バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
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目次
ケンペロール(kaempferol)とは?
植物性の食品に含まれている抗酸化物質の話になると必ず出てくる言葉は、ポリフェノールとか、フラボノイドですよね。その他にも、アントシアニンとかカテキンとか・・たくさんあります。
きっと、ソフィアウッズ・インスティテュートの記事を読んでくださっている皆さんは、既にご存知の言葉ばかりだと思います。
でも、ケンペロールについては、あまり聞いたことがないのではないかと思います。
ケンペロールも植物に含まれている抗酸化物質、天然のフラボノールです。ケンペロールは、1938年にハンガリーの化学者によって発見されました。当初は、ビタミンだと考えられていて、ビタミンPと呼ばれていました。
日本語ではケンペロールとかケンフェロールと記載されますが、英語での発音に近いのは、キャンパーオールでしょうか。
なぜ唐突にケンペロール?
なぜ私が唐突にケンペロールの話を始めたのか不思議ですか?
世の中の健康的な食事についての議論に飽きてしまったから
です。
タンパク質が多すぎるとか
タンパク質が足りないから添加した食品を食べた方が良いとか
炭水化物を食べると太るから、抜いた方が良いとか
脂肪はカロリーが高いから抜いた方が良いとか
こうした極論が正しかったことは一度もありません。でも未だに多くの人がこうしたデマを信じています。
それに、炭水化物やタンパク質や脂質の量を考えながらする食事が楽しいわけがありません。
それに、誰もカロリー計算なんてしたくありませんよね?
私だって嫌です。
食生活指導士の資格を取得するためにカロリー計算を正しく学ばなければなりませんでしたが、あんな面倒なことをしながらお料理するのはちっとも楽しくありませんでした。
だから誰も長続きしないんです。
カロリーを気にするのをやめて、炭水化物やタンパク質や脂肪の量を気にするのを止めて、ただケンペロール豊富な食品をたくさん食べるようにすれば、問題は解決します。
ケンペロールの健康効果
現在までに発表されているケンペロールの作用や機能に関する全ての研究について、2019年に発表されたレビュー論文で報告されていたケンペロールに期待できる作用は次の通りです。
ケンペロールに「治癒効果」があると考えられる疾患
- 急性・慢性の炎症性疾患
- 椎間板変性症
- 大腸炎(赤痢)
- 閉経後の骨粗鬆症
- 急性肺損傷
- 肥厚性瘢痕などの繊維増殖性の疾患
ケンペロールに「改善効果」があると考えられる疾患
- がん(大腸がん、乳がん、前立腺がん)
- 肝臓疾患
- 肥満症
- 糖尿病
ケンペロールに「予防効果」があると考えられる疾患
- 血管内皮の炎症
- 脳神経の保護(アルツハイマー病)
- 心機能を保護
ケンペロールがペルオキシ亜硝酸/過酸化亜硝酸を無力化
過酸化亜硝酸は、体内で亜硝酸塩と過酸化水素が反応することで発生します。
体内で過酸化亜硝酸の過剰な蓄積は、次の疾患と関連性があることが報告されています。
- 喘息
- 自閉症
- 関節炎
- アルツハイマー病
- 心疾患(動脈硬化など)
- 腎臓疾患
- 糖尿病
過酸化亜硝酸の蓄積が過剰になる原因
体内で、過酸化亜硝酸の蓄積が過剰になる原因には次のことが分っています。
- アルギニンの不足
- 肉食中心の食事
アルギニンは、一酸化窒素合成酵素によって体内で酸化され、血行を促進し心疾患予防や生活習慣病予防、性ホルモンに係る不調改善に役立つ一酸化窒素(NO)とシトルリンになります。一方で、アルギニンが不足すると過酸化亜硝酸が発生することが判っています。
アルギニンは、アミノ酸の一種です。つまりタンパク質に多く含まれているため、不足させないためには、タンパク質豊富な肉類や豆類を食べなくてはなりません。
アルギニンの免疫作用については『あなたの細胞が、がん細胞の協力者となってしまう仕組みと、そうさせない方法』をご覧ください。
一方で、肉には、変色を防ぐための発色剤(亜硝酸塩/亜硝酸Na)が食品添加物として使用されているのが一般的です。ハムや赤くないソーセージ、無着色たらこ、ボイルのカニなどにも添加されています。もちろん、亜硝酸塩が使用されていない肉類・魚介類もあります。ちゃんと「無塩責」と記載してある商品もあります。食品裏を確認しましょう。
ケンペロールは、非常に強い抗酸化力をもっているため、過酸化亜硝酸を無力化(中和)してくれることが報告されています。
(ただし、亜硝酸塩には他にも問題があります。ソフィアウッズ・インスティテュートのセルフドクターコースでお話しています。)
参考:『お肉が発がん性物質だという意味は?WHOによる発表をわかりやすく解説します』
ケンペロールを食事に増やすには
簡単なことです。
カラフルな野菜やフルールを食事に増やせば良いだけです。
ケンペロール自体は黄色ですが、カラフルな自然食品を食事に加えるだけで、ケンペロールを気づかないうちにたくさん摂ることができます。
ケンペロールが多く含まれている食品
ケンペロール豊富な食品には次のようなものがあります。
- ラズベリー、ブラックベリー、クランベリー、ぶどう
- リンゴ、桃、トマト
- ほうれん草、ケール、レタス
- ブロッコリー、芽キャベツ、きゅうり
- じゃがいも、玉ねぎ
- 枝豆
- チアシード
- 緑茶
中でも、最も多くケンペロールを含んでいる食品は、ケイパーです。
サラダを食べるだけ、あるいは、ベリー類を食べるだけで、むちゃくちゃたくさんのケンペロールが摂れます。
ただそれだけで、多くの病気の予防や改善が期待できるのです。
- お肉や揚げ物をがまんしなくても
- ご飯を半分に減らさなくても
ケンペロール豊富なお野菜や果物を一緒にたくさん食べればいいだけです。
一周まわって基本に戻る
えっ!?結局いつも言われている「野菜をたくさん食べろ」ってこと?
と、思った人、正解です。
なんだかんだ難しい理屈や新しい情報も、1周まわって、結局、ここに落ち着くってことです。
楽しく野菜を食事の中に取り入れる方法を3回シリーズでお伝えしていますので、『楽しく野菜生活』をご覧ください。
ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス
公認ホリスティック・ヘルスコーチは、食事だけでなく、あなたを取り巻く様々なこと(環境、仕事、家族、人間関係など)を考慮して、プログラムに反映させ、あなたが、なりたいあなたになれるようコーチングを提供します。
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参考文献:
- “Recent progress regarding kaempferol for the treatment of various diseases”, Jie Ren, Yifei L, Yanhong Qian, Bozhou Chen, Tao Wu, Guang Ji, Review Exp Ther Med, 2019 Oct;18(4):2759-2776. doi: 10.3892/etm.2019.7886. Epub 2019 Aug 13, PMID: 31572524 PMCID: PMC6755486
- NOS(一酸化窒素合成酸素)、日本血栓止血学会
ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング