バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
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目次
ドイツにもある七草料理
私が3年暮らしたドイツのヘッセン州フランクフルト市にも七草料理があります。
その名も Frankfurter Grüne Soße (フランクフルター・グリューネ・ゾーサ)、「フランクフルトの緑のソース」という名前です。
このソースは、フランクフルトで生まれ育った哲学者で詩人のゲーテの大好物で、彼の母親が最初にこのソースを作ったと言われています(諸説あり)。
フランクフルトの居酒屋さん、カフェなど、郷土料理を食べさせてくれるレストランには、必ずあります。
グリューネ・ゾーサの食べ方
茹でたジャガイモとゆで卵といっしょに食べるのが定番です。
肉食の多いドイツ料理の中で、デトックス効果を考えた副菜ですね。
グリューネ・ゾーサの作り方
ソースといっても、日本の七草粥のように火を通すことはありません。
作り方はいたって簡単です。
- 生のハーブを細かく刻む(フードプロセッサーを使ってもOK)
- サワークリームとレモン汁を加えて混ぜる
これだけです。
ただ、この時に使うハーブは、日本の七草同様に、必ず決まった七草でなければなりません。(日本の七草がゆについては『春の七草粥|日本古来のデトックス料理』)
Frankfurter Grüne Soße の七草
それぞれのハーブの割合はお好みでOKですが、ひとつのハーブが全体の3分の1以上にならないよう、ひとつのハーブに偏らないように作るのがこつです。
しかも、フランクフルトの地元産のハーブを使わなければ、「Frankfurter Grüne Soße」と名乗れない決まりです。
日本では生のものが手に入らないハーブもあります。そのため残念ですが、別のもので代用するしかありません。
ドイツ語(フランクフルト方言) – 英語 – 日本語の順に記載しています。
- Borretsch – Borage – ボラジ/ボリジ
- 欧州で代替医療に用られる薬草(日本の漢方の様なもの)です。お花も食べられます。(エディブルフラワーとしてのボラジについて『ボラジ』)
- ボラジのオイルは、アトピー性皮膚炎の治療に処方されるメディカル・オイルです。また、飲用すると子宮機能に働きかけ様々なホルモンの不調に効くと考えられています。(ボラジオイルの効果『女性ホルモン皮膚炎』)
- ボラジオイルに含まれている薬効成分の γ(ガンマ)リノレン酸には、ホルモンのバランス、アレルギー症状の緩和、コレステロール低下などに効果があることが判っているオメガ6不飽和脂肪酸です。(美肌オイルとして『ボラジオイル』)
- ボラジオイルには、月見草の3倍以上の γ リノレン酸が含まれています。
- ボラジは日本では入手できませんが、月見草(イブニングローズ)で代用できるかもしれません。月見草の旬は8月です。
- ボラジオイルは、外用のものなら日本で手に入ります。
- Kerbel – Chervil – チャービル
- Kresse – Garden Cress – ガーデンクレス(胡麻草)
- Petersilie – Parsley – パセリ
- Pimpinelle – Salad Burnet – サラダバーネット
- Sauerampfer – Sorrel – ギシギシ、ミヤマカタバミ (ミヤマカタバミの旬は日本では3~4月)
- Schnittlauch – Chives – チャイヴ
フランクフルトの郷土料理の思い出
余談ですが、ドイツにはフランクフルト市が2つあります。
「オーダー川のフランクフルト(Frankfurt an der Oder)」と「マイン川のフランクフルト(Frankfurt am Main)」とドイツ語では呼び分けられています。私が住んでいたのは、そして、ゲーテの実家やクララの家があったのは、マイン川沿いのフランクフルト市です。
マイン川沿いのフランクフルト市(ヘッセン州)には、グリューネゾーサ以外に上の写真のような名物の郷土料理がありました。Apfelwein(写真左|アプフェルヴァイン、アップルワイン)と Handkäs mit Musik (写真右|ハンドケーゼ・ミット・ムジーク、音楽つきハンドチーズ)です。
Apfelwein(アプフェルヴァイン、アップルワイン)
ブドウではなく、リンゴで作るワインです。リンゴを発酵させて作るという意味において、アメリカのアップルサイダービネガーと似ているかもしれません。ワインとビネガーの違い・・・
飲み方は、日本の焼酎とほぼ同じです。ストレートに飲んでも良いし、ソーダやジュースと割って飲んでも良いしといった感じです。
味は酸味があって少しクセがあります。慣れると美味しく感じるようになります(笑)
Handkäs mit Musik (ハンドケーゼ・ミット・ムジーク、音楽つきハンドチーズ)
ハンドケーゼ(ハンドチーズ)は、写真からは分かりにくくて残念ですが、半透明の薄黄色をしたチーズです。伝統的には、文字通り「手」で温めて発酵させて造る半生のチーズです。独特の臭いがあります。
通常、生玉ねぎのみじん切りとキャラウェイ(ヒメウイキョウ)の種をトッピングして、酢をかけて食べます。こちらも強烈に自己主張の強い一品です(笑)
ちなみにキャラウェイは、横に薬味として添えて出すのがお作法らしいです。初めから載せて出すお店は格が低いそうです。
そして、なぜ「音楽つき(mit Musik)」なのかと言えば、これを食べるともれなくオナラが出るからです(笑)玉ねぎとキャラウェイと酢とチーズ・・・腸内のデトックスに効きそうな組み合わせです。
ソフィアウッズ・インスティテュートが思うこと
どこの国の伝統のお料理も、知れば知るほど、科学的に理に適った組み合わせや調理法で作られていることに気がつき感動します。先人の知恵に、科学がようやく追いついて、理屈をつけてくれているように思うのです。
だから、伝統のお料理の食材の組み合わせや調理法は、時短になるからとか、面倒だからという現代人の浅はかな考えで、むやみに変更してはいけないのではないかという思いを強くします。
身土不二・・・私達という存在は、暮らす風土と切り離して考えてはいけない・・私達よりもきっとずっと風土と共に生きてきた先人たちの知恵がつまった食(医食同源)に畏敬念を持っています。
統合食養学が大切にする2つのホリスティック哲学については、ソフィアウッズ・インスティテュートのマインド・ボディ・メディシン講座セルフドクターコースで教えています。
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参考文献
ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング