コーデックス国際シンポジウムに参加しました|食品安全と品質

バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。

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コーデックスとは

2016年3月22日に厚生労働省と農林水産省主催のコーデックスCodex、国際食品安全基準策定委員会)に係る国際シンポジウムに参加してまいりました。

話し合われた内容についてご報告する前に、コーデックスについてご紹介します。

コーデックス」ってご存知でしたか?

WHO(世界保健機構)とFAO(国連食糧農業機関)によって設立された、加盟国における食品安全の国際基準とガイドラインを策定する委員会です。

CODEXの法的強制力

実は、コーデックスが定める基準には、法的強制力はありません

加盟国それぞれの政府がコーデックス基準に則った食品安全基準を法制度化することを期待するにとどまります。

コーデックスの基準に完全には準拠しない食品安全基準を定めた法律を制定したとしても、特に、制裁はありません。

例えば、下の表は、残留農薬について、日本、コーデックス、米国が定めている基準の比較表です。

EUは、コーデックス基準をそのままEUの食品安全基準として定めています。素晴らしいですね。

「食品安全基準は、トレード・バリアーとなるべきだ。」

というEUの代表者の言葉に感動しました。

トレード・バリアー(Trade Barrier) は、「貿易障壁」、「貿易の妨げ」というネガティブな意味合いの日本語に訳されることが多いのですが、ここでは、「安易な貿易によって有害なものや安全でないものが国内に入り込まないためのバリア」という意味合いで使われています。

本当にそうですね。

国内の食品安全基準が確かなものであり、その基準が国産物だけでなく、全ての輸入品に対して適用されるのであれば、安心です。

CODEXによる審査と認証

コーデックスは、基準やガイドラインに則っている食品であるかどうかの審査をしません。そのため、認証も行いません

あくまでも、基準やガイドラインを制定する組織なんです。

食品安全の認証については、世界各国の独立した認証組織が、それぞれが行うことになっています。

例えば、日本では、日本政府が定めた食品安全の基準に則っていることを農林水産省のJAS規格などで認証しています。国際的なオーガニック食品や製品の認証としては、エコサートECOCERT)などが有名ですね。他にも、イタリアのICEA (イチェア)等がオーガニック認証機関として実績が認められています。

コーデックス基準と和食

コーデックスが発効する基準やガイドラインには、大きく分けて2種類あります。

コモディティ基準とホリゾンタル基準

ひとつは、コモディティ基準と呼ばれるもので、ひとつひとつの食品について定められます。

もうひとつは、ホリゾンタル(水平)基準と呼ばれるもので、食品添加物残留農薬の許容量など、全ての食品に水平的に適用される基準を定めるものです。

最近では、伝統的な加工食品について、コモディティ基準の策定を求める声が多くなっているようです。

例えば、納豆鰹節などの製法について、基準を定めたいという要望が日本では多く、また、外国においても同様の動きが見られるそうです。

日本食の人気が外国で高まるにつれ、どう見ても日本食とは言えないようなものが日本食として出回っていることに、例えば、納豆業界や鰹節業界は憂いを感じ、統一基準を定め、その基準に則って製造されていないものは、納豆と認めない、鰹節ではない、という区別が欲しいということなのだそうです。

安全基準と品質基準

ものすごく、気持ちはわかります。でも、品質に関する基準は、コーデックスの責務ではないのです。コーデックスの基準は、あくまでも食品安全性を担保するためのもので、品質を担保するものではないのです。

自国の文化や伝統を守りたいという動きは、悪くすると国粋主義排他主義に走る危険性があり、伝統的食文化に関する品質基準にまで、コーデックスが関わるようになると、悪い意味合いでのトレード・バリア、まさしく、「貿易障壁」や「保護貿易」の手段として、基準が悪用されかねないことを懸念されているようでした。

従って、醤油と納豆に関する要望は、却下されています。

そのため生産者は、農林水産省の『地域食品ブランド表示基準』制度に沿って、各自治体がコーデックスに頼らない独自の品質基準を設けようとしています。

ちなみに、ユネスコが無形文化世界遺産に登録した「和食」の定義は、こちらです。

アフリカの食品安全の現状

一方で、同じような伝統的な食材ですが、コーデックスが安全性基準を策定することに前向きなものもあります。

  • エチオピアのインジェラ(乳酸発酵パンケーキ)を作るために使われるテフ(グルテンンを含まない穀物粉)
  • ジンバブエのサザ(そばがきの様なもの)を作るために使われるメイズ(固い白トウモロコシの粉)
  • アフリカ全体で主食として食べられることの多いフフ(そばがきの様なもの)を作るために使われるキャッサバ(芋)
  • など

これら食材だけでなく、現在、アフリカには明確な食品安全性基準がなく、基準を管理する機関も複数存在し、それぞれに整合性がないことが問題として挙げられていました。

また、政府が把握しきれない、違法取引が多くあり、アフリカからの輸出のどれほどが、闇栽培闇取引されたものかも判らない状態だと言うことで、今後の課題として挙げられていました。

エチオピアのテフ

エチオピアのテフは、グルテンフリー人気によって、注目が集まっているものの、そのためにエチオピア国内流通量が足りなくなり、現在、輸出禁止となっているそうです。しかし、人気に乗じてかなり怪しい栽培法のものも多く出回っているそうですが、それを取り締まる基準がないため野放し状態が続いている様です。

ジンバブエのメイズ

ジンバブエのメイズについても、在来種は色も形も均一でないことから市場で買い叩かれることが多いため、現地のほとんどの農家は、均一に白く大きい粒をつけるF-1種(遺伝子組換え品種)を生産してしまっていることが、懸念されていました。こちらも安全性基準がないため、どのように生産されているかについて確認することすらできないのが現状です。

キャッサバ芋

キャッサバ芋には、甘味種と苦味種があり、苦味種のみが青酸毒をもっているのですが、アフリカで生産されているキャッサバは、苦味種です。それだけでなく、キャッサバ芋に寄生するウィルスによって、人間が発症するキャッサバモザイク病やキャッサバ疫病が、闇取引によって、アフリカ全土に蔓延しているようです。こちらも栽培に関する安全性基準がありませんから、ウィルス感染したキャッサバ芋の粉末がアフリカの外へ輸出されている可能性があるとのことです。

遺伝子組み換え技術の寄贈?

これはシンポジウムで話し合われたことではありませんが、アフリカに対して、遺伝子組換え技術の寄贈がモンサント等から実施されているという報告が『African Center of Biodiversity (生物多様性のアフリカセンター)』から、2016年4月3日に行われました。特に、ブルキナファソ、エジプト、ガーナ、ナイジェリア、ケニア、ウガンダが対象となっているとのことです。

一般的な食品安全の基準も明確でないアフリカ諸国ですから、遺伝子組換えに関する基準も規制も、食品表示義務もありません。

この日、食品由来疾病についても話し合われました。続きを読まれたら、アフリカ産の穀類(テフやメイズなど)が、かなり危険だということが判っていただけることでしょう。

>>『コーデックス国際シンポジウムに参加しました|食品由来疾病とDALYとは?

ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス

日本の消費者としては、しばらくは、よほど確かな業者経由の食品でない限り、アフリカ産の食品は、避けた方が良さそうだと感じました。しかし、エチオピア産のテフを最近よく見かけます。要注意ですね。

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参考文献:

ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング