ソフィアウッズ・インスティテュートの公式ブログ「図書室」

バイオ個性で食べて健康と幸せを手に入れるホリスティック栄養学ヘルスコーチ

知ってるようで知らないメディカルハーブ|ディルの効果はお料理で

バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。

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聖書の時代の税金として納められていた

ディルはお好きですか?

ピクルス用のハーブとしてご存知の方は多いと思いますが、ディルは、魚のハーブとしても有名です。私も魚介類のクリームソースを作る際にディルを使うのが大好きです。

聖書の時代、ディルは、税金として納めることが認められていた、価値あるスパイスでした。

忌まわしいものだ。偽善の律法学者、パリサイ人たち。
あなたがたは、スパイス(ミントディルクミン)の
十分の1を納めているが、
律法の中でははるかに重要なもの、
正義や哀れみや誠実さをおろそかにしている。
前者をおろそかにすることなく、後者を実践しなければなりません。

(マタイ伝23:23)

と、聖書には書かれています。

ディルは代替医療のメディカルハーブ

ディルの効能の現代科学による検証は、あまり進んでいないようですが、古代ギリシャや古代ローマや聖書だけでなく、東洋医学、日本の漢方でも薬効のあるハーブとして用いられてきました。

統合医療の大家アンドリュー・ワイル医学博士はディルをお料理に用いることを勧めています。

ディルは、四季を通じて生える草です。

ロシア南部、アフリカ西部、地中海地域原生で、ニンジンと同じセリ科(パセリ、クミン、フェンネル、コリアンダー、キャラウェー(姫ウイキョウ)、ベイリーフなどと同じファミリー)に属します。

日本の漢方では、蒔蘿(じら)あるいはイノンドという和名がついています。ディルの種は蒔蘿子 (じらし)と呼ばれ、生薬として喘息胃痛の緩和解毒利尿の目的に用いられます。

栄養価的には、ディルは、カルシウム、食物繊維、鉄分、マグネシウムが豊富です。

今回はピクルスに使うだけではもったいないくらい素晴らしいディルの効果についてご紹介します。

(裏付けとなる研究論文は最後に参考文献として一覧にしています)

不眠解消

ディルという名前は、ノルウェー語で「寝つかせる」「落ち着かせる」という意味の言葉が語源と言われています。ディルのもつ、不眠解消の作用によるものと考えられています。

北欧はディルの原産地ではありませんが、夏に白夜となるスカンジナビアのお料理に多く使われています。

しかしこの作用について検証した研究論文を Pub Med では見つけることはできませんでした。

消化不良解消

古代ギリシャや古代ローマ時代から、そして漢方でも、ディルの種は、胃腸不良の改善のため次の症状の改善薬として用いられてきました。

  • 食欲不振
  • 消化不良
  • ガス溜まり
  • 下痢
  • 腹痛

ディルの葉とそっくりなフェンネルは同じセリ科ですが、両方とも胃腸に良いメディカルハーブです。

ディルとフェンネルは、茎や株の形が異なるので、そこを見たら直ぐに見分けがつきます。でも葉だけでは、なかなか見分けが難しいものです。ディルもフェンネルも、香りが独特なので、香りを嗅いでみると判りやすいかもしれません。

フェンネルについては『胃腸の不調には欠かせない中世代替医療の母も使っていたメディカルハーブ・フェンネル』をご確認ください。

抗菌作用・口腔内洗浄・傷の浄化・風邪の諸症状の緩和

ディルの葉には、抗菌作用があるため、古代ローマやギリシャでは、口腔内の洗浄や傷口の浄化にも用いられてきました。

現代でも発熱風邪咳などの症状の緩和に用いられています。

また、ディルの生の種を噛むと、口臭予防になると言われています。ここもフェンネルの種と同じですね。

尿路感染症の予防と改善

尿路感染症に関係することの多い多剤耐性の日和見菌、霊菌(セラチア・マルセセンス菌)は、ある一定の数にまで増殖した時にのみ毒性を発現します。言い換えれば、その数以下に増殖を抑えることができれば感染症の症状は起きません。しかし多剤耐性のため通常の抗生物質で死滅させることが難しい菌です。

そこで、ディルのエタノール抽出液が霊菌の増殖を抑えることができるか検証した研究があり、ディルに含まれている3-O-メチルエラグ酸(3-O-ME)という成分が、霊菌が増殖しバイオフィルムを形成するのを抑制することができたことを報告しています。

ディル1gには、平均して約0.355mgの3-O-メチルエラグ酸が含まれているとのことです。この濃度が高くなればなるほど、霊菌を抑制する力が大きくなるとのことです。

軽度な膀胱炎の改善や予防に期待できそうなので、膀胱炎を繰り返している人はお料理にディルを使う頻度を増やすと良いかもしれません。

古代ヨーロッパや漢方などでもディルの種は、利尿作用として、あるいは腎機能改善の目的で用いられてきたことを裏付けるような研究ですね。

肝機能・腎機能・脳の保護作用に期待

体重1kgあたり1日5mgのカドミウムを30日間あたえ、カドミウム中毒にしたマウスを用いた研究がありました。

マウスを3つのグループに分け、それぞれディルの種を圧搾した油(シードオイル)を体重1kgあたり1日0.125mg、0.25mg、0.5 mgを30日間与えた後、マウスの肝臓、腎臓、脳の細胞への変化を検証しています。

以下の指標に有意な減少が見られたことを報告しています。

  • 肝臓のカドミウム沈着
  • 脂質酸化
  • 肝臓、腎臓、脳の細胞の抗酸化酸化還元電位
  • 肝臓、腎臓、脳の細胞炎症

そのため、研究者は、ディルのシードオイルには、酸化による細胞損傷を保護する作用がある可能性を示したと述べています。

高脂血症の改善効果は微妙?

高脂血症のプロファイルが同じ条件の150人の被験者を対象に行われた研究です。被験者は次の3つのグループ分けられ、それぞれ腸溶性のカプセルを1日2回服用、並びに、全米コレステロール教育プログラム(NCEP)の食事を6週間続けてもらっています。

  1. ガーリックパウダー(ニンニク400mg、アリシン1mg相当)
  2. ディルパウダー(650mg)
  3. 偽薬

ディルパウダーを服用したグループでは、

  • 総コレステロール0.4%減少
  • LDL(悪玉)コレステロール6.3%減少

しかし、これらの減少は統計的に有意な減少ではなかったとのことです。また、中性脂肪が14.74 mg /dl(6.0%)も増加してしまったとのことです。

一方、ニンニクパウダーのグループでは、総コレステロール、LDL(悪玉)コレステロールが有意に減少し、HDL(善玉)コレステロールが有意に増加したとのことです。中性脂肪も減少しましたが有意な減少ではなかったとのことです。

研究者は、ディルに脂質の状態を大きく改善する効果は期待できないとしています。

糖尿病の症状の改善

2型糖尿病の患者42人を次の2つのグループに分け、糖尿病の状態を比較しています。

  1. ディルパウダーを1回1g、1日3回、合計3g
  2. 偽薬を1回1g、1日3回、合計3g

ディルパウダーを服用していたグループでは、開始時の数値との比較、並びに偽薬を服用していたグループとの比較の両方において、次の指標が改善していたことが報告されています。

  • インスリンの平均血清レベル(減少)
  • LDL(悪玉)コレステロール(減少)
  • 総コレステロール(減少)
  • マロンジアルデヒド(脂質過酸化の主要なマーカー)(減少)
  • 結腸運動障害による症状(減少)
  • HDL(善玉)コレステロール(増加)

なお、次の指標については開始時との比較においてのみ有意に改善したことが報告されています。

  • インスリン抵抗性の恒常性モデル評価(減少)
  • 総抗酸化能(増加)

研究者は、ディルパウダーは、2型糖尿病患者の血糖値、脂質、細胞ストレス酸化、胃腸症状の安定と維持に効果的であると述べています。

前述の高脂血症の研究との違いは、ディルパウダーの量でしょうか。脂質低下にあまり効果が無いとした前述の研究では650mgでしたが、この研究は3g(3,000mg)の服用だったことが影響していると思いました。

通経作用・難産予防と母乳促進

ディルには通経作用があること、そのことから妊娠中の女性の流産を招くこと、そして、母乳の出をよくするなどとして古来より用いられてきたハーブであることから、ディルとオキシトシンの関係を調べた研究はないかと探してみたところ、ありました!

オキシトシンは愛着のホルモンとして知られていますが、子宮を収縮させてお産を楽にしたり、母乳の出を促す働きもしているホルモンです。子宮を収縮させてしまうため、まだ出産時期でない妊婦さんに流産を起こしてしまうホルモンです。

妊婦さん100人は次のグループに分けられます。

  1. ディルシードの煮出し湯(ディルの種10gを100mlの水で煮出し濾過したもの)
  2. オキシトシン(1000mlのリンゲル液に10 IUのオキシトシンを混ぜたもの)

出産前の2つのグループにおける不安指数に有意な相違はありませんでした。

ディルシードの煮出し湯を飲んだグループでは、重度の不安症を起こした妊婦が少なく、また、全ての陣痛フェーズにおいて陣痛期間が有意に短かったと報告しています。長時間に及ぶ難産となることを避けられるかもしれませんね。

研究者は、ディルシードは、母体と胎児に対して副作用もなく、陣痛中の母親の不安を軽減し、陣痛の長さを減らすのに効果的であると述べ、出産を恐れて心配している女性の帝王切開率を下げることができると述べています。

人工的なオキシトシンを服用するのは怖いので、ディルシードの煮出し湯を飲んでから出産に挑むと安心かもしれませんね。

保存方法

香りは生の方が強く、濃い緑色で羽のような状態のものを選びましょう。

ディルは、フレッシュな状態がベストです。しかし、生のディルは2-3日しかもちません。その間も冷蔵庫に入れておく必要があります。

  • 小さなカップに水を少し入れて、そこにディルの茎を入れておく
  • キッチンペーパーを塗らし、ディルの葉を、重ならないように包んでおく
  • 空気を抜いた容器の中にいれ、冷凍する
  • あるいは、細かく刻んだ後、製氷皿にといっしょに入れ、凍らせる
  • 水の代りにオリーブオイルバターを入れて凍らせると、そのままお料理に使えます。

乾燥ディルは、ガラスの密閉容器に保管すれば、6ヵ月くらいはもちます。冷暗所に保管しておきましょう。

生でも乾燥したものでも、できるだけオーガニック栽培(または無農薬栽培)されたものを使うようにしましょう。ディルは屋外でも室内でも簡単に育てることができます。ハーブガーデンの仲間として、良い香りを放ってくれます。

ディルの使い方

ディルは、葉も種も料理に使えます。

  • は甘く軽やかな風味
  • は香りが強く苦味

があります。

  • は、サラダや卵料理のトッピングに。
  • は、酢やオリーブオイルに漬け込んでおくことが多いようです。

ディルは、乾燥したものも生のものも、サラダドレッシングや、パン、スープ、ディップなどに使えます。

  • 魚用のソースに
  • 野菜といっしょに蒸す
  • じゃがいもと一緒に茹でる
  • 野菜をピクルスにする時に入れる
  • ナチュラルチーズにかける
  • ベイクドポテトにかける
    など

ワイル医師のお料理アドバイス

“ディルの葉も種もサプリメントの様に摂るのではなく、
料理に使い食事の中で摂るようにしましょう。
そうすることで、その複雑な抗酸化作用抗がん作用
体内でより効果的に働きます。

ディルは、塩や胡椒を使うように、お料理に使えます。”

参考:聖書に出てくる食べ物の効能

公認ホリスティック・ヘルスコーチは、食事だけでなく、あなたを取り巻く様々なこと(環境、仕事、家族、人間関係など)を考慮して、プログラムに反映させ、あなたが、なりたいあなたになれるようコーチングを提供します。

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 参考文献:

Author: Chise

森智世(もりちせ) | 公認 統合食養ヘルスコーチ(Certified Integrative Nutrition Health Coach) / ソフィアウッズ・インスティテュート代表 / 米国代替医療協会(AADP) 公認ホリスティック・ヘルスコーチ / 女子栄養大学 食生活指導士 / 国際ヘルスコーチ協会 公認国際ヘルスコーチ/ 経営学修士(MBA)| ひとりひとりのバイオ個性に着目したポストモダンでホリスティックな食事法を推奨し、マインド・ボディ・コネクション(心と体のつながり)を食を通して実現します。また、私達を取り巻くすべての環境 - 人間関係、仕事などの社会環境、自然環境、体内環境(マイクロバイオーム) - を考慮するボディ・エコロジストです。長期に渡り過ごした米国やヨーロッパの情報も、判りやすく解説を入れて配信していきます。厚生労働省「健康寿命をのばそう」プロジェクトメンバー / 目黒区男女平等共同参画審議会委員 / 日経ウーマンオンライン連載コラム『ホリスティック美女講座』執筆。食事法や健康などご相談のある方やヘルスコーチングを受けてみたい方は初回コンサルテーション(無料)にお申し込みくださいね!

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