バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
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目次
「一晩寝たらきっと何とかなるから・・」
よく聞くアドバイスです。
私達自身も悩んでいる相手に対してよく使います。その人の気持ちを静め落ち着かせるために言う気遣いの言葉です。
でも私達自身が悩んでいる時に言われると
「そんなわけないじゃん。寝てなんとかなるような問題じゃないわよ」
と、思うものですよね。
状況を放ったまま明日の朝までなんて待っていられないと思ってしまいます。
でも、ハーバード大学医学部の精神科医ロバート・スティックゴールド教授は
「私達は皆、寝ている間に問題を解決しているんですよ」
と、おっしゃいます。
私達は寝ている間に問題を解決している
脳は、記憶の中から関連性を見つける仕事を夜しています。
睡眠を削ってまで日中の出来事を分析しなくても、脳が睡眠中に日中の出来事を隅から隅までリプレイして、記憶の整理と関連付けをしてくれているのです。
だから、朝起きると私達は、昨日の出来事を別の角度から理解できるようになっています。
睡眠中に脳はどうやって問題を解決しているのか
起きている時に、問題解決のために私達がよくやることは、面倒な問題のプラス面とマイナス面を紙に書き出すという方法ではないでしょうか。大抵、考慮すべきことがら多すぎて、それぞれの事柄の重要性や関連性をどのように評価して問題解決したら良いのかわからなくなってしまうこともしばしば。
あっちを立てればこっちが立たずと、いうような状況です。
眠ると前頭葉がシャットダウンする
眠ると脳の前頭葉がシャットダウンします。
起きている間、前頭葉は合理的・論理的な思考や衝動抑制などを含め、高度な意思決定を担っています。
しかし、睡眠中は前頭葉の優位性がなくなり、思考や記憶を分析したり分類したりもしません。そのため、脳の他の部分が自由に記憶の中から関連性を見つけることができるようになります。
脳による記憶のトリアージが行われる
あなたが眠りに落ちた瞬間から脳はトリアージを始めます。
- 脳は、日中の出来事を全てレビューして、見過ごしたことがないか確認します。
- そして、その時あなたの感情を刺激した重要なバズり要素を拾い集めます。
- 脳は、その要素が重要であり、更なる調査が必要だという印として「記憶タグ」をつけていきます。
「このタグは、脳が
「僕が君を助けてあげるよ」
と、いっているメッセージです。」
と、スティックゴールド教授はおっしゃいます。
思考の断片がひとつになる
REM睡眠(深い眠り)に入ると、神経伝達物質のノルアドレナリンとセロトニンの分泌が止まります。
ノルアドレナリンは、目の前の具体的な問題に意識を集中させる役割を担っています。例えば、締め切りが近づいている時に、誰かの「素晴らしい思いつき」に耳を貸す気持ちになれないのは、ノルアドレナリンの作用です。
睡眠中にセロトニンの分泌が止まる理由はまだあまりよく判っていません。しかし、関係が無いように思われた事柄に関係性を見つける役割をしているのではないかと考えられています。
両方の神経伝達物質が作動していない状態で、小さな思考の断片がひとつにまとまってき、起きている時には気がつかなかった、稀な関係性を発見する能力が高まります。
翌朝、目が覚めたあなたに直観が降って来る
あなたは、朝、突然思いつきます。
それを直観のように感じるかもしれません。理由も上手く説明できないかもしれません。
「科学はあなたの判断が正しいかどうかを諮ることはできませんが、
今朝のあなたは、昨晩ベッドに入る前のあなたではもはやなく、
説明がつかない何かが変わっているのです。」
と、スティックゴールド教授は述べています。
起きている時の私達には説明のできない、睡眠中の脳による非論理的なプロセスによって、寝ている間に私達は解決策を思いつくわけです。
9月に拝聴した台湾のデジタル大臣オードリータン氏も同じ様なことをおっしゃっていました。詳しくは『台湾のデジタル大臣オードリー・タン氏の対談「Well-beingな未来の実現」を拝聴しました』をご確認ください。
以前執筆した『アイデアに詰まった時どうしていますか?顕在意識の壁を取り除いて潜在意識の無限の創造力を解放する方法』でも脳科学は徹夜で考えることの非効率性・非生産性を示していますので併せてご覧ください。
心配事や悩み事が脳裏を巡り眠れない時どうしたらいいのか
あはたは、悩み事を寝る前に繰り返し繰り返し考えてしまう人ですか?
起きている時の脳は、眠りに落ちる前に、次から次へと考えを巡らせることを好みます。
そして大抵、あなたは何かひとつの思考に囚われ、それを反芻し、忍び込んだ後悔の念がアドレナリンのひきがねを弾き、流れ込んだアドレナリンによって脳が興奮し、眠れなくなります。
脳裏に浮かんでくる思考を認知することは悪いことではない
脳裏に次から次へと浮かんでくる雑念があること自体に問題はありません。
問題は、ひとつの雑念にロックオンしてしまうことです。
思考あるいは雑念が脳裏に浮かんできたら、それがあることだけを認知し、しかしそれを分析したり深追いせず、流してしまうという作業が必要です。
これは、瞑想の作業と同じです。
思考を流すにはイメージングが役に立つ
例えば、雑念をポストイットに見立て、それを風船に貼って大空に飛ばしてしまうイメージをする。次から次へと風船を空に放って行くイメージです。
あるいは、雑念をゴルフボールにみたてて、ゴルフクラブでフェアウエイに打ち飛ばしてしまうイメージなど。
あなたのお好みのイメージで、ベッドに入っても湧いて出てくる雑念や心配事などを全て脳裏から追い出していきましょう。
『脳がシャットダウンしてくれない時でも眠る、ケース別対処法』や『ハーバード大の医師が教えるコロナウイルスで不安な時でも熟する方法』も参考にしてくださいね。
どうしても気になってしまうことがあったら
直ぐ解決できることなら行動する
例えば、ガレージを締め忘れていないか、オーブンを消し忘れていないかなどが心配なら、心配しているよりも、さっさと起き上がって確認しに行ってください。
忘れてしまうことが心配なことは記録する
もし特定のアイデアなど、忘れてしまうことが心配なら、起き上がって、それをちゃんとどこかに書き留めるなど、記録してしまいましょう。
検討を要することはメモする
直ぐに解決できることではないことは、ベッドの横にノートを置いておいて、そこに気になることや心配事を書き出してしまいましょう。
そして、明日、改めて検討すれば良いのです。
役に立たないのは徹夜で問題解決に挑むこと
役に立たないのは、夜中に起き出して問題解決に取り組み始めることです。単に睡眠不足になるだけで、問題解決には大して近づけませんし、翌日の頭の回転も鈍くなります。
不安かもしれませんが、解決策は思考や雑念をエレクトリック・パレードのように脳の外へ流し出して、眠ることです。
スティックゴールド教授は、
「睡眠は、脳が問題を整理整頓し、解決の糸口を見つけてくれる
非常に生産的な8時間だと考えてください。
かなりエレガントな方法だと思いませんか?」
と、おっしゃっています。
睡眠の重要性については『幸せは眠る人が好き~寝起きの白雪姫がプロポーズされた理由』もご覧くださいね。
これからは、悩み事があった時ほど早めにベッドに入ってぐっすり眠るようにすると良いかもしれませんね。
ただし、一晩寝ても忘れたりしませんから、消したい感情がある場合には『一晩寝たら忘れるは嘘?』をご確認ください。
ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス
もしおひとりで取り組むことに不安や難しさを感じるのでしたら、ヘルスコーチと、一度、話をしてみませんか?
公認ホリスティック・ヘルスコーチは、食事だけでなく、あなたを取り巻く様々なこと(環境、仕事、家族、人間関係など)を考慮して、プログラムに反映させ、あなたが、なりたいあなたになれるようコーチングを提供します。
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