バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
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目次
ネイチャーコミュニケーションズに発表されたベルギーのハッセルト大学(Hasselt University)の科学者による研究です。
妊娠中の女性が吸い込んだ大気汚染ナノ粒子が、肺を通って、胎児がいる側の胎盤に侵入していたことを示した報告書です。
出産時の母親から寄贈された胎盤から発見したのです。
なお、裏付けとなる論文は最後に参考文献として一覧にしています。
今まで、胎児は胎盤に守られ、子宮内の無菌環境で成長していると考えられてきました。しかし、今回の発見は、胎盤のバリアーを大気汚染物質が貫通していることを明らかにしました。
これは、胎児が排気ガスなど、大気汚染物質にさらされている可能性を示す証拠です。
大気汚染物質と流産・早産・未熟児出産
ニュージャージー州とペンシルヴァニア州が、高速道路の料金所をETCに変更した後、ETCの半径1マイル(1.6km)内で、早産と未熟児出産率が激減し、マッカーサー基金の調査によれば、結果として、4億4千万ドル(約440億円)の医療費削減になったという報告があります。
ETCの導入により渋滞が解消され、それによる排ガスが減少したためです。
これにより、大気汚染が出産結果に影響を与えていることは明白だったものの、因果関係を証明することは、今回、胎盤から大気汚染物質が発見されるまで困難でした。
今回の研究では、出産10分前の胎盤を分析しています。そのため、胎児が子宮内で大気汚染物質を実際に吸い込んでいたという証拠にはなりませんが、胎盤の内側から大気汚染物質が発見されたことにより、胎児が大気汚染物質に直接曝されていることを示す重大な証拠となりました
プリンストン大学の健康経済学者であるジャネット・キュリー博士は
「これは、スモーキングガンだ」
と述べています。スモーキングガンとは、煙の出ている銃口、つまり、言い逃れのできない証拠という意味の言葉です。
実際に、母親が大気汚染物質を多く吸い込んでいればいるほど、胎盤から多くの大気汚染物質が発見されています。
特に、大通りに面していない場所で暮らしている母親と比べて、バス通りに面した場所で暮らしている母親からは、約2倍の大気汚染物質、1立方センチメートルに平均して20,000ナノ粒子、が発見されたということです。
大気汚染物質の発生源は多様
PM2.5を含む大気汚染物質はさまざまな場所から発生しています。例えば、
- ディーゼルエンジン
- 発電所
- 炭火グリル
- 石油ランプ
だけでなく、次のようなものも発生源となります。
- 黄砂の成分
- タバコとその副流煙
- 柔軟剤やお部屋のフレグランス製品(ナノ化された香料)
- ナノ化粧品
などです。
母親が吸い込むナノ化された化学物質は、全て、胎盤を通り抜けて胎児に届いている可能性大です。
胎児の潜在的な健康被害
胎児の時に、そうした大気汚染物質に曝されれば、一生消えない精神的・身体的な健康問題となりえます。
ハッセルト大学の第一筆者である、ティム・ナウロット博士も次のように述べています。
「全ての臓器が成長段階にある時期ですから、
人生で最もダメージを受けやすい危険な時期です。」
研究対象となった被験胎盤は25名分と、少ないものの、胎盤から見つかったということ自体が重要なんだと、胎盤分野で最先端を行く専門家で、ピッツバーグ大学医療センターのヨール・サドヴスキー博士は述べています。
「次の段階は、どれくらいの量の大気汚染物質が胎盤に吸収されると、胎児にダメージが起こるのかを判明させることになるでしょう。」
胎盤を食べる時は気をつけて
意識の高い女性達の間で、出産後の自分の胎盤をカプセルにしてもらって、サプリメントのように食べるという行為が5年ほど前から日本でも行われており、海外ではもっと前から行われています。
そうした志向の女性は、たぶん、タバコは吸わないでしょうし、化学系の香料の入ったものは使わないと思いますのでその辺は心配しません。
が、黄砂の多い地域あるいはバス通りに面したところに住んでいる方は、あるいは、アウトドア系でBBQが好きという場合は、要注意ですね。
ちなみに、自分の胎盤を食べるという行為は、人間以外の動物では自然に行われている行為です。そのことで、出産後の様々な心身の健康問題を回避・予防することができると考えられています。例えば、人間の場合、産後うつが予防できるなど。ただし、科学的な裏付けは今のところありません。
ご関心のある方は、胎盤をカプセルに入れてサプリメントにしてくれる専門の業者に依頼することになりますので、調べてみてくださいね。
その他参考情報
- 『母親の喫煙とストレスが、胎児の脳へ影響』
- 『赤ちゃんと共生細菌 – 分娩と授乳方法は健康と性格に影響する?』
- 『PM2.5(含む:タバコ)が骨粗鬆症を招く – 予防改善してくれる食品とは?(カルシウムでも乳酸菌でもありませんよ)』
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参考文献:
- “Ambient black carbon particles reach the fetal side of human placenta”, Hannelore Bové, Eva Bongaerts, Eli Slenders, Esmée M. Bijnens, Nelly D. Saenen, Wilfried Gyselaers, Peter Van Eyken, Michelle Plusquin, Maarten B. J. Roeffaers, Marcel Ameloot & Tim S. Nawrot, 17 September 2019, Nature Communications volume 10, Article number: 3866 (2019
- “Air Pollution Reaches the Placenta During Pregnancy, New Study Finds“, Jordan Davidson, Sep. 18, 2019
ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング