直感に従って食べるインテュイティヴ・イーティングの基本ルール

2024/04/09/

バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。

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インテュイティヴ・イーティングとは?

インテュイティヴ・イーティングIntuitive Eating)という言葉を聞いたことありますか?

インテュイティヴ(Intuitive)とは、「直感的」という意味の英語です。

つまり、インテュイティヴ・イーティング(Intuitive Eating)とは、

「直感に従って食べる」

ことを意味します。

統合食養学では「体の声に従って食べる」ことを勧めます。

体の声に従って食べる具体的な方法には大きく2つあり、そのひとつが、インテュイティヴ・イーティングです。あなたの直感に従って食べる方法です。

もうひとつは、マインドフル・イーティングと呼ばれるものです。あなたの五感を使って食事をする方法です。「マインドフル・イーティング」については、『五感で食べるマインドフル・イーティング』をご確認ください。

さて、直感に従って食べると聞くと、不安になる人がいるのではないでしょうか。食べたいものを食べて良いわけがないじゃないかと思うかもしれませんね。

その通りです。

直感に従って食べるということは、「食べたい」と思うその声を誰が発しているのかに耳を傾けることが重要になります。

」の声や「」の声に従って食べるのではなく、「体」の声だけに従って食べることを意味します。

」が考える「食べるべきもの」を食べたり、「食べてはいけないもの」を避けたりするのではなく、また「」の穴を埋めるために食べるのでもなく、「体」が発する声だけを信じるということです。

そのためには、体が発する声の妨げになる心の状態や行動に、まず気づき、それらを取除くことが必要になります。

今回は、そのための基本のルール10箇条をご紹介します。

1. 食事制限マインドを捨てる

ダイエット本を捨ててしまいましょう。

そうした本や雑誌は、体重を「素早く」「簡単に」「永久に」減らすことができるという幻想を抱かせるだけのものです。

新しいダイエット法が紹介される度に「これなら体重を減らせるかもしれない!」と何度思ったことでしょうか。その望みを捨ててください。

今までどれくらい、そうした誤った期待と幻想があなたをリバウンドに導いてきたでしょうか。その嘘に対して、怒りを感じてください。

食事制限ダイエットに一時的な効果はあっても、長期的には空腹を刺激しもっと食べたいという欲求を強め、更に、体を省エネモードに切り替え脂肪が燃えにくい体を作るだけです。そこにチートデーが加わったら、リバウンドするのは当然です。

流行のダイエット法に従って食べるのは、「頭」の声に従った食事法、チートデーは「心」の声に従った食事法です。

こうした食事法の詳しい体内の仕組みについてしっかり学びたい人は、マインド・ボディ・メディシン講座セルフドクターコースへいらしてください。

2. 空腹感に敬意を払う

体に物理的なエネルギー(良質な脂肪と炭水化物)を十分に与えてください。でなければ、暴飲暴食のスイッチを入れてしまうことになります。

極度の空腹に追い込まれたあなたは、腹八分目に食べることができなくなります。

空腹のサインに敬意を払ってください。

お腹が空いたら食べる。ただそれだけで空腹感を手懐けることができます。

その時に口にするものは、添加物満載の加工食品ではなく自然食品にしましょう。自然食品を適度にバランスよく食べてください。魅力的なタイトルがつけられた添加物だらけの”ヘルシースナック”ではなく、自然食品をもう一度、信頼してください。

そして、真の空腹と偽の空腹を見極めましょう。

体の空腹は真の空腹です。心の空腹は偽の空腹です。落ち込んだ時やイライラした時などに食べたくなるものは、心が欲しているものです。体ではありません。

そして、心の空腹は、心の食べものでしか埋めることはできません。もちろん、甘いものを食べたりお酒を飲むと、なんとなく満たされた気分になります。それは、脳からドーパミンという快楽ホルモンが分泌されるからです。ドーパミンは一時的にあなたの気分を改善するかもしれません。でも、数時間もすれば分解され消えていきます。本当の意味であなたの心の穴を埋めてくれるものではありませんから、あなたは再び、甘いものやお酒の力が必要になります。

心の空腹ではなく、体の空腹に従って食べましょう。

3. 食べ物と和平協定を結ぶ

食べ物と戦うことを止めましょう。つまり、食べ物に「食べてはいけない」というレッテルを貼るのは止めましょう。

レッテルを貼るのは、あなたの「頭」です。

特定の食べ物に「食べてはいけない」、「食べるべきではない」とレッテルを貼ると、返ってその食べ物を食べたくなる衝動が発生し、その食べ物への執着を生みます。

だからチートデーが必要になるのです。

そして、とうとう禁断の食べ物に降伏した途端、あなたは食べることを止められなくなり食べ過ぎ、罪の意識から自己嫌悪に陥り、自己肯定感を低下させるだけでなく、再び、極端な食事制限ダイエットに走ることにもなります。

その代わりに、自然食品をまんべんなくほどほどに何でも食べましょう。食品添加物は食品ではありませんから避けた方が良いですが、アレルギーや病気でない限り、あなたが食べてはいけない自然食品なんてありません。

例えそれがジャンクな食べ物だったとしても、あなたがご自分で作ったものであれば食べたってかまわないのです。

4. フードポリスを追い出す

フードポリス(食品警察)は、食事に関する理不尽なルールをあなたが守っているか監視しています。フードポリスがいる警察署は、あなたの心の深いところに作られています。

フード警察署は、大音量で、ネガティブなメッセージや失望のフレーズや罪悪感を流しています。

低カロリーの食品を食べないのは犯罪だ。
ケーキやチョコレートなどの甘いものを食べるのは負け犬だ。

こんな暴言に「ノー」と叫んでください。

フードポリスをあなたの頭から追い出してください

あなたがご自分の直感に従って食べるためには、誰かが作ったルールをあなたに強制しようとするフードポリスをあなたの頭の中から追い出す必要があります。

誰かが作ったルールではなく、あなたの体が本当に望むものを食べましょう。

食事は、元来、喜びであり楽しみなものです。

何かしらの動物を飼っていらっしゃる人なら、動物たちがご飯をどれほど楽しみにしているか知っているはずです。彼らは体全体で喜びを表現してくれます。私たち人間にとっても食事は同じくらい喜びであり楽しみなもののはずなのです。

5. 満腹感を尊重する

もうお腹は空いていない」という体からのシグナルに耳を傾けてください。

そのためには、食事の途中でひと呼吸置きましょう。そして、今の満腹度合いがどのくらいか感じることを習慣にしてください。

例えば、お料理を一口、口に運ぶごとに、噛んでいる間はお箸やフォークをテーブルに置いておくようにすると、体からの合図に気づきやすくなります。

心地よく満腹になった時の体の感覚に意識を向けてください。その感じを覚えておきましょう。

心の声に従って食べていると、体が満腹した声が聞こえなくなります。心は実際の食べ物で満腹することはないので、どれだけ食べても飲んでも満腹感は得られません。そして、体にとっては必要もないものを食べ過ぎることになります。

食べ過ぎた後の体の声にも耳を傾けてください。

きっと気分が悪いはずです。その感覚も覚えておきましょう。そして、そうなる前に、体の声に従って食べるのを止めましょう。

6. 心地よいと感じる環境をみつける

快適で心地よい環境で、あなたの体が食べたいと思っているものを食べる時に生まれる喜びは、満腹感を覚えるためにとても重要な役割をもっています。

あなたにとって心地よい環境で食事をしたら、満腹するのにそれほど多くの料理は必要ではなくなります。

あなたの脳は、無意識のうちに環境から影響を受けています。食事をする環境によっては体の声が聞こえなくなり、多く食べ過ぎたり、満腹感を感じなくなってしまったりします。

その逆も起こります。

環境を整えることで、知らぬ間に体の声が自然と聞こえるようにもなります。詳しくは、『無意識に働きかけてマインドレス・イーティングを予防する12の方法』をご確認くださいね。

7. 食べ物以外で心を満たす

あなたの落ち込んだ気分を癒し、ストレスを解消し、問題から目を背ける手段として、食べ物を利用することを止めましょう。

不安、孤独、退屈、怒りなどは、誰しも経験する感情です。

その引き金をひくキッカケとなるものは、人それぞれ異なりますが、確かなことは、食べ物は、あなたの心の問題を解決してはくれないということです

もしかしたら、食べ物は、心の痛みからあなたの注意を逸らし、一時的にあなたを癒してくれるかもしれません。辛い感情を麻痺させてくれるかもしれません。

でも、食べ物は、問題の解決にはなりません。それどころか、新たな問題(暴飲暴食、過食、依存症、肥満など)を生む可能性の方が大きいと言えます。だから、もし心の空腹を埋めるために食べるという行為に何等かの効果があるとしたら、長期的にあなたの気持ちをもっと落ち込ませるという効果だけです。

心の空腹は、心の栄養でなければ埋めることはできません。世界中の食べ物を食べても心の空腹は満たせません。

食べ物以外の方法で、心の穴を埋める方法を見つけてください。

8. あなたの体を好きになる

あなた自身の体を大切にしてください。好きになってください。

あなたの体型を必要以上に嫌ったり、憎んだりしないでください。

体の声に従って食べるためには、あなたの体を信頼できなければなりません。体を好きでなければ、体が発する声をあなたは信じることができないかもしれません。

どんなに憎んでも、あなたはその体と一生共にしなければならないのです。ならいっそ、嫌いになる努力ではなく、好きになる努力をしてみてはいかがでしょうか。

体は、あなたが毎日生きていられるように、あなたの知らないところで、ものすごく緻密で複雑な仕事をしてくれています。あなたがどんなに嫌っても、体はあなたを生かそうとがんばってくれます。あなたを裏切ったりしません

そんな体に感謝して、大切にしてあげてください。

そして、あなたのバイオ個性に従って、直感に従って、体の声に従って、食事をすることで、あなたの体は本来あるべき姿に自然と戻っていきます。

9. 運動した後の気分に気づく

軍隊のような運動は忘れてください。

ただ、今よりもちょっとだけ体を動かすようにしてみましょう。

そして、運動でカロリーを燃やすことに意識を向けるのではなく、運動をしている時のあなたの気持ちに意識を向けてください。

運動をした後で感じる体の心地よさに注意を向けましょう

散歩をすれば、体重が減るというだけの理由では、なかなか早起きは続きません。でも、早朝の散歩がいかに気持ちがよく、心と体が軽やかになるかを感じたことがある人は、早起きをそれほど辛いと感じないでしょう。

10. 完璧ではなく直感

完璧な食事をする必要はありません

あなたが健康的だと実感でき、美味しいと感じられる食べ物を食べましょう。

ジャンクフードを一口食べただけで、一回の食事だけで、一日の食事だけで、栄養不良になることも、肥満になることも、病気になることもありません。

健康的な食べ物も同じです。一口食べただけで、一回の食事だけで、一日の食事だけで、健康になることはありません。

同様に食事制限ダイエットを1週間やったところで、その直後は体重を減らすことができたとしても、健康になったわけではありませんし、どうせすぐにリバウンドします。

重要なことは、短期間だけ行う特別な食事ではなく、毎日のいつもの食事です。

毎日3食のことですから、息切れしては意味がありません。「完璧」な食事を目指すと、途中できっと苦しくなります。できなかった時に自己嫌悪になるかもしれません。その自己嫌悪が心に穴をあけ不要なものを食べたくさせるかもしれません。

そんな完璧な食事を目指すのではなく、あなたの体が望むものを食べることが重要なんです。

ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス

私が公認ヘルスコーチの資格を取得した、米国ニューヨークにある世界最大のヘルスコーチ養成学校(Institute for Integrative Nutrition)を設立した校長先生は、次のようにおっしゃいました。

「健康でいることは、それほど難しいことではありません。
最も難しいのは、頭に、体に従うよう学ばせることです。」

頭ではなく、体の声に耳を傾けて食事をしましょう。

もしおひとりで取り組むことに不安や難しさを感じるのでしたら、ヘルスコーチと、一度、話をしてみませんか?

公認ホリスティック・ヘルスコーチは、食事だけでなく、あなたを取り巻く様々なこと(環境、仕事、家族、人間関係など)を考慮して、プログラムに反映させ、あなたが、なりたいあなたになれるようコーチングを提供します。

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新学期は、毎年3月と9月です。講座でお会いしましょう。

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ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング