それズーム疲れではありませんか?ズーム疲れの予防と解消法

2020/12/22/

バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。

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ズーム疲れとは

新型コロナウイルスの蔓延によって在宅勤務や在宅授業が増えたことで、新しい日常においても、ズームなどのWEB会議システムを使うことが多くなりましたね。

ソフィアウッズ・インスティテュートは、新型コロナ前からオンラインコースでズームを使用していましたので、新型コロナ後の講座とヘルスコーチングも、全てズームに移行することにしました。当初は、事態が落ち着いたら通学コースを再開することを考えていましたが、今では、すっかりズームに慣れて、このままでも良いのではないかとさえ思えてきています(笑)

そこで、最近、耳にすることが多くなった「ズーム疲れ」という言葉。

グーグルで「Zoom fatigue(ズーム疲れ)」と検索すると、英語では7500万件、日本語でも550万件以上表示されます。それくらい、多くの人が心配あるいは既に発症している症候群です。

ビデオ会議や、オンライン授業、オンライン飲み会やデート、オンライン帰省など、WEB会議システムを利用する時間が長くなったことによる精神疲労から起こる症状を指します。

WEB会議システムの利用は新しいことではありませんが、新型コロナウイルスによる新しい日常、ソーシャルディスタンスを保たなければならない、三密を避けなければならない、大切な人達に感染させたくないという配慮の気持ちが、これまでとは異なる体と心の疲れを生じさせるのです。

だからと言って、WEB会議システムを使わないことは解決策にはなりません。

人間にとって他者とつながっていることは、精神の安定を保つ上で不可欠なことです。ですから、新しい日常の中でも、同僚、家族、友達などとのつながりを可能にしてくれるWEB会議システムは、とても大切な役割を果たしています。

この新しいツール、新しい日常とどのように付き合ったら良いのか、それを学べば良いのです。

私が公認ヘルスコーチ資格を取得した世界最大の統合食養学(ホリスティック栄養学)専門学校 IIN とハーバード大学医学部が、それぞれ警鐘を鳴らしていましたので、その両方を統合してお伝えすることにします。

(参考にした論文は、最後に参考文献として一覧にしています)

心に表れるズーム疲れの症状

心に現れるズーム疲れの症状には、次のようなものがあります。

  • 注意力散漫
  • 無関心
  • ネガティブな態度
  • マイナス思考

こうした状態は、下に記載する要因による結果として、ストレスや不安感が高まり心の不調として現れます。

1. 睡眠サイクルと情緒の乱れ

PCやスマホの画面から発せられる青色のLEDライトは、私達の睡眠サイクルや情緒を乱す作用があります。そのため、PCに向かう時間が長くなればなるほど、精神の安定が失われやすくなります。

これは後で出てくる自律神経と関係しています。

2. 認知的不協和

認知的不協和は、心と体が同期していない時に、体が経験していることを、心が無理に理解しようとして起こる混乱した状態です。例えば、物理的には同じ空間にいない人と、画面を通して見て会話するという状態が「認知的不協和」を生むことがあります。

会話の内容を理解することが困難になり、画面の向こう側の相手のしぐさや言葉を誤解しやすくなります。

ズームではありませんが、字幕つきの海外ドラマや映画を観ている時に私はいつもこの認知的不協和を体験します。耳から入って来る情報(英語)と目から入って来る情報(日本語)が一致しないために、頭が混乱してストーリーが理解できなくなるのです。だから字幕をオフにするか、隠して観るようにしています。俳優さんの生の声を聴きたいので吹替は嫌いです(笑)

3. 自意識を過剰にする

リアルに誰かと会って話をしている時には、自分の姿が見えることはありません。目の前の相手だけを見て会話に集中することができます。

でも、ビデオ通話の場合、あなたの姿も映し出されます。それが私達の自意識を過剰にするのです。

相手の話を聴いているようで、あなたは画面上の自分の姿勢や表情や髪や服装が気になります。参加者の顔が整然と並んだ状態で表示されるので、あなたが話をしている時に、全ての人の視線があなたに注がれていることが強調され意識せざるをえません。

そうしたことがあなたの自意識を高め過ぎて、会議への集中力が低下し、内容に耳を傾けることからあなたの意識を遠ざけ、自分の外見に意識がフィックスされてしまいます。

4. 集中力のバーンアウト(燃え尽き)

WEB会議への参加は、多くの精神エネルギーと注意力を必要とします。

前述したように私達は自意識に打ち勝って、会話に集中しなければなりません。そしてそれだけでなく、その間に届くメールやメッセージや家族からの呼びかけを無視し続けなければなりません。

集中力を長時間高く保というとすることは、精神疲労とバーンアウトへつながります。

体に表れるズーム疲れの症状

5. 首や肩のコリ

家の中を歩き廻りながらWEB会議に参加する人はいません。大抵の人は、1箇所にとどまって座って参加しているのではないでしょうか。WEB会議が多くなるほど、体を動かす機会が少なくなっていきます。

WEB会議中は、前述したように自意識も高まっていますから、自然に体を動かすこともなく、意識的に体を一定の姿勢に保とうとしているのではないでしょうか。

その緊張も体をこわばらせ、コリを生じさせます。

6. サイコソマティック症状

サイコソマティック症状とは、心の状態が、体の症状となって表れることです。身体的な病気ではなく、精神(心)が起こす体の症状です。

上で述べた、例えば、注意力散漫、無関心、ネガティブな態度、マイナス思考などの、ズームによる精神疲労(心の疲れ)が起こす体への様々な症状、例えば、腹痛、頭痛、涙目、吐き気、震え、息切れ、筋肉痛、疲労感などです。

この症状には、自律神経が関与しています。

自律神経は、心拍や呼吸、排尿、性機能などをコントロールしていて、私達が意図的にコントロールできるものではありません。そして、私達が身体的な危険にさらされている時にも反応します。

私達を危険から守るために自律神経はプログラムされていて、逃げたり戦ったりの行動を私達に瞬時に起こさせます。大きなストレスや不安に襲われている時にも、この仕組みが稼働し、身体的な症状が現れるのです。

体には何の問題もないのに痛みを訴える患者を、
医者は何人も診ています

と、ハーバード大学医学部の精神科のアーサー・バースキー医師は言います。

心を一旦停止してチェックする

最も避けたい状態は、心や体に何かの不調が起きた時に、そのことばかりが気になって、気に病んで、それが更なるストレスとなって、身動きできなくなってしまうことです。

また、体の不調にばかりに意識が向いて、心が疲れていることに気がつかないこともあります。

最初の一歩は、心を一旦停止することです。そして体に起きていることを観察してください。

  • あなたの心に起きていることが、何かのストレスと関係していないか思いを巡らしてください。
  • あなたの体に起きていることが、心の状態と関係していないか考えてみてください。

もしあなたの症状が、ある状況や出来事の後で起こるなら、その時にあなたが受けた気持ちが原因している可能性があります。また、体の緊張も見逃さないでください。それもストレス反応です。

もしズームあるいはWEB会議が関係しているのなら、次の方法を試してみてください。

ズーム(WEB会議システム)と上手に付き合う方法

1. 話し合う

相手が友達や家族であれば、あなたが感じているWEB会議システムを使うストレスについてオープンに話してみてはどうでしょうか。もしかしたら彼等も同じ様に感じているかもしれません。

2. 時々音声のみで参加する

自意識に押しつぶされる回数を減らすことができます。会議の内容に集中していられるのであれば、会議中に歩き回ることもできますし、単純に目を休めることにもなります。

ただし、相手に見られていないからと言って、会議中に他のことをするのはダメですね。マルチタスキング(複数のことを平行して行う「ながら仕事」)は、マインドフルではありませんし、返って、精神疲労を生みます。

3. 会議と会議の間に休憩時間を入れる

WEB会議のスケジュールを決める権限があなたにあるのなら、会議と会議の間に休憩時間を入れましょう。頭を休ませ、心と体にエネルギーを補給し、気持ちを切り換える時間となります。

水分補給も忘れずに。おトイレにも行って、おやつも食べて、ストレッチもしましょう。

4.参加するならマインドフルに

WEB会議に参加している時、それが仕事相手でも友達でも、目の前の会話に集中しましょう。SNSをチェックしたり、ニュースを読んだりしないように。

WEB会議中、話を聴きながら、インスタの写真をながめて、コメントを入力してといった複数のことを同時にやると大きなトレスがあなたの脳にかかるだけでなく、相手の話を上の空で聞いていることになり、良い結果は生まれません。

ひとつのことに集中することで心と体への負担も少なくなります。

5. WEB会議用の場所を決める

WEB会議中、あなたの背景となる場所を決めて整えておきましょう。皆に見せたいあなたのイメージ通りにアレンジしておきましょう。

そうすることで、毎回、洗濯物や家族が映り込んでしまうことを心配しなくて済みます。あなたの自意識が邪魔をすることを減らし、会議に集中できるようになります。

もし誰かとルームシェアをしている場合には、お互いのスケジュールをオープンにして、お互いにお互いのWEB会議の邪魔にならないような取り決めをしておきましょう。

新しい日常のストレスと不安と上手に付き合う方法

1. 気持ちをそらす

あなたの体に起きている症状が、新しい日常によるストレスや不安感に原因があるのであれば、体の症状から気持ちをそらすだけでも、症状は改善していきます。

あなたの注意をそらす効果的な方法を探してみてください。あなたが楽しく夢中になれることなら何でも構いません

  • 家族写真を観る
  • 洗濯や掃除をする
  • 庭いじりをする
  • 脳トレパズルをやる
  • 運動する
  • ペットを抱きしめる

など何でも構いません。

単純な方法ですが、確実に心と体の症状との悪循環を断つ効果的な方法です。

2. スマホやPCとは距離を保って付き合う

新しい日常で他者とのつながりを担保してくれているのはスマホやPCです。でも、安心やつながりをテクノロジーに依存し過ぎることで、逆の効果も現れます。

インスタをスクロールしていて、心がざわついたことはありませんか?そこはかとない不安を覚えたことはありませんか?あなたとその人を比べませんでしたか?

心の健康を保つひとつの方法は、あなたとSNSとの間に境界線を引くことです。

  • 就寝1時間前にはスマホの使用を止める
  • 起きた時に直ぐにスマホを見ない
  • SNSを使う時間を決める
  • SNSを眺めていて心がざわついたら、スマホを置いて、深呼吸3回。そしてしばらくスマホは見ない
  • 食事中、会議中、そして、誰かと会話している時は、スマホを見ない
  • スマホをサイレントモードでバイブレーションにしておく

いくつ実行できるでしょうか。スマホやPCと一心同体のような生活をしていると、あなたの心と気分がSNSに操られていきます。あなたとSNSとの間にもソーシャルディスタンスが必要です。

3. リラックスする、あるいは運動する

深呼吸やリラクゼーション・エクササイズを試してみてください。運動は体の緊張をほぐし、体の緊張が解けると心の緊張も解けていきます。

あなたが気持ち良いと感じる運動であれば何でも構いません。リラクゼーション用のオンライン動画やスマホアプリなども活用しましょう。

4. 死なない確信をもつ

不安やストレスで起きている体の症状で、あなたが死ぬことはありません。あなたに起きていることは、病気でも死に至るようなものでもないことをあなた自身に言い聞かせてください。

不安なことがなくなれば、症状は消えます。

5. 専門医に相談することも必要

不安やストレスによって起きる体の症状と、体の症状によって起こる不安感は、同じではありません。

リラックスしても、何かに夢中になっている時でも、解消されない痛みがある場合には、病院で検査してもらうことも必要です。

また、単なる不安感から起こる症状が、ひどくなって不安症(不安障害)になることもあります。

恐怖心や不安感から日常生活を普通に送ることが困難になったら、それは不安障害のサインです。

心当たりがある人は、医師にちゃんと相談してくださいね。

ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス

ズーム疲れやサイコソマティック症状への対応は、体と心の声を聴くことから始まります。忙しく多くのストレスを抱えている現代人には、体の声が聴こえなくなってしまっている人がとても多いです。

「気のせい」「たまたま」

あるいは、「頭痛もち」とか「胃が弱い」と言った言葉で片付けてしまっています。

体の声を聴くことは、ひとりひとり異なるバイオ個性をもった私達にとってベストな食事やライフスタイルを見つけるために、必要不可欠で、かつ、とても効果的な方法です。

心当たりのある人は、まずは、一旦停止して体の声を聴くところから始めてくださいね。心と体のつながりを理解することから、解決策と改善策を見つけて行きましょう。

統合食養学のヘルスコーチは、体だけでなく心の栄養も含め、あなたにとって足りない栄養を補給する方法を、あなたが体の声を聴きながら見つけられるようコーチングを提供します。

公認ホリスティック・ヘルスコーチは、食事だけでなく、あなたを取り巻く様々なこと(環境、仕事、家族、人間関係など)を考慮して、プログラムに反映させ、あなたが、なりたいあなたになれるようコーチングを提供します。

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新学期は、毎年3月と9月です。講座でお会いしましょう。

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参考文献:

ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング