バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
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目次
非喫煙者の胎児の胎動は活発
母親の喫煙が胎児にとって良い影響はないだろうことは、簡単に想像できます。
でも、考えてみれば、母親の胎盤は、母親の血液と胎児の血液が混じり合わない(母親と血液型の違う子供が可能)機能を備えているので、喫煙する母親の血液中に流れるニコチンも、胎盤を通り抜けないのではないかと期待したりするのですが、どうもそうではなさそうです。
英国のダーハム大学のナディア・ライスランド博士らの研究グループは、妊娠中の喫煙者と非喫煙者の胎内にいる胎児の細かな動きを観察したところ、大きな違いがあったことを報告しています。’
なお、裏付けとなる研究論文は最後に参考文献として一覧にしています。
喫煙者と非喫煙者の母親の胎児の体全体の動き(胎動)については、いくつか調査がなされており、いずれも、月齢が進むにつれ、母親が非喫煙者の胎児の動き(胎動)は、喫煙者の母親の胎児よりも活発であること等が報告されています。
細かな動き(口の動き、顔を触るなど)は喫煙者の胎児で活発
今回の調査は、胎動ではなく、胎児の口の動きと顔を触る動きといった、細かな挙動の観察をエコーを使って行っています。母親の喫煙の有無だけでなく、
- 月齢ごとの変化
- 母親のストレスレベル
- 心の状態(うつ状態など)
による、胎児の細やかな動きへの影響について観察が行われました。
月齢が進むにつれ胎動は多く細かな挙動は少なくなる
総体的に、月齢が進むにつれ、胎児の体全体の動き(胎動)が活発になるのとは逆に、口の動きや顔を触るといった細かな行動は、少なくなっていくとのことです。
母親が喫煙者か非喫煙者かで胎児の挙動に相違
ただ、喫煙者の母親の胎児と非喫煙者の母親の胎児を比較すると、月齢が進むにつれ落ち着いてくるはずの口動きや顔を触るといった細かな行動は、 喫煙者の母親の胎児で
- 非常に活発であったこと
- 落ち着いていくスピードが遅かったこと
が報告されています。そして、月齢が進むにつれ、母親が非喫煙者か喫煙者かによる胎児の挙動の違いは、より顕著になっていったとのことです。
母親が喫煙者の胎児の脳の中枢神経に影響か
研究者は、母親が喫煙者である胎児の細かな挙動が落ち着かないのは、
- ニコチン等の物資によって、常にストレスに晒されている状態にいる、あるいは、
- 母親の喫煙によって、胎児の脳の中枢神経の発達に何らかの影響がある
ことの現象ではないかと述べています。
母親が喫煙者の子供は発語が遅い
過去の研究では、喫煙者の母親から生まれた子供は、非喫煙者の母親の子供と比較し
- 言葉を話し始める時期が遅い
- 音と音を区別して発音することが遅い
- 音に反応する速度が遅い
と、いう報告がなされています。妊娠中の母親によるニコチン摂取が、結果として、脳細胞死を招いているのではないかとの仮説が立てられています。
日本人女性の5%が妊娠中に喫煙
日本の女性で妊娠中に喫煙をしていた母親の割合は、調査対象となった人の5%だったと厚生労働省が発表しています。20人にひとりの母親が喫煙をしていることになりますね。
ご自身の嗜好によって、子供の人生を左右しかねない、非常に重い責任ではないかと思います。
今回の研究では、母親の喫煙による胎児への影響が観察されていますが、父親の喫煙によって受動喫煙した母親の胎児への影響も同様に心配です。
高ストレスの母親の胎児も細かな動きが活発
喫煙だけでなく、高いストレスに晒されている母親の胎児は、そうではない母親の胎児と比較し、細かな行動が非常に活発であったと報告されています。
小さな子供は、不安になったりストレスを感じたりすると、自分の体の一部を触り続ける傾向にあります。小さな子供だけでなく、緊張した時には大人も無意識にやっていますよね。
胎児は、母親のストレスをストレスによって分泌されるアドレナリンやコルチゾールなどのホルモンを胎盤を通して感じられるのかもしれないと、研究者は述べています。
うつ状態の母親の胎児の動きは減る
一方、うつ状態の母親の胎児の動きは少なくなる傾向にあるそうです。
こちらもセロトニンやドーパミンなどの喜びのホルモンが減少していることに反応しているのではないかと考えられています。
つまり、カテコールアミン系、モノアミン系のホルモンは胎盤を通過するということでしょうか・・・
母親の心の状態が胎児の心の状態に影響する
母親の心の状態が、胎児の心の状態に、同様の影響をもっていることを観察した研究がありました。
TEDでのアニー・マーフィー・ポールのスピーチ『What we learn before we are born(生まれる前に私達が学んでいること)』で、母親の心の状態や体の状態が、いかに誕生後の人生に大きな影響をもっているのかをとてもわかりやすく説明しています。
興味のある方は、ご覧になってみてくださいね。日本語の字幕つきです。
喫煙者のアルツハイマー病発症リスクは2倍
タバコを吸わない人と比較し、喫煙者がアルツハイマー病を発症するリスクは2倍にもなると報告されています。
喫煙が肺がんなど、喫煙者だけの健康被害で終わるなら、どうぞ自己責任ですからご勝手にと思います。でも、アルツハイマー病を発症すれば、ご家族や周囲の人達にとっても、様々な多くの問題を引き起こすことになります。あなただけの問題に留まらないのです。
ましてや、まだ生まれてくる前のお子さんの脳細胞まで破壊してしまうとなると、あなた一人の人生で責任が取れる話では、もはやないように思います。
もちろん、これは、母親だけでなく、父親になろうとする人についても同じことが言えるように思います。
ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス
公認ホリスティック・ヘルスコーチは、食事だけでなく、あなたを取り巻く様々なこと(環境、仕事、家族、人間関係など)を考慮して、プログラムに反映させ、あなたが、なりたいあなたになれるようコーチングを提供します。
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参考文献:
- “Ultrasound observations of subtle movements: a pilot study comparing foetuses of smoking and nonsmoking mothers”, Nadja Reissland, Brian Francis, Kumar Kumarendran, James Mason, Acta Pædiatrica ISSN 0803-5253
- “Fetal behavior in smoking compared to non-smoking pregnant women”, Hains SMJ, Kisilvesky B, Infant Behav Dev 2007; 30:422–30.
- “Full-term and very-low-birth-weight preterm infants’ self-regulating behaviors during a Still-Face interaction: influences of maternal touch”. Jean ADL, Stack DM. Infant Behav Dev, 2012; 35: 779–91.
- “Moderate use of alcohol, tobacco and cannabis during pregnancy: new approaches and update on research findings”, Huizink AC., Reprod Toxicol 2009; 28: 143–51.
- “Smoking during Pregnancy Affects Speech-Processing Ability in Newborn Infants”, Key PFA, Ferguson M, Molfese DL, Peach K, Lehman C, Molfese VL, Environ Health Perspect 2007; 115: 623–9
ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング