バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
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目次
クリス・ブッシュに会う
若者世代の幸福感に関する
エキスパート クリス・ブッシュに会わないか?
と、以前商談通訳をしたことのある英国人アーティストからメッセージをもらいました。
それで、世界の幸福感を体験するためにアジア各国を旅していたクリス・ブッシュに昨年秋、会うことになったのでした。
海外滞在経験のある友人/知り合い数人に声をかけ、夕食を共にしました。(上の写真)
そのクリス・ブッシュが、若者の孤独について興味深い記事を書いていました。米国の若者について書かれていますが、日本の同世代の若者にも同じようなことが言えるかもしれないと思い和訳することにしました。
Y世代とZ世代
Y世代(ジェネレーションY)
1980年代から1990年代に生まれた世代を指します。親が2人とも第二次大戦後生まれで、現在、20代から30代の人達を指します。
ミレニアル世代(ミレニアルズ)
1980年代から2000年代前半に生まれた世代です。
Z世代(ジェネレーションZ)
2000年に入ってから生まれた世代です。
生まれた時からインターネットが存在していたデジタルネイティブ/ネットネイティブと呼ばれる世代です。現在、10代後半の人たちです。
X世代
一方で、1960年代前半から1970年代に生まれた世代は、ジェネレーションX、X世代、13世代などと呼ばれます。私は、これです(笑)
若者の孤独
クリス・ブッシュ
最も孤独な世代
リンクトイン(LinkedIn) にログインすると、#LonelyAmerica (孤独なアメリカ)と #LoneliestGeneration (最も孤独な世代)がトレンドワードになっていました。
最初、どの世代のことなのか確信が持てませんでした。
ベビーブーマーたちの離婚はウナギのぼりで、中年の危機に直面し、不幸にも退職生活に入らざるをえない状況の人もいます。
ミレニアルズは、婚活に一生懸命で、定職のない人も多く、20代は友だち作りに懸命になっています。
Z世代は、医薬品まみれで、学歴が重要で、SNS中毒です。
X世代を除けば、いずれの世代も孤独のカクテルをちびちびやっている感じです。
一番孤独なのは誰か
じゃぁ、誰が一番孤独なのか?
僕は考えました。
UCLAの「孤独の物差し(UCLA Loneliness Scale)」を使ったシグナ社(Cigna)による全国アンケート調査によれば、最も孤独なアメリカ人は、1990年代半ばから2000年代半ばまでに生まれた人たちです。年長のZ世代から若いミレニアルズです。(17/18歳~22/23歳)
一見、皮肉に思われる結果です。
何百人も、もしかしたら何千人もの”仲間”に毎日囲まれて過ごしている高校生や大学生たちは、なぜ、記録的な孤独レベルを報告しているのでしょう。
人間関係の質
答えは簡単です。彼らが築いているつながりに意味がないからです。
ハーバード大学が行った75年にわたるグラント博士とグリュック博士の研究は、幸福で充実した人生を最も良く表す指標は、「人間関係の質」だと結論づけています。
端的に言えば、
強くなりたければ、筋肉をつけなさい。
幸せになりたければ、人間関係を築きなさい。
幸福の「エクササイズ」はたくさんあります。例えば、瞑想、読書、趣味の追求。でも、どの研究も物理的な社会的つながりが最も効果的だと示すのです。
だから、物理的な社会的つながりを、バーチャルなソーシャルメディアに置き換えてしまえば、幸せがいびつになり、若者が孤独を感じるようになることは、容易に理解できます。
SNSの罪か
僕のドッペルゲンガー、マーク・ザッカーバーグに「疑わしきは罰せず」の対応を与えるならば、僕は、ソーシャルメディアは、健康的な社交活動の場としての意義がもともとはあったのだと信じたい。
しかし、多くの若者にとって、それは、代替品になってしまったのです。
インスタグラムに写真を投稿すれば、いい気分を得られるのに、実際に友達と夕日を楽しむ必要なんてあるの?
フェイスブックでチャットすれば済むのに彼女に電話する必要なんてあるの?
政治的な議論もフェイスブックに書き込んだら、友達が皆「いいね」してくれるのに、わざわざ反対意見の人達と会って議論する必要なんてあるの?
そんな具合です。
「いいね」のドーパミン効果
以前、従妹と彼女の友達2人を車に乗せて海岸を走りました。
2004年までは、僕たちは、笑い、つながり、一緒に、幸せなその瞬間に浸ることができていました。でも、ソーシャルメディアの時代に入り、今では彼女たち3人は、美しい海辺を楽しむわけでもなく、スマホに顔をうずめ、どのハッシュタグやフィルターが最も多くの関心を彼女たちに引き寄せることができるか悩んでいます。
彼女たちは、意味のある社会的なつながりを、「いいね」がもたらすドーパミン(快楽ホルモン)刺激と引き換えにしたのです。
彼女たちにマインドフルになること、その瞬間を楽しむように伝えましたが、聴く耳はありません。僕は、デスメタルを大音量でかけ、彼女たちがスマホを置かない限り、音を止めないと告げました。
彼女たちは、手で耳をふさぎ降参し、短い落胆の後、ティーンエイジャーらしく話を始めました。後部座席の彼女たちの噂話やクスクス笑いを聞きながら、彼女たちの機嫌がよくなっていくのを感じました。
幸せのジムに行く
若者は、「幸せのジム」に行くべきです。運動するように、人間関係を築く努力をする必要があります。効果が表れるまでは、苦痛が伴うでしょう。でも、幸せは、肉体の健康と同じくらい不可欠なものです。
孤独に勝ち、幸せを築くために、誰にでもできる「幸せのエクササイズ」を提案します。
- 興味をもてるグループに登録して、実際に出席する
- 友達とボードゲーム(トランプや人生ゲームなど)をやる(YouTubeやオンラインゲームではなく)
- フェイスブックが誰かの誕生日を知らせたら、メッセージではなく、電話する
- 昔の友人で疎遠になってしまった人に電話する
出典: “Why are Young Gen Ys/Older Gen Zs “The Loneliest Generation in America”?“, 2018年5月7日, Chris Butsch
ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス
私は、彼が「孤独とは無縁」としたX世代ですが、人間ですから、私の世代が皆「孤独とまったく無縁」ということではないでしょう(笑)。ただ、今の若い世代と比べたら、その度合いが低いのかもしれませんね。
子供の頃、20代半ばくらいまでに知り合った仲の良い人たちとは、よくケンカをしていたように思います。ケンカしては仲直りし、そして、またケンカする。ケンカしてもお互いを嫌いになるこはなく、どんどん、従兄弟・従姉妹のような関係になっていきました。
一方で、大人になってから知り合った人たちとは、マジのケンカをするのは難しいと感じます。関係が険悪になるだけのように感じるので、なかなか本音を伝えられないか、伝えたとしてもかなり言葉を選んで伝えることになります。
今の若者は、熾烈ないじめを体験している世代ですね。直接的にいじめに遭った人もいるでしょうし、それを目撃していた人もいるでしょう。だから、人間関係を築くことに非常に慎重なのかもしれません。
本音を語ることが命の危険となりかねない誰も信じられない世代なのではないかとも思います。
本音は、匿名のネットで吐く。バーチャルな関係でしか本音が言えないなんて・・・そりゃ孤独を感じますね。
クリスが言うように、既にリアルな関係を築いている人たちにとっては、バーチャルなツールは、今までのコミュニケーションをより便利にしてくれる道具となり得ますが、リアルな関係が築かれる前の子供や若者にとっては、リアルの前にバーチャルなツールを得てしまうことは、返って、意味のある人間関係を築く上で、マイナスに働いてしまうのかもしれませんね。
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参考文献: “STUDY OF ADULT DEVELOPMENT“, Massachusetts General Hospital, Harvard Medical School
ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング