様々な飲料の栄養価と最近アメリカで人気の古いけど新しい飲み物の楽しみ方

2023/04/18/

バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。

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日本人はコーヒーをどれだけ飲んでいる?

コーヒーは、眠気を吹き飛ばしたい時ややる気が欲しい時の飲み物として人気があります。

でも、『結局コーヒーは体に良いの?悪いの?』でお伝えした様にコーヒーの健康効果にはプラス面もマイナス面もあります。そのため、コーヒーよりもヘルシーな飲み物として、しばらく前から海外では抹茶が人気です。特にアメリカでは、マテ茶やヤポン茶やチコリコーヒーも人気です。

これらの飲み物についてお伝えする前に、コーヒーについて見てみましょう。

2019(令和元)年の日本におけるコーヒーの消費量は約45万3千トンでした。と、言われてもすごいのかどうなのかよく分かりませんね(笑)

1週間に11.5杯のコーヒーを飲む

そこで、農林水産省のホームページに紹介されていた、全日本コーヒー協会がおこなった「コーヒーの需要動向に関する基本調査」を見てみると、2020年では、日本人ひとり当たり1週間に平均で11.5杯もコーヒーを飲むことが報告されていました。

下のグラフは、コーヒーの形態別の1週間にひとりが飲むコーヒーの杯数です。

1週間で11.5杯ですから1日あたり1杯以上ということになります。でも、日本人全員が飲むわけではありませんし、乳幼児や子供が飲まないことを勘案すると、飲む人はかなりの量、例えば3杯以上を毎日飲んでいることになりそうです。

ちなみにサラリーマン時代の私はよく飲んでいました。今は、まったく飲みません。たまの外食時に、食後1杯飲むことを楽しみにしているくらいです。

国別コーヒー消費量比較

また同じ調査報告で、2020年に世界で飲まれた一人当たりのコーヒー消費量は以下のとおりでした。

世界の消費量と比較すると、日本人はそれほどコーヒーを飲んでいないのかもしれませんね。また、私の中では、アメリカ人やイタリア人はコーヒーをよく飲むイメージを持っていましたが、意外にも北欧人のコーヒー摂取量がむちゃくちゃ多いことに驚きました。

ちなみに紅茶は、コーヒーの次に世界では人気のある飲み物です。カフェイン量で言えば、コーヒーの半分くらいの量がどの種類の紅茶にも含まれています。

一般的なコーヒーとお茶の栄養価

厚生労働省の食品成分表に記載されていた、日本で一般的に飲まれているお茶とコーヒーの栄養価を比較してみました。全て抽出した飲料の状態での栄養価です。食品成分表にはポリフェノールなどの掲載がないため、伝統的なビタミンとミネラルのみの比較となっています。

全て約1杯分(100ml/100g)で比較してグラフを作成しています。

各栄養素の1日の必要量に対して、各飲料がどれだけ含んでいるのか、その割合を示したグラフです。1日の必要量の10%以上を含んでいる時、その栄養素を「豊富」に含んでいると表現できると米国FDA(食品医薬品局)は定義していますので、そこに赤線をひいています。

飲料、つまりお湯へ浸出した栄養素の量なので、10%を超えていなくても不思議はないのですが、麦芽コーヒーと玉露、抹茶がすごいだけでなく、日本茶が全般的にコーヒーよりも栄養価が高いことに驚きました。ビタミンCも残っています

ただ、コーヒーを好んで飲んでいる人は、栄養価が高いから飲んでいるわけではないと思います(笑)。頭がしゃきっとしたり集中力が高まったり、元気がでたりするから飲んでいる、あるいは、コーヒーの香りと深い味わいを楽しむために飲んでいるのではないでしょうか。

また、ビタミンB群が豊富だと思っていた麦茶からほとんどビタミンが検出されていないことがショックでした。

カフェイン含有量については『一般的な飲料に含まれているカフェイン量』をご参照ください。

米国で人気の古いけど新しい飲み物

ここからは、古くからある、でも最近になって米国で人気上昇中の新しい飲み物について、ハーバード大学医学部の糖尿病ケア教育スペシャリストで管理栄養士のナンシー・オリヴェイラ先生の説明をご紹介します。

マテ茶

マテ茶は、南アメリカのイェルバ・マテの木から採れるハーブティです。他のお茶よりも素朴で苦味があり、コーヒーと同じようにクロロゲン酸などの抗酸化ポリフェノールやカフェイン(1 杯あたり80~175mg)が含まれています。

予備的な研究では、体重を減少させ血中コレステロールを低下させる効果があることが示唆されていますが、決定的な内容ではありません。

マテ茶の愛飲者は、疲労感の改善や集中力の向上を報告しています。また、コーヒーと同等以上のカフェイン量にも関わらず、コーヒーを飲んだ時の様な落ち着きが無くなるという現象は報告されていません

マテ茶の注意点

多くのマテ茶の茶葉は、煙で茶葉を乾燥させる特殊な製造方法が用いられます。その過程で、焼肉で発生するのと同じ発がん性物質である多環式芳香族炭化水素が発生している可能性があります。

既に、複数の研究が、長期間に渡り大量のマテ茶を飲む習慣と、頭頸部、胃、膀胱、肺などのがんの発症リスクの上昇に関係性があることを示しています。

煙による乾燥ではなく、空気乾燥させただけのマテ茶葉もあるようです。きっと風味が大きく異なると思いますが、がんリスクを避けて、マテ茶を楽しむのなら、そうした選択肢もあります。

ヤポン茶

ヤポン茶もハーブティです。アメリカ原産で、緑茶に似たまろやかな草のような風味があります。炎症を抑え、エネルギーを高めるとされているクロロゲン酸やその他の抗酸化物質が含まれ、1杯あたりのカフェインは、約60mgです。

また、カカオ豆や多くのお茶に含まれるカフェインと構造的に類似した化合物のテオブロミンも含まれています。テオブロミンには、血行を改善し、エネルギーと注意力を高める作用があります。

ヤポン茶の作用はゆっくりと起こり長い時間続きます

ヤポン茶の注意点

テオブロミンとカフェインの組み合わせは、心拍数を増加させるため、睡眠を妨げる可能性があります。

抹茶

抹茶は煎茶と同じ椿科の茶の木の葉から造られます。

しかし、煎茶葉とは異なり、抹茶の葉は日陰で栽培されます。緑茶に含まれている抗酸化物質のエピガロカテキンガレートは紫外線によって増えるので、抹茶のカテキン含有量は煎茶ほど多くはありません

しかし、抹茶は茶葉そのものを粉末にしていただくので、煎茶(煎茶葉の浸出液)1杯あたりの抗酸化物質の量と比較すると、抹茶の方が多くなります

抹茶と煎茶の栄養価の比較は、先に掲載したグラフをご参照ください。抹茶のカフェイン量は、1杯あたり40~175mgです。

抹茶の注意点

抹茶にはコーヒーよりも多くのカフェインが含まれていることがあります。

チコリコーヒー

チコリコーヒーは、チコリウム・インティバスの根を乾燥させ、焙煎し粉砕したものを用います。チコリには、焙煎中にカラメル化するイヌリンと呼ばれる食物繊維が含まれているため、コーヒーよりもナッツのような風味があり、甘くて苦味の少ない飲物になります。

味はコーヒーに似ていますが、カフェインは含まれていません

動物実験によって、チコリの根に抗炎症作用があることが示されています。イヌリンには、腸内細菌と腸の健康にとって良い作用がありますが、チコリコーヒーに含まれている量は極少量なので、効果は限定的です。

チコリコーヒーの注意点

チコリは、ブタクサと同じ科に属する植物です。そのため、ブタクサの花粉にアレルギーがある人は、チコリコーヒーでアレルギー反応が起こる可能性があるので要注意です。

これらの飲料を楽しむ方法

今回ご紹介した飲料は、そのまま、あるいは、レモンと一緒に飲むことをお勧めすると、オリヴェイラ先生はおっしゃっています。また、次の様なアドバイスもしていらっしゃいます。

甘味はハチミツ

甘味を加える場合には、ハチミツを使用し、白砂糖や高果糖シロップを避けるようにとのことです。なぜなら、白砂糖や高果糖シロップなどを甘味として加えることによって、健康効果が損なわれてしまうからとのことです。

ミルクは植物性ミルク

また、ミルクを加えたい人は、無添加の植物性ミルクを使用することをお勧めするとのことです。

なぜなら、一部の研究によって、牛乳やクリームなどの脂肪成分を含むミルクを使用すると、抗酸化力が低下したり、フラボノイドが不活化してしまうことが示されているからです。

様々な植物性ミルクの個性と作り方については『植物性ミルク』をご参照ください。

食品添加物を避ける

更に、食品添加物は、飲料に含まれている抗酸化成分を無効にしてしまう可能性があるため、香料や人工甘味料などが添加されていないものを選ぶようにとのことです。

ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス

最近ではなく、昔から?のコーヒーに代わる飲料なら、『たんぽぽ』(4月25日公開予定)をご参照ください。

公認ホリスティック・ヘルスコーチは、食事だけでなく、あなたを取り巻く様々なこと(環境、仕事、家族、人間関係など)を考慮して、プログラムに反映させ、あなたが、なりたいあなたになれるようコーチングを提供します。

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参考文献

ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング