メジャー航空の機内で使われている水の水質検査結果が怖い|大腸菌が検出されなかった航空会社は何社?

2019/12/03/

バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。

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海外旅行の際の何を基準に航空会社を選んでいますか?

そろそろ年末年始休暇の予約を考え始める頃ですね。海外旅行へ行く人もいらっしゃると思います。

飛行機の予約を入れる際、どんな基準で航空会社を選んでいますか?

  • マイレージ
  • 価格
  • サービスの質
  • 機内食
  • 出発や到着時間

などなど、選ぶ基準は人それぞれだと思います。

今回、もうひとつ気にした方が良い重大な情報が発表されていました。

(元の記事や裏付けとなる資料は、最後に参考文献として一覧にしています)

米国メジャー航空の機内の水質検査結果

ハンターカレッジのニューヨーク市食糧政策センター(New York City Food Policy Center)が、主要な国際/国内便と地域便を運航している米国の航空会社の水質を調査した結果を発表していました。

調査報告書は、航空会社の水質を10項目に渡って、病原性大腸菌(E.Coli等)の有無などを含め、0点から5点満点で評価しています。

飲料水として比較的安全とされるのは3点以上

飲料水として比較的安全とされるのは、3点以上となり、4社のみがこの基準をクリアしていました。なお、5点満点をとった会社はありませんでした。

日本からの旅行で利用することが多い航空会社の結果は?

ここから先は、日本から米国方面へ旅行に行く際に利用することが多いと思われる航空会社の評価結果を記載しておきます。地域便を運航している航空会社については、元のレポートをご参照ください。

「比較的安全」な水を使用していたのは3社だけ

  1. アラスカ航空: 3.3
  2. アレジアント・エア(Allegiant Air):  3.3
  3. ハワイアン航空: 3.1

5点満点をとった航空会社がなかっただけでなく、4点台もいないというのが不安になります。

危険な水を使っている航空会社

次の航空会社の水は、絶対に使ってはいけない水質です。

  • フロンティア航空: 2.6
  • サウスウエスト航空: 2.4
  • デルタ航空: 1.6
  • アメリカン航空: 1.5
  • ユナイテッド航空: 1.2
  • ジェットブルー(JetBlue): 1
  • スピリット航空(Spirit Airlines): 1

日本の航空会社ともコードシェアをしている馴染みのあるデルタ、アメリカン、ユナイテッドの機内の水は、いずれも1点台の汚染された水だったというのが怖すぎます。

調査を行った研究者からの飛行機利用者への注意喚起

調査を行った研究者は、機内の洗面所の水を使わないだけでなく、コーヒー、紅茶、お茶などを決して飲まないようにと述べています。

機内の洗面所の水は使わない

手を洗ったり、顔を洗ったり、歯磨きしたりする洗面所の水も、機内の貯水です。

トランスパシフィック(太平洋横断)便は長時間になるので、私は、必ず1回は、顔を洗って歯磨きします。幸いそれで下痢になったことはありませんが、病原性大腸菌で顔と歯を洗っていたと思うと、ゲロゲロしてきます。

研究者は、手洗いには、お手拭きティッシュなどを携帯しておくことを勧めています。

飲物は飲まないように

機内でお水をお願いすると、ペットボトルか瓶のミネラルウォーターを持ってきてくれます。なので、直接的には問題ないように思われますが、機内でふるまわれるコーヒーや紅茶やお茶は、機内に貯水している水が使われます

海外旅行する度に下痢をすると言っていたクライアントさんが以前いたことを思い出しました。もしかしたら、機内の水が原因していた可能性もあったのですね。

お水を沸かす過程で、加熱殺菌されているかもしれませんが、想像したくありません。

赤ちゃんのミルクを作る場合にも機内のお湯をもらうのは危険ですから、ペットボトルのお湯を沸かしてもらうようにお願いすると良いです。

航空機内の水質基準

航空機内の飲料水の水質については、WHOが飲料水水質ガイドラインの第6章に記載している他、米国では、2011年発効のEPA(環境保護局)による航空機飲料水ルール(ADWR:Aircraft Drinking Water Rule)によって規制されています。

ADWRによれば、航空会社は、1年に4回機内の水タンクを入れ替えて、病原性大腸菌の検査をしなければいけないことになっています。もし病原性大腸菌が検出されたら、24時間以内に水タンクを遮断し排水し殺菌をしなければいけないことになっています。

ただ、研究者は、「24時間ルールは、あまりに緩すぎる。なぜ直ちにではないのか。」と述べています。

また、このルールには、明確な罰則がないことも、問題であると述べています。

日本の航空会社は大丈夫か?

日本では、どのような管理になっているのか疑問に思い、ざっとネットで検索してみましたが、

国土交通省にも環境省にも厚生労働省にも明確な法や規則やガイドラインなどを見つけることができませんでした。航空法もざっと見てみたのですが、飲料水や機内の衛生管理に関するものを見つけることはできませんでした。(ざっと見ただけなので、見落としている可能性は大きいですが・・)

唯一見つけたのは、日本では、昭和56(1983)年5月8日に厚生省環境衛生局食品衛生課長通知として「列車、船舶及び航空機において営業上使用される飲料水等の衛生管理について」というものだけですが、ほんの10行程度の文章で、精神論(ちゃんと管理してね!)ということが書かれているだけで、ADWRのような具体的な管理方法について書かれているわけではありません。

日本の航空会社のホームページを見てみましたが、ケータリンしている食事の衛生管理については詳しく書かれているものの、「水」についての特別な記載はなく、各社の食事の衛生管理の枠組みに機内の貯水も含まれているのか、それとも、それは、整備部門の担当なのか、その際の整備規程などは、外から知ることができないので、よくわからなかったというのが結論です。

もし日本の航空会社の機内水の衛生管理に関する情報をお持ちの方がいらしたら、教えてくださいね。

飛行機を利用する時は事前の準備が重要

これからバケーションの季節で、そろそろ飛行機の予約をと考えている人も多いと思います。その際、米国のエアラインですら上記したような状態なのですから、その他の海外の航空会社をご利用の際の参考にしていただければ嬉しいです。(日本のエアラインのことは信じたいですが・・微妙です、笑)

  • 機内での飲物は、ペットボトルや瓶・缶に入ったものに限ること
  • コーヒー・お茶・紅茶は頼まない。飲まない。
  • お手拭きティッシュをもっていく。
  • 歯磨きする時は、ペットボトルのお水で。
  • 顔は湿らせたお手拭きタオルを持参しておく(メイク類は搭乗前に空港で落としておく等)

などの準備が必要ですね。

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参考文献:

ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング