バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
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羅漢果は中国の国家保護植物に指定されているフルーツ
羅漢果(らかんか)ってご存知ですか?
羅漢果に含まれている甘味成分は、血糖値を上げにくい安全な甘味料として、しばらく前から人気が高まっていますね。
羅漢果という名前の由来は、仏教の聖人、羅漢の頭のように真ん丸い形をしているからとも、羅漢のように特殊な能力をもつフルーツだからともいわれます。英語でも羅漢果は、モンク・フルーツ(僧侶の果物)と呼ばれています。
羅漢果は、ウリ科のフルーツなので、メロンと同じ仲間です。4種類ほど種類があります。
旬は、9月~11月です。
世界に存在する羅漢果の9割は、中国産です。
そして、羅漢果は中国で保護植物に指定されているので、中国の国外で、生の羅漢果を入手することはできません。
そのため日本では、天然の羅漢果は、乾燥したものか煮だした羅漢果エキスのみ購入できます。
羅漢果を煮だしたエキスは砂糖の20~50倍の甘さ
羅漢果エキスの甘味成分には、主に次の3種類があります。
- ブドウ糖
- 果糖
- モグロサイドと呼ばれるトリテルペン配糖体
そして、砂糖の20倍~50倍の甘さがあると言われています。
中でもモグロサイドは、体がエネルギーとして使うことができない甘味のため、血糖値を上げにくい性質をもっています。
とはいえ、天然の羅漢果エキスは、ゼロカロリーではありません。ブドウ糖と果糖も含んでいますから、血糖値を上げないわけでもありません。甘味の強さに対して血糖値が上がり難いんです。
世の中で、ゼロカロリーと謳っている羅漢果製品は、モグロサイドだけを抽出した、あるいは化学的にモグロサイドを合成した人工甘味料です。
羅漢果の素晴らしい機能
羅漢果に含まれているモグロサイドは単にエネルギーにならない甘味というだけでなく、凄い力があることが報告されています。
裏付けとなっている研究論文は、最後に参考文献として一覧にしています。
インスリン分泌を促す
羅漢果の甘味成分のひとつ、モグロサイドVが、すい臓のβ細胞を活性化しインスリンの分泌を促すことが報告されています。
そのため、モグロサイドだけに精製しゼロカロリーにした人工甘味料は、健常者にとっては糖尿リスクを高める可能性がありますので注意が必要です。詳しくは『カロリー神話の問題』をご確認ください。
また、モグロサイドを用いたこの研究は、試験管による細胞実験ですから、糖尿病患者さんのすい臓細胞を実際に活性化できるかは不明です。
ただ、血糖値を上げ難いため、糖尿病患者さんにとっても健常者にとっても、天然の羅漢果エキスそのものか、それを乾燥させただけの粉末、あるいは、羅漢果そのものなら、健康的な砂糖の代わりとなるでしょう。
抗炎症作用
羅漢果を煮だしたエキスは、喉の炎症や痰の除去に何千年も前から中国で使われてきた民間薬です。
マウスを使った動物実験で、羅漢果エキスに含まれているモグロサイドに次の作用があることが観察されています。
- 主要な炎症性遺伝子(iNOS、COX-2、IL-6)の発現を抑制
- 炎症保護遺伝子を活性化
そのことから、様々な炎症性疾患の改善に効果があるのではと期待されています。
フリーラジカルや活性酸素を抑制
羅漢果の抽出物モグロサイドが、天然のプリン誘導体であるヒポキサンチンとキサンチンオキシダーゼが作るフリーラジカルを減少させたことが報告されています。
キサンチンオキシダーゼ|ヒポキサンチンを酸化して尿酸にする酵素。ヒトを含む多くの生物において、プリン類の異化に重要な関係をもっている。
また、活性酸素の中で最も酸化力が強く、糖・タンパク質・脂質に関係なく酸化させてしまうヒドロキシラジカルを排除することも報告されています。
抗がん作用
羅漢果の甘味成分のひとつ、モグロサイドIVeに強力な抗がん作用があることが発見されています。
試験管の細胞試験では、モグロサイドIVeが投与量に比例して次の作用が確認されています。
- 大腸がん細胞を88%抑制
- 肝臓がん細胞を82%抑制
マウスを使った動物実験では、モグロサイドIVeを与えたマウスは、そうでないマウスと比較し、次の作用を示したことが報告されています。
- 大腸がん細胞が77%縮小
- 肝臓がん細胞が70%縮小
こちらの研究も、ヒトを対象とした研究ではないので、大腸がんや肝臓がんの人が羅漢果エキスを飲むことでがんが小さくなるとまでは言い切れません。
しかし、甘いものを控えなければならないがん患者さん達にとっては、不安の少ない甘味料ではないでしょうか。
ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス
現在までに行われている研究のほとんどが羅漢果そのものではなく、そこに含まれているモグロサイドのみに着目していることが気になります。
それはつまり人工甘味料の使用を意味しているからです。
既に、重度の糖尿病、あるいはがんと診断された人が、病状を悪化させずに生活の質を落とさず楽しめる甘味料として、人工甘味料を用いることには、一理あるとは思います。
しかし、健常者がダイエット目的で、軽々に使用することには注意が必要です。詳しくは『カロリー神話の問題』をご確認ください。
病気治療に効く食事法と健常者の健康維持のための食事法は大きく異なります。
モグロサイドの素晴らしい機能を活用したいのなら、ゼロカロリーとなった人工甘味料ではなく、天然の羅漢果の抽出エキスあるいは粉末を活用されることをお勧めします。なお、「植物”由来”」という記述は、「天然」を意味しませんのでご注意くださいね。ゼロカロリーの羅漢果製品は人工甘味料です。
公認ホリスティック・ヘルスコーチは、食事だけでなく、あなたを取り巻く様々なこと(環境、仕事、家族、人間関係など)を考慮して、プログラムに反映させ、あなたが、なりたいあなたになれるようコーチングを提供します。
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参考文献:
- “Insulin secretion stimulating effects of mogroside V and fruit extract of luo han kuo (Siraitia grosvenori Swingle) fruit extract”, Zhou Y, Zheng Y, Ebersole J, Huang CF, Yao Xue Xue Bao. 2009 Nov;44(11):1252-7.
- “Antiproliferative Activity of Triterpene Glycoside Nutrient from Monk Fruit in Colorectal Cancer and Throat Cancer”, Liu C, Dai L, Liu Y, Rong L, Dou D, Sun Y, Ma L, Nutrients. 2016 Jun 13;8(6). pii: E360. doi: 10.3390/nu8060360.
- “Antioxidant property of Fructus Momordicae extract”, Shi H, Hiramatsu M, Komatsu M, Kayama T, Biochem Mol Biol Int. 1996 Dec;40(6):1111-21.
- “Anti-inflammatory activities of mogrosides from Momordica grosvenori in murine macrophages and a murine ear edema model”, Di R, Huang MT, Ho CT, J Agric Food Chem. 2011 Jul 13;59(13):7474-81. doi: 10.1021/jf201207m. Epub 2011 Jun 15.
ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング