バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
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目次
性格は「生まれ」なのか「育ち」なのか
体験や経験によって先祖の脳内の遺伝子の発現方法が変わり、あなたの人間性や性格に影響を与えてるという研究報告がありました。
ある人が、どのようにして、ある種の性格や行動パターンを身に着けたのかという原因について、ダーウィンは「遺伝だ」と言い、フロイドは「母親の育て方だ」と、言うでしょう。
長年に渡って、生物学者と心理学者は、行動や性格の原因を「生まれ」か「育ち」かといった正反対の見解を戦わせてきました。
しかし近年、人生の経験や体験が、それを体験した人の性格に影響を与えるだけでなく、その人の遺伝子も変化させることが判ってきました。
主に母系を通して代々受け継がれていく
あなた自身の体験だけでなく、母親や祖母またその母といった、特に、母系先祖の体験や経験が遺伝子を通して、代々受け継がれていくことも示されています。
なぜ、母系なのか?
そこには、卵子の形成過程が関係していそうです。
女性は生まれた時に一生分の卵子をもって生まれてきます。
つまり、母親の胎内にいるのが女の子の場合、その女の子の子供となるだろう卵子が、既に、母親の胎内にいるということです。わかります?
母親(祖母) – 胎児(母) – 卵子(子)
という三世代が、妊娠中の女性の体内に存在しているんです。
妊娠中の女性は、ご自分の健康状態だけでなく、経験や体験までが遺伝子変化を通じて、お腹の中の胎児だけでなく、その子の子(孫)にまで影響をもつ可能性があるのです。
もちろん男性の体験経験も遺伝する
遺伝子に刻まれた先祖の体験や経験が、子孫に受け継がれていきます。
あなたの経験や体験やライフスタイル、つまり、“育ち” があなたの遺伝子を変容させ、それが子供に“遺伝”し、子の性格や行動の青写真を作り、そして、あなたがどのようにその子を育てたかという子供自身の“育ち”が、その子の遺伝子を変容させ、それが“遺伝”し、孫に受け継がれていく。
性格は、「生まれか育ちか」といった2択で決まるのはなく、「生まれも育ちも」だったということですね。
遺伝子の発現を変える
環境と遺伝子発現の仕組みに係る研究分野は、エピジェネティクスと呼びます。
環境変化によって遺伝子が変容するエピジェネティクス的変化は、長い間、胎児の時のみに起きると考えられてきました。
しかし最近では、成人してからも、食事やライフスタイルを変化させることで、発現を変えることができる遺伝子もあることが判ってきました。
特に病気に関する遺伝子です。
行動エピジェネティクス
更に近年、遺伝子に関する科学者は、エピジェネティクス的変化が、次の要因などに晒された経験・体験によっても起こることをつきとめ、新しい研究分野、「行動エピジェネティクス」として更なる研究が進められています。
- 育児放棄
- 薬物中毒
- 虐待
- 高ストレス
そのようなネガティブな体験経験による、ネガティブな遺伝子変化は、あなたの人生に次のような影響を与え、更に、子供にも受け継がれていくのです。
- 環境変化への対応の仕方
- 人間関係の築き方
- 情緒の起伏
薬物中毒は自己責任だけにとどまらず、あなたの子供の遺伝子にも影響を残してしまうと言う恐ろしい事実です。
また、虐待の連鎖は、心的傷害の連鎖ではなく、遺伝子としても連鎖してしまうという驚愕の事実です。
ただ、救いもあります。遺伝子が受け継ぐのは、ネガティブな体験や経験だけではありません。
ポジティブな体験経験が上書きする
愛されたり、親切にされたり、といったポジティブな体験や経験も遺伝子を変化させること明らかにされています。
虐待された子供が、愛情深い養父母に引き取られたケースでは、一旦、ネガティブに変化した遺伝子が、それを覆し、ポジティブに変化することが報告されています。
周りの人間の関わり方ひとつで、虐待の連鎖は、遺伝子レベルで断ち切ることができるのです。
遺伝子は、ヒトの設計図かもしれませんが、その設計図は、環境や体験や経験によって、変えることができることの証明です。
やはり母親の行動が重要
設計図の変更には、特に、母親の行動が大きな影響力をもっていことも示されています。
エピジェネティクス的変化は、一生を通じておきます。
でも、2歳までの間における母親(あるいは母親的存在)との関係がもっとも大きなエピジェネティクス的遺伝子変化を起こします。
母親の愛情が子供の人生にとって大きな影響力をもっていることは、社会学や発達心理学が昔から説いてきた学説であり、理屈抜きで誰でも納得できることで、驚くほどの発見ではないかもしれません。でも、それが遺伝子までをも変化させてしまうほどの影響力だというのは驚きです。
次の世代への責任
あなたのライフスタイルや経験や体験が、あなたの人生の中だけの話ではなく、あなたの子供や孫、ひ孫へと受け継がれていくのですから、責任重大ですね。
例えば、乳がんを発症する可能性のある遺伝子異常を受け継いでしまったとしても、自分の食事とライフスタイルを変えることで、その発現を抑えることができる可能性を高めるだけでなく、その遺伝子異常を自分の子供に受け渡さなくて済むかもしれないと考えると、こんな素晴らしい発見ってあるでしょうか。
あなたが今、病気にならないような食事とライフスタイルをおくれば、これから生まれてくるかもしれない子供や孫の健康までも守ってあげることができる。なかなか嬉しい発見です。
ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス
公認ホリスティック・ヘルスコーチは、食事だけでなく、あなたを取り巻く様々なこと(環境、仕事、家族、人間関係など)を考慮して、プログラムに反映させ、あなたが、なりたいあなたになれるようコーチングを提供します。
もしおひとりで取り組むことに不安や難しさを感じるのでしたら、ヘルスコーチと、一度、話をしてみませんか?
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参考文献:
- “Grandma’s Experiences Leave Epigenetic Mark on Your Genes”, Dan Hurley, June 11 2013
- “Epigenetic Programming by Maternal Behavior”, Weaver IC1, Cervoni N, Champagne FA, D’Alessio AC, Sharma S, Seckl JR, Dymov S, Szyf M, Meaney MJ., June 2004, Nature Neuroscience
参考:『DNA検査で運命は決まらない』
ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング