バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
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目次
カリフォルニア大学バークレー校による乳がんと添加物に関する新しい研究が2015年10月27日に発表されました。
化粧品やシャンプーなどのパーソナルケア商品や食品にも用いられている一般的な防腐剤と乳がんの発症との関連性についてです。
その防腐剤とは、長鎖パラベン(パラオキシ安息香酸エステル)です。
単体構造のパラベンの安全性
エストロゲン様
単体構造のパラベン、つまり、従来使用されてきたパラベンには、何十年も前から、エストロゲン様の挙動があることが判っており、動物実験でホルモン異常を起こしたことが報告されています。
ただし、女性ホルモン系のがん化遺伝子のスイッチを入れるために必要なパラベンの濃度は、人体内に通常存在する濃度を大きく上回るため、防腐剤として使用する程度の微量であれば、人体への影響はないとして、安全性が宣言されてきました。
経皮毒のアレルゲン
一方で、パラベンは、皮膚から血液に吸収される経皮毒です。
そのため、アレルギー物質として、過去(30年くらい前)には成分表示が義務づけられていました。
しかし現在では、安全に使用できる技術が確立されたため、単体構造のパラベンのアレルギー表示義務はなくなっています。
パラベンフリーは安全か?
上記の事情から、パラベンが使用されていない「パラベンフリー」の製品に人気が集まりました。
しかし、パラベン・フリーの製品には、防腐剤が入っていないわけではありません。
パラベンの代りに他の種類の防腐剤が用いられています。そして、その防腐剤の毒性の方が、従来の単体構造のパラベンよりも高いと考えられています。
長鎖パラベンの毒性
アレルゲンではなくなったものの
パラベンを安全に使用できる技術とは、単体構造だったパラベンを長鎖構造にしたものです。
長鎖構造にしたことでアレルゲンとして体内で機能することは無くなりましたが、今回、カリフォルニア大学バークレー校の研究者が、長鎖パラベンの安全性を検証した結果、次の発見を発表しています。
たとえ微量でもがん化する
乳がん細胞内の生化学的変化が
長鎖パラベンと相互に作用すると、
乳がんの成長と増殖を加速させ、腫瘍を更に悪性化させる
具体的には、体内の分子と低濃度の長鎖パラベンが結びついた時の、HER受容体(ヒト上皮成長因子受容体)への影響が検証されています。
HER受容体は、正常な状態では、細胞の分化、発達、増殖、維持の調節に重要な役割を果たします。しかし、この受容体に遺伝子増幅や変異や構造変化が起きると、がんの発症、増殖、浸潤、転移などに関与するようになります。
そして、次のことがことが観察されました。
長鎖パラベンは、例え微量であっても、
HER受容体と結びつき、がん化遺伝子のスイッチを入れる
研究者は、HER受容体は長鎖パラベンの毒性を高めると推察しており、微量であるほど危険だと述べています。
長鎖パラベンの名前
長鎖パラベンには、複数あり、成分表には次の様に記載されることが多いです。
「パラオキシ安息香酸○○」
また、次のような名称も用いられます。
- ブチルパラベン
- プロピルパラベン
- イソプロピルパラベン
- イソブチルパラベン
米国の対応
米国では、カリフォルニア州の民主党(Dianne Feinstein上院議員)とメイン州の共和党(Susan Collins上院議員)がFDA(米国食品医薬品局)に対して、一定の化学物質の添加物としての使用禁止を求める法案を2015年初に提出しており、その法案のリストのトップに挙げられているのが、プロピルパラベン(長鎖パラベン)です。
2019年2月9日追記:乳幼児の肺にダメージ
『ランセット』に掲載されたEUで行われた1,000組以上の母子の追跡調査の結果、次の成分が入っている製品に胎児・乳幼児が接触することで、肺へのダメージが起こるリスクが高くなることが報告されました。
- パラベン
- 有機フッ素化物(PFAS)
- フタル酸系の成分
これらの化学成分は、哺乳瓶やプラスチック製品、化粧品や、防水加工された衣類などに使用されています。
赤ちゃんにそうした成分が入っている製品を使用しないことが最も重要ですが、妊娠中の女性(母親)、家族、医療関係者、保育士なども、そうした製品を使用しないことが重要だという報告です。
有機フッ素化合物(PFAS)については『フォーエバーケミカル』を、フタル酸化合物については『かなり怖いパーソナルケア製品の成分』ご確認ください。
ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス
日本でもこうした対応がなされることを期待したいですが、それを待つよりも、今日から、個人として、長鎖パラベンが含まれている製品の購入を控えることが重要ではないでしょうか。
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参考文献:
- “Parabens and Human Epidermal Growth Factor Receptor Ligand Cross-Talk in Breast Cancer Cells“, Shawn Pan, Chaoshen Yuan, Abderrahmane Tagmount, Ruthann A. Rudel, Janet M. Ackerman, Paul Yaswen, Chris D. Vulpe, and Dale C. Leitman, Environmental Health Perspective, Vo.125, No.5, 1 May 2016https://doi.org/10.1289/ehp.1409200
- “Early-life exposome and lung function in children in Europe: an analysis of data from the longitudinal, population-based HELIX cohort“, Lydiane Agier, PhD”, Xavier Basagaña, Lea Maitre, et al, February 05, 2019DOI:https://doi.org/10.1016/S2542-5196(19)30010-5
ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング