アジア最大の食品見本市Foodexで商談通訳|感想とお勧め食品

2019/03/07/

バイオ個性で食べて、心と体をつないで健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。

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今年はVIPラウンジでも商談通訳

今年(2019年)も3月5日~8日の4日間、幕張メッセで開催されたアジア最大の食品見本市Foodexに、商談通訳として参加してきました。

最初の2日間は、昨年同様に国際会議場にて、海外バイヤー、今年はベトナムのコンビニ担当になり、午前4件・午後8件(2日間合計24件)の商談の日英通訳を行いました。

後半の2日間は、海外バイヤーVIPラウンジにて、オンデマンド対応のため待機。

最初の2日間は、国際会議場に1日中缶詰なので、展示ホールを楽しむ時間はなかなかありませんが、商談のために日本の生産者メーカーさん達が持ち込む様々なサンプル品をご試食させていただけるという特典があります(笑)

今年もいろいろ試食させていただきました。その中でも感動した食品がいくつかあり、ご紹介します。

海外バイヤーとの商談で試食した食品の中で私が気に入ったもの3つ

お味噌

昨年もいらしたマルモ青木味噌醤油醸造場さんのお味噌。国産有機原料で完全無添加、伝統製法で造られたお味噌で、高温殺菌されていないので、まだ酵母も酵素も生きているお味噌です。銀座三越や新宿伊勢丹のアポテカリーでも購入できるそうですよ!

このお味噌を、お湯で溶いただけのものを試飲させてくださったのですが、出汁も入っていないのに美味しい!感動ものでした。

粉末醤油

角長さんのパウダー醤油醪(もろみ)ペースト。低温乾燥させてパウダーにしているので、やはり酵母が生きている粉末醤油です。

お弁当など、食事を持ち歩く場合に、液体の醤油ではこぼしてしまう危険性がありますが、粉末なら振りかけるだけなのでとっても便利ですよね。様々なレシピにも使えそうです。お寿司も粉末醤油を使って提供するのも面白そうです。

しかも、何の添加物も香料も入っていませんから、とっても美味しかったです。

ヴィーガン無添加ラーメン

倉田食品さんのヴィーガン・ラーメン

ヴィーガン(動物性食品不使用)でスープを作ると、コクが足りないと感じる人が多いため、大抵のヴィーガン食品には、アミノ酸MSG旨味化学調味料)が添加されています。

でも、ここ数年、MSGグルタミン酸ナトリウム味の素)の脳神経への悪影響が判明し、欧米で大きな問題となっていて、MSGを避ける動きが広がっています。

この商品は海外市場を念頭に開発されたため、ヴィーガンでありながら、MSGだけでなく他の食品添加物やトランス脂肪酸を使用せずに野菜の旨味だけでスープを完成させている希少性のある商品です。

今月中に、日本でもネットショップで購入可能にするとのことでした。楽しみです!皆さんも、もしご関心あれば、今月末くらいにお店のオンラインショップを覗いてみてくださいね。

海外バイヤーとの商談に参加して思ったこと

1)海外事業部ができていた!

英語がある程度できるスタッフを同伴して参加された生産者さんが今年は半分ほどありました。昨年は、通訳を必要とする会社さんばかりでしたが、今年はフルで通訳を必要とする企業さんが減ったこと。ところどころのサポートで済む会社さんが増えたことに感動しました。

2)試食の準備をしている会社さんが増えた

食品の売り込みに来ていらっしゃるのに、試食の準備をせず、ただパンフレットや商品リストだけ持参してくる会社さんが昨年は多かったのですが、今年は、ほとんどの生産者さん達が、ちゃんと試食や実演の準備をしていらしていて安心しました。

外国のバイヤーが皆、日本食や日本文化に明るいわけではないので、特に食品の良さを伝えるためには、どんなに言葉を尽くして説明するよりも、一口試食させるのが最も効果的です。

3)試食のさせ方に、もう少し工夫が欲しい

ただ、試食の準備をされて来てはいるものの、例えば、調味料メーカーさんが、その調味料だけお持ちくださっても、それをどんな風に使ったらよいのか知らない海外バイヤーの理解を得るのはとても難しいのです。

実際、調味料の液体や粉末だけを、小さな容器に入れて渡しても、海外バイヤーさんは躊躇して横に避けてしまい試食しようとしないケースがいくつかありました。それでも生産者さんに2度3度促されて、しかたがなく試食するというケースです。

その調味料の使い方が想像できるようなお料理を試食させた後で、この料理にこの調味料が使われているのですと見せたらもっと話が盛り上がるように感じます。

4)地域の特性を強調したいなら地図

「うちは○○湾でとれる魚介しか使わない」とか、うちは「○○県の○○市の農産物しか使わない」という情報が、売り込みたい商品の重要な特性なのであれば、それがどこに位置しているのか判るような地図を持ってきてほしいと思いました。

しかもその地図は、日本地図でなければ話はスムーズに進みません。だって、例えば愛媛県の位置を説明するのに四国の地図を見せても、そもそも四国がどこにあるのか知らない外国人がほとんどなんですから。

今年は昨年の状況を踏まえ、高校生の時の地図帳を持参して通訳に行きました。悲しいかな地図帳の出番がやっぱりありました(笑)

相手は何もしらない外国人だと言うことを前提に商談の準備をされた方が成約率は高まるのではないかと老婆心。

5)ちゃんと文化や業種を理解した上でマッチングすべき

これは主催者にお願いしたいことなんですが、売り手と買い手の求めているものがまったく相容れないようなマッチングをしても意味ないのではないかということです。

例えば、今回私が担当したバイヤーは海外のコンビニです。店頭に並べる安価な小売り商品を探してるわけです。なのに、レストランなど業務用の食品を販売している日本企業や、高級百貨店に卸している高価な食品を作っている会社とのミーティングをセッティングしても、売り手・買い手ともに不幸です。時間の無駄です。

また、ベトナムでは、女性がお酒を飲むことは、まだまだ社会的に許容されておらず、一方で男性はハードリッカーを好むという文化的背景を無視して、女性向けに果汁が多い焼酎ドリンクを可愛らしいボトルで販売している会社とミーティングをセッティングしても、「その商品は、ベトナムの女性も買わないし、男性も買わない」とバイヤーから言われてしまう日本企業の担当者がかわいそうでした。別に彼が悪いのではなく、無理なマッチングをセッティングした主催者が悪いだけなのに。

私達の税金を使うなら、もう少し主催者として、招待国の文化や宗教や慣習に鑑み、また、バイヤーが購入する目的を正しく理解・把握した上で、かつ、各日本企業の商売をちゃんと理解した上で、少なくとも、「明らかにそんなもの欲しくないし売れないし」という猿でもやらないマッチングはすべきではないと思います。私の血税ですよ!(笑)

VIPラウンジでの2日間

後半の2日間は、 日英2名、日中2名の通訳で VIPラウンジでの待機でした。VIPラウンジは展示ホールの中にあり、オンデマンド対応だったので、お互いに交代しながら展示ホールの中を見学して回る時間がたくさんありました。

初日朝一にテキーラ

メキシコのテキーラ・ブースに友人の友人がいるとのことでしたので、朝一でご挨拶に伺いました。

プレミアム・テキーラ・バル Gatito を経営されている伊藤裕香さんでした。

アガベ100%のテキーラ100%を水割りにして試飲させてくださいました(笑)あまり飲まない/飲めない私ですが、お酒の味だけは好きです。

今まで飲んだテキーラとはまったく違う、とてもフルーティで軽い後味で美味しい!テキーラでした。こんな爽やかなテキーラがあるなんて知りませんでした。朝一からテキーラですかっ!というツッコミはなしね(笑)ほんの一口だけですから(笑)

むちゃくちゃ広大で膨大な展示

ものすごく広大な敷地に世界中からものすごく多くの国が展示しているので全てを見て回るのは難しいのですが、例えば、下の写真はそれぞれ、ひとつのホールの半分くらいを写したものです。

この写真で見える広さの2倍くらいがひとつのホールで、11ホールあるのです。どれだけ広いか分かっていただけるのではないでしょうか。

目に入った気になる展示

オランダのヴィール料理のデモンストレーション

ロシアのバラの花やベリーを使った完全無添加スフレ

スリランカのヒマラヤ・ピンクソルト

器もピンクソルトでできています。

中国の唐辛子

むちゃくちゃたくさんの種類があってビックリしました。唐辛子ってこんなに種類があるとは知りませんでした。

試食の数々

各国のブースで試食もいろいろさせていただいたのですが、あまり写真を撮っていないのがちょっと残念です。

美味しかったのは、

  • 台湾ブースの出来立ての大根餅
  • 台湾ブースの生のマコモダケ
  • イタリア・ブースのプロシュート
  • アメリカ・ブースのトルティーヤ
  • ベルギー・ブースのクラッカー
  • ギリシャ・ブースのオリーブ
  • 日本ブースの(株)ムクノの無花果のジャム

などなど

ムクノさんが今回展示していたジャムは当社のサイトに掲載されておらず、お見せ出来ないのが残念です。果肉がしっかり残っていて、コンフィチュールに近いもののように感じました。無花果のジャムには品種ごとに2種類あり、品種の違いによる味の違いがよくわかる商品でした。

トルコのハルヴァ

トルコ・ブースでは、出来立ての伝統スイーツ、ハルヴァHalwa)を試食しました。初めて食べたスイーツです。上の写真です。

セモリナ粉、アーモンド、ピスタチオ、クルミなどで出来ていて、甘すぎず美味しかったです♡

台湾の大豆ミート

もうひとつ美味しかったのは、こちらの台湾のヴィーガン用の大豆ミート。

ツナのオープン・サンドを試食させていただきましたが、ツナにしか思えない味で、何か入れているのかと尋ねたら、化学調味料や香料などはいっさい使っていない完全無添加とのこと。キノコなどを使って味を調えているとのことでした。

いただいたお土産

天然着色のキャンディ

ロシアのキャンディです。果物のジュースで色付けをしていて、合成着色料など使用していないキャンディだそうです。

カラフルな色に引き付けられて、いろいろ質問をしたら、サンプルを下さいました。

ラーメン

こちらは、上でご紹介したヴィーガン・ラーメンの倉田食品さんからいただいたラーメンの数々。

Foodexの最終日に、もしまだヴィーガン・ラーメンのサンプルが残っていたらくださるというので、最終日の終了間際にブースに立ち寄らせていただきました。

するとやっぱりヴィーガンラーメンは海外バイヤーに大人気で用意したサンプル全て配ってしまったとのことで、残念ながらヴィーガン・ラーメンをいただくことはできなかったのですが、代わりにと下さったのがこちらです。

ただ、残念なことに、帰宅後、原材料を確認すると、このラーメン全てにアミノ酸(MSG、旨味化学調味料)が使われており、右側2つにはトランス脂肪酸も使われていました(涙)

輸出用だけでなく、国内向けの商品からもアミノ酸やトランス脂肪酸を排除した商品を販売して欲しいです~

燻製有機ピクルスの素

そして、昨年、海外バイヤーとの商談通訳を飛び入りでさせていただいた、カズサ・スモーク(リオ)の市川社長が今年も出店されていて、ご連絡をくださったので、ブースまでご挨拶にお伺いすると、新しく開発したこのピクルスの素(特別サンプル)をくださいました。4月11日発売です!

2つもくださったので、もうひとりの日英の通訳さんにひとつお裾分け。使うのが楽しみです!

その後も、市川社長は、私が待機しているVIPラウンジまで会いに来てくださり、いろいろと、昨年の商談後のビジネスの状況などお話をお伺いさせていただきました。

市川社長!応援しています♪

後日追記:実際に使ってみたのがこちら『有機ピクルスの素を使って燻製ピクルスを作ってみました

添加物について日本の消費者の甘さを実感しました

今回は、2日間、ベトナムのコンビニ会社の社長の専属通訳でしたが、彼女はアミノ酸旨味化学調味料MSG)が入っている商品には、まったく興味を示しませんでした。

日本企業が持ち込んだ多くの食品には、アミノ酸が添加されていて、アミノ酸が入っていることが分った途端に、メーカーさんの目の前でも、そのサンプル品を横に避けてしまい(笑)、彼女の表情が曇るのを横で観ていました。

2日間一緒に同席していた日本の総合商社のご担当者によれば、ベトナムの国としては、あまり添加物についての輸入制限はないそうです。が、彼女を見ていると、ベトナムの消費者はコンビニ・ユーザーであっても、添加物に対して敏感であることが分かります。そのことに驚きました。

日本のコンビニで売っているものなんて、添加物天国のような、食品とは言えない化学物質ばかりで造られたものだらけです。

日本は、まず厚労省がそうした添加物の使用を許可していることが問題なだけでなく、消費者もあまりに無頓着なことが問題だと改めて感じました。

だから、メーカーさん達も生産コストを安くできる食品添加物を国内品に使うのですよね。ベトナムの様に消費者が買わなければ、それを売る企業は(コンビニですら)そうしたものを輸入しようとはしないわけです。(参考『超加工食品専門店の優良顧客は、〇〇になりやすい!?』)

<<『Foodex Japan 2018 で商談通訳の2日間

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