


バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
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私達の体には、様々なミネラルが必要ですが、銅ってあまり気にしていないですよね?
カルシウムとか鉄分などは、よく気にしていると思いますけど。
でも鉄分だけ摂っても銅が不足していたら、実は体は鉄分を使えないって知ってます?
見過ごされがちな銅ですが、実は私達の
- 生命維持にとって、
- 老化防止(アンチエイジング)にとって、
非常に大切なミネラルです。
でも、全てについて言えることですが、多く摂ればいいってもんじゃありませんよ。
銅の食品摂取基準(推奨量)
成人男性: 0.9 mg/日 限界値 10 mg/日
成人女性: 0.7 mg/日 限界値 10 mg/日
銅の機能



1. 細胞や神経の保護
細胞壁やミエリン(神経を覆って保護している脂肪性物質)を保護しています。
2. 50以上の体内酵素の原料
体内酵素は、ホルモンや神経伝達物質を私達の体中に運搬するトランスポーター(タンパク質)にとって不可欠な物質です。その酵素を体内で造る主な材料のひとつが銅なんです。
3. 体内酵素機能のサポーター
銅は、特に、次の2つの体内酵素が適切に働くために不可欠な成分です。
SOD(スーパー・オキシド・ジスムターゼ):
この酵素は、酸化酵素によって細胞が死んでしまわないように守ったり、細胞の修復を行います。SODは、ミトコンドリア(細胞内のエネルギー代謝の中核)を保護して、抗癌作用を持っています。SODが不足すると、心疾患の発症リスクが高まります。
銅は、血漿の中だけでなく、赤血球中のSODにも存在しています(SODに不可欠な成分)。銅は、活性酸素を除去して、動脈硬化、心疾患、糖尿病などの予防に関与しているんです。
DAO(ジ・アミン・オキシダーゼ):
この酵素は、私達が口にする食品全てのヒスタミンを分解してくれます。食品由来のヒスタミンは偏頭痛の原因となることもあります。体内のDAOは、私達がもっている天然の抗ヒスタミン剤です。銅は、この作用・機能を活性化させるように働きます。
4. 鉄の代謝 ⇒ 貧血予防



血液中の銅は、ほとんどセルロプラスミンというタンパク質(トランスポーター)と結合しています。このセルロプラスミンは肝臓で造られ、鉄の代謝・運搬に関与しているタンパク質でもあります。
赤血球中のヘモグロビンの合成には鉄が必要ですよね。でも、鉄はセルロプラスミンによって一度、酸化されないとヘモグロビンの合成に使うことができないんです。で、セルロプラスミンは銅といっしょに運ばれるので、銅がないと、鉄がヘモグロビンになれなくなってしまうのです。結果、貧血が起こることになります。
セルロプラスミン+銅 =運搬⇒ 鉄 [銅がセルロプラスミンを鉄に渡す]
鉄+セルロプラスミン =酸化⇒ ヘモグロビン [鉄は受取ったセルロプラスミンで酸化してヘモグロビンに変身]
銅の体内濃度を検査する場合の留意点



銅は、血液の血漿と赤血球の両方に存在しています。
通常の血液検査は、血漿中の銅の濃度を測るだけです。
そのため、赤血球中の銅を測るためには、RBCあるいはWBCと呼ばれる特殊な検査をしていただくよう病院にお願いする必要があります。
血漿中の銅が正常値だったとしても、赤血球中で銅が不足していることがあるからです。
血漿中の銅レベルが正常なのに、赤血球中の銅が不足している
ということは、あなたの体は、正常に銅を活用できていないということを意味します。
そのため、赤血球だけでなく、他の細胞でも銅が不足している可能性を示すこととなります。
銅は通常、私達の体内で、上で述べたセルロプラスミンと、メタロチオネインというタンパク質に結合した状態で存在しています。
メタロチオネインは、金属が体に侵入したときに誘導されるタンパク質で,金属の毒性による影響を抑えてくれる機能があります。これらのタンパク質は、トランスポーターと呼ばれ、銅を細胞へ届ける役割を果たしています。
そのため、これらのタンパク質が体内で欠乏すると、血漿中の銅が、赤血球やその他の細胞内に取り込まれなくなるため、血漿中の銅の濃度は正常かあるいは高めなのに、細胞内の銅の濃度が低いという状態が起こるのです。
細胞に取り込まれなかった銅は、脳、肝臓、生殖器に溜まっていき、様々な病気の原因となります。
トランスポーター欠乏の原因
内臓炎症であることが多いのですが、
内臓炎症の原因は、
- 自己免疫疾患であったり、
- 関節炎
- 癌
- 甲状腺不全
- 潰瘍などであったり様々です。
つまり、赤血球中の銅が不足していると診断された人は、こうした病気をもっている可能性があるということです。
でも、セルロプラスミンは、多ければいいというものではなく、
レベルが通常よりも高い場合には、
- 妊娠
- リンパ腫
- 急性及び慢性炎症
- 関節リウマチ
が体のどこかで発生しているというサインでもあります。
つまり、赤血球中の銅は、少な過ぎても多過ぎても病気のサインなんですね。
だからむやみにサプリメントから摂ることはススメられません。
銅欠乏症の症状
通常の食事をしていて欠乏することはあまりありませんが、亜鉛、鉄、レスベラトールのサプリメントを飲んでいる場合、銅が欠乏することがありますので、要注意です。
- 白髪 - 銅はメラニンの材料です
- 青ざめた肌
- 肌の乾燥、あかぎれ - 銅はエラスチンとコラーゲンの材料です
- めまい、疲労感
- 高血圧
- 高脂血症 - 銅はコレステロールのコントロールに関与しています
- 糖尿病
- 免疫力低下
- 血栓リスクの上昇
- 息切れ、不整脈
- 消化吸収減退
- 白血球の減少等、血液の異常
- 内出血
- 骨粗鬆症
銅の過剰摂取による副作用



通常の食事をしていて過剰摂取になることはありません。
また、銅は毒性の低い金属ですので、あまり心配はありませんが、サプリメント等で摂取する場合には、簡単に過剰摂取ができますので、注意が必要です。
近年、銅の過剰は、脳神経系の疾患の原因となると言われています。
例えば、
- 統合失調症
- フォビア(恐怖症)
- パニック障害
などです。しかし、まだ確証できるほどの研究報告の蓄積はありません。
また
子宮や卵巣など生殖と関係する臓器の癌を発症している女性で、銅の濃度が高いことが観察されています。
癌が銅の蓄積を促進しているのか、銅の蓄積が癌の原因となっているのかについては、不明ですが、注意が必要であるように思います。
銅を多く含む食品



これ以外で、銅を多く含む植物性食品は、次の通りです。



銅、亜鉛、鉄分は、微妙な絶妙なバランスで私達の体の中で働いています。
貧血改善のために鉄分のサプリメントを飲んだ人に、亜鉛欠乏や銅欠乏の症状が現れたケースを何人も診てきました。
私達の体は、ホリスティックです。
何かひとつを変えたら、何かひとつが動く(鉄分⇒貧血解消)のではなく、身体全体が動きます。
食事で補ってあげれば、体はちゃんと自ら選んでバランスを執ってくれます。むやみにサプリメントに頼るのではなく、まずは食事を見直すことから始めて欲しいと、ヘルスコーチは思います。
公認ホリスティック・ヘルスコーチは、食事だけでなく、あなたを取り巻く様々なこと(環境、仕事、家族、人間関係など)を考慮して、プログラムに反映させ、あなたが、なりたいあなたになれるようコーチングを提供します。
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参考文献:
- “My 2 Cents About Copper Worth A Million Bucks”, Suzy Cohen, March 7, 2015, Drug Muggers, Fatigue, Heart Disease
- 「日本人の食品摂取基準」、厚生労働省「日本人の食品摂取基準(2015年版)」策定検討会報告書
- 「栄養素の通になる」、上西一弘、女子栄養大学教授