バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
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目次
1日の適塩量はどれくらい?
塩分の摂り過ぎがよくないことは、もう皆さんも十分承知していることと思います。
何十年もWHO(世界保健機構)を始め、日本の厚生労働省が減塩を推奨していますから、テレビの健康情報番組でも何回も取り上げられてきたテーマです。
では、1日どれくらいの量のお塩が推奨されているか覚えている人はいますか?
WHOは1日5g未満(約小さじ1杯)が適切な塩分摂取量であるとの基準を定めています。
でも現時点での日本人の塩分摂取量は平均1日約10.6gで、WHOの2倍以上です。WHOの基準に沿った食事をしている人は、日本人の人口の5%未満だけなのだそうです。
そのため急にWHOの基準まで減らすことはとても難しいと考えた厚生労働省は、将来この基準を満たすことを目標に、以下の通り2020年度からの基準が定められました。
2020年度の「日本人の食品摂取基準」で発表された目標値
- 18歳以上男性: 7.5g未満/日
- 18歳以上女性: 6.5g未満/日
1日に大さじ半分くらい、小さじにすると1杯半くらいの量です。
1食あたりでは約2g~2.5gですから、小さじ半分以下です。
この量は、お塩以外の調味料や加工食品、スーパーのお惣菜に入っているお塩や、お料理に使う量も合わせての1日の総摂取量です。出来上がったお料理に自分でかけるお塩の量ではありません。
腕の悪いシェフの店の料理はしょっぱい
ここ最近、何度も塩の味しか感じないような”ヘルシー”を看板にしたお店に出くわし、大きなショックを受けたことがあります。
たぶん、野菜だけから十分な旨味を抽出できない(シェフの腕が悪い)ため、塩を多く必要としてしまうのだろうと思います。いくらオーガニックの食材を使っていても、いくら添加物を使っていなくても、腕の悪いシェフのいるヴィーガン/ベジ系レストランは要注意です。
余談ですが、原宿にある「KEISUKE MATSUSHIMA」の松嶋啓介シェフが作ったお塩を1粒も使用していないホウレン草カレーをいただいたことがあります。お塩を1粒も使用していないのにコクがあり非常に美味しかったです。松嶋シェフは食材のもつ滋味を大切にしていると常々おっしゃっています。調味料に頼ることなく、食材の味を引き出せる腕をお持ちなのだと思います。(参考『松嶋啓介シェフ主催「第1回原宿食サミット」に参加しました』)
ベジ系レストランだけでなく、スーパーやコンビニのお惣菜や普通のレストランで出されるお料理には、大抵、多くのお塩が使用されています。
家庭で簡単にできる減塩
お塩以外の調味料にもたくさんのお塩(ナトリウム)が含まれています。
レトルト食品や冷凍食品、混ぜるだけでの簡単調味料の中にも多くの塩分が隠れています。お醤油やお味噌の塩分を想像するのは簡単だと思いますが、お塩が含まれている調味料は案外多いんですよ。
まずは、キッチンの調味料を見直して、質の良いものに代えていくことで、自然に減塩できるベースが作られます。お塩ひとつとっても、卓上塩やアジシオを使うのと海塩や岩塩を使うのとでは、塩分量がかなり違います。詳しくは『あなたのお家のお塩はどれ?お塩の個性いろいろ』をご確認ください。
今回は、市販の調味料や加工食品に含まれている塩分量を表にしました。厚労省の基準に照らすとどうなるのかの目安も記載しました。
お料理をする際のお役に立てればなによりです。
市販のソースや加工食品に含まれている塩分量
掲載している各食品に含まれている塩分量の表は、厚生労働省の食品成分表を元にソフィアウッズ・インスティテュートが作成したものです。
1. 市販のソース類
1食分が約10g前後なので、10gに含まれている塩分量をハイライトしています。小さじ2杯くらいの量です。
麻婆豆腐の素やエビチリソースの素などは、1食分が30g弱なので、この表の10gの数値を3倍にしてください。麻婆豆腐の素なら約1g、エビチリの素なら約0.54gとなります。
ただ実際には、麻婆豆腐の主力メーカーの商品の成分表をみると、1食分の塩分量が2.6gと記載があり、上の表の2.5倍以上の量です。これだけで1食分の塩分目標量を超えてしまいます。
これにスープを飲んだり、ドレッシングを使ったサラダを食べたりしたら、これ1食で1日分の塩分を摂ってしまうことだってあります。
混ぜるだけ、合わせるだけの加工調味料は、特に要注意です。
2. ドレッシング類
市販のドレッシングにも多くの塩分が含まれています。
1食小さじ2杯くらい使うとすると、重さ約10gですから、その欄をハイライトしています。なお、サザンアイランドやフレンチドレッシングなどは、1回の平均使用量は大さじ1杯くらいなので、上の表を1.5倍してくださいね。
また、マヨネーズにお塩が含まれていると考える人は少ないかもしれませんね。
案外入っていますよ。ですから、マヨネーズを大量に使う習慣のある人は、要注意です。
マヨネーズを100g使ってしまったら、もうそれだけで1食分の塩分量です。他のお料理にまったくお塩が使えないなんてことがないように気をつけないといけませんね。
3. 市販の出汁類
固形ブイヨンは1個で2人分、重さは約5gです。顆粒出汁では小さじ2杯が2人分で5gになります。それぞれの塩分量を調べると、1人前1食1gくらいの塩分量になります。
1食分の塩分の目標値は、2.5gですから、出汁だけで、半分弱の塩分を使ってしまうことになります。そこへ味を調えるために、更にお塩やお醤油、お味噌など加えたら、かなりの塩分量になることは簡単に想像できます。
お味噌汁には、1人前約6gのお味噌を使うとすると、塩分量は約0.7gです。出汁とお味噌だけで、合わせて1食1.7g!のお塩です。これにワカメなど入れたらおかずにお塩は使えませんね。
ちなみにインスタント味噌汁では、粉末タイプの塩分は1食1.23g、ペーストタイプは1食0.6gです。
4. 粉類
ホットケーキミックスの塩分量なんて考えたこともないという人も多いのではないでしょうか。お好み焼きなど含め、それぞれ約50gが一人分の目安なので、ハイライトした100gの欄を半分にして参考にしてください。
既に調合されている市販の唐揚げ粉やお好み焼き粉は便利ですが、自宅で粉を混ぜることに比べると想定外に塩分を摂取してしまうことが判ります。
それに唐揚げの下味にはお醤油を使いますし、お好み焼きにはソースを使います。ホットケーキにはバターを載せて食べたりします。それらに含まれている塩分を足したら、1食でかなり高い塩分量になってしまいますね。
5. 麺・パン類
麺・パン類は100g以上で食べることが多いので、100gの欄をハイライトしています。ちなみに食パンは8枚切り1枚の重さは50g、6枚切りは67gです。
こうしてみるとインスタント麺類の塩分量がハンパないことが判ります。カップヌードル1つを汁まで全部食べたら、もうその日は塩分を断たないといけないくらいの量ですね。
6. カレー・シチュー類
ルウは1食分約17g~20g使用するので、10gの欄の数値を2倍にしてください。レトルトは1食分が約170g~200gなので100gの欄を2倍にしてください。
どちらも、1食の目標塩分量ギリギリの量ですから、これにドレッシングを使ったサラダや、副菜にお漬物など食べたらアウトってことですね。
ルウを使ってカレーやシチューを作る場合には、一緒に食べるサラダやお漬物の塩分を考慮して、パッケージに記載の量よりも少なめに使うことを意識したいですね。
例えば、カレーなら、最近流行りの自分でスパイスを調合して作るようにすれば安心です。シチューもホワイトソースを自分で作れば塩分量が調節できますよ。想像するより案外簡単にできますよ。
7. 冷凍加工食品
1食一人分が約200gなので、ハイライトした100gの量を2倍にしてください。
冷凍餃子は1個約26gなので100gだと4個分、200gで8個相当になります。
こちらも1食分で、目標塩分量に達してしまう食品もありますから、注意が必要ですね。餃子はそれだけでなくタレをつけて食べますし、フライ類もソースをつけて食べますから、その分の塩分も考慮しなくてはなりません。アウトになる可能性は大です。
でも、この表で塩分含有量の高いものは、自宅で作れるものばかりです。餃子もミートボールも自宅で作れば塩分を加減できます。例えば、生姜をたくさん入れたら、それほどお醤油やお塩を入れなくても美味しく作れますよ。
8. 肉類加工食品
1食分の量100gを目安にハイライトしています。商品によりますが、
- ウィンナー類は6本で約100gなので、1本の塩分量は約0.3gくらいです。
- ハムは1枚約20gなので、塩分量0.5gくらいですね。
100gで1食分の塩分量を満たしてしまうものが多いだけでなく、ハムやソーセージなどは、他の食材や調味料と併せることも多いので、チリ積で知らないうちに目標値を超えてしまっている可能性があります。使い方を工夫する必要がありますね。
9. チーズ
チーズは塩分が高い食品だと知っている人も多いと思いますが、チーズが大好きな人は知らず知らずのうちに塩分を摂ってしまっている可能性がありますから意識して食べることが大切です。
ちなみに主力メーカーのスライスチーズ(プロセスチーズ)1枚には、0.5gの塩分が含まれているという記載があります。つまり、この表よりも多くの塩分を含んでいる製品があるということです。成分表を確認しながら購入することも大切です。
例えば、6枚切りの食パンにスライスチーズとハムを1枚ずつ載せて食べたら、もう2.5gの食塩です。一緒にサラダをマヨネーズで食べたらアウトです。
隠れ塩分から体を守る方法
ソフィアウッズ・インスティテュートでは、ヘルスコーチが減塩が必要だと判断したプライベート・ヘルスコーチング・プログラムのクライアントさんにお渡ししている資料があります。
今回は、その中から、少しだけご紹介します。
冷凍加工食品、加工食品、加工調味料類を減らす
加工食品を減らすだけで、かなりの塩分を減らすことが可能です。
そうしたものを極力使わずに、ご自分で、ご家庭でお料理することで、私達は塩分から体を守ることができます。
毎日、毎食作る必要はありません。
冷凍食品や加工食品をご自分で作ればよいのです。お料理をする時に、一度にたくさん作っておいて、1食分ずつ冷凍にしておけばよいのです。
お料理を簡単にする方法は『シンプル・クッキング』にも記載していますので、ご参照ください。
自宅でお料理する時の秘訣
1. 缶詰の中身をすすいでから使う
2. パスタやお野菜を茹でる時に塩を加えない
- パスタは、ゆで上がった後、荒熱を素早く丁寧にとってあげたらくっついたりしません。
- お野菜は75℃くらいでゆっくり茹でたら色褪せを防げます。
3. ハーブ、スパイスを上手に活用する
4. 柑橘類の搾り汁や酢を活用する
私はサラダをオリーブオイルとリンゴ酢だけ、あるいはオリーブオイルとレモン汁だけで食べます。あるいは、生姜と酢とハチミツだけで作るドレッシングも美味しいですよ。
また、『朝と夜どっちなら少し濃い味でも大丈夫?ライフスタイル別お塩との付き合い方』も併せてご参照ください。
ハーバード大学医学部が作った減塩クックブック
最後に、ハーバード大学医学部ベス・イスラエル・ディコネス・メディカルセンターと心臓循環器学会が作った『Hungry Heart Cookbook(ハングリーハート・クックブック)』という減塩レシピが掲載されている冊子をご紹介します。
無料で配布されているものです。英語で書かれていますが、レシピなのでたぶん大丈夫です。
減塩で美味しいフルコース・ディナーを作りたい人にお勧めです。
ソフィアウッズ・インスティテュートからのご提案
公認ホリスティック・ヘルスコーチは、食事だけでなく、あなたを取り巻く様々なこと(環境、仕事、家族、人間関係など)を考慮して、プログラムに反映させ、あなたが、なりたいあなたになれるようコーチングを提供します。
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参考文献: 「日本人の食事摂取基準(2020年度版)」令和元年12月
ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング