ホリスティック・ヘルスコーチング の ソフィアウッズ・インスティテュート

あなたのバイオ個性に着目するNYC発ポストモダンな食事法

01/19/2017
by Chise
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親切の副作用


親切は、無私の行為とか、自己犠牲の精神だと言われていますよね。

でも、「情けは人の為ならず」という諺の通り、

「親切は、親切を受ける人よりも、親切をする人により多くの利点をもたらしている」

と、いうことを科学が示しています。

補足: 最近では、「情けは人の為ならず」という諺を「情けは他者のためにならないから、情けをかけない方が良い」「親切は他者のためにならないから、他者に親切にしない方が良い」と言う意味だと誤解している人が多いらしいですね。正しい意味は、「情けは人のためではなく、結局は自分のためになるものだ」「親切は受ける人のためではなく、与える人のためになるものだから、積極的に親切をしましょう」と、いう意味です。

例えば、「HAPPY PEOPLE BECOME HAPPIER THROUGH KINDNESS(ハッピーな人は親切を通して更にハッピーになる)」という論文が発表されています。しかも日本人が被験者です。

ひとつは、175人の日本人の大学生を対象に親切度と幸福感との相関を調査しています。

幸福感の高い人ほど、親切を行動に移すことが多く、善い行ないをしようとする意識が高い

という特徴があったそうです。

確かに、自分自身がストレスで潰されそうになっている時には、とても他人のことにまで気が回らないかもしれません。だから、自分自身が幸せで満たされている人の方が、他者が困っていることに気が付けるほどの余裕が心にあり、結果、助ける機会に遭遇することも多いのかもしれませんね。

また、

幸福感の高い人ほど、日々の出来事の中に嬉しい記憶が、質と量ともに多い

という特徴もあったそうです。

もうひとつの調査では、119人の日本人女性を対象に、71人には、1週間毎日自分が行なった親切な行為を数えてもらいます。1週間後に、数えなかった残りの48人との主観的な幸福度を比べています。

その結果

  • 毎日、1週間、自分が行なった親切な行為の数を数えたグループは、主観的な幸福感が高くなり
  • 更に、自分の親切行為を数えることで、もっと親切にしようという気持ちが高まり、結果、親切行為が増加した

とのことです。

「幸せだから、他者に親切できる」だけでなく、「親切にすると幸せになれる」ということではないのでしょうか。

幸福感が薄い人、自分が幸せだと感じられない人は、

敢えて、親切なことをしてみると良いかもしれませんね。
次第に幸せを感じる人になっているかもしれません。

親切の波及効果

実は、親切のパワーは、かなり波及効果が高く、誰かが他者に親切にしている行為を目撃するだけでも良い影響があることが判ってきています。

大抵の親切は、見返りを期待せずに、他者のために何か善いアクションを起こすことで始まります。そして、親切な行為を行なう時にあなたが発しているエネルギーは、そこにいる全ての人にポジティブな影響を与えてしまうそうですよ。

もちろん、親切は、「何を」行うかだけでなく、「どのように」行うかも大切です。

自己満足したいだけの「親切の押し売り」は、無私の行為ではないですよね。相手のことを想い無私に行う親切が大切です。

親切の表し方

親切は、様々な方法で示すことができます。

  • 微笑む
  • 優しくふれる
  • 誉める
  • 知らない人を助ける
  • 同僚の話をちゃんと聴いてあげる
  • サプライズの贈り物をする
  • 想い出をシェアする
  • 困っている人のために食事を差し入れする
  • 募金や寄付をする
  • 孤児を支援する
  • ボランティアをする

親切は、何かを与えることだけではありません。

考えや言葉やその他の行為によっても、表わすことができます。

それに、大袈裟なことである必要はありません。些細な行為の方がよかったりすることもあります。

授与と授受の法則

ディーパック・チョプラ博士によれば、「授与と授受の法則」とは、

「あなたが欲するものを他者に与えることで、自らが欲するものが得られるようになる」

と、いうエネルギーの交流を意味しています。

チョプラ博士は、次のような方法を具体的に実践しているそうですよ。ご本人の言葉を直接和訳してご紹介します。

1.何処へ行く時にも誰に会う時にも、必ず、プレゼントを持っていく。

プレゼントは、物である必要はありません。称賛の言葉だったり、お花だったり、祈りの言葉だったり。私はその日に出会う人全てに、プレゼントします。そうすることで、喜びと豊かさの輪廻を私と他者の人生にスタートさせることができます。

2.人生が私のために贈ってくれた全てのプレゼントを受け取る。

プレゼントは、自然からの贈り物、例えば、太陽の光、鳥のさえずり、小雨、初雪などだったりします。その全てを受け取ります。また、他者からの贈り物、それは、物やお金かもしれませんし、称賛の言葉や祈りの言葉かもしれませんが、全てを受け取ります。

3.人生の中に豊かさの流れを維持します。

人生にとって最も尊いプレゼントとは、他者への気遣い、愛情、感謝の気持ちや愛などです。
誰かに会う時、私は心の中で、その人の幸福と喜びと笑顔を祈ります。

—-☆
私は、日本語の「ごきげんよう」という挨拶の言葉が好きです。
これは相手に対する祈りの言葉ですよね。「あなたの今日一日が良い日でありますように。」「良い一日をお過ごしくださいね。」という意味が込められています。

また、日本の「時候の挨拶」も好きです。その季節季節の変化について、会話の冒頭でふれ、意識を向け、そして「季節がらご自愛ください」と、やはり相手の健康を祈る言葉で結びます。

日本には、伝統的に、ちゃんとこの「授与と授受の法則」に則った、喜びと豊かさの輪廻を生むような、相手を思い合う文化があるんですよね。

親切は学べるスキル

親切は学ぶことができるスキルなんだそうですよ。

親切な人は、生まれもって親切な人なのではなく、生活の中で、親切によって生まれる幸福の連鎖を、自然と学んできた人です。

また、親切を学ぶことで、自己肯定感を高めることができることから、研究者は、親切の学習方法として「親切カード」を推奨しています。米国の小学校では既に取入れる動きがあるそうですよ。

  1. 様々な親切な行為が書かれているたくさんのカードを作り、毎日1枚ひきます。
  2. そして、そこに書かれている親切を実行するというものです。
  3. 実行できたら、また、新しいカードをひきます。

親切を行う訓練ですね。

さて、親切には、副作用があります。

親切の副作用

1.“ヘルパーズハイ”

「ヘルパーズハイ(helper’s high)」は、誰かに何か良いことをしてあげた後に感じる充実感幸福感などを意味します。

親切なことをした後に、脳内でドーパミン喜び・快楽のホルモン)の分泌が増加することで起こります。

ある研究は、人工的に脳内のドーパミンの代謝を遅らせる(脳内のドーパミン量を長時間維持する)と、平等主義的な行動が顕著になることを示しました。

  • 親切なことをすると、脳内のドーパミンが増え幸せ感が高まり、
  • ドーパミンが増える(幸福感が高まる)と、より平等主義的な行動をとるようになり、
  • 親切な行動が増える

と、いう循環が生まれるそうです。

この研究でも、「情けは人のためならず」「親切は、他人ではなく、自分の脳内のドーパミンを増加させる」ことが示されていますね。

2.社会の幸福感を上昇させる

研究によれば、プロソーシャルな消費(自分自身にとって直接的に得にならなくても、他者(社会)のためにお金を使うこと)は、より大きな幸福感をもたらすそうです。

研究は、136各国のデータを分析し、裕福な国にあっても貧しい国にあっても同様に、プロソーシャルな消費によってヒトの幸福感は高まることを示しています。

また、チャリティのために何かを購入した人達は、自分のために同じものを購入した人達と比較し、国を超えて、同様に幸福感が高くなったことを示しています。

もちろん、自分自身の幸福感が高まるだけでなく、チャリティによって、それを必要としている人達の救いにもなり、社会全体の幸福感が高まるのですから、素晴らしい副作用ですよね。

私の「プロソーシャルな消費」の例をいくつかをご紹介します。皆さんがこれからのプロソーシャルな消費案を考えるヒントになれば嬉しいです。

(1) 以前勤めていた企業が会計監査を担当していたことから、『フォスターペアレント(現:プラン・ジャパン)』というNPO組織経由で、インドネシアの少女の足長おばさんをしていたことがあります。私自身に子供がいないのと、その頃は未だ甥っ子たちも誕生前だったこともあり、アジアの子供、特に女の子の成長支援をしたいとの思いからでした。写真の交換をしたり、お手紙の交換をしたり。中学校卒業まで彼女を労働ではなく学校に行かせることができました。

(2) 昨年、エディブル・スクールヤード・ジャパンに出資/寄付をさせていただきました。小学校などの校庭で無農薬やオーガニックのお野菜を子供達といっしょに育て、その収穫物をそのまま給食に使ってもらおうという、米国サンフランシスコでアリス・ウォータース氏が始めた食育活動です。こうした活動を通して、日本の多くの子供達が、残留農薬や食品添加物に汚染された給食から解放され、食べ物を育てることの尊さなどを学ぶ機会になればと期待しています。

(3) 『エシカル・ファッションとエコ・リュクス』という、おしゃれをしながら途上国や伝統技術を支援するという方法もありますよ。

(4) がんサバイバー(がんを克服しなお、再発防止に取り組んでいる人達)を支える『C-ribbons』への寄付はいかがでしょうか。昨年11月のパーティで知り合ったモデルの藤森香衣さんが代表理事を務めるNPO法人で、現在、寄付を募っています。志ある方は、こちらから。あるいは、直接、C-ribbonsへもご寄付いただけます:銀行名:三菱東京UFJ銀行虎ノ門支店、口座番号:(普)0766460、口座名義:NPO法人シーリボンズ

3.不安感や心配が減る

親切な行為は、社交的な不安感を減少させると研究者は述べています。

研究者は、社交に不安を抱えている人達(人見知りなど)に、1週間に6回以上、誰かに親切にするという課題を与えます。すると、人と社交的に交わることに高い不安を感じていた人達は、他者に親切にするということに気持ちを集中させることで、心を落ち着かせることができるようになったそうです。

人見知りの大学生115人を3つのグループに無作為に分けます。4週間、社交的な場所(パーティなど)に参加してもらい、1つめのグループは親切をするように指示され、2つめグループには何の指示もださず、3つめのグループにはただその日の出来事を記録するように指示します。

すると、1つめのグループだけが、社交的な場所に行くのを嫌がらなくなったそうです。

研究者は、社交の場で親切にすることで起こる、相手からのポジティブな反応によって、次第に他者と交わることへの恐怖感が薄れて行ったからではないかと述べています。

その効果は、親切な行為の種類には無関係だったそうですよ。

次に入ってくる人のためにドアを開けておいてあげるとか、受付の人への「ありがとうございます」の一言だったり、どんなに些細なことでも効果があったそうです。

私は、実はかなりの人見知りなので、パーティなどの大勢の知らない人達が集まる場が未だに非常に苦手です。でも、もういい大人なので、社交の場で、仮面(ペルソナ)をかぶることも覚えましたから、それなりに普通に無難に過ごすこともできます。とは言え、仮面の中の私は、ものすごいストレスに晒されていることに変わりはなく、次回のパーティの際には、この方法を参考にしてみようかな?

4.親切は伝染する

親切は与える人と受ける人だけでなく、それを観ている人も恩恵を受けます。
そして、親切な行為を目撃した人は、「ペイフォワード」を行う確率が高くなるそうです。

ペイフォワードとは、「誰かが何かをしてくれる前に、自分から相手に対してまず善い行いをすることの連鎖」を意味します。

例えば、誰かに親切にしてもらったら、同じような親切を第三者にする。そして、親切にしてもらった第三者が、更に別の第三者に同様の親切をするという連鎖です。

以前、友人から聞いた話ですが、家族で国立公園(だったかな?)に出かけた際に、入場ゲートで入場料を支払おうとしたら、彼女達の前に通った車の人が、彼女達の分まで入場料を支払ってくれていたことがあったそうです。(米国の国立公園は、車で入場できる場合が多く、車1台ごとに入場料が課されます。)まったく面識もない、どこの誰かも判らない人がです。まさしくペイフォワードですね。

ただ、友人は、あまりに想定外の嬉しさに驚いて、そのまま入場してしまい、次の人のために入場料を支払っておいてあげることを忘れ、ペイフォワードの連鎖を切ってしまったようですが(苦笑)

こうしたポジティブな連鎖が、まさしく親切が生み出す魔法です。

さて、脳科学や心理学が示している「情けは人のためならず」の証拠、納得していただけましたか?

SEKAI NO OWARI も 『Hey Ho(作詞:Saori/Fukase)』の中で、

誰かを助けることは義務じゃないと僕は思うんだ
笑顔を見れる権利なんだ 自分のためなんだ

って、言ってますよね。

明日、何かひとつやってみませんか?

参考文献: