女性必読!50歳以上の女性の半数に気がつかない内に起きているという骨盤内臓器脱

2021/06/22/

バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。

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ハーバード大学医学部から送られてきたニュースレターを読んで驚きました。まったく知らなかった女性特有の疾患について書かれていました。

50歳以上の女性の約半数が、程度の差はあれ、この疾患をもっているというではありませんかっ!

あまりに衝撃的でしたので、ここにお伝えすることにしました。

心当たりのある人への有益な情報となれば嬉しいです。

その疾患の名前は、骨盤内臓器脱です。

これは、子宮、膀胱、小腸、または直腸が膨らんで、膣壁を圧迫したり、膣から脱落した状態を指します。

骨盤内臓器脱の症状

多くの場合、何の前兆も症状もなく起こるため、骨盤内臓器脱が起こっていることに女性は大抵気づかないと言います。しかし、骨盤内の圧迫が進むと、

  • 泌尿器の問題(頻尿)や便秘が起きたり、
  • やがて骨盤に不快膣の膨張を感じるようになり、
  • セックスに痛みを伴うようになることもあるそうです。

しかし、多くの女性は、医師にさえ、この状態について話をすることはめったにないと、ハーバード大学医学部産婦人科および生殖生物学のインストラクターであるエミリー・フォンバーゲン医師はおっしゃっています。

恥ずかしさから話題にできないという人もいるでしょうし、歳をとったのだから仕方がないと考えている人もいるようです。

「『出産経験があるので、これは普通のことだと思っていました。』

と、言う女性が多いですが、これは普通のことではありません。

経膣分娩を行った女性や、65歳以上の女性の全てが、
尿失禁や骨盤内臓器脱を患うわけではありません。

また、骨盤内臓器脱は治療可能であり、女性が一緒に暮らさなければ
ならないものではありません。

と、フォンバーゲン医師は述べています。

骨盤内臓器脱が起こる原因

骨盤内臓器脱は、骨盤内の筋肉と靭帯のボウル型の構造が弱まり、1つまたは複数の臓器が下に移動し、膣内を圧迫して起きます。

妊娠や出産の緊張によって引き起こされることがあります。経腟分娩後に発生することが多いですが、帝王切開でも起こります。

その他にも、骨盤に下向きの圧力をかけることは骨盤内臓器脱のリスク要因となります。例えば

  • 加齢
  • 太りすぎ
  • 咳を頻繁にする

等です。

また、母親や他の近親者が骨盤内臓器脱を経験したことがある場合、あなたも骨盤内臓器脱を経験する可能性が高くなります。

さまざまな種類の骨盤内臓器脱

エミリー・フォンバーゲン医師の説明に沿って記載しています。

骨盤内臓器脱に特有の症状は、臓器脱が骨盤の前部で起こっているのか、後部で起こっているのか、臓器脱が起こっている場所によって異なります。

膀胱瘤および尿道瘤

前方膣壁脱は、最も一般的なタイプの骨盤内臓器脱です。

骨盤の前部に向かって組織が緩んでいると、膀胱が滑り落ち(膀胱瘤)、時には膀胱から尿を運ぶ尿道(尿道)を体外に押し出してしまいます。

直腸瘤

後方膣壁脱出は、小腸(腸瘤)または直腸(直腸瘤)を伴うことがあります。

直腸瘤は、直腸が肛門から突き出ている直腸脱(脱腸)とは異なります。

子宮脱

子宮と子宮頸部が落下する子宮脱は、もう1つの一般的な状態です。

膣円蓋脱としても知られる頂端脱は、子宮摘出術を受けたことのある女性の、膣の上部が垂れ下がっておきます。

気にならないのであれば放っておいて問題なし

骨盤内臓器脱が危険になることはほとんどありません。

産婦人科での骨盤検査によって骨盤内臓器脱が発見されることがありますが、気にならないのであれば、心配したり、治療したりする理由はありません。骨盤内臓器脱を患っているすべての人が、不快感などに悩まされるわけではありません。

完全な子宮脱は例外

ただ、稀にしか起こりませんが、完全な子宮脱は例外です。

これは、子宮が完全に膣から脱落し、膣の開口部から数センチほど外に出てしまっている状態です。そうなると、尿道をつまむことすらできてしまう場合もあり、排尿を妨げ、腎臓に問題を起こす可能性があります。このケースでは治療が必要です。

骨盤内臓器脱の治療法はライフスタイルに合わせて選ぶことができる

骨盤内臓器脱の症状が不快になっている女性は、病院で検査を受け、状態に適した治療法を選ぶ必要があります。治療法には様々な選択肢がありますので、好みによって選ぶことが可能です。

「「私があなたのお母さんだったら、どれをすすめますか?」

と、尋ねる女性が多いのですが、
ひとつひとつの選択肢には、それぞれ長所と短所があり、
とても個人的な問題なので、簡単に答えられる質問ではありません。

できるだけ早く問題を取り除きたいと望む女性は
手術を選択するかもしれませんし、
手術のリスクを避けたいと考える女性は、
他の方法を選択するかもしれません。」

と、フォンバーゲン医師は説明します。

骨盤内臓器脱の治療法

1. 骨盤底筋理学療法

このアプローチは、内臓を正常な位置に保持できるよう骨盤の筋肉を強化して、うまくいけば脱落した臓器を元の位置に戻したり、脱落度合いを改善させることを目的としています。

このアプローチを選択した場合は、骨盤底筋の強化を専門とする理学療法士の指導を受けることとなります。

「骨盤内臓器脱がそれほど進行していない場合は、骨盤底筋理学療法によって、内臓を1センチ以上動かすことができます。症状を和らげるのには十分です。」

と、フォンバーゲン医師はおっしゃっています。

しかし、理学療法的アプローチには即効性はありません。効果が実感できるようになるまで、週1回の訓練を、8週間〜12週間(2か月~3か月)受ける必要があります。また、保険適用されないこともあるので調べておく必要があるでしょう。

2. ペッサリーを装着する

ペッサリーは、避妊用のダイアフラムに似た器具です。ただし、ペッサリーは妊娠を防ぐようには設計されていませんのでダイアフラムの代わりにはなりません。

ペッサリーを膣に挿入して、骨盤内の内臓がそれ以上落下しないよう支えるように使用します。つまり、ペッサリーは骨盤内臓器脱を治すものではなく、症状が悪化することを防止するための対処法です。ペッサリーを取り外すと、骨盤内の内臓は再び落下してきます。

ペッサリーは様々に使用でき、3〜6か月間そのままにしておくことができるので便利です。

ただし、膣内の分泌物がペッサリーの周囲に蓄積することがあります。ペッサリーが細菌性膣炎やイースト菌感染症などの膣感染症を引き起こすことはありませんが、分泌物が面倒を起こすことがありますので、定期的にペッサリーを取り出してきれいにしておくことも必要です。

自分で挿入することに不安のある人は医師に挿入してもらうこともできますが、自分で脱着できるタイプのものを好む女性は多いです。

自分で脱着できるものは

  • 性交の前に取り出しておける
  • 運動をする時だけ挿入する
  • 日中だけ使用して就寝時に取り出せる
  • 自分のタイミングで取り出せる

など、ライフスタイルに合わせて利用することができるからです。

3. 手術

理学療法やペッサリーを好まず、外科的に解決することを望む女性もいます。

骨盤内臓器脱の手術は、内臓の脱落の原因となっている、靭帯と筋肉を引き締めることを目的として、特殊なメッシュやあなた自身の組織を利用して、弱った組織を補強するように行われます。

骨盤内臓器脱の手術には、多くの手法が存在しています。あなたの骨盤内臓器脱のタイプに応じて、適した手法が外科医によって選択されます。

子宮摘出が必要となることもある

子宮摘出だけで骨盤内臓器脱が治ることはありませんが、子宮の摘出手術が、骨盤内臓器脱の治療に必要となるケースがあります。

補強が必要な部位に到達するために子宮を切除しなければならない場合や、子宮を摘出しなければならない他の疾患がある場合です。

「子宮は無実の犠牲者です。問題の本質は、膣壁を支えている靭帯の緩みです。子宮を温存することが技術的に可能なら、失血量を減少させ、手術時間を短縮させ、術後の回復を早めることができます。」

と、フォンバーゲン医師は説明しています。

閉塞性外科手術

もはや性的な活動をしておらず、あるいは、それを望まないようなケースでは、閉塞性外科手術を選択する女性もいます。

本質的に膣を永久に狭めたり、閉じることで、他の臓器の落下を防ぐ方法です。

頻尿・便秘が気になる女性は可能性の検討を

骨盤内臓器脱という聞き慣れない疾患について、簡単に説明してきましたが、出産経験の有無や出産方法の違いによらず、50歳以上の女性の半分が経験するというこの奇妙な症状、もし、最近、理由もなく頻尿気味だったり、便秘が気になるようなら、検査を受けてみても良いかもしれません。

早期に原因がわかれば、骨盤底筋を強くする運動を日常に加えるだけで、手術やペッサリーが必要となるまで症状を悪化させずに済むかもしれないのですから。

ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス

おトイレが近い女性に朗報|骨盤底筋を強くしておトイレを遠ざけ、膀胱炎を予防する習慣と食べもの』もご参照ください。

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参考文献: “Understanding and treating pelvic organ prolapse”, May, 2021, Harvard Women’s Health Watch

ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング