寒くなると血糖値が悪化する!?

2025/12/11/

バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。

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寒い季節に血圧が上がるという話は、もうみなさんよくご存知だと思います。寒くなると、交感神経が有意になって血管が収縮するので血圧が上昇します。

でも、寒い季節になると血糖値まで上がってしまうという話はご存知ないかもしれませんね。

実は、寒い季節になると血糖値が上るという現象は、欧米では、既に40年近く前(1987年頃)からささやかれ始め、日本でも同様の現象が20年くらい前に報告されています。

なぜ寒くなると、ただそれだけで血糖値は上がってしまうのでしょうか

寒くなると血糖値が上がってしまうのは、寒い季節に多いイベントのせいでしょうか。

寒い季節には、何かと食べたり飲んだりするイベントが多くなります。

  • クリスマス
  • 忘年会
  • お正月
  • 新年会
  • バレンタインズデー
  • 合格祝い
  • などなど

そうしたイベントによる影響で血糖値が上がってしまうことも確かに十分に考えられます。

でも、季節による気温差が小さいシンガポールなどの熱帯地域の国では、血糖値は1年を通して変動が小さいことが報告されています。

クリスマスも忘年会も関係が薄いようです。

更に、季節が逆になるオーストラリアなどの南半球では、クリスマス時期でも血糖値はそれほど上がらず、寒くなる7月~8月に血糖値が上昇することが報告されています。

つまり、寒い季節に血糖値が上昇するのは、イベントのせいではなく、気温が影響していると考えられます。

実際、冬季に抗インスリン作用が増加するという報告もあります。

米国の2015~2020年における持続血糖測定(CGM)データを用いて、米退役軍人省健康ケアシステムに登録されている1型糖尿病患者892名と2型糖尿病患者1716名を対象に行われた調査では、1型糖尿病患者でも2型糖尿病患者でも血糖値の変動には、次の傾向がありました。

  1. 寒くなると血糖値があがる
  2. 週末になると血糖値があがる

季節との関係では、調査の詳しい結果は次のとおりでした。

  • 10月~2月にかけて悪化
  • 10月から悪化し始め、12月がワースト
  • 4月~8月に回復
  • 4月がベスト

確かに、気温と血糖値には関係がありそうです。

でも、例えば、気温が最も低くなる2月がワーストではなく、12月がワーストというのは、やはり年末年始の行事による影響ではないかと思わずにはいられません。

寒さで血糖値が上昇傾向にある状態で、クリスマスや忘年会などの年末のイベントが重なってワーストを記録してしまうのではないかと考えられます。

また、暖かくなると血糖値は回復してくるものの、気温が最も高くなる8月が血糖値のベストではなく、4月がベストというのも、気温だけが原因ではないと言えそうです。

例えば、8月がベストにならないのは、8月の夏休みをどのように過ごすかといった、ライフスタイル要因が関係しているように思われます。

「果糖生存危機仮説」とは、米国コロラド大学の研究者が、2023年10月に米国肥満学会の機関誌『Obesity』で提唱した仮説です。

この仮説では、全ての動物は食糧が乏しくなる冬に備えて、秋頃から、エネルギーの維持のために皮下脂肪を蓄えるようにプログラムされていると説明しています。

であれば、寒くなり始める10月頃から血糖値が上昇し始め、2月頃まで続くという現象に納得できます。

1週間の曜日と血糖値との間にも次の関連性が観察されています。

  • 土日に悪化
  • 日曜日は常に週の中で最も高い
  • 水曜日は常に最も低い

曜日による血糖値変化は、確実に、気温とは関係ありませんね。

土日に血糖値が上がる傾向にあるのは、土日休みの人が多いからではないかと考えられます。お休みの日の過ごし方が血糖値に影響しているのかもしれませんね。

そもそもなぜ寒い季節の方が暑い季節よりも血糖値が上がってしまうのか、その詳しい理由はなだ判っていません。

それに、なぜ最低気温の月が最悪でないのか、なぜ最高気温の月が最良ではないのか、なぜ土日に血糖値が悪化するのか、なぜ水曜日がいつも最良になるのか・・・

ここについても、その理由を調査した研究がないので、食事とライフスタイルによる影響であろうという推察しかできません。

でも、理由はどうであれ、10月から2月まで、特に12月に血糖値が悪化することや、土日に悪化することが実際に示されている以上、血糖値が気になる人は、寒い季節と週末は、いつも以上に血糖値を意識して過ごす方が安全です。

とはいえ、いつも以上に厳しく節制することを意味しているわけではありません。

寒い季節や週末に多くなる誘惑のイベントにおいて、ハメを外し過ぎず、通常運転を維持することを意図すればよいのです。

もちろん、クリスマスや忘年会で気ままに飲んだり食べたりできないのは、ただそれだけで窮屈なことだと思います。

でも、Business as usual、通常運転することをお忘れなく

研究では、持続血糖測定デバイスを装着している人ほど、血糖値管理が優秀だったことも報告されています。つまり、血糖値を意識せずに過ごすよりも、意識して過ごすだけも血糖値管理になっているということではないでしょうか。

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参考文献

ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング