
バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
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目次
この人を信頼して仲間と考えてよいのか、それとも、その信頼を裏切るような人なのか、実際に会った人でもなかなか直ぐには判断がつかないことですが、ましてや、ネット上で知り合った人については、その判断が更に難しくなります。
そんなとき、何を基準に信頼する・しないを決めると間違わない確率が高くなるのか、アメリカのペンシルベニア大学が『ネイチャー』誌に「評判と協調性」に関する論文を発表していました。
その研究者たちとのインタビューの内容がペンシルベニア大学のホームページに掲載されていて、分りやすく興味深かったので、和訳要約してお伝えします。
なお、裏付けとなる研究論文は、最後に参考文献として一覧にしています。
間接互恵性

「情けは人のためならず」
と、いう諺があります。
誰かに優しくすることは、その誰かのためではなく、自分自身のため(利益)になるという意味です。
そこから、「間接互恵理論」は、次のように説きます。
他人を助けることで良い評判を得た人は
第三者から報われる可能性が高くなる
でも、多くの人たちから信頼を得られるかは、その評判にどれだけ多くの人が同意できるかに依ります。
ペンシルベニア大学生物学教授ジョシュア・B・プロトキン博士の研究室に所属するポスト博士課程研究員のテイラー・A・ケシンジャー博士は「間接互恵性」を次のように説明しています。

「『マリがわたしに優しくしてくれたから、わたしもマリに優しくする。』
と、いうことではなく、
『わたしが好ましい印象をもっているジャシュに対して、マリは優しかった。
だから、わたしはマリに優しくする。』と、いうものです。」
11月にご結婚を報告された高畑充希さんと岡田将生さんが、テレビのワイドショーのインタビューで、「多くの共通の友人が高畑さんのことをとても良く言っていたので、高畑さんには会ったことはなかったけれども、とても良い印象をもっていた」と岡田さんがおっしゃっていましたね。間接互恵性ですね(笑)
お互いの行為をどう評価しているのか

「協調性」に関する理論的研究の協働チームを率いている、ペンシルベニア大学生物学教授ジョシュア・B・プロトキン博士の研究室に所属するポスト博士課程研究員の川勝真理博士は次のように説明します。
「これまでの典型的な理論モデルでは、
1つの行動がその人の評判を決定すると想定されていました。
しかし、私たちが誰かの評判を決める過程には、
もっと微妙なニュアンスがあると思うのです。
私たちは、大抵、ある人がとったいくつかの行動を見て、
それが主に良い行動だったのか悪い行動だったのかを考えます。」
プロトキン博士と共に「協調性」に関する理論的研究の協働チームを率いているプリンストン大学のコリーナ・タルニタ博士の研究室に所属する博士課程の学生セバスチャン・ミシェル=マタ氏は、「評判はさまざまな行動の集約である」という単純な考えにも疑問を抱いていました。
今日の世界、特にソーシャルメディアを用いれば、ある人の行為について、ひとつだけでなく多くの情報が入手できます。そこで、ミシェル=マタ氏は、情報豊富な環境下で、人は、どのように他人を評価するのかを明らかにすることを思いつきました。
ゲーム理論モデルを用いた研究
今回の研究で用いたゲーム理論モデルは、「囚人のジレンマ」の簡易版として知られる「ワンショット寄付ゲーム(one-shot donation game)」です。
囚人のジレンマ
ちなみに囚人のジレンマとは次のような状況で決断するゲームです。
2人の囚人(AとB)が逮捕され、別々の部屋で尋問を受けます。隔離されているので、お互いの動向は分かりません。その時、自白するか黙秘するかによって次のように刑が決まります。

- 二人とも黙秘すると懲役1年
- 二人とも自白すると懲役2年
- ひとりだけ自白/黙秘した場合、自白した方は釈放、黙秘した方は懲役3年
さて、あなたは自白した方が得か黙秘した方が得か・・・
この場合、二人とも黙秘することが最適解となります。
でも、あなたが黙秘しても相手が自白すれば、あなただけが懲役3年を受けることになります。相手の動向がわからない中、あなたは相手を信頼して黙秘を続けることができるでしょうか、それとも先に裏切って自分だけ釈放されることを狙いますか?
これが囚人のジレンマです。
ワンショット寄付ゲーム

ワンショット寄付ゲームでは、各プレイヤーは、自分のパートナーを助けるか裏切るかを選びます。
この時、パートナーが他のプレイヤーに対してどのような行動をとったのか、例えば、他のプレイヤーを助けたか裏切ったかをあなたは観察することができ、パートナーを助けるか助けないかの判断に反映させることができます。
これは、あなたのパートナーにとっても同じことです。あなたが他のプレーヤーに対してどのような行動をとったかによって、あなたを助けるか裏切るかを決めることができます。
どの戦略よりも有効な戦略
ワンショット寄付ゲームを用いて、ヒトが、ある人の行為をいくつ見て、そのうちのいくつの悪い行為を許すことが、その人との協調関係を維持する上で最適か、あなたにとって有益かを、研究チームは数学的モデリングを通して示しました。
その結果の最適解(あなたにとってもパートナーにとっても有益な選択)は、
他のプレイヤーに対するパートナーの行動を2回観察し、
そのうちの少なくとも1回が良いと思える行動だった場合には、
パートナーを助け、そうでない場合は助けない
でした。
この方法を彼らは「2回見て1回許す(look twice, forgive once)」方法と呼んでいます。
川勝博士は、「2回見て1回許す」という戦略が、他の戦略、例えば、「常に協力する」とか「常に裏切る」とか、「やり取りを2回以上見る」とか、「悪い行動を許す割合を変える」よりも常に効果的であったことに共著者全員が驚いたと述べています。
プロトキン博士は、今回の新しい研究結果について、次のように述べています。
「社会のさまざまな人々が異なる判断基準に従っているとしても、
『2回みて1回許す』という方法は、
協調性を生み出すのに十分な同意を生み出しました。」
噂話よりも社会規範よりも有効

プロトキン博士は、この「2回見て1回許す」方法を用いることで、噂話や、ルール遵守を強制する公的機関がなくても協調性は維持できると付け加えました。
例えば、汚職や不正行為が野放しにされている社会であっても、「2回みて1回許す」ことで、お互いに利益のある信頼し合える関係を築くことが可能だということを意味します。
情報量ではない

プロトキン博士は、ポスト博士課程研究員のテイラー・A・ケシンジャー博士と川勝博士と共同し、協調性を十分に維持するためには、どれだけの噂話が必要かを計算した論文を以前発表したことがあります。
タルニタ博士は、次のようにも述べています。
「やり取りを2回以上見ても判断にとって有意にならなかったことが、
おそらく最も驚くべきことでした」「情報は諸刃の剣です。
情報に自由にアクセスできる場合でも、
ヒトはそのすべてを活用するようには進化していなかったのです。」
この発見の、シンプルさと堅牢性は、この行動戦略が人間社会に古くからあったことを示している可能性があると、ミシェル=マタ氏は指摘しています。
ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス

聞いた話よりも見た事実
「百聞は一見にしかず」という諺がありますね。
過去に行われた多くの社会心理学の研究がそれを証明していますが、今回の研究も、どこからか耳にする評判や噂話よりも、実際に目にした行為によって、ヒトはお互いの関係を評価していることを裏付けています。
セカンドチャンスが重要
そして、誰かの行いは、少なくとも2つ見てから判断することが重要だということ。
例え、誰かの悪い行いを1回、目にしたとしても、直ぐにその人が悪い人だと切り捨てるのではなく、もし次の行いが善い行いであったならば、その人との友情や人間関係などは継続させておいた方が、あなたにとって有益だということをこの研究は示しています。
セカンドチャンスを相手に与えることは、翻って、あなた自身にもセカンドチャンスが与えられる機会が増えるということです。
半分許す寛容さ
それに、2回に1回の過ちを許すという寛容さをもつことが大切であることを意味しているようにも思います。
イギリスの神学者のトーマス・フラーは、次のように言いました。
Keep thy eyes wide open before Marriage;
Thomas Fuller
and half shut afterward.
結婚する前には目を大きく見開いていなさい。
そして結婚後は半分閉じていなさい
夫婦関係に限らず、お互いにとって有益な関係を円満に保つためには、2回に1回許す、半分目をつむるということが大事なんでしょうねぇ。
2回連続なら切る
ただし、好ましくない行為が2回連続して目撃されたなら、躊躇なくその関係を断っても良い、断つ方があなたの利益になることもこの研究は示しているように思います。
相手の行為を許し続けても、2回見ること以上の効果はなかったわけですから、DVや寄生される関係に陥らないために、関係を切る重要なタイミングです。
あなたを傷つけるような行為が連続するような関係とは早々に線を引く、人間関係のバウンダリーを明確にすることが大切です。
公認ホリスティック・ヘルスコーチは、食事だけでなく、あなたを取り巻く様々なこと(環境、仕事、家族、人間関係など)を考慮して、プログラムに反映させ、あなたが、なりたいあなたになれるようコーチングを提供します。
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参考文献:
- “The evolution of private reputations in information-abundant landscapes.”, Michel-Mata, S., Kawakatsu, M., Sartini, J. et al. Nature 634, 883–889 (2024). https://doi.org/10.1038/s41586-024-07977-x
- “A method of ‘look twice, forgive once’ can sustain social cooperation”, Erica Moser, September 25, 2024, University of Pennsylvania
ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング