
バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
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目次
サンザシ(山査子)をご存知でしょうか

サンザシは、薬膳やマクロビオティクスをされる人には馴染みのある食品(ドライフルーツ)です。
中国原産の落葉低木ですが、ほとんどは北アメリカに自生しています。
バラ科の植物で、5月~6月頃に白い花を咲かせ、9~10月に真っ赤な実をつけます。
西洋サンザシの花は、欧米では5月に咲くので「メイフラワー(May flower、5月の花)」と呼ばれます。
メイフラワーと言えば、ヨーロッパのピューリタンがアメリカに移民した時に乗っていた船の名前が「メイフラワー号」でしたね。西洋サンザシには「希望」という意味もあるそうです。
医療に用いられるサンザシは2種類

サンザシには、かなりたくさんの種類が存在しています。
しかし、伝統的にも現在においても医療に用いられるのは、学名に「Crataegus」がついている次の2種類だけです。
この2つのサンザシは、欧州(EU)薬局方に掲載されており、医薬品扱いのハーブです。
1. オオミサンザシ(Crataegus pinnatifida)
原産地は中国です。中国伝統医療の「中医学」では、不老長寿の薬として用いられています。
日本には江戸時代に伝わり、胃の調子を整える漢方薬として用いられてきました。
2. セイヨウサンザシ(Crataegus oxyacantha)
北米に自生しているサンザシです。
血行を改善する作用があることから高血圧や心疾患の治療に用いられてきたハーブです。
西洋サンザシは、ニューヨーク心臓協会分類のステージIおよびIIに相当する心不全、狭心症、心筋不全を伴う高血圧などの心疾患の治療に使用されていることで知られています。
1. オオミサンザシの機能

オオミサンザシは現在でも中医学で、高脂血症および心血管疾患、メタボリックシンドロームの治療に広く使用されています。
また、様々な研究によって、高血糖、脂質異常症、肥満、アテローム性動脈硬化症の予防と改善に効果をもたらす可能性があることが示されています。
(1)葉
葉に含まれているプロアントシアニジンとフラボノイドがアテローム性動脈硬化症の領域を大幅に減少させたことが報告されています。
(2)種子
血小板凝集を阻害し抗血栓活性があるセスキテルペンを含んでいます。
(3)実
実の抽出物にACAT酵素を阻害する能力を持つ2つのトリテルペン酸(オレアノール酸とウルソール酸)が含まれていて、VLDL(超悪玉)コレステロールとLDL(悪玉)コレステロール値を下げることが報告されています。
- ACAT(アシルCoAコレステロールアシルトランスフェラーゼ)酵素|動脈硬化病巣の形成、食事性コレステロールの吸収、リポ蛋白合成などの働きを担っている酵素。ACAT 阻害剤は、血中コレステロール低下作用、泡沫細胞形成抑制を介した動脈硬化治療薬。
- VLDLコレステロール|超低密度であるために血管壁に侵入しやすく、また肝臓に吸収されにくいため血液中に長くとどまって酸化され、動脈硬化の直接的な原因となりやすい性質があるコレステロール
2. 西洋サンザシの機能

実と葉の抽出物には、グラム陽性菌に対して強力な抗菌活性があり、実の抽出物については、殺菌力が実証されています。
また、薬効成分は葉よりも実に多く含まれています。
(1)西洋サンザシの薬効成分
主な活性成分は次のとおりです。
① プロアントシアニジン
血管の健康、生活習慣病の予防効果のあるポリフェノールのオリゴメトリック・プロアントシアニジンが含まれています。
② フラボン/フラボノールタイプのフラボノイド
具体的には、次のような多様なフラボノイドが含まれています。
- ルチン
- カフタリン酸
- コーヒー酸
- エピカテキン
- ケルセチン-3-O-β-グルコシド
- ナリンゲニン
- フェノール酸
- トリテルペン
- 脂肪酸
- ステロール
- など
(2)動脈硬化・高血圧・心疾患の予防と改善

何世紀にも渡り、心臓血管疾患の治療に用いられています。
多くの検証研究が行われ、次の疾患の予防と改善効果が示されています。
- 虚血性心疾患
- うっ血性心不全
- 不整脈
- アテローム性動脈硬化症
- 狭心症
- 高血圧
- 高脂血症
ただ、なぜ効果があるのか、まだ十分な解明がなされていません。
① 一酸化窒素に依存しない
21人の高血圧症の患者を被験者として行われた研究では、サンザシによって降圧作用が起こる仕組みについて調査をしています。その結果、サンザシには上腕動脈血流媒介拡張 (FMD)作用がないことが観察されました。
研究者は、次のように述べています。
サンザシの降圧作用は、
一酸化窒素に依存しない他のメカニズムによって起こっているのではないか
FMD|一酸化窒素放出の間接的な測定値
(3)高血糖・糖尿病の予防と改善
サンザシは、糖尿病の改善や血糖値の安定化のために、何世紀にも渡って欧米と中国伝統医療によって用いられていきました。
高脂肪食とストレプトゾトシンによって糖尿病にしたマウスを使った実験によっても、西洋サンザシには、中性脂肪と総コレステロール値を有意に減少させ、すい臓による血漿インスリン放出を増加させる効果があることが報告されています。
ストレプトゾトシン|特に哺乳類の膵臓のβ細胞への毒性を持つ天然由来の有機化合物。
しかし、その効果のメカニズムは、十分に判ってはいません。
(4)その他の作用
次の効果を報告している研究もありました。
- 腎結石予防・利尿作用
- 鎮静剤・抗不安薬としての作用
- 非アルコール性脂肪肝の改善(マウスを用いた研究)
サンザシの飲食方法

サンザシの実は、かなり酸味が強いので、食べられない訳ではありませんが、生で食べることはあまりお勧めできません。
1. ジュースにする

サンザシの実をジュースにします。
材料:
- 生のサンザシの実
- 水
- 甜菜糖/メープルシロップ/ハチミツ
作り方:
- 全部一緒に15分から30分ほど茹でる
- ゆで汁を濾して冷やす
2. サンザシ酒にする
果実酒にすることもできます。
- 乾燥したサンザシの実
- 有機本味醂(玄米)
1週間ほど漬け込むとサンザシ酒として飲むことができます。更に長期間漬け込むと、薬膳酒になります。
伝統的には焼酎と氷砂糖を用います。でも、その両方を本味醂で代用することができます。より健康的な果実酒になります。
3. 薬茶にする

お茶にします。
材料:
- 乾燥サンザシの実 大さじ2杯
- オレンジピール 大さじ1杯
- ルイボス茶 大さじ1杯
- 水 約6杯分
- 植物油(グレープシードオイルなど) お好みで
油を加える理由は、実の中にある脂溶性の成分を抽出するためです。
作り方:
作り方には2通りあります。
① 熱湯を用いる方法
- 水と油以外の材料を大きな容器にいれる
- 水を沸騰させ、容器に注ぎ入れる
- 油を加え、4~6時間放置する
- 容器の中の茶葉や実を濾す
② 煮だす方法
- 鍋に油以外の全ての材料をいれ30分ほど煮る
- 火を止めた後に油を加える
- 冷ましてから濾す
次の医薬品を服用している人は要注意

サンザシの降圧作用によって、次の医薬品の作用が増長され、血圧が下がり過ぎてしまう可能性があります。
- ベータブロッカー|高血圧、頻脈性不整脈、虚血性心疾患(心筋梗塞や狭心症など)、心不全などの薬
- カルシウム遮断薬・カルシウム拮抗薬|血管拡張作用を示す薬剤
- ACE 阻害剤|アンジオテンシンIIの生成を抑えることで血圧を下げる薬
- ARBs(アンジオテンシンII受容体阻害剤)|降圧剤
- 利尿剤
- ジゴキシン|心臓の収縮力を強める薬
日々の生活にサンザシのお茶やジュースを取り入れることで、お薬の量を減らすことが可能になるかもしれません。
でも、それはあくまでもお医者様の同意があってからの話です。
上記した医薬品を処方されている人は、サンザシを召し上がる前に必ずかかりつけのお医者様に相談してくださいね。くれぐれも自己判断はしないようにお願いします。
サンザシの副作用

サンザシには細胞毒性や遺伝毒性は一般的にはないものと考えられています。
マウスを用いて西洋サンザシの毒性を調べた研究では、マウスを3つのグループに分け、体重1kgあたりサンザシ抽出物を50mg、100mg、200mgのいずれかを7日間経口投与した結果を比較しています。
いずれのグループにおいても、次のとおり細胞毒性や遺伝毒性は示されませんでした。
- 白血球および骨髄細胞のDNA損傷なし
- 小核多染性赤血球(PCE)が有意に上昇
- 「PCE:正染性赤血球(NCE)」比は、有意な細胞毒性を示さず
- 小核試験|潜在的な遺伝毒性化合物の毒性学的スクリーニングで使用される試験
- 多染性赤血球|骨髄から産生されて間もない、やや大型で青みの強い赤血球のこと。多染性赤血球の減少は骨髄で赤血球を作る能力が低下していることを意味する
- PCE / NCE比|赤血球に対する生理的または毒性的な影響の指標
このことから、サンザシには、細胞毒性や遺伝毒性は無いものと考えられています。
1. 男性は要注意
ただし、同じ研究で、雄マウスの骨髄細胞で弱い染色体異常や異数性作用が観察されました。
そのため研究者は、次のように述べています。
長期または高用量の使用には、注意が必要かもしれない
2. アレルギー反応
他のハーブと同様に、サンザシでアレルギー反応が起こることがあります。
次の副作用が報告されています。
- 吐き気
- 胃の不快感
- めまい
- 不眠
- 頭痛
- など
特に、薬品と一緒に飲食した際に起こることが多いため、上記した医薬品以外でも、何かの医薬品を服用している人は、少量から始めて様子を見ながら始めてください。
ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス

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参考文献:
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