
バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
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目次
庭にセージがあると死なない

セージは、ローマ時代の書物(ラテン語)に次のように記載されているハーブです。
Cur moriatur homo cui Salvia crescit in horto?
英訳: Why should a man die whilst sage grows in his garden?
和訳: 庭にセージが生えているのに、なぜ人が死ぬことがあろうか?
この問いかけに呼応する古い諺がイギリスに残っています。
He that would live for aye, must eat Sage in May.
長生きしたければ、5月にセージを食べなさい
ちなみにこれがうちの庭の5月のセージです。野生化してます(笑)

庭のセージは1年中青い葉をつけています。そして、写真の通り、5月頃から花を咲かせます。この、花の咲く頃のセージを食べると良いという諺なのでしょう。
さらにちなみに、葉を天ぷらにして食べましたが、香が立って美味しかったです。
コモンセージは米国では医薬品
セージの薬効は香り成分によってもたらされます。
1. セージの香り成分
- ツジョン
- カンファー
- 1,8-シネオール
- フムレン
- カリオフィレン
- ピネン
- ボルネオール
- など
セージの香りは、生葉よりも乾燥葉の方が強くなります。なので、5月のセージは一旦乾燥させてから食した方が薬効は強くなるのかもしれませんね。
2. セージの抗酸化成分
- コーヒー酸
- カルノシン酸
- クロロゲン酸
- タンニン
- など
3. 最も薬効が高いセージ
セージには多くの種類があります。
最も薬効が高いとされているのは、コモンセージです。和名は、薬用サルビア。
サルビア(Salvia)は、「治癒力がある」という意味のラテン語「salvere」が由来です。
コモンセージの葉は米国の薬局方に処方薬として今でも登録されています。欧州では薬局方への記載は取り消されていますが、今でも民間療法として使われています。
ここまでの説明を読んだだけでも、既に、「効く」気がしませんか?(笑)
補足: 薬局方というのは、医薬品の性状と品質の適正を図るため、各国で定めた医薬品の規格基準書です。ちなみに日本薬局方はこちら
キッチンを薬局にするハーブ
セージの花言葉は「家庭の徳」です。
やっぱりキッチンに必ずおいておきたいハーブですね。
お料理への活用方法については、『キッチンを薬局に|基本の15ハーブの効能と使い方(3)』をご参照ください。
なお、裏付けとなる研究論文は、最後に参考文献として一覧にしています。
1. がん予防
セージに含まれている香り成分や抗酸化成分の作用によって、様々ながんの予防や抑制効果が期待されています。
1)白血病
細胞を用いた試験管試験ですが、セージの抽出液が白血病細胞の99%の増殖を72時間で抑制したことが報告されています。
2)肺がん
イタリアで行われた研究は、セージの葉を定期的に食べている人は、そうでない人と比較し、肺がんを発症するリスクが57%低いことを報告しています。
3)メラノーマ
セージの主な7つの香り成分全てが、メラノーマB16細胞によるメラニン産生を抑制したと報告している研究があります。
また、1週間に1回セージを食べている人は、メラノーマ(皮膚がん)の発症リスクが32%低いことが報告されています。
4)その他
肝がんや大腸がんへの効果についての研究が進められています。
2. アルツハイマー病・認知症予防
1日に333mgのセージ抽出液を摂取した人の記憶力が有意に改善したことが報告されています。
また、セージの抽出液を1日に60滴を摂取したアルツハイマー病の人の認知機能が有意に改善したことも報告されています。
脳機能の保護と改善に効果が期待できそうです。
3. 免疫力向上

セージには、カルノシン酸も含まれています。
カルノシン酸には、強い抗酸化作用があるため、免疫力を高めて風邪予防になるだけでなく、老化予防にもなると考えられています。
冬に加湿器にセージ精油を混ぜておくと抗菌になるだけでなく、空気中の雑菌も排除してくれるので、空気清浄になります。(ただし、精油を入れても良い仕様の加湿器をご使用くださいね)
4. 鎮痛作用
香り成分のひとつボルネオール(竜脳、りゅうのう)には、鎮痛作用があります。
ヨーロッパでは古くから、喉の痛みや歯肉炎や歯の痛みの軽減などに使われてきました。簡単な方法は、セージの葉を煮だしたお茶でうがいする方法です。
スイスで行われた臨床研究では、セージとエキネシア(風邪やその他の呼吸器感染の予防および治療に用いられているハーブ)をミックスした喉スプレーが、クロルヘキシジン(消毒薬)やリドカイン(局部麻酔薬)と同じくらい、喉の痛みを鎮静化したことが示されています。
5. 咳止め
香り成分のひとつ1,8-シネオールは、咳止めドロップなどに配合されている成分です。
深いリラックス効果をもたらすことで知られていますが、咳止めとしての効果があります。
6. 抗ウイルス作用・殺菌効果
香り成分のボルネオールやカルノシン酸には、抗ウィルス作用や殺菌作用があります。
特に、カルノシン酸は、口内環境の改善に役立つ成分であることが明らかにされていて、口内炎や口臭の予防と改善を謳う製品などに用いられている成分です。
その他にも次の効果が期待できます。
- 食品の防腐剤(セージの葉と一緒に保存、セージ精油を混ぜるなど)
- 水虫の予防と改善(セージを煮だした湯で足湯する)
- 頭皮のフケ予防と改善(皮脂の分泌を正常化する)
- 体臭予防と改善(セージ精油などをボディスプレーに)
- 消臭効果
夏には、手作りの日焼け止めにセージ精油を混ぜておくと、体臭予防にもなります。
ちなみに、ソーセージの語源は、ドイツ語の「雌豚(die sau)とセージ」または英語の「雌豚(sow)とセージ」です。つまり、豚肉をセージと一緒に詰めたものが、本来のソーセージなんです。
きっとソーセージを最初に発明した人は、セージに抗菌作用や消臭作用があることを知っていて、豚肉と一緒に羊の腸に詰めることを思いついたのではないかと思うのです。
7. リラックス効果
香り成分の1,8-シネオールには、深いリラックス効果をもたらすことが知られています。
気持ちを落ち着かせ心を穏やかにしてくれるので、リラックス効果やストレスによる緊張感の緩和などが期待できます。
また、その結果、睡眠の質を向上させて良い眠りをもたらすことも期待できます。
中医学(東洋医学)においても、セージは神経系の強壮薬です。
8. 美肌効果(シミ予防、毛穴の引締め、ニキビ予防)

セージに含まれている香り成分とカルノシン酸などの強い抗酸化成分が、紫外線からお肌を守り、メラニンの生成を抑制したことが報告されています。
日焼けによるお肌ダメージやシミの予防になりますね。
また、抗酸化成分のひとつタンニンには皮膚の収れん作用があり、汗や皮脂の分泌を正常に保つ働きがあります。
そのため、オイリー肌を改善し、余分な皮脂による毛穴目立ちを軽減してくれることでしょう。また、寝汗を抑えてくれるので、夏のお風呂に数滴入れておくとお風呂上りが快適になります。
9. 消化促進・胃痛改善
セージには、消化酵素の分泌を促す作用があります。
そのことから、次の不調の改善に効くと考えられています。
- 胃もたれ
- 食欲不振
- 胃炎による胃痛
- ガス溜り
- など
10. 婦人科系の不調の予防と改善

セージは、女性ホルモンのひとつエストロゲンと似た働きをもつ植物性エストロゲンを含んでいます。
そのため、女性ホルモンのバランスを整える効果があると考えられ、女性ホルモンのバランスの乱れによる婦人科系の不調の予防や改善に用いられます。
また、男性ホルモン抑制療法を受けている前立腺がんの患者が、1日に3回、150mgのセージ抽出液(エクストラクト)を経口摂取したところ、ホットフラッシュ(ほてり)などの副作用が緩和されたことが報告されています。
11. 血行促進・改善
セージには、血行を促進・改善する効果があると考えられています。
そのため、血行不良によって起こっている次のような不調や症状の予防と改善に効果が期待されています。
- 冷えの予防と改善
- 肩こり
- 疲労回復
- など
12. 断乳サポート
セージ には、母乳の分泌を抑制する効果があると考えられていて、代替医療では、断乳後の胸の張りを抑えるために用いられます。
言い換えれば、授乳中や妊娠中の女性は、セージの飲食は控えた方が良いでしょう。
セージを飲食してはいけない人
次の症状や疾患がある人は、セージを飲食することはお勧めしません。
- 妊婦・・・セージには経通作用があります。流産を招く恐れがあります
- 高血圧
- てんかん
- 発熱時の子供
- 車などの運転・・・集中力の低下が起こることがあります
- 飲酒前・・・悪酔いする可能性があります
セージの経通作用については、面白い体験をしたことがあり『チャクラ・リトリートに行ってきました』をご参照ください。
ホワイトセージで心と体と環境の浄化
セージの一種ホワイトセージの葉や茎を乾燥させて、お香のように焚く習慣がアメリカのネイティヴ・アメリカンにあります。

乾燥セージの葉や束を貝の殻の上で焚くのが正式な方法です。
彼らは、先祖の霊とつながるために、儀式などでホワイトセージを焚いたようです。
現代では、貝の殻でなく耐熱の器を使っても構わないようです。
また、スピリチュアルな精神の浄化やエネルギーの浄化などを目的として、ホワイトセージを焚いてヨガや瞑想を行う人もいらっしゃいますね。
スピリチュアルな浄化作用だけでなく、その煙が空気中の雑菌を除去し、マイナスイオンを発生させることが報告されています。
ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス

ネガティブな感情が重く感じたり、ストレスを感じた時など、ホワイトセージを焚いてみると心が軽くなるかもしれません。その際、換気しながらやってくださいね。かなり煙が出るので警報機が鳴らないように気をつけましょう(笑)
私も時々、お香を焚くように、お皿の上で、1-2枚のホワイトセージの葉を焚きます。
キッチンを薬局にする様々な方法については、セルフドクターコースで教えています。
ソフィアウッズ・インスティテュートのマインド・ボディ・メディシン講座セルフドクターコースでは、あなたが食を通してご自身の主治医(セルフドクター)になるために、必要な知識とスキルを教えています。
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参考文献
- “Salvia officinalis L. extract and its new food antioxidant formulations induce apoptosis through mitochondrial/caspase pathway in leukemia L1210 cells”, Jantová S, Hudec R, Sekretár S, Kučerák J, Melušová M, Interdiscip Toxicol. 2014 Sep;7(3):146-53. doi: 10.2478/intox-2014-0020. Epub 2014 Dec 30.
- “Pharmacological perspectives from Brazilian Salvia officinalis (Lamiaceae): antioxidant, and antitumor in mammalian cells”, Garcia CS, Menti C, Lambert AP, Barcellos T, Moura S, Calloni C, Branco CS, Salvador M, Roesch-Ely M, Henriques JA, An Acad Bras Cienc. 2016 Mar;88(1):281-92. doi: 10.1590/0001-3765201520150344. Epub 2016 Feb 2.
- “Evaluation of the efficacy and safety of Salvia officinalis in controlling hot flashes in prostate cancer patients treated with androgen deprivation”, Vandecasteele K1, Ost P, Oosterlinck W, Fonteyne V, Neve WD, Meerleer GD, Phytother Res. 2012 Feb;26(2):208-13. doi: 10.1002/ptr.3528. Epub 2011 Jun 1.
- “Acetylcholine esterase inhibitors and melanin synthesis inhibitors from Salvia officinalis”, Sallam A, Mira A, Ashour A, Shimizu K, Phytomedicine. 2016 Sep 15;23(10):1005-11. doi: 10.1016/j.phymed.2016.06.014. Epub 2016 Jun 21.
- “Systematic review of clinical trials assessing pharmacological properties of Salvia species on memory, cognitive impairment and Alzheimer’s disease”, Miroddi M, Navarra M, Quattropani MC, Calapai F, Gangemi S, Calapai G, CNS Neurosci Ther. 2014 Jun;20(6):485-95. doi: 10.1111/cns.12270. Epub 2014 Apr 10.
- “Sages“, Botanical.com A Modern Herbal by Mrs. M. Greive
ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング