バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
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目次
アロエのアロインは医薬品成分
お家でアロエを栽培している人は、意外と多いと思います。私の母もアロエを育てていて、虫刺されや火傷の時などに使っています。
アロエ入りヨーグルトなどを健康のために食べている人もいますよね。
傷を治してくれたり、整腸作用があるという理由で、太古の昔から世界中で使われたり、食べられてきたアロエ。しかも日本では薬事法によりアロエのアロインは医薬品として登録されている成分です。
アロエのアロインは発がん性物質?
そのアロインが、米国のカリフォルニア州で発がん性物質として登録されたことに、世界中が困惑しました。
少し前に、米国カリフォルニア州が、プロポジッション(発議)65番のリストにアロエのアロインを追加したんです。
プロポジッション(発議)65番とは、米国カリフォルニア州が、主に飲料などについて次の事柄を公表することを義務付けているものです。
- 発がん性物質や有毒な化学物質の混入
- 発がん性物質や有毒な化学物質の混入の可能性
つまり、米国カリフォルニア州は、アロインを発がん性物資だと登録したことになります。
余談: 今年、コーヒーに含まれているアクリルアミドが発がん性物質であるとして「コーヒーには発がん性物質が含まれている」との警告文を店頭に掲示することをコーヒーショップにカリフォルニア州の高等裁判所が義務づけましたが、それも、プロポジッション(発議)65番による判決です。(詳しくは『衝撃ニュース!米国カリフォルニア州の高等裁判所がコーヒーショップに「発がん物質使用の警告文」の掲載を命令。その真相は?!』)
しかし、詳しくみてみると、カリフォルニア州は、全てのアロインを発がん性物質として登録したのではないようです。特殊な方法で加工されたアロエのアロインが対象のようです。
そのため、今まで通り、日常生活している上で、むやみにアロエを避ける必要はないとのことでした。
人騒がせですね・・・。
アロインは食品や化粧品に入っていない
そもそも、日本では、上記したようにアロインは医薬品扱いなので、一般の食品や化粧品には入っていません。
食用にしてはいけないアロエの種類と部位
食品として利用してはいけないアロエの種類と部位も薬事法で決められています。
- アロエベラ(Aloe vera)
- アロエフェロックス(A.ferox)
- アロエアフリカーナ(A. africana)
という3種類のアロエの次の部位は、食べてはいけないことになっています。
- 葉汁
- 外皮
アロインは、アロエの表皮部分に多く含まれているからです。
食用にして良いアロエの葉や葉汁
日本で販売されている食品(アロエヨーグルトなど)や化粧品には、緑の表皮部分でなく中身のゼリー状の部分しか入っていません。
でも、アロエの葉っぱの粉末や葉汁を含んでいると謳っている商品もありますよね?
そうした商品には、上記した3種類のアロエではなく、キダチアロエ(アロエアルボレセンス:A. arborescens)が使われているんです。
キダチアロエってCMなどで聞いたことある人多いのでは?
アロエの薬効
なお、裏付けとなる研究論文は、参考文献として最後に一覧にしています。
アレルギー反応と食物アレルギー反応の軽減
マウスを使った研究で、アロエベラの抽出液が免疫T細胞が炎症性サイトカインの産生を抑制したことが報告されています。
また、卵白の成分アルブミンにアレルギー反応を起こすマウスを使った実験では、
アロエベラの抽出液を与えたところ、
- 血液中のインターロイキン10(炎症性サイトカインの産生を始めとする免疫機能を抑制する)の分泌が促進され、
- 免疫T細胞の活動が抑制され、
- 結果、アレルギー反応が抑制されたこと
が報告されています。
アロエベラは、アレルギーを治すことはしないかもしれませんが、ヒトにおいても、アレルギー反応を抑えてくれるかもしれませんね。
Ⅱ型糖尿病(インシュリン増感性の向上)
今年(2018年)6月に発表された研究です。
Ⅱ型糖尿病の病態のひとつであるインシュリン抵抗性は、肥満との関りが深いものです。
脂肪細胞が分泌する脂肪毒性がすい臓のβ細胞の不全や死滅を起こし、インシュリンの分泌が不足することで、Ⅱ型糖尿病を悪化させることが判っています。
試験管試験で、アロエベラから抽出した多糖体が、投与量に比例して、
- すい臓のβ細胞死を抑制し、
- β細胞の抗酸化活動を促進させたこと
を報告しています。
また、アロエベラから抽出した多糖体をハムスターに経口摂取させると、
- 血糖値の急上昇が抑制され、
- インシュリン増感性を高めた
と、報告しています。
このことから、ヒトに対しても、Ⅱ型糖尿病患者のインシュリン抵抗性の解消に効果を示すのではないかと期待されています。
便秘薬として
これについては、賛否両論あるようです。
アメリカがん協会(American Cancer Society)は、アロエベラには便秘解消の薬効を裏付ける十分な研究報告はないとして、アロエベラを使った便秘解消薬の販売中止を求めています。
一方で
ドイツ・コミッションE(German Commission E、日本の厚生労働省のようなドイツの役所)は、アロエベラを便秘解消薬として承認しています。
さて、あなたはどちらを信じますか?
ドイツは、代替医療大国ですから、私はドイツ政府の見解を支持したいですけどね(笑)
日常生活の中での利用法
注意: アロエのアロインにアレルギー反応を示す人がいます。発疹が起きることもありますので、使用前に腕の内側などで試してみることをお勧めします。
保湿強化成分として
アロエの果肉をお肌に直接塗ります。お気に入りのローションと手のひらで混ぜても良いですね、
特に、ムダ毛処理した後のお肌に効きます。
虫刺されに
アロエの果肉を直接、虫に刺された箇所に塗ります。または、かゆみや腫れを鎮める塗り薬を作ることもできますよ。
材料:
- ベーキングパウダー 1/4 カップ
- アロエベラの果肉 大さじ2 杯
- ウィッチ・ヘーゼル 小さじ2杯
- パパイヤパウダー 小さじ1杯
- ユーカリ精油 2 滴
- ティーツリー精油 2滴
- ラベンダー精油 5滴
作り方:
- 全てをよく混ぜて、滑らかなペースト状にします。
- 必要なら水を少々加えても大丈夫。
冷蔵庫で1-2か月保存できます。
火傷に
抗菌の塗り薬に、アロエの果肉を手のひらで混ぜて、火傷に塗ります。
日焼けに
日焼けの症状の改善にアロエを用いる方法については、『日焼けしたお肌のほてりを鎮める手作りジェル』をご確認ください。
吹き出物のかゆみの軽減
好きなソルト・スクラブあるいはシュガー・スクラブにアロエの果肉を混ぜて、かゆみのある個所に塗ります。
スクラブと果肉の割合は、
- 1/4 :アロエ果肉
- 3/4 :スクラブ
歯肉炎の改善に
アロエを使ったマウスウォッシュの作り方は、『歯肉炎とプラークに効くと言われている自然療法は本当に効くのか。本当に効くマウスウォッシュの作り方』をご覧ください。
胃腸不良に
使い方は『キッチンを薬局にする方法 – 胃薬編(胃の不快感のナチュラル・レメディ)』をご覧ください。
逆流性食道炎に
使い方は『逆流性食道炎/胃食道逆流症』をご覧ください。
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参考文献:
- 「TLC 法及び HPLC 法による,いわゆる健康食品に含有されるアロエ種の判別」塩田寛子、瀬戸隆子、浜野朋子、中嶋順一、上村尚、安田一郎、東京健安研セ年報 Ann. Rep. Tokyo Metr. Inst. P.H., 54, 81-83, 2003
- “A comparison of the leaf gel extracts of Aloe ferox and Aloe vera in the topical treatment of atopic dermatitis in Balb/c mice”, Finberg MJ, Muntingh GL, van Rensburg CE, Inflammopharmacology. 2015 Dec;23(6):337-41. doi: 10.1007/s10787-015-0251-2. Epub 2015 Oct 28
- “Effects of Aloe barbadensis Mill. extract (AVH200®) on human blood T cell activity in vitro”, Ahluwalia B, Magnusson MK, Isaksson S, Larsson F, Öhman L, J Ethnopharmacol. 2016 Feb 17;179:301-9. doi: 10.1016/j.jep.2016.01.003. Epub 2016 Jan 4
- “Polysaccharide isolated from Aloe vera gel suppresses ovalbumin-induced food allergy through inhibition of Th2 immunity in mice”, Lee D, Kim HS, Shin E, Do SG, Lee CK, Kim YM, Lee MB, Min KY, Koo J, Kim SJ, Nam ST, Kim HW, Park YH, Choi WS, Biomed Pharmacother. 2018 May;101:201-210. doi: 10.1016/j.biopha.2018.02.061. Epub 2018 Feb 26.
- “ER stress attenuation by Aloe-derived polysaccharides in the protection of pancreatic β-cells from free fatty acid-induced lipotoxicity”, Kisoo Kim, Min Hwa Chung, Soyoung Park, Jimin Cha, Jin Hong Baek, Shin-Young Lee, Sang-Yun Choi
Biochemical and Biophysical Research Communications 2018 June 7, 500 (3): 797-803
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