
バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
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目次
乳酸菌でもビフィズス菌でもない菌

実はこの菌は、もう20年以上も前、2004年にオランダの微生物学者ウィレム・デ・ヴォス博士によって発見された腸内の常在菌です。
発見後、数多くの研究によって、その特性が明らかにされ、今では、この常在菌が欠乏したり、減少したりすると、肥満や糖尿病、脂肪肝や内臓炎症、複数の疾患の発症の原因になることが知られています。がん免疫療法への治療反応の違いにも関係しています。
そうなんです。
この菌とさまざまな疾患との関係性は、単なる相関関係ではなく、因果関係であることを示す研究は日々増えていて、もちろん、その因果関係は、ヒトを対象とした実証試験において再現もされています。
でも、この菌は、後述する理由によって善玉菌とは考えられておらず、通常のプロバイオティクス系のサプリメントには含まれていません。
この菌の名前は?
さて、この菌の名前は何かというと、「アッカーマンシア属ムシニフィラ菌」です。A.ムシニフィラ菌と記載されることもあります。

「アッカーマンシア属」なので、乳酸菌でもビフィズス菌でもバクテロイデス菌でもありません。
ヤクルト研究所が掲載してくださっているムシニフィラ菌の映像を観ると、乳酸菌よりも丸っこくて、ちょっと可愛らしい感じがします(笑)
このアッカーマンシア属ムシニフィラ菌のことは、実は以前、ソフィアウッズのブログで腸粘膜について執筆した時に既にご紹介済みなんです。詳しくは『IBDと大腸がん予防』をご確認ください。
A.ムシニフィラ菌の特徴

1. 生息場所
乳酸菌やビフィズス菌は、腸内(内腔)に棲んでいますが、アッカーマンシア属ムシニフィラ菌は腸壁のムチン(腸粘膜)の中に棲んでいます。

2. 栄養源
乳酸菌やビフィズス菌は、食物繊維とオリゴ糖を栄養源としますが、A.ムシニフィラ菌の栄養源はムチン(腸粘液)です。腸粘膜を食べて成長します。
3. 役割
A.ムシニフィラ菌は、腸粘膜(ムチン)を食べて成長しますが、腸粘膜を造ることもしています。壊れた腸壁を食べて分解したり、補修したりしているんです。
腸粘膜を厚くして腸内バリア機能を強化したり、タイトジャンクションを修復したり、腸内の炎症を軽減する役割を担っています。
A.ムシニフィラ菌の機能
A.ムシニフィラ菌の腸内への定着を促進することで、肥満に関連したさまざまな兆候を著しく改善することが実証されています。
(1)脂肪肝の予防と改善
具体的には、アッカーマンシア属ムシニフィラ菌が増殖すると、炎症抑制や神経細胞の成熟促進、腸の恒常性維持などに寄与しているインドール-3-乳酸(ILA)の生成が促進され、コール酸(CA、主要な一次胆汁酸)の合成に必要な、肝臓の酵素12α-ヒドロキシラーゼが増え、脂質蓄積が劇的に抑制されることが実証されています。
(2)肥満と糖尿病の予防と改善

最近の研究では、GLP-1の分泌を刺激するタンパク質「P9」の合成を促すことが確認されています。
GLP-1は、グルカゴン様ペプチドと呼ばれる、血糖値の上昇と食欲を抑制する作用がある消化管ホルモンのひとつです。近年、GLP-1を化学的に合成した薬GLP-1RAが承認され「やせ薬」として注目されている物質です。詳しくは『GLP-1RA』をご参照ください。
また、タンパク質の「P9」は、代謝性疾患(肥満やⅡ型糖尿病など)の新たな治療薬としての可能性が期待されている物質です。
つまり、腸内にアッカーマンシア属ムシニフィラ菌が十分に存在していれば、「やせ薬」など飲まずに適正体重が保たれたり、糖尿病を改善したりできることが示されているのです。
また、マウスを用いた研究では、A.ムシニフィラ菌には、二型糖尿病だけでなく、一型糖尿病の改善にも効果があることが明らかにされています。
(3)免疫チェックポイント阻害薬の効果向上

腸内にアッカーマンシア属ムシニフィラ菌が多いことが、免疫チェックポイント阻害剤への治療反応の改善に効果があることが実証されています。
また、マウスを用いた研究では、アッカーマンシア属ムシニフィラ菌には、さまざまながん、特に大腸がんの予防と改善に効果があることが示されています。
詳しくは『がん治療の効果に影響する食事』をご確認ください。
(4)免疫調整による体内炎症の抑制
アッカーマンシア属ムシニフィラ菌が、健康な腸内バリアの維持に寄与することで、免疫細胞に働きかけ、免疫機能を調節し、多くの疾患の根本原因となる体内の炎症の発症を抑制することが示されています。
ただし、いくつかの動物実験では、A.ムシニフィラ菌の相対的な増加によって粘膜が破壊され炎症が誘発される事象も報告されています。
A.ムシニフィラ菌はムチン(粘膜)を食べて成長する菌ですから、破壊と修復のバランスが保てる絶妙な量のA.ムシニフィラ菌を維持することが求められるのかもしれません。
過ぎたるは及ばざるがごとし
ですね・・
(5)リーキーガットの改善

アッカーマンシア属ムシニフィラ菌とその代謝物が、腸内細菌バランスを修復し、腸粘膜バリアの完全性を再構築することが多くの研究によって観察されています。
例えば、A.ムシニフィラ菌の外膜タンパク質Amuc_1100(アムック1100)は、消化管の粘膜バリアの機能を回復させます。
さらに、A.ムシニフィラ菌由来の細胞外小胞(AmEV)は、細胞間コミュニケーションの強力な媒体として機能し、腸内細菌バランスを正常化し、リーキーガットの改善に重要な役割を果たしています。
(6)神経伝達物質の合成
アッカーマンシア属ムシニフィラ菌の外膜タンパク質Amuc_1100(アムック1100)は、腸内でセロトニン(5-ヒドロキシトリプタミン、5-HT)の合成を促進します。
セロトニンは、幸せホルモンとして知られていますが、腸内で腸の運動や栄養素の吸収、免疫反応に関与し、腸の不調(下痢・便秘など)と深くかかわっている物質です。
アッカーマンシア属ムシニフィラ菌は、次のような様々な神経活性代謝物を生成します。
- 短鎖脂肪酸(SCFA)
- ビタミンB群
- キヌレン酸
- γ-アミノ酪酸(GABA)
- セロトニン
- など
(7)神経精神疾患に関与

臨床研究(ヒト実験)と前臨床研究(動物実験)では、A.ムシニフィラ菌が「腸内細菌叢-腸管-脳軸(MGBA)」を介して、宿主の脳機能と行動機能に影響を及ぼし、様々な神経精神疾患に重要な役割を果たしていることが示されています。
さらに、A.ムシニフィラ菌の数(量)が、次のような様々な神経精神疾患の発症と関係していることが示唆されています。
- うつ病
- 不安症
- アルツハイマー病
- パーキンソン病
- 多発性硬化症
- 脳卒中
- 自閉スペクトラム症
- など
ただし、A.ムシニフィラ菌はこの点においても、多ければ多いほど良いわけではありません。
A.ムシニフィラ菌の相対的存在量といくつかの神経精神疾患との関係には、矛盾する知見が報告されていることから、精神疾患へのA.ムシニフィラ菌の正確な役割についてはほとんど分かっていないのです。
A.ムシニフィラ菌は善玉菌か?

アッカーマンシア属ムシニフィラ菌には、多くの健康機能があります。
しかし、乳酸菌やビフィズス菌のように、多ければ多いほど効果が高くなるという存在ではないことも上述したような様々な研究によって示されています。
そのため、A.ムシニフィラ菌は、善玉菌ではないと考えられています。
腸内にA.ムシニフィラ菌を不足させないことが健康にとって、とても重要なことですが、適切な量や安全な量や他の菌とのバランスについては、まだまだ判っていません。
サプリメントには向かない
そもそもA.ムシニフィラ菌は酸素が嫌いなので、大量培養が難しく、通常の大量生産のサプリメントには入っていません。
低温殺菌を用いてA.ムシニフィラ菌をサプリメント状にした極一部の専門製品は存在しますが、適切で安全な量がまだ判っていないことから、プロバイオティクスのサプリメントのような形式で、アッカーマンシア属ムシニフィラ菌を体内に入れることには、注意が必要です。
A.ムシニフィラ菌を増やす食事
アッカーマンシア属ムシニフィラ菌は、不足させたくない菌であることは確かです。
安全な方法でA.ムシニフィラ菌を不足させない方法があります。
それは、食事です。
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A.ムシニフィラ菌を増やす生活
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