
バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
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目次
母が補聴器をしていました
先日、久しぶりに実家に行くと、母が補聴器をしていました。
確かにしばらく前から耳が遠くなったとは言っていましたが、わたしとは普通に会話をしていましたから驚きました。
母曰く「あなたの声だけは聞こえるのよ」と。
弟の声も妹の声も父の声も聞き取り難いけれども、私の声は聞こえるらしいのです。
確かに、他の人が話をしている場面では、必ず私に顔を向けて「何て言ってるの?」と訊きます。それにもうそれが常態化していて、誰かの話の途中で母が私の方に顔を向けると、私も自然と母に話の内容を要約して伝えることが習慣になっていることに、気がつきました。

そう言えば、母の母(私の祖母)は、98歳で亡くなったのですが、彼女もまた、私とだけは普通に話ができていたことを思い出しました。他の家族(伯父母、叔父母も含め)は皆、祖母の耳が遠くなったと、祖母の生前言っていましたが、私は祖母との会話で、電話での会話ですら、違和感を覚えたことは一度もありませんでした。
「私とは普通に話してるんだけどなぁ?」と不思議に思っていたことを思い出しました。
なぜ、わたしの声だけ聞こえるのでしょうか?
そこで、難聴について少しまとめてみることにしました。
耳の構造
難聴の原因について解明していくには、まず、耳の構造を知ることが大切です。
耳の奥深いところに蝸牛(かぎゅう)という臓器があり、そこには細かい毛(有毛細胞)が無数に生えています。音による空気の振動がその細胞を揺らすことによって、あなたは音を認識します。
蝸牛の外側の有毛細胞は周波数の高い音に反応し、蝸牛の内側に行くほど低い周波数の音に反応します。
この有毛細胞にダメージなどが起こると難聴が起こります。有毛細胞にダメージを与える、あるいは、有毛細胞の活動が弱体化する要因には次のようなものがあります。
1. 加齢性難聴
下のグラフは、年齢と聴覚の変化を示したものです。年齢と共に聴覚が衰えていくことが示されています。
しかし、80代でも10代の人と同じくらい聞こえる人がいることも下のグラフから判ります。
そのため、年齢だけが難聴の原因ではないことも確かです。
1. 周波数の高い音から聞こえなくなる
加齢と共に蝸牛の外側の有毛細胞から抜け落ちていきます。歳をとると高い音が聞こえにくくなるのはそのためです。それが加齢性難聴です。
加齢によって耳が遠くなると、次のような電子音など周波数の高い音が聞き取りにくくなります。
- 電子レンジの音
- 洗濯機の音
- 体温計の音
- 玄関のインターホン
- 音域が高い人の話し声
- 動物や虫の声
- など
ちなみに、周波数の高い音の特徴が、蚊が飛ぶ時に聞こえる音に似ていることから「モスキート音」と呼ばれていますが、この、若年者にしか聞こえない周波数の高い「モスキート音」を用いて若者の夜間徘徊や集会を抑制する方法が深夜のコンビニなどで用いられていますね。
2. 「さ行」と「た行」は聞こえにくい
加齢による難聴の場合、高い音だけでなく、「さ行」と「た行」も聞こえにくくなります。
例えば、次の音などが、聞き分けられなくなります。
- いちじ(1時) と しちじ(7時)
- いし(石、意志) と にし(西)
- りし(利子) と すし(寿司)
- うし(牛) と くし(櫛、串)
2. 生活習慣病(糖尿病・高血圧など)
加齢だけでなく、糖尿病、動脈硬化、高血圧、心疾患などの生活習慣病も、聴力低下の原因になり得ます。
いずれも血管の機能が低下する疾患です。
血管を流れる血液が、体の隅々にある細胞にまで酸素と栄養を届けています。そのため、上記したような疾患によって血管の機能が衰え、耳の奥にある蝸牛の有毛細胞にまで酸素や栄養が行き渡らなくなれば、細胞が衰える速度が速まり、難聴が進むと考えられます。
3. 冷え症
「冷え」も難聴の原因となり得ます。
体内の冷えによって、血液の循環が滞り(血行が悪くなり)、蝸牛の有毛細胞に必要な栄養や酸素が届けられない状態が続けば、細胞が衰えていき、やがて難聴になります。
4. 生活習慣(ライフスタイル)
生活の上では、次のライフスタイルが難聴の原因となると考えられています。
- ストレス
- 睡眠不足
- 運動不足
- 喫煙
- など
5. ヘッドフォン難聴
イヤフォンやヘッドフォンを長期間大音量で使用することで起こる難聴です。ヘッドフォン難聴と呼ばれます。
音楽だけでなく、工場の機械音や工事音など、85デシベル(dB)以上の大きな音に長時間・長期間さらされることで有毛細胞がダメージを受けて軟調が起こります。
自覚症状がないまま進行することが多い原因です。
(1)10代の若者の約8人に1人
オランダのエラスムス大学医療センターの耳鼻咽喉科が、ロッテルダム市の出生コホート研究(Generation R研究)に参加した子ども3,347人(平均年齢18歳5か月、女子53.1%)を対象に、聴力検査を2016~2019年(13歳)と2020~2024年(18歳)に実施しました。
その結果、18歳までに難聴を発症リスクは次のとおりでした。
- 騒音性難聴・・・6.2%
- 聴力低下・・・12.9%
研究者は、若者によるヘッドフォンやイヤフォンを用いた大音量の音楽の再生が関係していると述べています。
6. 腎虚
腎虚とは、東洋医学の「腎」の機能が弱い状態です。
東洋医学の「腎」は、西洋医学の「腎臓」ではなく、「腎臓」「副腎」「膀胱」「生殖器」を合わせた臓器の機能を指し、泌尿機能、生殖機能、内分泌機能、中枢神経機能、免疫機能に関わっていると考えられている概念です。
(1)腎虚が起こる原因
次のような要因が「腎」を弱くする原因と考えられています。
- 塩分の摂り過ぎ
- 食品添加物の摂り過ぎ
- 運動不足
- ストレス
- など
(2)腎虚の症状
「腎」が弱くなると、体内の利水、ホルモンバランス、免疫機能に変調が現れてきます。悪化すると、上記した機能に関係するさまざまな疾患が起こりやすくなると考えられています。
その中には、難聴とメニエール病が含まれます。
7. メニエール病
メニエール病とは、「内リンパ水腫」、つまり、内耳のリンパ液が増えて水ぶくれになる病気で、難聴が起こる原因のひとつです。
(1)メニエール病が起こる原因
メニエール病は、次のような要因によって起こると考えられています。
- ストレス
- 睡眠不足
- 慢性疲労
- 気圧の変化
- 几帳面な性格
- など
(2)メニエール病の症状
水ぶくれが起こる内耳の場所によって、メニエール病の現れ方は異なります。
① 蝸牛
強い水ぶくれ・・・めまい:なし、難聴:あり
弱い水ぶくれ・・・めまい:なし、難聴:なし
ただし、耳が詰まった感じ、耳鳴り、音の反響が起こることがある
② 三半規管・耳石器
強い水ぶくれ・・・めまい:あり、難聴:なし
8. 耳毒性のある医薬品の服用
「耳毒性/聴器毒性(ototoxicity)」とは、薬の副作用によって難聴や耳鳴りが現れる現象を指します。具体的には、薬の副作用によって内耳が損傷し、聴力や時には平衡感覚に影響を及ぼす現象です。
ハーバード大学付属ベス・イスラエル・ディーコネス医療センターの耳鼻咽喉科医、ジェームズ・ネイプルズ医師は、次のように述べています。
「全体としては非常にまれですが、
耳毒性/聴器毒性が副作用として知られている薬は増えています」「これらの変化は不可逆的な場合が多いため、
どの薬がこれらの影響を引き起こす可能性があるかを知っておくことが重要です」
(1)耳毒性/聴器毒性がある医薬品
耳毒性/聴器毒性が起こる可能性が高い薬剤には、以下のものがあります。
- マクロライド系抗生物質(アジスロマイシンやクラリスロマイシンなど、特に高用量で長期投与した場合)
- アスピリン(サリチル酸塩の高用量投与)
- 化学療法薬(シスプラチンやカルボプラチンなどの抗がん剤)
- ループ利尿薬(フロセミド/ラシックスなど)
- 生体由来の生物学的製剤(免疫療法、遺伝子治療、疾患修飾薬など)
ネイプルズ医師は、次のようにも述べています。
特に、メラノーマから甲状腺眼症まで、
様々な疾患に対する生物学的製剤の処方が増えるにつれて、
今後数年間で聴器毒性の症例が増加する可能性が高い
9. 遺伝的要因
他の可能性として見つけたのが、2009年、東京大学の田之倉優教授のチームが発表した、加齢に伴う老人性難聴の原因遺伝子に関する研究報告です。
この原因遺伝子は細胞死を促す遺伝子であるものの、細胞内で抗酸化作用のある物質を摂取することで、この遺伝子の働きが抑えられて、難聴の発症が予防できた報告しています。
この研究は、まだマウスを使った動物実験でのみの成果で、かつ、「予防できた」という内容で、決して、「治した」ということはないのですが。。。
難聴原因遺伝子による細胞酸化を予防する成分
上述の研究で用いられた細胞内で抗酸化作用のある物質は、αリポ酸やコエンザイムQ10など、細胞内のミトコンドリアで作用する成分でした。
1. αリポ酸(チオクト酸)
αリポ酸(チオクト酸)は、細胞のミトコンドリアの中に存在し、補酵素として働いています。生体機能に不可欠な成分ですが、体内で合成することもできます。
ただし、体内でのαリポ酸の生産は、年齢とともに減少していきます。
αリポ酸は、医療用に処方もされていて、糖尿病の合併症や、肉体疲労時の栄養補給剤、肝機能の向上、内耳性難聴などの治療薬として用いられています。
① αリポ酸を多く含む食品

- 牛や豚のレバー、心臓や腎臓などの内臓
- ほうれん草、トマト、ブロッコリー、にんじん、トマトなどの緑黄色野菜
- ジャガイモ
その量は、動物性食品で1kgあたり1mg程度含んでいるものの、植物性食品ではもっと少ないとのことです。
2. コエンザイムQ10(ユビキノン)
コエンザイムQ10(ユビキノン)は、細胞膜内に存在し、体内のエネルギー生産に関わる補酵素として作用しています。特に、心臓、肝臓、卵巣、精巣に多く存在し、体内で合成することができます。
生命維持に不可欠な成分で、あなたのエネルギーの95%を生産しています。
コエンザイムQ10はどんな食品にも含まれていますが、どの食品にも微量にしか存在していません。その中でも比較的多く含んでいるのは次の様な食品です。

- 鹿肉
- 牛肉、豚肉、鶏肉とその内臓肉(特に、ハツ)
- サバ、ニシン、イワシ、マグロ、ツナ、ブリ、うなぎ
- 枝豆、大豆と大豆製品(豆乳、大豆油)
- エクストラヴァージンオリーブオイル、ピーナッツオイル、菜種油、コーン油
- ナッツ類(ピーナッツ、アーモンド、ヘーゼルナッツなど)
- パセリ、菜の花、ブロッコリー、ホウレン草
コエンザイムQ10の詳しい機能については『コエンザイムQ10』をご確認ください。
3. どれくらいの量必要なのか?
αリポ酸もコエンザイムQ10もサプリメント会社のホームページなどには、1日の推奨値が記載されていて、その量は、通常の食品からは到底摂取不可能な量です。
「だからサプリメントを飲みましょう」と、大抵書かれています。でも、厚労省や現在までに発表されている信頼性の高い科学論文は、人間に対しての必要量を明記できるほどの根拠が未だないとしています。

統合食養学的に、わたしは次のように考えます。
そもそも地球上の生物に微量にしか含まれていない成分は、
ヒトにとっても微量にしか必要ない通常の食品から摂れない様な量は、健康を維持する上で必要ない
もちろん、病気などの治療など、特殊な場合においては、ある成分を通常以上の濃度で短期集中的に摂ることの意義は否定しません。
でも、健康維持のために、普通に食べられない様な量が必要だというのは、あまりに胡散臭いですね。
さて、母の難聴ですが・・
以上の考察の結果、わたしの声だけが良く聞こえるのは次の理由によるものではないかと思われます。
滑舌の利いた低い声
私の声は低いです。もともと低かったところへ、男性が圧倒的多数の業界で男性と一緒に仕事をしてきたことや、信用第一の金融業界&経営コンサル業界にいたことなどから、自然と低めの声で話すことが習慣化しているのかもしれません。
また、サラリーマン時代、リサーチ論文や調査分析書類を執筆することに加え、その内容を社内勉強会や研修、社外のクライアント企業などに説明したり、解説することが仕事でしたので、自然と大勢の人に伝わりやすい発声や滑舌に訓練されてきたのかもしれません。
かなり女子力が低い要素がこの場合幸いしていると言えます。
次に母の難聴の原因ですが、加齢以外の要因を考察すると、難聴になり始めた頃の母には生活習慣病はありませんでしたが、20年ほど前にメニエール病になったことがあります。
当時、母を病院まで車で救急搬送したのは私なのですが、母には強いめまいと吐き気がありました。
母は塩分控えめな味付けですが運動不足とストレスはあったと思います。よく脚のムクミを気にしていました。そのため、腎虚によるムクミによって難聴が進んだ可能性があるように思います。
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参考文献:
- 山田養蜂場みつばち健康科学研究所
- 「α-リポ酸に関するQ&A」、厚生労働省医薬食品局食品安全部基準審査課新開発食品保健対策室
- 「コエンザイムQ10を含む食品の取扱いについて」、厚生労働省医薬食品局食品安全部、基準審査課新開発食品保健対策室
- コエンザイムQ10について
- 「老人性難聴の発症のしくみを解明~Bak 依存性ミトコンドリアアポトーシスの老人性難聴への関与~」、平成 21 年 11 月 10 日、田之倉 優 教授、東京大学大学院医学系研究科/東京大学医学部附属病院 耳鼻咽喉科・聴覚音声外科
- 「カロリー制限による加齢性難聴発症抑制の仕組みを解明~食事制限・摂取カロリー制限による老人性難聴の予防法の確立に期待~」、東京大学大学院 農学生命科学研究科 プレスリリース2010/11/22、田之倉 優 (東京大学大学院農学生命科学研究科 教授)、染谷 慎一 (ウィスコンシン大学遺伝子学部 特別研究員)
- “Longitudinal Insights into Sensorineural and Noise-Induced Hearing Loss in Adolescents Aged 13-18 Years”, Stefanie N. H. Reijers MD, Jantien L. Vroegop PhD, Danique E. Paping MD, PhD, Marieke Pronk PhD, André Goedegebure PhD, Bernd Kremer MD, PhD, Marc P. van der Schroeff MD, PhD
- First published: 14 October 2025 https://doi.org/10.1002/ohn.70042
- “Ototoxic drugs: Medications that may harm hearing”, Maureen Salamon, November 21, 2025, Harvard Women’s Health Watch, Harvard Health Publishing
ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング




