バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
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目次
本当にヘルシーな食品は「ヘルシー」さを宣伝しない
スーパーマーケットに行くと、ヘルシーさを謳った製品が多く陳列されています。特に、伝統的な材料を「ヘルシー」な材料に置き換えて作られた、より健康に良いと宣伝している加工製品が目立ちます。
例えば、白砂糖の代わりにドライフルーツ、お肉の代わりに大豆ミートを使ったような製品です。
でも、こうした製品は本当に「ヘルシー」なのでしょうか。
代替肉(大豆ミートなど)製品の中には、味や色合いや食感や見た目を肉に近づけるために、ありとあらゆる化学物質(食品添加物)が使用されているものも少なくありません。本物の肉を使ったハムやソーセージよりも多くの添加物が使用されていることも珍しくありません。また、ドライフルーツの多くには肝毒性のある亜硫酸塩が添加されています。
そうした食品添加物を食べることと、肉や白砂糖を食べることを比べて、いったいどちらがヘルシーなのか、消費者は冷静に考える必要があります。(結論としては、どっちも同じくらいヘルシーではありません)
カリフォルニア大学のジャーナリズムの教授で、ウォールストリートジャーナルの記者で、環境と食の活動家で、統合食養学を実践している、大好きなマイケル・ポーラン氏は、
「自分のことをヘルシーだと宣伝している食品は
大抵ヘルシーではない」
と、言います。野菜や果物などの自然食品にわざわざ「健康的」とラベルを貼る必要がないのと同じだと述べています。
今回は巷でここ最近話題になった「ヘルシー」な製品について従来品と比べてみようと思います。
砂糖 vs 羅漢果
羅漢果の方が健康的なのでしょうか?
詳しい羅漢果の作用については『のど飴にするだけじゃもったいない!羅漢果なら〇〇を我慢しなくてもいい』をご覧ください。
FDA(米国食品医薬品局)は、羅漢果から作られた甘味料を「一般的に安全」と、しています。しかし長期間に渡って羅漢果を使用し続けた場合の健康への影響を追跡調査した研究がまだないことから、長期間使用し続けても安全かどうかはわかりません。
結論
確かに、白砂糖よりも羅漢果から作られた甘味料の方が健康的です。
でも、だからと言って、偏って使い過ぎることもお勧めできません。ハチミツやメープルシロップやブラウンシュガーや甜菜糖なども利用しながら、時々使う選択肢のひとつくらいに考えておくと良いのではないかと思います。
ソーダ水 vs 炭酸水
炭酸水の方が健康的でしょうか?
ソーダ水には甘味料や香料が入っています。最悪なのは高果糖コーンシロップや人工甘味料を使用しているものです。
高果糖コーンシロップは、心疾患や糖尿病リスクを2倍以上に高めることが報告されている他、大腸がんの増殖を促す可能性が近年報告されているものです。人工甘味料が脳卒中や認知症リスクを2倍~3倍上昇させること、人工甘味料のトレハロースが難治大腸炎のひとつC.ディフィシル菌を増殖させること等が報告されています。
一方、炭酸水には甘味料は入っていません。炭酸水は胃の不快感を解消するナチュラルレメディにもなります。
結論
炭酸水の方が確実にソーダ水よりも健康的です。
ただしレモン風味など、フレーバーがつけられているものには、本物の果汁ではなく、香料が使われているものもありますから、原材料を確認することは忘れない様に。
良く分からなければ、「水」を選びましょう。
ポークハム vs 鶏ハム
世の中が大騒ぎしたほど鶏ハム(サラダチキン)の方が、普通のハム(豚肉)よりも健康的なのでしょうか?
例えば、日本の、ある大手メーカーの製品で比較すると、両方とも100gあたり
- ポークハム|脂質 3g 塩分 3g
- 鶏ハム |脂質 1.2g 塩分 2.2g
脂質の量で比べたら、確かに、ポークハム(豚肉)よりも鶏ハムの方が少ないです。でも、脂質の量だけで健康的か否かを決めることはできません。しかも豚肉の脂には健康効果が認められている脂肪酸も含まれています(詳しくはマインド・ボディ・メディシン講座セルフドクターコースで)。
塩分量で比べると、確かに、ポークハムの方が鶏ハムよりも多いです。この点においては、鶏ハムの方が若干ですが良いと言えます。
でも、両方ともWHOが発がん性物質として認めている亜硝酸ナトリウムが食品添加物の発色剤として添加されています。ハムに限らず、ソーセージでも同じです。このメーカーに限らず、多くのメーカーの加工肉(ハム・ソーセージ)には、もれなく亜硝酸塩が使用されています。
WHOの国際がん研究機関(IARC)は、加工肉(ハム・ソーセージ)をヒ素、ダイオキシン、酒、タバコと同じ、最も確実にがんを発症させることが認められた「グループ1」に分類しています。(WHOの発表の詳細については『お肉が発がん性物質だという意味は?WHOによる発表を分かりやすく解説します』をご覧ください。なお、マインドボディメディシン講座セルフドクターコースのがん予防のレクチャーでもお話しています。)
結論
表面的な脂質や塩分量によらず、どちらを購入しても、あまり健康的とは言えませんね。
ポークハムやソーセージなら無塩責(亜硝酸塩フリー)かつ無添加のものが今では容易に手に入ります(一般のスーパーにはありませんが・・)。鶏ハムなら自宅で簡単に作ることができます。自宅で作ったら食品添加物なんて1ミリも必要ではありません。
野菜チップス vs ポテトチップス
イメージ的に野菜チップスの方がヘルシーそうです。
しかし残念なことに、野菜チップスの栄養価は、ポテトチップスとあまり変わりません。
15種類のお野菜を低温で揚げているという専業メーカーの製品と大手メーカーのシンプルなポテトチップスとを比較すると、カロリーは確かに野菜チップスの方がポテトチップスよりも約10%ほど低いです。でも食品はカロリーではなく機能で比較しなければ意味がないことは、このブログでも講座でも、お伝えしている通りです。
また、この野菜チップスメーカーに限ったことかもしれませんが、お野菜チップスからカリウム、カロテン、ビタミンB12、ビタミンCやミネラルが摂れるとの記載がありました。しかし、
- ビタミンB12を含むお野菜はありません。
- また、お野菜を揚げた時点でビタミンCは失われます
そのため、この2点については虚偽記載ということになります。景品表示法違反ということになりましょうか・・「ヘルシー」業界の悲しいあるあるですね。
- カロテンは摂れると思います・・。
- カリウムもお野菜に多いミネラルなので確かに含まれていると思いますが、ポテトチップスにもカリウムは豊富です(と、いうかジャガイモはカリウムが豊富な食品です)
それよりも気になったのは、大手のシンプルなポテトチップスに使用されている添加物よりもお野菜チップスに使用されている添加物の方が毒性が高いものが多かったことです。
例えば、腸内細菌にダメージを与えることが報告されている乳化剤、肝毒性のある亜硫酸塩などが野菜チップスには使用されていました。
カロリーで比較したら野菜チップスの方がヘルシーそうに思われるかもしれませんが、ビタミン・ミネラルの含有量には大差なく、裏の顔は、シンプルなポテトチップスよりも悪いと言えます。
結論
ま・・、どっちもどっち・・です。
どっちを食べても大してヘルシーではありません。
もちろん、どんなにジャンクなものでも、ご自宅でご自分で作るのでしたら問題はありません。ご自宅のキッチンに亜硫酸塩があるお宅はほぼないと思いますので。
カリフラワーで作ったピザ生地 vs 小麦の生地
カリフラワーで作ったピザ生地の方がヘルシーでしょうか?
カリフラワーのピザ生地には、カリフラワー、卵、チーズ、オレガノ、米粉、コーンスターチ、タピオカなどが使用されます。そのため、カロリー的には小麦で作った生地とさほど変わりません。塩分量は小麦生地の方が多少高いかもしれませんが・・。
グルテンフリーでなければならない理由が無い限り、この2つに特に大きな違いはありません。
結論
小麦で作るなら全粒粉を使う方がヘルシーです。
カリフラワーの生地も米粉を玄米粉にしたり、コーンスターチを本葛粉にしたりすると、もっとヘルシーになると思いますが、どちらにしても、この勝負は引き分けです。
ジャンクフードを食べるなら手作りに限る
重要なことは、主となる食材だけを比較するのではなく、その裏に隠れている添加物や「その他の材料」をしっかりと確認するということです。
ヘルシーなものを食べているつもりが、数年後、残念な結果にならないためにも、魅力的な宣伝やパッケージに惑わされることなく、しっかりと内容を確認することは大切ですね。
そして、どんなにジャンクなものでも、ご自宅でご自分で作るのでしたら、ご遠慮なく召し上がってください。もちろん、ほどほどに・・ですけどね(笑)
マイケル・ポーラン氏も
「いくらでもジャンクフードを食べて構いません。
そのジャンクフードが手作りなら」
と、述べています。
マイケル・ポーラン氏の食に関する語録については『マイケル・ポーランが語るホリスティックな食事とは』をご参照ください。
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参考文献
- “Sugar- and Artificially Sweetened Beverages and the Risks of Incident Stroke and Dementia: A Prospective Cohort Study”, Matthew P Pase, Jayandra J Himali, Alexa S Beiser, Hugo J Aparicio, Claudia L Satizabal, Ramachandran S Vasan, Sudha Seshadri Paul F Jacques, Stroke, 2017 May;48(5):1139-1146. doi: 10.1161/STROKEAHA.116.016027, PMID: 28428346, PMCID: PMC5405737
- “Dietary trehalose enhances virulence of epidemic Clostridium difficile”, J Collins, C Robinson, H Danhof, C W Knetsch, H C van Leeuwen, T D Lawley, J M Auchtung, R A Britton, Nature, 2018 Jan 18;553(7688):291-294. doi: 10.1038/nature25178. Epub 2018 Jan 3, PMID: 29310122, PMCID: PMC5984069
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