バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
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目次
苦いメロンを食べたことありますか?
私は記憶にありません。
メロンは甘いものだと思っています。
でも、メロンに限らず、キュウリやスイカなどウリ科の果物のヘタに近い部分には、苦味があります。例えば、キュウリのヘタに近い部分には苦味というよりも渋味がありますね。
きゅうりは、ヘタを切りおとした後、本体と切り口同士を少し擦り合わせ、白い泡のようなもの(渋味成分)を出してから使うようにと、家庭科で教わりますが、それは渋味を抜くためです。
この渋味はウリ科特有の成分ククルビタシン
普通は含有量が少ないので、それほど渋味や苦味を感じません。でも、ウリ科の果物が若すぎたり、熟しすぎると、多く発生して苦味が感じられるようになります。
この成分を通常でも多く含んでいるのがゴーヤです。
生産者さんによれば「メロンが苦い」という苦情が時々あるそうです。
メロンの旬
国産の露地物は4月頃から出回り始めます。
品種や地方にもよりますが、最も多く出回る旬は、5月から7月です。
温室メロンは通年栽培されているので特に旬というものはありません。また、輸入ものの6割以上はメキシコ産です。
苦いメロンは食べた方が良いことが近年発見された
メロンの苦み成分ククルビタシンには、何十種類もあります。
その中でも、キュウリに含まれているククルビタシンCとメロンに含まれているククルビタシンEに、抗がん作用や抗炎症作用があることが近年報告されています。
今回は、こうした苦いメロンに多く含まれている成分の機能についてお伝えします。
(裏付けとなっている研究論文を最後に参考文献として一覧にしています)
ククルビタシンEの作用
脳細胞保護作用による認知症・脳炎予防
次の作用が観察されています。
- 脳の中枢神経における自己免疫疾患細胞において、ヘルパーT細胞とマクロファージの挙動を制御し、脳炎の誘発を阻止
- パーキンソン病特有の有毒成分から脳の神経細胞を保護し、リソソームによる貪食の劣化を抑制(リソソームの食欲を旺盛にしてくれる)
リソソームは、他の免疫細胞や肝臓や腎臓によっても無毒化しきれなかったり、排除し切れなかった有害物質を、自己の内部に取り込むことで、体内の浄化をしてくれている細胞です。リソソームの食欲が旺盛になるということは、それだけ、積極的に体内を浄化してくれるということになります。
ただし、近年、他の臓器が分解・解毒できずに、リソソームが自己の内部に取り込んでくれた有害物質の蓄積が老化(と、老化による病気)のひとつの要因となっていることが判ってきました。蓄積度合いによって老化の顕れ方に個人差が生まれるそうです。
ですから、いくらリソソームが引き受けてくれるからと言って、体内で分解・解毒できないような化学物質(食品添加物など)を無頓着に体内に入れ続けていると、そのうちにリソソームにも限界がきて老化が進み病気にもなりやすくなってしまいます。
がん予防
試験管試験ですが、肺がん細胞(95D)を不活性化し、増殖を抑制し、アポトーシス(細胞死)をしたことが報告されています。また、白血病、卵巣がん、前立腺がん、すい臓がん、肝がんなどの細胞の増殖も抑制したとのことです。
毎日40g以上のメロン、スイカまたはパパイヤを食べている女性は、そうでない女性と比較して乳がん発症リスクが38%低かったことが報告されています。
関節リュウマチの予防と改善
試験管試験ですが、ヒトの骨膜細胞で、腫瘍壊死因子αによって引き起こされる炎症性サイトカインの発生を抑制したことが判り、関節リュウマチ治療薬としての可能性が期待されています。
そのまま食べない方が良いウリ科の野菜
ただし、同じウリ科でも、次の食品で食中毒(おう吐や下痢等)が発生したという報告があります。
- ヘチマ、ひょうたん|あまり食用にしないウリ科のお野菜については、やっぱり食べない方が無難
- ユウガオ|ユウガオはそのまま食べるのではなく、カンピョウなどに加工してから食べると安全
- 苦味が強すぎるメロン、キュウリ、ズッキーニ|あまりに苦すぎるものは、食べない方がいい
何事も過ぎたるは及ばざるがごとしですね。
ほどほどに苦いものはOK
苦味を我慢して食べるほどのことではありませんが、ククルビタシンは耐熱性なので、ちょっと苦いメロンなら、返却せずにジャムにしたり、ソースにすれば、美味しく食べられるのではないでしょうか。
メロンはカリウム豊富な果物
メロンのカリウム含有量は、果物の中では、バナナの次に多い、堂々の2位です。そのことで様々な健康効果が期待できます。
表中の★印は、ビタミンCの含有量が多いことを示しています。
高血圧予防・改善
カリウムは、体内からナトリウムを排出してくれるので、塩分の摂りすぎで高血圧を起こしている人にメロンは効果があります。
ムクミ解消
カリウムは、ナトリウムといっしょに細胞の浸透圧を調整し、水分代謝を高めてくれるので、ムクミの解消に効果が期待できます。
骨粗鬆症予防
カリウムは、カルシウムが体外へ流出してしまうことを抑制してくれるので、骨粗鬆症予防になると言われています。
反対に、ナトリウムはカルシウムの体外排出を促すので、塩分の摂りすぎは、高血圧だけでなく、骨粗鬆症のリスクも高めてしまうんです。
筋肉痛の緩和
カリウムは、筋肉の収縮と弛緩が正常に働くことも助けます。
また、ビタミンAとビタミンCが筋肉痛の緩和に効きます。
美肌・美髪・視力維持・免疫力向上、呼吸器の健康
他の果物に比べたら、βカロテン含有量の順位は低いのですが、それでも可食部100g中140μg含有しています。
十分、βカロテンが多いと言って良い果物です。
特に、赤実のメロンにはより多くのβカロテンが含まれています。
βカロテンは、粘膜を強化、保護してくれる成分なので、粘膜と関わりの深い臓器や機能の健康維持に欠かせません。
タンパク質分解酵素
メロンにはククミシンというタンパク質分解酵素が含まれています。
お肉などといっしょに食べると消化を助けてくれます。
生ハムにメロンというのは、理に適ったお料理ですね。
ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス
どうです?
苦いメロン、返品せずに、食べてみた方が良さそうじゃないですか?
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参考文献:
- “Cucurbitacin E induces cell cycle G2/M phase arrest and apoptosis in triple negative breast cancer”, Kong Y, Chen J, Zhou Z, Xia H, Qiu MH, Chen C, PLoS One. 2014 Jul 29;9(7):e103760. doi: 10.1371/journal.pone.0103760. eCollection 2014.
- “Cucurbitacin E Potently Modulates the Activity of Encephalitogenic Cells”, Jevtić B, Djedović N, Stanisavljević S, Despotović J, Miljković D, Timotijević G, J Agric Food Chem. 2016 Jun 22;64(24):4900-7. doi: 10.1021/acs.jafc.6b00951. Epub 2016 Jun 8.
- “Cucurbitacin E induces caspase-dependent apoptosis and protective autophagy mediated by ROS in lung cancer cells”, Ma G, Luo W, Lu J, Ma DL, Leung CH, Wang Y, Chen X, Chem Biol Interact. 2016 Jun 25;253:1-9. doi: 10.1016/j.cbi.2016.04.028. Epub 2016 Apr 20.
- “Cucurbitacin E inhibits TNF-α-induced inflammatory cytokine production in human synoviocyte MH7A cells via suppression of PI3K/Akt/NF-κB pathways”, Jia Q, Cheng W, Yue Y, Hu Y, Zhang J, Pan X, Xu Z, Zhang P, Int Immunopharmacol. 2015 Dec;29(2):884-90. doi: 10.1016/j.intimp.2015.08.026. Epub 2015 Oct 9.
- “Cucurbitacin E has neuroprotective properties and autophagic modulating activities on dopaminergic neurons”, Arel-Dubeau AM, Longpré F, Bournival J, Tremblay C, Demers-Lamarche J1, Haskova P, Attard E, Germain M, Martinoli MG, Oxid Med Cell Longev. 2014;2014:425496. doi: 10.1155/2014/425496. Epub 2014 Dec 9.
ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング