バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
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目次
発酵食品を食べてはいけないってどういうこと?
と、思いますよね。
だって、腸内環境の大切さ、腸内細菌との上手な共生の大切さが科学的にも証明されてきて、発酵食品、特に乳酸菌やビフィズス菌の健康効果が謳われている昨今、発酵ブームも起きました。
なのに、健康に善いはずの発酵食品を食べてはいけない人がいるなんて、驚きますよね。
発酵食品が人気だからこそ、注意を促したいと思って、このブログを書くことにしました。
こんな症状や体調不良はありませんか?
こうした症状は、ヒスタミンによって起こされている可能性があります。
- 不眠
- 大腸炎
- 慢性的な痛み
- パニック症候群
- 慢性疲労
- うつ病、不安症
- 頭痛、偏頭痛
- 肌荒れ
- 頭がぼーっとする
ヒスタミンって?
免疫細胞が造る物質
ヒスタミンは、体が有害物質(アレルゲン)にさらされた時に、私達の免疫システムが、体を守るために分泌する物質です。でも免疫システムが正常に働いていれば、むやみにヒスタミンが分泌されて不必要に不快なアレルギー症状が起きることはありません。
ところで、大豆そのものにアレルギーがある人も発酵した味噌・醤油は大丈夫な人は多いですよね。
食物アレルギーは、その食品中に含まれているタンパク質を免疫細胞が異物と誤解して起こす免疫反応です。そのため発酵などによって、タンパク質の構造が壊れると、アレルギー反応が起こらなくなることが多いんです。
私達の体はヒスタミンを分解できる
有難いことに、通常、私達の体は、食品中のヒスタミンを分解する仕組みをもっています。
その仕組みが正常に働いていれば、ヒスタミンは、神経伝達物質として働き、食物の消化を助ける酵素の分泌を促したりする働きをもっていて、食品中のヒスタミンは決して悪い物ではないんです。
問題は、この食品に含まれているヒスタミンを分解できない人が時々いらっしゃることです。
ヒスタミンの多い食品
食品中のヒスタミンは発酵・熟成で増える
ヒスタミンは食品に普通に含まれている物質でもあります。
普通に含まれているだけでなく、発酵させたり、熟成させたり、燻製にしたりすることで食品中のヒスタミンは増加します。
例えば、大豆は、それ自体でヒスタミンを多く含んでいる食品ですが、その大豆を発酵させて作る、納豆、味噌、醤油などに含まれているヒスタミンの量は膨大になります。
ヒスタミンの量が増えるのに、大豆アレルギーの人が発酵した大豆が平気になるのは、繰り返しますが、アレルギー反応はタンパク質に対して起きるものであって、ヒスタミンに対して起きているわけではないからです。
ヒスタミンを多く含む食品には次の様なものがあります。
- 発酵食品全般
- 発酵乳製品:チーズ、ヨーグルト、ケフィアなど含む
- お酢(酢で漬けたピクルスを含む)
- 味噌、醤油、納豆など
- スモーク肉類(ハム、ソーセージなど)
- 大豆と大豆製品(豆腐、豆乳など)
- 卵
- 柑橘類
- ドライフルーツ(特に、アプリコット、チェリー、クランベリー、プルーン、レイズン、デイツ等)
- トマト、トマト製品(トマトソース、ケチャップなど)
- ホウレン草
- 食品添加物全般
- チョコレート
- クローブ、シナモン、チリなど
ヒスタミンを体内で分解できない
今回、お伝えしたいのは、食品中のヒスタミンを分解する仕組みをもっていない人、あるいは、その仕組みが機能していない人がいらっしゃるということです。
具体的には、SIBO(小腸内細菌過剰繁殖)がある人、あるいはDAO(ジアミンオキシターゼ)を産生できない人です。
SIBO(小腸内細菌過剰繁殖)がある人
SIBOとは、通常大腸にいるべき菌が、小腸や十二指腸で繁殖してしまっている病気です。現時点では抗生物質も乳酸菌治療も効果ないと言われています。
SIBOがあると、体内のヒスタミンレベルが上昇することが判っています。そのため食品中のヒスタミンに対する許容量が失われ、冒頭に記載したような症状が起きます。
また、SIBOがある人は、血中ビタミンB12濃度が異常に高くなるという特徴もあります。
DAO(ジアミンオキシダーゼ)を分泌できない人
DAOはヒスタミンを分解する体内酵素です。
遺伝子異常によって、この酵素を体内で造ることができない人がいます。遺伝子検査で判明させることができます。
「自己免疫疾患は発酵食品・乳酸菌で治る」は本当か
自己免疫疾患(例:リューマチ、橋本甲状腺炎、グレーブ病など)の患者さんには、腸内環境を整えるような指導が行われことが多い様に思います。
なぜなら、私達の免疫細胞の約60%以上が腸内にあるからです。腸内環境を整えるために、善玉菌を多く含む発酵食品や乳酸菌そのものを多く摂ることが推奨されます。
でも、SIBOやDAO遺伝子異常をもっている、食品中のヒスタミンを分解できない自己免疫疾患の患者さんにとっては、その食事指導は、単に、症状を悪化させることになってしまいます。
血中のヒスタミン濃度が高くなると
SIBOやDAO遺伝子異常をもっていなくても、ヒスタミンが一時的に体内の分解能力を超えて増え、体内のヒスタミン濃度が高くなりすぎてしまっても冒頭で紹介した症状の他にも次のような様々な健康上の問題が起こります。
ヒスタミンが起こす症状なので、アレルギー反応と同じ様な症状となって表れます。
- 脳の血管のムクミ。脳内の圧が高まり、頭痛や意識がぼーっとしたり、集中力が失われます。
- 偏頭痛
- 肌荒れやジンマシン(特に、突発性じんましん)
- 血圧の低下
- 喉のつまり感。顔や口腔内のムクミ。血管浮腫。
- 胸やけ。消化不良。胃酸逆流。(『ピロリ菌は病原菌ではなく共生細菌(2)逆流性食道炎』)
- 慢性疲労
- 頻脈や除脈。心拍数の急激な変化(早くなることも、遅くなることもあります。)
- イライラする。落ち着かない。混乱している。
- 鼻づまり
- 目のかゆみ、涙目、充血
ワインや日本酒やビールなどの醸造酒は、ヒスタミンの多い飲料です。
ウイスキーなどの蒸留酒を飲んだ時には起こらない頭痛が、ワインや日本酒などの醸造酒を飲んだ時に必ず起こるような場合は、ヒスタミンが影響している可能性があります。多くの人に起こる二日酔いによる頭痛もヒスタミンの一時的な過剰蓄積による影響であることが多いんですよ。
体との対話が大切
発酵食品を積極的に食べているのに、肌荒れが治らない、頭痛がするなど…. の人は要注意です。
こうした症状が、発酵食品を食べた後に起こることが多いかどうか、ご自分の体と対話することが大切です。
発酵食品は腸内環境を調える素晴らしい食品です。でも、万人に効くものでも、万病に効くものでもないということを今回は、知っていただければ嬉しいです。
発酵食品に限らず、全ての食品について言えることですが、テレビで良いと言っていたからと盲信するのではなく、ご自分の体が発する声に耳を傾けてみましょう。
ある人にとって薬となる食品も、あなたにとって毒になるかもしれません。
あなたにとって薬となる食品も、他の人にとっては毒になるかもしれません。
そして、あなたにとっての“適量”も、他の人にとっての“適量”とは限りません。
私達は、ひとりひとり異なります。ご自分のバイオ個性を大切にしてくださいね。
ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス
公認ホリスティック・ヘルスコーチは、食事だけでなく、あなたを取り巻く様々なこと(環境、仕事、家族、人間関係など)を考慮して、プログラムに反映させ、あなたが、なりたいあなたになれるようコーチングを提供します。
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