バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
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目次
「医学博士」で「〇〇専門医」
「医学博士」で「〇〇専門医」と自己紹介しているブログ記事を目にしました。
「医学博士」で「〇〇専門医」というプロフィールの書き方が怪しいものの、常にアクセスランキングの上位に出てきます。
何が怪しいかと言えば、「医学博士」と言う言葉を最初に記載している点です。
「医師」でかつ「医学博士」という方ももちろんいらっしゃいます。大学病院の「教授」と呼ばれる医師の先生方は、「専門医」でかつ「医学博士」です。
でも一般的には、「医師ではない医学博士」よりも、「医師」の方が、更に「〇〇専門医」の方が格段に上です。本当の「〇〇専門医」であれば、まずそこを書くはずではないかと、私の直感が反応したのでした。
医師と医学博士は違う
医師(MD)
「医師」というのは、大学の6年間の医学部を修了し医師免許の国家試験に合格した人です。
更に「〇〇専門医」と名乗るためには、医師免許取得後、次のプロセスを経る必要があります。
- 「研修医」期間を経て
- 「登録医」となり、専門科における経験を積みます
- 「認定医」となるためには、「登録医」として数年の経験と、口頭・筆記試験などに合格する必要があります
- 「専門医」となるためには、「認定医」となった後に更に高度な知識と経験を積み厳しい審査に合格する必要があります
医学博士(PhD)
「医学博士」というのは、大学院の博士課程を修了すれば取得できます。「医学博士」になるために医療実績は求められません。
乱暴な言い方をすれば、「医療」の知識すら無くても「医学」に関する研究論文を提出すれば得られる資格です。
繰り返しになりますが、大学病院の「医師」の中には、非常に研究熱心な先生がいて、「医学博士」まで取得されて、大学教授になられる先生もいらっしゃいます。でも、それは勲章のようなものだと私は思っています。
つまり、「医師」と「医師ではない医学博士」との間には、医療行為と臨床の知識において雲泥の差があります。
違和感を感じつつもブログの内容を読んでみると
するとびっくり、書かれていることは医療の専門家っぽく小難しい話を書いているのですが、論理の飛躍、思い込み、被害妄想の陰謀論が詰め込まれていました。
そこで、本当に医師なのかという疑惑が私の中で大きく膨らみ、調べずにはいられなくなりました(笑
医師ではなかった
その人物が医師免許を取得しているか否かは、簡単に調べられます。厚生労働省が提供している資格者検索サイトがあります。
医師等資格確認検索
ブログに記載されていた氏名を入力してみると、該当者はいらっしゃいませんでした。つまり、その人物は、医師資格(医師免許)取得者ではありませんでした。
やっぱりね。
と、いうのが私の感想です。
「医師」ではないので、当然、「専門医」ではありえません。
となると「医学博士」というのも怪しいのではないかと思われてきます。
病院に勤務していたという略歴も、実際その病院に勤務していたか怪しいものです。万が一、勤務していたとしても、免許がないのですから「医師」として勤務していたはずはありません。例えば、事務員として働いていたとしても、その病院に勤務していたと言えます。言葉のマジックですね。
でもまぁ、こちらは大学や病院にわざわざ問い合わせることはしませんでした(笑)
鵜呑みにする前に調べることの大切さ
こうした医者を偽る人物が書く、一見論理的な、でも論理が捻じ曲げられた医療に関するブログの内容を、アクセスした多くの人達がどこまで真に受けているか不思議に思いました。
情報の真偽を確認することが難しくても、情報源の人物の真偽を確認することは、案外簡単にできるものです。その人物が公式な資格取得を謳っているほど確認しやすいものです。調べようと思う気持ちさえあれば、調べることは誰にだって可能です。
鵜呑みにする前に確認することが大切です。
余談:英語のドクターは必ずしも医者を意味しない
英語では、医師・医者は、Medcal Doctor(メディカル・ドクター)、つまりMD(エムディ)と呼ばれます。プロフィールなどに記載する時には「MD」を使うのが一般的ですし、正式です。
英語で、Doctor(ドクター)というのは広く「博士」という意味です。プロフィールなどには「PhD」と記載され、医師・医者ではありません。
また、「ドクター〇〇」や「Dr.〇〇」という呼び名は「〇〇博士」という意味でしかなく、医師かどうか、本物の博士かどうかの判断には意味をなしません。
例えば、虫について非常に詳しい人のことを「昆虫博士」と呼んだりしますよね?その程度の意味しかない言葉です。正式な資格を取得している人物かどうかは、「ドクター」というタイトルからは判別できません。
まず、略歴に「MD」とあれば医師、「PhD」とあれば「博士」、何もなければニックネームだと考えた方が良いでしょう。
もちろん、例え「MD」と記載があっても本当に医師免許をもっているかどうかは、免許登録機関で調べてみるまでは判りませんけどね。
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