バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
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目次
無観客開催につき急遽メディア担当チームへ異動
観客対応チーム担当だったところ、 無観客開催となったことから急遽、海外メディア対応チームに配置換えとなり、開会式を翌日に控えた22日、研修を兼ねての実践デビューとなりました。もう研修をしている時間的な余裕はありません。
所属会場に変更はなく、東京アクアティクスセンターのままでしたが、会場内での活動場所は大きく変更となり集合場所も待機場所も全然違う場所となりました。
朝、辰巳の会場の、本来なら観客入口となるはずだった場所に辿り着くと、ちょうど空に大きな飛行機雲がありました。
活動初日の記念に自撮りを1枚。
写真の場所とは異なる場所に、スタッフ、ボランティア、メディア、そして選手団の入口があります。なんとそこには陸上自衛隊の皆さまがいらっしゃり、手荷物検査とボディチェックを担当されていました。
自前の飲み物は、持ち込むことはできるのですが、ここで試飲チェックが行われます。私も形態していた水筒の水を飲んでみせることとなり、その時に私の検査を担当してくださった隊員さんにどちらの隊かお伺いしたら、北海道からとおっしゃっていました。全国からオリンピックのために自衛隊の方々がいらしていることに驚きました。
その後、ボランティアのチェックインエリアで、検温、消毒、チェックインが行われ、その日のランチ食券と活動に必要なお水や汗拭きシートや消毒スプレーボトルなどが配給となりました。
自分のタオルを使っていたので、この日、汗拭きシートは使いませんでした。
私のボランティア武装はこんな感じ
統合食養学のヘルスコーチの公認資格を取得したニューヨークの専門学校 Institute for Integrative Nutrition(IIN)から、入学した時にいただいた水筒がちょうどウエストポーチにぶらさげるのに便利だったので、持って行きました。
ペン記者対応チームに配属
メディア対応の部署には、次の3つの部署があります。
- テレビ
- ペン記者(新聞や雑誌)
- フォトグラファー
私はペン記者(新聞や雑誌)対応のチームに配属になりました。
ペン記者さんたちへの対応が必要となる活動場所は主に次の4つです。
- プレス・トリビューン
- ミックスゾーン
- プレス・カンファレンス
- ヴェニュー・メディアセンター(VMC)
1. プレス・トリビューン
プレス・トリビューンは、会場内のプレス席のことです。
テレビ実況席、記者席、フォトグラファー席がそれぞれ決められているため、ボランティアは、各国のプレスが役割に応じて適切な場所に座るよう、必要に応じて誘導することが役目です。または洗面所の場所を教えたりと言う感じですね。
全て階段移動です。エレベータは使えません。それはメディアも同じです。5階席まであるのでトリビューンではかなりの運動量となります。
テレビの実況席にはアクリル板が設置されています。会場のところどころには、足ペダルのアルコール消毒用ボトルが設置されています。おトイレの入り口にも当然あり、海外メディアの方々も皆ちゃんとおトイレの出入り口で消毒しています。その姿を見て、失礼ながら驚きました。海外の人は、誰かに見られていないようなところでは、案外いい加減なのではないかと思っていましたので、感動するとともに、この人たちは一般人ではなくプロとして来日しているのだと改めて敬意を持ちました。
大会が始まると、会場では多くの選手が競技プールで練習をしていて、各国メディアも報道を開始していることから、ボランティアが内部の写真を撮ることは禁止されています。ただし、実地研修時に撮影したものは大会が始まったら公開しても良いとのことでしたので、その時のトリビューンの写真を掲載しています。
2. ミックスゾーン
ここは、競技を終えたばかりの選手がメディアからの質問に答えるための通路です。その様な風景をたぶんテレビなどで観たことがある人は多いと思います。ミックスゾーンは、テレビカメラの撮影用の場所とテレビカメラが入らないペン記者さん用の場所に分かれています。
もちろん、ボランティアは、選手がいる時にミックスゾーンで写真撮影はできません。
ペン記者さん用のミックスゾーンでは、コロナ対策のため、選手が通る通路と記者たちが集まる場所との間に、約2mのギャップ(境界)設けられ柵で仕切られていました。その境界内に長テーブルを置き、その上に各メディアの録音機器をボランティアが預かり、トレイの上に設置することになっていました。つまり、ボランティは、メディアと選手との間の境界内にポジションすることになります。
記者さん側の柵には、間隔を空けて立っていただくよう、立ち位置を示すテープが貼られているのですが、歩いてくる選手を呼び止めて話を聴こうとする記者さん達に定位置に留まっていることをどれだけお願いできるのか難しいところです。
ここにはボランティア通訳はつきません。各メディアが自前で通訳を用意する必要があります。
今日は、既に午前中にオーストラリアの競泳チームのコーチとオーストラリアの記者団との会見が、午後にはアメリカの競泳チームのコーチとアメリカの記者団との会見がミックスゾーンで開かれ、その対応にあたりました。
その中で記者の皆さんから様々なご意見や要望がだされました。例えば、空気清浄機の音が大きすぎて巧く音声が採れない等、それに対して大会までに改善し対応していくことになります。やってみないと分からないことが多いため都度の柔軟な対応姿勢が求められると痛感しました。
3. プレス・カンファレンス
ここは選手とコーチが壇上に並び、テレビ、記者、フォトグラファーの全てのメディアからの質問に答えるための会場です。この風景もテレビで観たことがあると思います。
この会場でのみ使用できるアプリがあり、それに登録しておくと会見の内容を同時通訳で聴くことができます。
会見担当のボランティア通訳さんたちは、会場内のブースからアプリ経由で放送?します。英語、フランス語、ロシア語、日本語に対応しているので、メディアの方へのインストールのお手伝いなどもボランティアのお仕事です。
競泳は毎日、午前決勝・夜予選なので、大会が始まったら1日中フル活動となる場所です。
4. ヴェニュー・メディアセンター(VMC)
ここはペン記者さんとフォトグラファーさんたちのたまり場兼仕事場です。トリビューンの記者席でも仕事はできますが、こちらではリラックスしながら仕事をすることができる場所です。ただ、自由席なので早い者勝ちです。一席ごとに前と横をアクリル板で仕切り個々の空間を作っています。そして、定期的にボランティアが、空席となった座席を消毒して回ります。
記者さんたちのために無料の飲み物(コーヒーや水やティーバッグなど)や軽食(フルーツとサンドイッチ)が用意されています。大会が始まったらコカ・コーラが軽食ブースを開くので、もう少しメニューは増えると思いますが有料です。
ボランティアはここで受付のお手伝いをします。
例えば、ペン記者さんとフォトグラファーさんたちの荷物(カメラや様々な取材器材)を預かるロッカーの貸出し(書類の作成)や鍵の管理、記者ホテルと会場とのシャトルバスの運行時間の案内など、その他諸々、記者の皆さん達からの要望や質問に答えるお手伝いです。
ここは会場のすぐ目の前なのでペン記者さんとフォトグラファーさんにとってはとても便利な場所です。一方、テレビ局の人たちのたまり場は別の大きい広い会場が用意されているのですが、道を挟んだ少し離れた場所にあるため、テレビ局の方々がこの休憩場所を占領し、ペン記者さんたちの仕事に支障がでないよう注意することなどもボランティアの仕事です。
ランチタイム
ボランティアはスタッフの指示に従って、時間差で1時間のランチ休憩の時間がもらえます。ランチのメインは、毎日変更になるようですが、1日1種類です。主食は写真の白結びか菓子パンがありどちらか選べます(両方でも良いようです)。飲み物はコカ・コーラ社製の飲料のたくさんの種類があり、どれでも選びたい放題になっていました。
メインの食事が盛りつけられている白いトレイはリサイクルされます。食べ終わった後、左隅に見える赤いタブから薄いフィルムがはがれるようになっていて、白いトレイをリサイクル用の袋に入れます。
ダイニングエリアは、一席ごとにやはりアクリル板があり、一方向をむいて食事をすることになっています。休憩場所は3箇所ほどあり、食事が終わったら休憩場所に移り、マスクを着用しておしゃべりしても構いません。
この日一緒になった、やはり観客対応から配置替えになった女性と大学生と行動を共にしました。女性はこうした大会のボランティア経験豊富で、様々なコツを教えてくださいました。室内では首の邪魔になる帽子をウエストポーチに括りつける簡単な方法や、ウエストポーチは腰につけるよりも肩から下げるようにする方が体に負担が少ないなど、いろいろ勉強になりました。
実は朝のチェックイン時に休憩室にはアイスクリームがあると教えてもらっていたのに、すっかりおしゃべりに夢中になって忘れてしまい、食べそこないました。召し上がった人によれば数種類のフレーバーがあったそうです。次回絶対に食べます!
オーストラリアとアメリカのコーチの話の聞きかじり
ミックスゾーンでの会見でのサポートをしていた時に当然会見の内容も耳に入ります。
今回の大会ではコロナ対策のため特殊な対応をしなければならないことについて記者から質問された時に、どちらのチームも非常に好意的なお返事をされていました。
例えば、いつもの大会なら、皆バラバラにホテルに泊まり練習や競技の時に集合するというスタイルだったのが、自国を出国する時からずっとグループで行動することが求められ、最初の1週間は地獄のようだったが、まるで大学の寮生に戻ったような生活をここ半月ほどしていたことで、個人種目である競泳の選手達に連帯感が生まれ、お互いをケアする行動が増えて、これはリレーの成績に特に有効に作用するとおっしゃっていました。コーチ同士もルームメートとして過ごす内により意思の疎通が上手くなったとおっしゃっていました。
また、アメリカの記者団からは、いつもなら親が同伴して競技に臨むのに、今回は親が同伴できていないことで選手のメンタルに何か変化はあるかと質問がありました。優秀な若い選手の親は大抵ヘリコプターペアレントと呼ばれ、ヘリのホバリングのように子供の上で干渉していることが多いと言われるアメリカならではの質問だなぁ~と思いました。当然、コーチは「問題ない」とメディアには答えますよね。
また、やはりアメリカの記者団から、いつもなら負けた選手はさっさと帰国できるのに、今回は米国競泳選手団として一緒にグループで同じ飛行機で帰らなければならないことについて、負けた選手への対応について質問がありました。それにはコーチも難しい問題だと思っているようでしたが、チームワークの大切さを学ぶ機会にしたり、負けた悔しさをポジティブなエネルギーに変える力を養うための良い機会になるようにすると言ったお返事でした。
コロナが様々なことに影響していることに改めて気がつかされました。
急遽メディア対応チームに担当替えになって慌てましたが、こういう日本のメディアに載らないこぼれ話が聞けるのは嬉しいですね。もちろん競技に関するテクニカルなことは、ここには書きません。
様々なバックグラウンドのボランティア
行動を共にさせていただいた女性は、ご主人がフランス人でフランス語でボランティア登録したという日本人の女性でした。ご主人のために始めた健康的なグラノラやパン作りが今ではお仕事になっているとのことでした。もうひとりの大学生は、ご家族のお仕事でロンドンオリンピックの時にロンドンに住んでいた経験から今回のオリンピックに関わろうと思ったのだそうです。現在、就職活動中の法学部3年生の好青年でした。
その他、時々、タスクが一緒になることが多く活動終了後一緒に帰ったのは、なんと霞が関にお務めで大会本番は週末だけ活動するというとても気さくな男性と、日本の最高学府で美学を学ぶ2年生の女子と理工学部の女子でした。
大学2年生なので、入学した時には既にコロナ下でしたから未だ十分なキャンパスライフをエンジョイできていないということでした。キャンパスにはいけないのにボランティアはできる、この国の仕組みの不思議ですね。霞が関の男性も最高学府ご出身だったことから、途中OB訪問のような質問が2年生たちから出て、久しぶりに楽しかったです。
私の活動日は3日おきに3日間でスケジュールしているのですが、大学生たちは連日10日間やるのだそうです。さすが19歳の体力です。
PCR検査も
活動の終盤、ボランティアは全員、PCR検査を受けることとなりました。
初PCR検査でした。メディアチームは1週間に1回受けることになっていて、陽性だった場合には48時間以内に登録したメールアドレスに連絡が来ることになっています。
1日終わって
朝9時から18:00までの活動でしたが、初めての部署で、かつ活動本番初日だったこともあり私は8時には現地に行っていました。帰宅したのは19:00を回っていて、まず汗だくの体でお風呂場へ直行。
その後、心配している母へ電話し、どうせ疲れて帰って来ることが予想されていたので夕食を作らなくても良いように前日に作り置きしておいたもので夕食にして、やっとで落ち着きました。
写真は翌日の朝食です。抗酸化物質を補給しなければー!との思いからこうなりました。
ブルーベリーを切らしていたのでラズベリーだけになってしまいましたが満足です。
開会式の後、競泳はその翌日から試合です。私の次の活動日は26日の決勝からです。ボランティア活動本番初日を終えて、益々わくわくしている私です。
『Tokyo 2020 オリンピックボランティア活動報告(2回目の活動)』>>
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