過去や未来からあなたの気持ちを今に戻す方法|マインドフルなグラウンディング

2023/11/21/

バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。

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日々の生活の中で、時々、心への揺さぶりが突然に起こることがあります。

忘れたい記憶や感情がよみがえって来たり、将来に対する漠然とした不安で落ち着かなくなったり。そうした思考による心への揺さぶりは、あなたの意識を「今」から遠ざけ、「今」を生きることを難しくさせます。

先入観を捨てる

過去や未来でうろたえているあなたの意識を、「今」この瞬間に引き戻す効果的な方法のひとつに、マインドフル瞑想によるグラウンディングがあります。

「マインドフル瞑想によるグラウンディング」なんて書くと、なんだか難しいことのように感じる人もいるかもしれませんね。でも、マインドフルネスを利用したグラウンディングは難しいことではありません。まずは、「瞑想は、どうあるべきか」という先入観を捨てましょう。

また、瞑想の効果については、さまざまな研究による裏付けが発表されていますので、既に、日常生活の中の一部に取り入れて、毎日の習慣にしている人もいらっしゃるかもしれませんね。

でも、今この瞬間とつながる能力は、瞑想をしている時間に限られるわけではありません

マインドフルネスは、日常のさまざまな場面で、あなたの意識を「今」に戻し、集中することを可能にします。そして、グラウンディングは、五感を通して体や周囲で起きていることへ、あなたの思考をシフトさせます。あなたがどこにいようとも、心を落ち着かせ、ふわふわしているあなたの気持ちを地上に戻してくれます。

今回は、簡単にできるマインドフルネスを活用したグラウンディングの方法について10個のアイデアをお伝えします。

1. 周囲の音に耳を傾ける

どこにいてもできます。

職場でデスクに向かっている時、休憩中や食事中、例えば、食事を共にしている人が洗面所に立って席を外している間にもできます。

聞こえてくる音に耳を傾けるだけです。音の良し悪しを評価する必要はありません。ただ、音を認知して流せばよいのです。

もし、聞こえてくる音にイライラするような時は、例えば、仕事に集中したいのに犬の声がうるさいような時、今この瞬間に起きている出来事の証として、逆にその音に意識を集中させてください。その音をマインドフルネスのツールにしてしまうのです。

そのうちに、あなたを取り巻く苛立たしい音の印象は、変わっていくことでしょう。

2. 日記をつける

あなたの思考や気持ちを表す機会として、1日の始まりや1日の終わりの時間を使いましょう。

お酒やテレビやYou Tube などで頭と心を無にして、何も考えず何も感じない状態で夜を過ごしているのなら、その時間を、その日あなたが本当に何を考え感じたのかを、あなた自身に包み隠さず伝える時間にしませんか?

あなた自身の感情に意識を向けることは、家族や友達の心に寄り添うことと同じです。あなた自身の心に優しく寄り添うこともマインドフルネスです。

それに感情は、無視していれば、自然に消えて無くなるなんてことはありません。蓋をされた感情は、そのうちに腐り悪臭を放つようになります。

だから、せめて2~3分だけでも、その日あなたの内側で何が起きていたのかを確認する時間にしてみましょう。内面の感情に光をあてることで、心の状態が少しずつ変化していきます。その過程を観察してください。

3. 目を見つめる

赤ちゃんやペットやパートナーの目を見つめてください。

これは、誰の目を見つめているのかよっては、ぎこちなく少し恥ずかしいと感じるかもしれません。

でも、ちゃんと見てもらえているという感覚は、人間関係にとってとても大切です。

通常よりも長いアイコンタクトは、あなたは独りではないということ、他者と一緒にいるということ、そしてその関係は、外から見えているよりも深いということを、あなたにも相手にも思い出させます。

赤ちゃんや子供とのアイコンタクトは、お互いの絆を深めます。猫や犬など生活を共にしている動物とのアイコンタクトは、あなたも動物であることを思い出させてくれます。そして、鏡に映るあなたの姿を目にしたら、ご自分の目を見つめてください。そうすることで、自尊感情や自己愛を育むことができます。

4. 物をみつめる

マインドフルネス瞑想の訓練でよく行われる方法です。

自宅で行うとしたら、どんな工夫ができると思いますか?

ろうそくの炎、絵画、手・・・なんでもよいです。

今まであなたが意識して眺めたことがなかったようなものに意識を向けて見つめてください。

例えば、食卓でグラウンディングしたい時は、目の前のお料理をじっくりと、本当にじっくりと見つめてみましょう。色や見た目や盛り付けなどに意識を向けてください。

長い時間見つめ続けている必要はありません。ほんの数秒でもいいんです。

5. 自然を眺める

あなたを取り巻く自然/季節を愛でましょう。

犬を散歩させている時、新聞を取りに行く時、ランニングをしている時、近所に買い物に出かける時、周囲の自然/季節に目を向けましょう。

街路樹、花の色、潮の香、星の瞬き、月の輝き、すべてが、あなたを「今」に戻してくれます。

数分の間、自然からのエネルギーを感じてください。あなたの内側が静かに落ち着いていくのを感じられることでしょう。

6. 習慣を変える

ものごとが習慣化されると、意識しなくても体が動くようになります。体の自動運転モードです。

もし無意識のうちに通勤してオフィスに着いているようなことがあったら、帰りは別の道を通って帰ってみましょう。まるで初めてその町に来た旅行者のような気分で道を歩いてみましょう。

もし無意識のうちに食事を食べ終わっているようなことがあったら、次回からは、利き手ではない方の手で食事をしてみましょう。

ヨガのクラスやお稽古事などで、いつも同じ席に座ることがあるのなら、次回、別の場所に移動してみましょう。

あなたのルーティンをほんのちょっと崩すだけで、日常の中にある新鮮さに気づくことでしょう。

7. 静寂の中で運転する

車で通勤をしているのなら、静寂の中で運転してみましょう。

1日を振り返る時間や、周囲の景色に気づく時間にしてみましょう。どこかへの移動時間を沈黙して運転することは、それ自体がもうすでにマインドフルネスです。どんな時間も無駄にはなりません。

聴いているわけでもない、単なるBGMとしてラジオを流しているのなら、オーディオブックやポッドキャストに変えてみましょう。あるいは、マインドフルな沈黙の運転をサポートする音楽を流し、独りの時間をゆったりと過ごしましょう。

8. アンプラグする

あまりに当たり前のことですが、あらためて文字にしておきます。さまざまなデバイス(スマホ、タブレット、PCなど)から切り離された時間を過ごすだけで、あなたは、「今」に戻ることができます。

PC、スマホ、テレビ、そんなものを観ている時、あなたの意識は、あなたが存在している「今」でも「ここ」でもなく、外へ向かいます。

デバイスのない状態、「何もすることがない」状態のまま、独りで時間を過ごすことができますか?例えば、病院の待合室で座っていられますか?あるいは、飛行機や電車に乗っていられますか?デバイスがないと、どう過ごして良いのか分からず、不安を覚えたり、落ち着かなくなったりする人が、多い世の中です。

少なくとも、1日の始まりと終わりの1時間くらいは、デバイス・フリーでいられるようあなた自身を訓練してください。

最もお勧めなのは、毎週末、あるいは毎月末、丸1日、デバイスにふれない日を過ごすことです。

9. 一呼吸おく

あなたの日々の生活の中の、ワークとライフの間で、一呼吸してください。

例えば、質問に答える前に、一呼吸おいてから答えましょう。もう一口食べる前に、一呼吸おいて、まだ口の中にある食べ物を味わってから、食べましょう。

あなたが反射的に反応してしまいそうになっていることに気がついたら、あなたの内側の衝動と戦って、一呼吸おく努力をしてください。

例えば、誰かがあなたに直ぐに何かをするように伝えたとします。あなたは急いで取り掛からなければならないと感じます。しかし、そこで、一呼吸おいてみましょう。意図的に間をとるのです。そして、あなたがおかれている状況を客観的に眺めてください。

一瞬の間の、たった一回の呼吸で、あなた自身の思考のクセに気づくことができ、マインドフルな選択をすることが可能になります。

10. 五感を使う

ほんの一瞬でいいのです。でも、あなたの五感を意識的に使うことで、写真を撮るよりも、効果的に記憶に残すことができなす。長く記憶に留めたい、覚えておきたい瞬間に出会った時には、ひとつひとつの感覚に意識を向けてください。

  • どんな匂い?(嗅覚)
  • どれくらいの温度?(触覚)
  • 空気の味は?(味覚)
  • どんな音?(聴覚)
  • どんな色?(視覚)
  • 見ているものの詳しい状態は?(視覚)

あなたの経験に敬意を払い、その詳細に注意を払う時間をもつことで、一生忘れることのない、情景を記憶に焼き付けることができます。

ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス

マインドフルネス瞑想を世界中に広めたMITのジョン・カバット-ジン博士は、

あなたが何かを判断することなく、
目的に向かって完全に没頭している瞬間は、瞑想状態だ

と述べています。

だから、瞑想を難しく考えないでください。

瞑想はこうでなければならないとか、こういう環境で瞑想しなければいけないという思い込みは捨てましょう。

単純に何かに没頭すること、集中することで良いのです。

そこに気がつきさえすれば、過去や未来にあなたの意識が瞬間的に飛んだとしても、すぐに「今」の現実に引き戻すことができます。

私たちは、過去を変えることはできませんが、過去を今に活かすことはできます。そして、「今」を確かに生きることで、まだ起きていない未来への不安を無くすことができます。

なお、今までに執筆したマインドフルネスと瞑想法についての記事は、『マインドフルネス』、『瞑想』からご確認ください。

公認ホリスティック・ヘルスコーチは、食事だけでなく、あなたを取り巻く様々なこと(環境、仕事、家族、人間関係など)を考慮して、プログラムに反映させ、あなたが、なりたいあなたになれるようコーチングを提供します。

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