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バイオ個性で食べて健康と幸せを手に入れるホリスティック栄養学ヘルスコーチ

翻訳シリーズ|食事中の塩分が腸内細菌と免疫機能に与える影響

バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。

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科学専門誌『ネイチャー』に塩分と免疫機能についての記事が掲載されていました。

WHOは1日5g未満の塩分摂取を勧めているものの、日本人の食事には、今でも1日あたり平均10g以上の塩が使われていて、塩分の摂り過ぎによる健康への問題が、以前から取りざたされています。

ソフィアウッズ・インスティテュートが参加している厚生労働省の『スマートライフプロジェクト』でも、まずは、1日6~8gの塩分摂取を目指すことを応援しています。

また、夏の終わりまでヘルスコーチングをしていたクライアントさんのおひとりがアルドステロン症(腎臓の病気)をお持ちだったこともあり、読んでみることにしました。

塩分による影響は、高血圧だけではなく、思っていたよりもかなり複雑だと感じましたので、和訳要約し、私の感想なども加えながらお伝えします。

JUNE 01, 2021

塩分摂取量と高血圧の増加の関係が50年以上前に初めて指摘されて以来、先進国における高塩食は、死亡率と疾病率を牽引する危険因子であると考えられてきました。

塩分の高い食事はリスク要因

高塩食が他の感染症、例えば、腎盂腎炎や全身性リステリア症などを悪化させることが知られています。更に最近の研究では、高塩食が免疫機能を刺激し、特定の自己免疫疾患を悪化させる可能性があること、脳卒中の損傷を悪化させる可能性のあるミクログリアの炎症性を活性化させることが報告されています。

塩分の高い食事が好ましい場合もある

しかしその一方で、高塩食が皮膚リーシュマニア症などの特定の感染症の改善に効果があること、破骨細胞の活動を促すため歯を動きやすくし歯列矯正を容易にすることも報告されています。

リーシュマニア症|寄生虫のリーシュマニア原虫を持った雌のサシチョウバエに刺されることで感染する。リーシュマニア症には3つの病型がある。内臓リーシュマニア症(最重篤な病型)、皮膚リーシュマニア症(最頻度の病型)、皮膚粘膜リーシュマニア症

塩分は少なすぎてもリスク要因となる

高塩食は、病原体とより効率的に戦うため、がんと戦うため、あるいは、より活発な自己免疫反応を誘発するために、特定の免疫機能を刺激することが報告されています。

例えば、塩分を喪失させる尿細管症によって体内の塩分が不足すると、粘膜感染症にかかりやすくなります。ナトリウムの排出を促すループ利尿薬を腎移植患者が服用すると、尿路感染症の発生率が上昇する傾向にあります。

ナトリウムは、各臓器のミクロ環境ごとに異なる免疫刺激作用あるいは免疫抑制作用をもつと現在は考えられています。ナトリウムが少なくなり過ぎると起こる疾患については『減塩し過ぎると、〇〇するって知っていました?』をご参照ください。

しかし、ナトリウムがいつどこで、免疫刺激的あるいは抑制的に作用するのかに関する十分な説明は、まだ存在していません。

食事中の塩分量と臓器のナトリウム蓄積

理論的には、直接的または間接的に、局所的または全身への影響を通して、高塩食は私たちの臓器に影響を与えています。

しかし、塩分の高い食事が、全ての臓器で同じ様にナトリウムを蓄積させるわけではありません。また、塩分の蓄積の度合いは、遺伝的な影響も受けていると考えられています。

高塩食で塩分が蓄積してしまう臓器

マウスを使った高塩食の前臨床研究で、ナトリウムは

  • 皮膚
  • 胸腺
  • 肝臓
  • 脾臓

に蓄積することが示されています。

ナトリウムが内臓の内側の細胞層に蓄積するということは、塩分が、周囲の臓器にも影響を与えていると考えることができます。

高塩食で塩分が減少する臓器

塩分の多い食事をすると、

  • 腎臓
  • 骨髄

からは、ナトリウムが減少することがマウスを用いた研究で示されています。

ナトリウムが臓器組織に蓄積する仕組み

ナトリウムが臓器組織に蓄積する理由やタイミング、方法などは、まだ完全に明らかにされているわけではありません。しかし、体内のあらゆる組織に存在する糖鎖グリコサミノグリカンが負に帯電し、正に帯電したナトリウムイオンと結合することがナトリウムの蓄積に部分的に関与していることが示されています。

皮膚へのナトリウムの蓄積

マウスを用いた研究では、皮膚にナトリウムが蓄積し高張性(体液よりも電解質濃度が高い=ナトリウム濃度が高い)が起こることが示されています。

普通なら腎臓から尿管そして膀胱へと流れていく尿が、おしっこをするときに膀胱から尿管、腎臓へと逆もどりする現象が腎臓で起こることがあります。皮膚にも腎臓と同じ様な逆流システムが存在していると考えると、皮膚の体液だけに高張性(高ナトリウム蓄積)が起こることが説明できます。

実際、腎臓からナトリウムを排出する尿管の役割を、皮膚ではリンパ管が果たしており、周囲の組織と比較して皮膚のリンパ管のナトリウム含有量が大幅に高いことが、マウスを用いた研究で観察されています。

顔などのお肌がむくみやすいことは私を含め多くの女性が体感していることと思いますが、お肌はそもそもナトリウムを蓄積してしまう臓器だと説明されて納得です。また、リンパ管が排水菅の役割を果たしていることについても、エステサロンなどで行われるリンパドレナージなどで、多くの女性が実感していることではないでしょうか。リンパマッサージはむくみ改善に効果抜群ですものね。

皮膚のナトリウム蓄積から血管を守っている体の仕組み

また、前臨床のマウスを用いた研究では、高塩食は、

  • 適塩食と比較して、単球(免疫細胞)を増加し
  • 低塩食と比較して、皮膚のマクロファージ(免疫細胞)を増加させます。

このことから、皮膚のマクロファージが、皮膚のリンパ管の逆流を調節しているのではないかと推察されています。

腎臓には、浸透圧ストレスに関与する遺伝子の発現を調節する活性T細胞核因子5(NFAT5)がいます。また、腎臓で細胞を高浸透圧から保護するために極めて多彩で重要な機能を果たしているTonEBPと呼ばれるタンパク質があります。塩分の高い食事をすると、腎臓のNFAT5は、TonEBPを増やし過剰なナトリウムを除去し、高塩食によって誘発される高血圧を予防します。

ヒトでも高塩食(1日約12 g以上の塩化ナトリウムを7〜14日間)が、皮膚にナトリウムイオンとマクロファージ(免疫細胞)の蓄積をもたらしたことから、NFAT5の仕組みがヒトでも機能している可能性が強く示されています。

簡単にまとめると、塩分の高い食事をすると、一時的に皮膚にナトリウムが蓄積され、その結果、増殖したマクロファージのような免疫細胞が皮膚のリンパ管を開き、同時に浸透圧を調整するNFATSがTonEBPを造ってナトリウムの排出を促し、高血圧を予防しているということです。

骨髄でのナトリムの減少

一方で、高塩食で骨髄中のナトリウム濃度が低下する理由は不明です。

二次リンパ管にいる樹状細胞やT細胞などの免疫細胞にナトリウムが浸み込むことで、組織浸透圧が高くなると考えると、骨髄で造血と細胞増殖が適切に行われるためには、免疫細胞の活性化よりもナトリウム濃度を低下させる必要があるのかもしれません。

また、骨髄での造血と細胞増殖に低ナトリム環境が必要だとすれば、がん細胞株の形状を維持する力(弾性)が上昇すると、造血に関与している細胞死受容体の細胞毒性の活性が強化されるその仕組みが適切に働くためには、ナトリウム濃度が適切に低下している必要がありそうです。

個人的な感想ですが、がんの食事療法で成果をあげているゲルソン療法では従来から塩分の排除が行われていますが、その効果がこうした研究からも裏付けられるかもしれませんね。

塩分の高い食事によって、浸透圧を調整する因子NFAT5が増え、ナトリウムを排出するTonEBPタンパク質を造るので、ナトリウムが減少します。しかし、塩分の少ない食事では、NFAT5が増えないので、ナトリウムを排出するTonEBPタンパク質も造られず、結果、ナトリウムが蓄積されていきます。

マウスの実験において、骨髄でNFAT5が現れないようにすると、塩分の少ない食事をしても、ナトリムの蓄積が起こらなかったことが報告されていることから、骨髄のナトリウム調節にNFAT5が関与している可能性があると推察されています。

ただし、この可能性は推察にとどまっているため、骨髄中のナトリウムに関わる調節回路を理解するには、さらなる研究が必要だと研究者は述べています。

腎臓でのナトリウムの減少

普通、腎臓はナトリウムと尿素を使って、腎皮質と髄質の間に浸透勾配(浸透圧の差)を作り、糸球体から水を再吸収します。

高塩食の下では、腎臓はナトリウムの再吸収のスイッチをオフにすることで、余分なナトリウムを排出します。

腎臓は、優先的に尿素(有機浸透圧調節物質)を使用して浸透勾配を作ります。これは「尿素依存保水」と呼ばれるプロセスで、結果、高塩食では、腎髄質で尿素が増加し、ナトリウム濃度が低下します

その他の臓器組織のナトリム

他の臓器のナトリウム貯蔵のメカニズムは、まだよく判っていません。

食事とは関係なく蓄積するナトリムがある

ナトリウムの臓器蓄積は、食事と関係なく起こることがあります・・・・続き

免疫細胞は状況ごとにナトリウムに対する挙動を変える

高塩食が与える腸内細菌への影響

高塩食が炎症性疾患を起こす仕組み

高塩食の内分泌系への影響

腎盂腎炎の予防法と治療法は異なる

日本に暮らす私達は適塩を心がけることが大切

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ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング

Author: Chise

森智世(もりちせ) | 公認 統合食養ヘルスコーチ(Certified Integrative Nutrition Health Coach) / ソフィアウッズ・インスティテュート代表 / 米国代替医療協会(AADP) 公認ホリスティック・ヘルスコーチ / 女子栄養大学 食生活指導士 / 国際ヘルスコーチ協会 公認国際ヘルスコーチ/ 経営学修士(MBA)| ひとりひとりのバイオ個性に着目したポストモダンでホリスティックな食事法を推奨し、マインド・ボディ・コネクション(心と体のつながり)を食を通して実現します。また、私達を取り巻くすべての環境 - 人間関係、仕事などの社会環境、自然環境、体内環境(マイクロバイオーム) - を考慮するボディ・エコロジストです。長期に渡り過ごした米国やヨーロッパの情報も、判りやすく解説を入れて配信していきます。厚生労働省「健康寿命をのばそう」プロジェクトメンバー / 目黒区男女平等共同参画審議会委員 / 日経ウーマンオンライン連載コラム『ホリスティック美女講座』執筆。食事法や健康などご相談のある方やヘルスコーチングを受けてみたい方は初回コンサルテーション(無料)にお申し込みくださいね!

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