あなたの精神状態に関係する腸内サイコバイオティクス|自閉症との関係も

2025/01/28/

バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。

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サイコバイオティクスとは、ヒトの精神状態/心の状態に影響する腸内細菌を指す総称です。

2014年に『腸内細菌があなたの世界観を左右する』、2015年に『腸内細菌と赤ちゃん』を執筆してから、今に至るまでにソフィアウッズ・インスティテュートは、多くのサイコバイオティクスに関する記事を、このサイトで執筆してきました。

2015年には、ニューヨークタイムズ紙が掲載した記事を『サイコバイオティクス』として和訳要約し、2022年には、母親の腸内疾患と胎児の自閉症発症に因果関係があることが科学的に明らかにされ、その研究の詳細を『母親の腸内環境と自閉症は因果関係』として、記事にしました。

そして今回、2024年10月、エジプトのアレキサンドリア大学によって、自閉症児と通常発達児の腸内細菌には違いがあることが発見されたことから、その内容をこちらに和訳要約してお伝えします。

あなたやあなたのお子さんが自閉症でなかったとしても、あなたの心や精神の状態に関係するサイコバイオティクスの話です。

生物は、界-門-綱-目-科-の順に細かく分類されていきます。

現在では、サイコバイオティクスとしての力をもっている腸内細菌は、大きく次の2つの「」に含まれている菌であることが明らかにされています。

  • 乳酸菌
  • ビフィズス菌

テレビコマーシャルなどでよく耳にする善玉菌の名前ですね。

今回、アレキサンドリア大学の研究によって明らかにされたことは次の通りです。

「属」レベルの乳酸菌とビフィズス菌の量は、自閉症児と通常発達児の間に大差がないことが確認されました。

「相違なし」です。

「種」レベルのビフィズス菌ロングムの量には、相違はありませんでした。

しかし、「種」レベルの次の2種類の乳酸菌が、自閉症児の腸内では有意に少ないことが明らかにされています。

  • 乳酸菌ロイテリ
  • 乳酸菌プランタルム

この2つの菌については『お肌トラブルのレスキュー隊』もご参照ください。

小児自閉症評価尺度(Childhood Autism Rating Scale:CARS)を用いて重症度とサイコバイオティクスの量との関係を調査した結果は、次の通りでした。

症状が重くなるほど、
ビフィズス菌属、乳酸菌ロイテリ、乳酸菌プランタルム
が減少する

自閉症の症状の現れ方とその重症度との関係を調査した結果は次の通りでした。

自閉症治療評価チェックリスト(Autism Treatment Evaluation Checklist:ATEC)では、「健康/身体/行動」において、乳酸菌属とビフィズス菌ロングムが多いほど良好

簡易感覚プロファイル(SSP)では、「感覚/思考力・認知力」において、乳酸菌属と乳酸菌プランタルムが少ないほど反応性が低くなる

では、自閉症児にプロバイオティクスのサプリメントなどを処方することは、症状の改善に効果があるのでしょうか。

残念ながら、上でお伝えした関係性は相関関係です。

自閉症と腸内細菌との間に何らかの関係があることは確かですが、その関係が因果関係かがまだ判っていないのです。

つまり、菌が少ないから発病または症状が悪化するのか、それとも、発病したから菌が少なくなったのか、どちらが先なのかがまだ判らないのです。

そのため、プロバイオティクスのサプリメントや上記した菌を多く含む食品を食べさせることで自閉症の症状が改善したり予防できるのかは、まだ、分らないというのが本当のところです。

ただし、冒頭でお伝えした通り、母親の腸内疾患と胎児の自閉症発症は因果関係であることが2022年に科学的に明らかにされています。

ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス

誕生後の子供の自閉症発症と腸内細菌の顔ぶれについて、因果関係がまだ証明されていないとしても、もし腸内の共生細菌の顔ぶれを変えることで症状の改善や進行を遅くできる可能性が少しでもあるのであれば、試してみる価値はあるように思います。

それに、母親の腸内疾患と胎児の自閉症発生との間に因果関係があることが証明されているのですから、妊活中の女性は絶対です。

自閉症ではない人においては、サイコバイオティクスが情緒と深く関係していることが証明されているのですから、結局、どのような状態であっても、腸内を優良なサイコバイオティクスで満たした方が良いと言えます。

ただし、この時、サプリメントでサイコバイオティクスを補うのではなく、食事によって補うことを選択してほしいと統合食養学のホリスティック・ヘルスコーチとしては願います。

それぞれのサイコバイオティクスを多く含む食品は次の通りです。

  • 乳酸菌ロイテリ・・・母乳や天然酵母サワードウに多い。サワードウで作るワサードウブレッドなど、乳酸菌ロイテリのヨーグルトなども市販されているようです。
  • 乳酸菌プランタルム・・・野菜の発酵食品に多く含まれています。野菜のお漬物やピクルスなど(プランタルムの語源はプラント(Plant) 植物です。)

統合食養学には、腸内環境を整える方法としてボディエコロジーというアプローチがあります。体内にも自然環境と同じような循環があるという考え方に基づいたアプローチです。

でももしおひとりで取り組むことに不安や難しさを感じるのでしたら、ヘルスコーチと、一度、話をしてみませんか?

公認ホリスティック・ヘルスコーチは、食事だけでなく、あなたを取り巻く様々なこと(環境、仕事、家族、人間関係など)を考慮して、プログラムに反映させ、あなたが、なりたいあなたになれるようコーチングを提供します。

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ボディエコロジーのアプローチについても詳しく学べますよ。

次回新学期は、3月です。

講座でお会いしましょう。

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参考文献

ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング