バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
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セロリ好きですか?
私はセロリが大好きです。一番好きな食べ方は、セロリの溝?をアーモンドバター(アーモンドをペースト状にしただけのもの、無塩・無糖)で埋めて、そのままバリバリ食べる方法です。
これは、米国の学生時代、ルームメイトがそうやって食べていたのをマネしてみたら、美味しすぎてクセになりました。
セロリは、好き嫌いが分かれる野菜のひとつだと思います。
あの独特の香りや味に惹きつけられる人もいれば、それが薬っぽくて嫌いという人もいます。
そう、あの薬っぽい風味・・・・だって、セロリって薬草なんですから!
セロリのあのクセのある風味は薬の味
セロリのあのクセのある風味に薬効があるのです。芳香成分のフタライド(フタリド)とクマリンと呼ばれる物質です。
1.クマリン
クマリンだなんて、なんかのキャラクターのような名前ですね。
クマリンは、抗酸化物質のポリフェノールに分類される香り成分で、コーヒーに含まれるクロロゲン酸と同じ仲間です。
セリ科やミカン科、マメ科、キク科の植物に主に含まれていて、例えば、
桜の葉、パセリ、にんじん、桃、無花果、柑橘類(はっさく、みかん、レモン、ライム、グレープフルーツ、ゆず等)、明日葉、シナモン、
などにも含まれています。
2. フタライド/フタリド
フタライド/フタリドは、セリ科の植物に主に含まれていて、セロリには、フタライドの中でもアピイン(アピジェニン)と呼ばれるポリフェノールが含まれています。
漢方薬の成分でもあります。当帰芍薬酸 (とうきしゃくやくさん) や葛根湯加辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)などに含まれています。
当帰芍薬散: 一般的に、虚証(色白、冷え症、やせ型など)の女性の疲れ、冷え性、貧血、生理不順、生理痛、PMS、不妊症、むくみ、頭痛、めまい、肩こり、更年期症状などの改善のために処方されます。
葛根湯加辛夷: 一般的に、実証(汗かき、がっちり型など)の人の鼻づまり、蓄膿症、慢性鼻炎の症状の改善のために処方されます。
セロリの旬
1年中、国内のどこかで栽培されているので、旬を見極めるのは難しいのですが、涼しい気候を好む野菜なので、涼しい気候で露地物が生産できる産地かどうかで判断することになりそうですね。
結果、夏から秋にかけては主に長野県産、冬から春にかけては主に静岡県産のものが旬と言えるかもしれません。
実際、この2県で全体の60%以上を生産しているようです。
私が購入している自然食品の八百屋さんでは、無農薬や有機栽培のセロリは、春先(3月頃)の短い期間しか出回らないので、私にとってはとても貴重な春野菜です。
セロリの効能
裏付けとなっている研究論文は最後に参考文献として一覧にしています。
アンチエイジング・老化防止
クマリンは活性酸素を除去する能力が優れているので、老化や加齢による病気を予防すると考えられています。
活性酸素は、強い酸化力をもっているので、体内で過剰に発生すると、遺伝子や細胞を酸化させ、老化を促進させたり、病気を誘発したりすると考えられています。
鉄も酸素と結びつくと、酸化して、サビて、ボロボロになってしまいますよね。私達の身体の中でも同じことが起こります。
抗がん作用(特に、メラノーマ)
マウスを使った実験ですが、人間の悪性黒色腫(メラノーマ、皮膚がんの一種)細胞を移植されたマウスに、アピジェニンを投与したところ、24時間から48時間以内にメラノーマ細胞が減少を始め、細胞死を迎えたと報告しています。
免疫力アップ+美肌効果
セロリにはのビタミンCもそこそこ豊富です。100g中に7mg含まれています。
ある栄養素が豊富と言えるのは、一日の推奨値の10%以上を含んでいる場合ですが、ビタミンCの一日の推奨値は100mgですから、その10%は10mgです。セロリのビタミンCは7mgなので、10mgには足りませんが、良い線いってると言えますよね。
詳しいビタミンCの作用については『ビタミンCの多い野菜と果物』をご確認ください。
抗菌効果
体内で、細菌の増殖を防ぎ、細菌を死滅させてくれます。いっしょに食べたら食中毒予防が期待できますね。
抗血液凝固作用
クマリンは医薬品成分として、血栓防止薬などにも利用されています。
なので、既にワーファリンなど血をサラサラにする抗凝固剤等が処方されている人は、血が止まらなくなってまうかもしれないので、あまりたくさんセロリを食べない方が良いかもしれません。
一方で、ドロドロ血が気になる人は、是非、たくさん食べてくださいね。
むくみ改善+高血圧改善
クマリンの作用で血行が改善されることによって、利水機能が高まり、ムクミが改善されると考えられています。
また、セロリに豊富に含まれているカリウムが、余分な塩分(ナトリム)の排出を促してくれるので、細胞内の浸透圧が正常化し、むくみ解消に効果が期待されます。
セロリ100g中には410mgのカリウムが含まれています。男性の1日のカリウム推奨摂取量の目安は2,500mg、女性で2,000mgです。推奨目安量の20%もカバーできるのですから、優れものです。
抗炎症作用(特に、心臓血管)
フタライドが、白血球の一種の好中球に主に存在しているミエロペルオキシダーゼと呼ばれる酵素の活性を抑え、白血球浸潤を抑制したことが報告されています。
ミエロペルオキシダーゼは、炎症性病理学で注目されている酵素で、最近では、ヒト心臓血管リスクの重要なバイオマーカー(病気のシグナル)となっています。
また、アピインが誘導型一酸化窒素合成酵素(iNOS)による一酸化窒素の発生(炎症が起きているサイン)を抑え、免疫調節機能を活性させたことが報告されています。
体内の一酸化窒素は、血管拡張物質で血圧変動や細胞死に関与していて、一酸化窒素合成酵素(NOS)によって作られます。NOSには、2種類:(1)通常体内にあるもの(無害、血行促進してくれる)と、(2)ストレスや炎症によって発生するもの(iNOS)があり、アピインは、このiNOSを抑制するのです。
成分をサプリメントで摂取する際の注意事項
セロリを普通に食事で食べるのであれば、まったく心配はありません。
でも、クマリンやアピインという成分だけをサプリメントなどで摂ろうと考えている人には、注意が必要です。
日焼け作用
クマリンを食べると、日焼けしやすくなります。クマリンの光毒性についての報告もあります。
フタライドのアピイン(アピジェニン)についても同様で、メラニンの生成を促進させるという報告があります。
肝毒性
クマリンには肝毒性があります。そのため、長期過剰摂取した場合、肝機能を弱める可能性があります。そのため日本では、香料としての使用が禁止されています。
セロリを普通に食事で食べるのであれば、まったく心配はありません。
ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス
やっぱり、食品は、その成分だけを抽出して摂るのではなく、ホールフード(丸のまま)で食べることが大切ですね。ホリスティックです。
公認ホリスティック・ヘルスコーチは、食事だけでなく、あなたを取り巻く様々なこと(環境、仕事、家族、人間関係など)を考慮して、プログラムに反映させ、あなたが、なりたいあなたになれるようコーチングを提供します。
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参考文献:
- “An extract of Apium graveolens var. dulce leaves: structure of the major constituent, apiin, and its anti-inflammatory properties”, Mencherini T, Cau A, Bianco G, Della Loggia R, Aquino RP, Autore G, J Pharm Pharmacol. 2007 Jun;59(6):891-7.
- “Anti-inflammatory effect of natural and semi-synthetic phthalides”, Del-Ángel M, Nieto A, Ramírez-Apan T, Delgado G, Eur J Pharmacol. 2015 Apr 5;752:40-8. doi: 10.1016/j.ejphar.2015.01.026. Epub 2015 Jan 23.
- “Chemistry, technology, and nutraceutical functions of celery (Apium graveolens L.): an overview”, Sowbhagya HB, Crit Rev Food Sci Nutr. 2014;54(3):389-98. doi: 10.1080/10408398.2011.586740.
- “Limettin and furocoumarins in beverages containing citrus juices or extracts”, Gorgus E, Lohr C, Raquet N, Guth S, Schrenk D, Food Chem Toxicol. 2010 Jan;48(1):93-8. doi: 10.1016/j.fct.2009.09.021. Epub 2009 Sep 19.
- “Effect of apigenin-7-glucoside, genkwanin and naringenin on tyrosinase activity and melanin synthesis in B16F10 melanoma cells”, Nasr Bouzaiene N, Chaabane F, Sassi A, Chekir-Ghedira L, Ghedira K, Life Sci. 2016 Jan 1;144:80-5. doi: 10.1016/j.lfs.2015.11.030. Epub 2015 Nov 30.
ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング