バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
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目次
猛暑、酷暑がつづいています。
紫外線どうのこうの以前に、あまりの暑さに外出を控える人が多い昨今ではあります。わたしも朝の早い時間以外では、なかなか外に出たいと思えない今日この頃です。
近年、紫外線を極度に避けて生きている人たちを多く見かけるようになりました。そのことが乳がんや骨粗鬆症や認知症の増加に関係しているのではないかと考える科学者も増えていて、わたし個人としてもその見解に共感しています。
そこで今回は、紫外線や日光を浴びることのメリットとデメリットについて整理し、紫外線と上手に付き合う方法についてお伝えします。
なお、裏付けとなる研究論文は、最後に参考文献として一覧にしています。
紫外線/日光浴のデメリット
紫外線を気にする人の大きな理由のひとつは「お肌老化の予防」ではないでしょうか。
紫外線はお肌老化を起こす
確かに、紫外線は見た目の若さに大きな影響力をもっています。
紫外線A波(UVA)は、表皮の下層、真皮の上層にまで届きます。シミやそばかすの原因となるメラニン色素の生成を促し、シワやたるみの原因を作ります。
紫外線B波(UVB)は、表皮に炎症を起こし日焼けを起こし、皮膚がんの原因となります。
近赤外線は、皮下組織にまで届き、やはりシワやたるみの原因となります。
なお、それぞれの紫外線の詳しい影響と日焼け止めの効果については『日焼け止め』をご確認ください。
紫外線は白内障のリスク要因
白内障は、目の水晶体のタンパク質の構造が変化し白く濁ってしまう疾患です。老人に多く発症するため老人病だと思われていますが、白内障の直接的な原因はまだ判っていません。
ただし、紫外線は白内障リスクを高める大きな要因のひとつと考えられています。つまり、白内障はどの年齢の人にも起こり得る疾患なんです。
特に、強度近視の人が紫外線を浴びると白内障になるリスクが14倍になることも報告されています。
また、白内障予防には紫外線を避けることが有効だと考えられています。
具体的には、紫外線の強い季節に帽子や日傘を活用するだけでなく、UVカットが施されたサングラスやコンタクトレンズを着用することが推奨されています。
紫外線と白内障との詳しい関係については『白内障』をご確認ください。
紫外線/日光浴のメリット
一方で、紫外線を浴びることには多くのメリットが存在しています。
紫外線/日光はビタミンD合成に必要
体に必要なビタミンDの約90%が、紫外線を浴びることで皮膚で造られていると考えられています。
そして、ビタミンDは、体内で次の要素の調節に不可欠なビタミンです。
- カルシウム
- リン
- 細胞分裂
- 血糖
- 血圧
- 免疫
そのため、体内のビタミンD濃度の低下は次の疾患と関係していることが明らかにされています。
- 死亡率
- がん
- 骨粗鬆症
- 自己免疫疾患
- 糖尿病
- 心疾患
- うつ
- 非アルコール性脂肪肝
- 神経変性疾患
- 皮膚炎
また、体内のビタミンD濃度が高いほど、紫外線による日焼けを予防することも示されています。
ビタミンDの詳しい機能については、『ビタミンD』をご確認ください。その他の多様な疾患との関係については、『ビタミンD不足で起こる多様な疾患』をご確認ください。
紫外線/日光はアトピー性皮膚炎を改善
軽症~重症アトピー性皮膚炎の患者24名(平均年齢24.25歳、男性54.2%、平均罹病期間13.71年)を対象に夏の海辺で行われた研究では、紫外線が最も強い時間帯を避け、1日3~4時間、日焼け止めを用いずに日光浴を14日間行っています。
結果、研究終了直後だけでなく3カ月後においても、日光浴開始前に比べて皮疹と痒みが有意に軽減し、QOLが改善したことが報告されています。
紫外線/日光は多発性硬化症(MS)を予防する
米国の多施設で登録された小児MS(多発性硬化症)患者332名(3~22歳、平均罹病期間は7カ月)と、彼らの性別・年齢をマッチングした非MS患者534名を対象として、紫外線と小児MS発症リスクとの関係が調査されています。
直近の夏に屋外で過ごした時間が1日平均30分未満の群に比べ、次の時間日光浴することで。MS発症リスクがそれぞれ有意に低下することが確認されました。
- 30分~1時間・・・52%低下
- 1~2時間・・・81%低下
研究者は、MS発症予防にとって、1日1~2時間屋外で過ごすことが最も予防効果が高く、例え30分であっても発症リスクは半減すると述べています。
紫外線の強さや日照時間も予防効果に影響があることが推察されています。例えば、居住地域で比較すると、ニューヨーク州の居住者に比べフロリダ州の居住者ではMS発症リスクが21%低下すると推測されています。
また、生後1歳までの間の日光浴の時間が長いほど、MS発症リスクが低下することが明らかにされています。
研究者は、紫外線によって体内で合成されるビタミンDの濃度が関係しているのではないかと説明しています。
紫外線/日光は乳がんを予防する
デンマークで、がん登録された70歳未満の原発性乳がんの女性3万8,375名と、同年齢で診断時に生存している非乳がん女性19万1,875名の、職業的に紫外線を浴びている度合と乳がんの発症率を比較した調査が行われました。
結果、職業的に太陽光/紫外線を長期間浴びていると、50歳以上での乳がん発症リスクが10%前後低下する可能性があることが示されました。
この結果は、乳がんのサブタイプ(ER陰性/陽性)に関係なく、紫外線を浴びている期間が長いほどリスクが低下する傾向があり、エストロゲン受容体の状態によるリスクの違いは見られなかったと報告されています。
研究者は、近年の紫外線を避ける行動が、乳がん罹患率の上昇に関連している可能性を指摘しています。
紫外線と上手に付き合う方法
ご覧になっていいただいたように、紫外線を浴びることには多くのメリットがあります。そのため、過剰なほどに紫外線を避けることは、決してお勧めできるものではありません。
それに、上でお伝えした通り、紫外線を浴びて体内のビタミンDが増えれば、返って日焼けしにくくなります。
また、夏の適度な日焼けは皮膚がんの予防になる(メラニン色素が皮膚がんを予防している)ので、日焼けすること自体を忌み嫌うことも好ましいとは言えません。
が、だからと言って、長時間に渡って紫外線を浴びつづけることもお勧めできません。
やっぱり見た目の若々しさは大事ですからね(笑)
では、どうしたら良いのか・・・
効果的な日光浴の仕方と食べる日焼け止めがある
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