バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
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目次
母が補聴器をしていました
確かにしばらく前から耳が遠くなったとは言っていましたが、ちょっと驚きました。
だって、私といる時は補聴器をしたことが無かったので、補聴器なしで普通に会話をしているので、気がつきませんでした。
母曰く「あなたの声だけは聞こえるのよ」と。
弟の声も妹の声も父の声も聞き取り難いけれども、私の声は聞こえるらしいのです。
確かに、私がいると、他の人が話をしている時、必ず私の方に顔を向けて「何て言ってるの?」と訊きます。というか、もうそれが既に常態化していて、誰かの話の途中で母が私の方に顔を向けると、私も無意識のうちに母に話の内容を要約して伝えていることに、気がつきました。
そう言えば、母の母(私の祖母)は、98歳で亡くなったのですが、彼女もまた、私とだけは普通に話ができていたことを思い出しました。他の家族(伯父母、叔父母も含め)は皆、祖母の耳が遠くなったと、祖母の生前言っていましたが、私は祖母との会話で、電話での会話ですら、違和感を覚えたことは一度もなかったので、いつも「私とは普通に話してるんだけどなぁ?」と不思議に思っていたことを思い出しました。
なぜ私の声だけが聞こえるのでしょうか
そこで、少し調べてみました。
1. 周波数の高い音から聞こえなくなる
加齢によって耳が遠くなると、
- 電子レンジの音
- 洗濯機の音
- 体温計の音
- 玄関のインターホン
- 音域が高い人の話し声
- 動物や虫の声
が、特に聞き取り難くなるとのこと。
周波数の高い音から聞こえなくなるという現象を利用したのが「モスキート音」による若者の夜間徘徊や集会の抑制ですね。
つまり、高い女性の声が聞きづらく、低い男性の声の方が聞こえやすくなるとのことです。
むむむ、私、生物学的にれっきとした女性なんですけどね!
でも確かに、私の声は低いです。もともと低かったところへ、男性が圧倒的多数の業界で男性と一緒に仕事をしてきたことや、信用第一の金融業界&経営コンサル業界にいたことなどから、自然と低めの声で話すことが習慣化していたこともあり、かなり女性としては、声が低いんじゃないかという自覚はあります。
でも、いくらなんでも、弟や父より低いということはありません。
低い声の方が聞きやすいのであれば、妹の声が聞こえなくても不思議はありませんが、弟の声や父の声は聞こえるはずですよね。
音の高さだけではなさそうです。
2. 「さ行」と「た行」が聞こえにくい
加齢による難聴の場合、高い音だけでなく、「さ行」と「た行」も聞こえにくくなるそうです。
例えば、
- いちじ(1時) と しちじ(7時)
- いし(石、意志) と にし(西)
- りし(利子) と すし(寿司)
- うし(牛) と くし(櫛、串)
などが、聞き分けられなくなるそうです。
確かに、弟はお世辞にも滑舌が良い話し方をしているとは言い難いですし、どちらかというと、ぼそぼそ話すタイプです。そして、父は脳梗塞を起こしてから、多少、口が上手く回らないことがあるので、私の耳には問題なく聞こえても、母の耳に聞こえるほどの明確さで、さ行やた行がちゃんと言えていないのかもしれませんね。
私の滑舌はどうかと言えば、サラリーマン時代、リサーチ論文や調査分析書類を執筆することに加え、その内容を誰か、例えば社内勉強会や研修、社外のクライアント企業などに説明したり、解説することが仕事でしたので、自然と大勢の人に伝わりやすい発声や滑舌に訓練されてきたのかもしれません。
なんとなく、なぜ、私の声だけが聴きやすいのか分かってきたように思います。
滑舌の利いた低い声・・・ですね。(女子力かなり低い感じ、笑)
難聴の原因
1.糖尿病、動脈硬化、高血圧、心臓疾患
一般的には、糖尿病、動脈硬化、高血圧、心臓疾患などの生活習慣病が聴力低下の原因になります。肥満や血圧、中性脂肪、血糖値などの管理が重要ですね。
ちなみに母はどれにも当てはまりません。
2. ライフスタイル
生活の上では、
- イヤホンやヘッドホンの使用は短時間
- ストレスを減らす
- 十分な睡眠
- 適度な運動
- 禁煙
が重要です。
こちらも、母は全てクリアです。(まぁ、ストレスについては本人にしか分かりませんが、笑)
なぜ聞こえないのでしょうか?
1. 加齢
確かに年齢と共に聞こえにくくなるようですが、下のグラフの様に、80代でも10代の人と同じくらい聞こえる人もいるようですから、「年寄りだから聞こえなくてもしかたがない」で終わらせるのは、納得できませんよね。
それに、単に加齢が原因だというのであれば、父の方が母よりも年上ですから、父の方が難聴になっていても不思議はないはずです。でも、父の聴覚には、まったく問題がありませんから、年齢だけが原因とは、やはり言い切れません。
2. 腎虚
東洋医学で言うところの「腎」の機能が弱い状態を腎虚と言います。
東洋医学の「腎」は、西洋医学の「腎臓」ではなく、泌尿系、生殖系、内分泌系、中枢神経系の機能を指し、体内の利水、ホルモンバランス、免疫機能を司っていると考えられています。
「腎」が弱くなる原因としては、(1)塩分や食品添加物の摂り過ぎ、(2)運動不足、(3)ストレスと言われています。
母は昔から利水機能が弱い体質(腎虚)で、本人にも自覚があり、「黒いものを食べなきゃ」と、意識的に腎に良い食品を食べるようにしてました。母の場合、(1)はあり得ません。ご近所さん達からも「薄味の○○さん」と言われるくらい徹底して薄味派です。また、スーパーの加工品を「毒」と呼ぶ人で(笑)、食品添加物は徹底的に避け、何でも手作りしないと気が済まない人です。(2)と(3)については、あり得るかもしれませんが。
「腎」が弱くなると、体内の利水、ホルモンバランス、免疫機能に変調が現れてきます。更に悪化すると、メニエール病、腎炎、膀胱炎、前立腺がん、膀胱がん、子宮がん、骨粗鬆症、糖尿病、リュウマチ、痛風、細菌感染症などになりやすくなります。
母も20年くらい前にメニエール病になりました。
メニエール病とは
内リンパ水腫、つまり、内耳のリンパ液が増えて、水ぶくれになった症状のことです。トリガー要因は、ストレス、睡眠不足、疲労、気圧の変化、几帳面な性格などと考えられています。
確かに母は、神経質なほど几帳面な人です。その性格と腎虚が重なって、メニエールを発症したのかもしれません。
メニエール病にも、様々な原因と症状があるようです。
- 蝸牛の強い水ぶくれ ⇒ めまい:なし、難聴:あり
- 蝸牛の弱い水ぶくれ ⇒ めまい:なし、難聴:なし(耳が詰まった感じ、耳鳴り、音の反響が起こることはある)
- 三半規管・耳石器の強い水ぶくれ ⇒ めまい:あり、難聴:なし
当時、母を病院まで車で救急搬送したのは私だったのですが、母には強いめまいと吐き気がありましたが、難聴はありませんでしたので、母のケースは、三半規管・耳石器が浮腫んでいたのでしょうね。
反対に現在は、母にめまいはないので、もし腎虚で難聴になっているとしたら、蝸牛が浮腫んでいるのかもしれません。
3. 遺伝子
他の可能性として見つけたのが、2009年、東京大学の田之倉優教授のチームが発表した、加齢に伴う老人性難聴の原因遺伝子に関する研究報告です。
この原因遺伝子は細胞死を促す遺伝子であるものの、細胞内で抗酸化作用のある物質を摂取することで、この遺伝子の働きが抑えられて、難聴の発症が予防できた報告しています。
この研究は、まだマウスを使った動物実験でのみの成果で、かつ、「予防できた」という内容で、決して、「治した」ということはないのですが。。。
難聴原因遺伝子による細胞酸化を予防する成分
上述の研究で用いられた細胞内で抗酸化作用のある物質とは、αリポ酸やコエンザイムQ10など、細胞内のミトコンドリアで作用する成分です。
αリポ酸(チオクト酸)
αリポ酸(チオクト酸)は、細胞のミトコンドリアの中に存在し、補酵素として働いています。生体機能に不可欠な成分ですが、体内で合成することもできます。
ただし、体内でのαリポ酸の生産は、年齢とともに減少していきます。
αリポ酸は、医療用に処方もされていて、糖尿病の合併症や、肉体疲労時の栄養補給剤、肝機能の向上、内耳性難聴などの治療薬として用いられています。
αリポ酸を多く含む食品
- 牛や豚のレバー、心臓や腎臓などの内臓
- ほうれん草、トマト、ブロッコリー、にんじん、トマトなどの緑黄色野菜
- ジャガイモ
その量は、動物性食品で1kgあたり1mg程度含んでいて、植物性食品はもっと少ないそうです。
コエンザイムQ10(ユビキノン)
コエンザイムQ10(ユビキノン)は、細胞膜内に存在し、体内のエネルギー生産に関わる補酵素として作用しています。特に、心臓、肝臓、卵巣、精巣に多く存在し、体内で合成することができます。
生命維持に不可欠な成分で、私達のエネルギーの95%を生産しています。
コエンザイムQ10はどんな食品にも含まれていますが、どの食品にも微量にしか存在していません。その中でも比較的多く含んでいるのは次の様な食品です。
- 鹿肉
- 牛肉、豚肉、鶏肉とその内臓肉(特に、ハツ)
- サバ、ニシン、イワシ、マグロ、ツナ、ブリ、うなぎ
- 枝豆、大豆と大豆製品(豆乳、大豆油)
- エクストラヴァージンオリーブオイル、ピーナッツオイル、菜種油、コーン油
- ナッツ類(ピーナッツ、アーモンド、ヘーゼルナッツなど)
- パセリ、菜の花、ブロッコリー、ホウレン草
どれくらいの量必要なのか?
αリポ酸もコエンザイムQ10もサプリメント会社のホームページなどには、1日の推奨値が記載されていて、その量は、通常の食品からは到底摂取不可能な量です。
「だからサプリメントを飲みましょう」と、大抵書かれています。でも、厚労省や現在までに発表されている信頼性の高い科学論文は、人間に対しての必要量を明記できるほどの根拠が未だないとしています。
統合食養学の公認ヘルスコーチとして思うこと
統合食養学的に考えれば、
- そもそも地球上の生物に微量にしか含まれていない成分は、ヒトにとっても微量にしか必要ない
- 通常の食品から摂れない様な量は、健康を維持する上で必要ない
と、私は思っています。(私達は環境全てとつながった存在である|身土不二)
もちろん、病気などの治療等、特殊な場合においては、ある成分を通常以上の濃度で短期集中的に摂ることの意義は否定しません。
でも、健康維持のために、普通に食べられない様な量が必要だというのは、あまりに胡散臭いと思います。
さて、母の難聴ですが・・
上記した食品群で、母が食べていないことが明白なものは、動物の内臓系の肉だけです。母は内臓系の肉が大嫌い。この話、母にすべきかどうか、熟慮が必要です。でもまぁ、どんな風に話したところで、「お母さん、内臓は嫌いなのよ」の一言で終わりそうですけど(笑)
内臓肉以外では、αリポ酸は医療としての処方が確立されているようですから、母の難聴の原因が内耳性難聴かどうか診断してもらうよう母に伝えてみようかと思います。
母が補聴器をしていることの発見から、情報をまとめてみましたが、この情報が、皆さんご自身あるいは皆さんのご家族の難聴の改善のお役に立てれば幸いです。
ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス
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公認ホリスティック・ヘルスコーチは、食事だけでなく、あなたを取り巻く様々なこと(環境、仕事、家族、人間関係など)を考慮して、プログラムに反映させ、あなたが、なりたいあなたになれるようコーチングを提供します。
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参考文献:
- 山田養蜂場みつばち健康科学研究所
- 「α-リポ酸に関するQ&A」、厚生労働省医薬食品局食品安全部基準審査課新開発食品保健対策室
- 「コエンザイムQ10を含む食品の取扱いについて」、厚生労働省医薬食品局食品安全部、基準審査課新開発食品保健対策室
- コエンザイムQ10について
- 「老人性難聴の発症のしくみを解明~Bak 依存性ミトコンドリアアポトーシスの老人性難聴への関与~」、平成 21 年 11 月 10 日、田之倉 優 教授、東京大学大学院医学系研究科/東京大学医学部附属病院 耳鼻咽喉科・聴覚音声外科
- 「カロリー制限による加齢性難聴発症抑制の仕組みを解明~食事制限・摂取カロリー制限による老人性難聴の予防法の確立に期待~」、東京大学大学院 農学生命科学研究科 プレスリリース2010/11/22、田之倉 優 (東京大学大学院農学生命科学研究科 教授)、染谷 慎一 (ウィスコンシン大学遺伝子学部 特別研究員)
ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング