早起きは三文の徳か?朝型人間と夜型人間のなぞとCEOが早起きな理由

2016/05/12/

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バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。

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早起きは得意ですか?

「早起きは三文の徳」という諺もあるくらいですから、きっと何か良いことがあるに違いありません。

でも、早起きが苦手という人も少なくないのではないでしょうか。

かく言う私も、早起きは好きではありませんでした。

朝型人間と夜型人間はいるのか?

朝型人間と夜型人間が存在するという意見があります。

その理由として、次のようなさまざまな見解が示されています。

  • 体質の問題
  • バイオリズムの問題
  • 心理的な問題
  • 遺伝子の問題

朝型の人の共通点

参加者自身が、自分が朝型なのか夜型なのかを申告する自己申告調査が行われました。

その結果、「朝が苦手」なのは、体質でも病気でも個性でもなく、平均的な若者の特徴であることが示されています。

自分は朝型人間だと申告した人は次の通りでした。

  • 男性・・・39.7%
  • 女性・・・48.4%
  • 30歳以下・・・24.2%
  • 60歳以上・・・63.1%

つまり30歳以下の若者では、朝型は4人にひとり以下夜型は4人のうち3人以上もいるということです。

ということは、朝が苦手というのは、特に30歳以下の若者の場合、体質でも個性でもなく、単なる一般的な特徴なのではないでしょうか。

2. 早起きには三文以上の徳?

自分は朝型だと申告した人たちには、次の特徴が顕著にありました。

  • 不眠症だと申告した人の比率が低い
  • 8時間以上の睡眠を必要とする人の比率が低い
  • 熟睡傾向
  • 寝汗や夜間徘徊をする比率が低い
  • 鬱であると報告した人の比率が低い
  • 太りすぎたり痩せすぎたりの極端な体型の人が少ない

また、BMI値が高くなるほど、朝型傾向が少なくなることも示されました。

とすると、朝型の人には、「三文の徳」以上の次のような徳がありそうです。

  • 睡眠障害になりにくい
  • うつ病になりにくい
  • 不安症などの精神疾患になりにくい
  • 摂食障害や肥満になりにくい

また、『夜型でメタボやがんになる』という報告もありますよ。

朝型と夜型との物理的な違いを把握するために、概日リズムを司っている遺伝子と脳の活動部位との関連性について、遺伝子分析とMRIを用いた調査が行われました。

1. 早起きと遺伝

早起きと遺伝子との関係は発見されませんでした。

朝型か夜型かは、遺伝子による体質や個性の違いではなさそうです。

2. 早起きとバイオリズム

脳内におけるセロトニン、メラトニンなど睡眠と覚醒と関係の深い神経伝達物質の分泌と、朝型傾向との関係性は非常に弱いことが示されています。

朝型か夜型かは、バイオリズムも関係がないようですね。

3. 朝型がうつや肥満予防になることと遺伝子との関係

朝型の人の、うつや肥満になりにくいという特徴も、遺伝子との関係性は見つかりませんでした。

つまり、早く起きること自体が、うつや肥満を予防しているわけではないということです。

早起きは純粋に心理的なものなのか

最新の研究が示す通り、早起きは純粋に心理的なものだとしたら、その人のライフスタイルや意志にそれが反映されているように思います。

朝起きられない、あるいは、朝が苦手という人は、大抵、夜更かしです。

夜10時頃眠っているのに朝早く起きられないという人はあまりいません。

自分は夜型で朝が苦手だという人は、いつもより1時間早く寝てみてはどうでしょうか。遅くとも日付が変わる前に就寝してはいかがでしょうか。

夜更しの生活のまま、朝早く起きようったって、あなたの脳はそれほど都合よくできてはいません。寝不足になるだけです。

朝早く起きたければ、夜早く寝る。

とてもシンプルなことです。もちろん、朝起きる理由がなければ、夜更かしのままでいいと思いますけどね。

女性も男性も半数以上の人が朝起きが苦手と自己申告している世の中で、調査結果が示すように、朝型生活をしている人に特別な遺伝子が存在しているわけでも脳内の神経伝達物質が超人的なわけでもないのだとしたら、自己統率力の違いではないかと考えられます。

自己統率力が高いために早起きができているのだとしたら、朝型の人は、運動にも睡眠にも食事にも仕事にもその統率力を発揮しているのではないでしょうか。

その結果、肥満予防になるのではないかと考えられます。

また、自己統率力が高い人は、自分の人生を自らコントロールできているとの自覚があるので、うつ病や不安症を発症する可能性が低いです。

更に理由をつけるとしたら、朝早く起きて朝陽を浴びれば、セロトニン(幸福ホルモン)の分泌が促されるため、うつになりにくくなります。朝にセロトニンが十分に分泌されれば、午後になりメラトニンが十分に生成されるため、自然で十分な睡眠が得られます。

自己統率力を発揮するためには、「なぜ早起きするのか」という理由や目的が明確でなければなりません

無意味に早起きしようとしても、そもそも現代人は早起きが苦手ですから、そこに確固たる目的ご褒美がなければ、意志の力だけで、そう毎日、起きられるものではありません。

脳科学者が言うように、脳は、自発的に選択したものごとを好きになります。詳しくは『脳科学者が教える幸せを呼ぶ4つの思考習慣』をご参照ください。

あなたの脳は、「しなければならない」「すべきだ」という義務感で選択したものは続けられないようにできています。

「本当は行きたくないけど、会社に行かなければならない」

だから起きられないのです。

行くのが楽しくてウキウキするようなことなら、たぶん、自分は夜型といっている人も朝起きるのではないのでしょうか?

さて、今、シリコンバレーを中心とした、若手新進のIT系CEO達が、早起きを習慣にしていることから、ビジネスの世界で躍進するためには、早起きが必要なんじゃないかという議論があります。

1. 有能CEOたちが朝早く起きる理由

有能CEO達が朝早く起きてやっていることは、主に、次の行為との調査報告があります。

  • 運動
  • 子供と過ごす
  • メールチェックとメールで部下への指示出し

思うに、彼等は朝早く起きたからCEOになれたのではなく、CEOになったから、忙しくて他に時間がないので、朝早く起きて時間を作っているという方が正しいのではないでしょうか。

昼も夜も働いている超多忙なCEOにとって、唯一、運動したり家族といっしょにいられる時間は、朝だけなのかもしれません。だから、朝早く起きてそのための時間を確保しているのではないでしょうか。

また、部下が出社する前にメールで指示だしをしておけば、部下は出社した直後から、無駄な待ち時間なく直ぐに仕事に取り掛かれます。部下の仕事を効率的にしてあげているわけですね。

だから、目的もなく、ただ朝早く起きるだけでCEOになれるというのは、ちょっと違うと思います。

言い換えれば、早起きすること自体が、リーダーになるために重要な習慣ではないってことです。

「家族といっしょにいたい」「運動不足を解消したい」という目的があり、「愛する家族と過ごす時間」「健康で常に元気にビジネスの一線に立ち続ける」という大きな報酬がそこにあるから、CEO達は早起きができるのではないのでしょうか。

あるいは「部下の仕事や会社の運営の効率性や生産性を高めたい」という目的があり、それが「収益上昇」という報酬につながるから、出社した部下が朝の時間を無駄にすることなく仕事に取り掛かれるように、朝早く起きてまで、メールで指示だしをするのではないのでしょうか。

特に早く起きなくても、十分家族との時間が確保できている人、適度な運動もできている人、仕事上の時間的な制約もあまりない人は、そもそも睡眠時間を削ってまで早起きする必要はないのではないでしょうか。

それに、たぶん、早起きする理由がないので、苦手な早起きを克服するのは難しいように思います。

でも、それでも朝早く起きたいという人のためには時間栄養学があります。

時間栄養学を利用してみる

新しい栄養学の考え方に時間栄養学というものがあります。何時に何を食べると良いかということを遺伝子レベルで解析している栄養学です。

その中で、現在判明しているのは、あなたの体内時計は脳の中にあるだけでなく、体中の細胞ひとつひとつの中にもあるということです。

脳内の時計は主時計細胞内の時計は末端時計と呼ばれます。

2. 体内時計のリセット方法

あなたの体内時計は1日約25時間で動いているので、そのまま放置すれば、1日24時間の活動と、どんどんズレていってしまいます。

そのため、毎日、体内時計をリセットしないといけないのですが、リセット方法は次の通りです。

  • 主時計のリセット・・・朝陽
  • 末端時計のリセット・・・朝食

例えば、朝陽を浴びて主時計をリセットしても、朝食を抜くと末端時計はリセットされません。体内時計同士で不調和が起き、そのズレが大きくなればなるほど、自律神経失調症など、様々な不調の原因となります。

逆に、このリセットの仕組みを利用することで、時差ボケを緩和させることも可能です。

朝起きが苦手な人は、大抵、ギリギリまで寝ていて朝食を抜くことが多いように思います。そのため、体内時計がちゃんとリセットされないので、いつまで経っても朝起きられない可能性があります。

朝起きたら、まずカーテンを開けて朝陽を浴び、必ず何か噛んで食べられるものを口にするということを習慣にしましょう。そうすることで、少しずつ、朝起きが楽になってくることでしょう。

早起きする方法

早起きする方法についてまとめると次のようになります。

  • 夜更かししない
  • 朝早く起きる目的・理由を明確にする
  • 早起きする楽しみをみつける
  • 朝陽を浴びて、朝食を噛んで食べる(液体だけの朝食はNG)

こちらもご参照ください。

わたしと早起きとの関係について、少しお話させてください。

わたしは低血圧です。上の血圧が100ありません。

西洋医学の医者からも、東洋医学の医者(中医)からも、「血が足りない」という診断をもらっており、若い頃は貧血で倒れたこと数知れず。採血中に気絶したこともあります。

気がついたら車イスに載せられて搬送中でした。(プチ低血圧自慢、笑) 以来、採血は必ずベッドに横になって行ってもらいます。

だから、わたしが早起きが苦手なのは、低血圧が原因だとずーっと思っていました。

でも、子供の頃、“寝坊で” 学校を遅刻したことは一度もありません。また、朝食を食べずには学校に行かせてくれない母でしたから、ギリギリまで寝ていて朝食を抜くということもありませんでした。

社会人になってから、朝8時集合が暗黙の了解の部署で仕事をするようになってからは、多少の苦痛を感じながらも5時半~6時前までには起きていました。ちろん、“寝坊で”遅刻したことはありません。独り暮らしの時ですから、ちゃんと自分で起きていました。

超低血圧で早起きも苦手でしたが、起きようと思えば起きられました。そのため、早起きが苦手なのは低血圧のせいだが、起きられるか否かは意志によると思っていました。

余談ですが、約8時間ずつ時差がある、日本、ドイツ、アメリカにそれぞれ長く住んでいたせいか、どこの国にいる時も夜中にふと眼が覚めて、今、自分が何処にいるのか一瞬わからなくなることがあります。

部屋の様子を眺めて、「ああ今はアメリカか」、とか、「ああ日本か」と思い出すのです。真夜中に一瞬だったとしても自分が何処にいるのか判らないというのは、プチパニックになり、あまり嬉しい感覚ではありません(笑)

その代りに、時差ボケになったこともありません。そして、どこの国にいても、早起きはやっぱり好きではありませんでした。

統合食養学のヘルスコーチになってからは、自然と朝、普通に起きられるようになりました。あんなに早起きが苦痛だったのにです。

きっと血圧が上がったからではないかと検査をしても、血圧は、今まで通り低いままです。

ヘルスコーチになる前と後で変化したことと言えば、食事とライフスタイルです。早起きが苦手なことには、さまざまな理由があると思いますが、わたしの場合、早起きが苦手だったのは、低血圧のせいではなく、食事とライフスタイルに原因があったのではないかと思っています。

そこを大きく変えたことで、早起きが苦手ではなくなったのだと思っています。

ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス

さて、早起きは三文の徳なのか?

早起きに三文の徳(価値)を見出す人は、三文以上の徳を得る

ということではないでしょうか。

もしおひとりで取り組むことに不安や難しさを感じるのでしたら、ヘルスコーチと、一度、話をしてみませんか?

公認ホリスティック・ヘルスコーチは、食事だけでなく、あなたを取り巻く様々なこと(環境、仕事、家族、人間関係など)を考慮して、プログラムに反映させ、あなたが、なりたいあなたになれるようコーチングを提供します。

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新学期は、毎年3月と9月です。講座でお会いしましょう。

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参考文献:

ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング