病気が睡眠サイクルを乱すことが判っています。
- 甲状腺機能低下症
- グレイブ病
- 逆流性食道炎や慢性的な胸やけ
- パーキンソン病
- アルツハイマー病
- 糖尿病
不眠のある方で、もしかしたらこうした病気をもっているかもしれないと、心当たりのある方は、診断をしてもらってくださいね。
メチレーション機能不全が起きている
メチレーションとは、私達の神経伝達物質を作ったり、分解したりする体内の化学反応のことです。
メチレーションの作用が、上手く機能していなかったり、過活動だったりすると、神経伝達物質の伝達のバランスを乱し、支障をきたします。
遺伝子異常でメチレーションが正しく機能しない人もいますが、遺伝子異常がなくてもメチレーションが正しく機能しない人もいるため、原因を調べるのは難しいのですが、
正しく機能していない場合、不眠だけでなく、
- てんかん/ひきつけ
- 異常な興奮状態
- 攻撃性
- パニック症状
なども同時に発現します。
心当たりのある方は、医師にご相談くださいね。
ソフィアウッズ・インスティテュートからのご提案
容易に改善可能な原因から、深刻な原因の可能性までご紹介してきましたが、まずは、思い当たるところから、ひとつひとつ可能性を潰していきましょう。
冒頭でご紹介した通り、慢性的な不眠、睡眠不足は、様々な病気の原因になりかねません。
これまで、睡眠の重要性、不眠の危険性について、掲載してきた記事は、『睡眠』からご覧いただけます。ホリスティックな方法で眠る方法についても記事にしていますので、リンクをご覧くださいね。
公認ホリスティック・ヘルスコーチは、食事だけでなく、あなたを取り巻く様々なこと(環境、仕事、家族、人間関係など)を考慮して、プログラムに反映させ、あなたが、なりたいあなたになれるようコーチングを提供します。
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参考文献:
- “2015 Sleep and Pain”, the National Sleep Foundation, The 2015 Sleep in America™ poll
- “Fluoride deposition in the aged human pineal gland”, Luke J, Caries Res. 2001 Mar-Apr;35(2):125-8
- “Fluoride Exposure in Early Life as the Possible Root Cause of Disease In Later Life”, Nakamoto T, Rawls HR, J Clin Pediatr Dent. 2018;42(5):325-330. doi: 10.17796/1053-4625-42.5.1. Epub 2018 May 15
- “Neuroprotective effects of naturally occurring polyphenols on quinolinic acid‐induced excitotoxicity in human neurons”, Nady Braidy Ross Grant Seray Adams Gilles J. Guillemin, 07 January 2010
ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング