脳科学者が教える幸せを呼ぶ4つの思考習慣(1)

2016/03/01/

バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。

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脳科学の研究に基づく習慣

UCLA(カリフォルニア大学ロスアンジェルス校)の脳科学者アレックス・コーブ(Alex Korb)博士が、著書『The Upward Spiral(上昇スパイラル)』の中で、人生に上昇スパイラルを創り出す儀式(リチュアル/ルーティンについて紹介していましたので、和訳要約してお伝えします。

fMRI(機能的磁気共鳴画像法)を用いた脳科学の研究に基づいた、習慣化することで人生に幸せを呼ぶ行動と思考パターンです。

なぜ脳は罪の意識を持たせるのか?

時々、脳があなたの幸せを阻止しているように感じることはありませんか?罪の意識や申し訳ない気持ちが脳裏から拭えないような時です。

一般的に、自己肯定感と罪の意識(自己否定の感情)は、正反対の感情のように考えられています。

しかし、脳科学的には、2つ共、類似した脳神経ネットワーク(前頭前皮質、扁桃体、インスラ、側坐核など)の活性化によって起こります。

違いは側坐核だけ。

  • 側坐核で優位な刺激は、罪の意識や申し訳ないという気持ち
  • 他の脳の部位で最もパワフルな刺激は、自己肯定感

これが何を意味しているかと言えば、

「なぜ、ヒトはそれほどまでに罪の意識を持ちたがるのか」

と、いうパラドックスの答えです。信じられないかもしれませんが、罪の意識や申し訳ないという気持ちは、私達の脳の報酬中枢を刺激するのです。つまり、

脳にとって罪の意識はご褒美 

なのです。

心配は脳を気持ちよくさせる

あなたは、心配性ですか?

心配は、あなたの脳を気持ちよくさせる作用があります。脳にしたら、抱えている問題に対して、

心配することは、何もしないよりもマシ

なのです。

脳科学的に言えば、心配は、前頭前皮質を活性化させ、扁桃体の活動を減少させ、大脳辺縁系を鎮静化します。

心配と罪悪感は問題解決のサボタージュ

罪の意識や心配や申し訳ない気持ちは、脳に一時的な安心をもたらします。でも長期的にみたら、何ら具体的な問題解決にはなりません。

現実的には問題が放置されるか、解決が先送りされているだけです。

そこで脳科学者は、落ち込んだ時、次の質問を自問することを勧めています。

1. 何か感謝できることはないだろうか?

感謝できるものごとを考えることで、あなたの意識は、人生のポジティブな側面に集中します。

感謝はドーパミンの分泌を促す

感謝の気持ちは、抗うつ薬のウェルバトリンと同じ生物学的作用を私達の脳に起こします。神経伝達物質ドーパミン(別名:快楽ホルモン)の分泌を促すのです。

感謝は、ドーパミンを分泌する脳幹を刺激し、特に、他者に対する感謝の感情は、社会的な交流を楽しくさせる社交的ドーパミン回路の活動を活発にさせます

感謝はセロトニンの分泌を促す

感謝の気持ちが脳に起こす作用は、抗うつ薬プロザックとも同じです。神経伝達物質セロトニン(別名:幸福ホルモン)の分泌を促します。

感謝できるものごとを考えるという単純な行為が、前帯状皮質におけるセロトニンの生成を増加させるのです。

感謝できることを探すだけでOK

でも人生は時々、ものすごいボディブローを喰らわしてきて、感謝できることなんて何もないように思う時もあります。

心配はありません。感謝するものごとが一つも見つからなかったとしても大丈夫です。感謝するものごとを探すという脳内活動そのものが重要なんです。

感情知能と感謝

感謝できるものごとを思い出すという行為は、感情知能の高さを示します。

感情知能は、腹側内側と側面の前頭前皮質の両方において、ニューロンの密度に影響することが観察されています。感情知能が高まると、当該脳の部位における活動が効率的になります。

この部分の脳の活動が効率的になるということは、何かあるいは誰かに対して感謝の気持ちをもつことが簡単になることを意味します。

それに感謝の気持ちは、単にあなたの脳をハッピーにしてくれるだけではありません。あなたの人間関係に好循環を創り出します。だから、落ち込んだ時には、敢えて、あなたの人生で感謝できるものごとを探しましょう。

そして、大切な人達に対して、ちゃんと、感謝の気持ちを伝えましょう。そうすることで、あなたの脳はハッピーな気持ちを取り戻すことができるのです。

感謝の効用については『幸福で健康になれる性格要素って?』を、人間関係については『心の知性が高い人の特徴とは?』をご参考までご覧ください。

でも、もし、悪い感情が完全にあなたを支配してしまった時はどうしたら良いのでしょうか。完全な敗北感にみまわれて、いったいどうしたらいいのかさえも考えられない様な時は?

次の質問が助けになるかもしれません。

2. そのネガティブな感情に名前をつけるとしたら何?

あなたを完全に支配してしまう、そのネガティブな感情に名前をつけるとしたら何が適切でしょうか。「悲しみ」と呼びましょうか?「心配」と呼びましょうか?それとも「怒り」にしましょうか。

感情にレッテルを貼る。それだけです。

簡単でしょ?馬鹿らしいと思いますか?

でも、あなたの脳は、そうは思いません。

客観的に認知すると感情の影響力が減少する

Putting Feelings into Words(感情を言葉にする)』と、いう研究では、被験者は様々な感情を表した人の写真を見せられます。そして他者の感情を観ている時の脳の活動を fMRI(機能的磁気共鳴画像法)を用いてスキャンされます。

被験者の扁桃体は、写真に写った人の感情と同じ方向の活動を示しました。

その後、自分の中に生じた感情に名前をつけるように指示されます。すると、腹外側前頭前皮質が活性し、扁桃体の活動が減少しました。

言い換えると、感情を言葉にするために意識的に感情を認知すると、その感情による影響が減少すると、いうことです。

感情は押し殺すと逆噴射する

ネガティブな感情を押し殺すと、外からは平常心を保っているようにみえますが、内側、つまり大脳辺縁系では、感情を押し殺さなかった時と変わらずに活性化されたままか、押し殺す前よりも更に活性化されていることが、fMRIによって観察されています。

つまり、押し殺された感情は、そのうちにあなた自身に向かって逆噴射することになります。

感情につけるレッテルは象徴的な言葉が効果的

大脳辺縁系を鎮静化させるためには、一言や二言で感情を表現すれば十分です。

あなたの体験を凝縮させたような間接的な比喩や象徴的な言葉を選ぶと効果的です。

前頭前皮質が活性化され、大脳辺縁系が鎮静化します。

感情にレッテルを貼る効果的な訓練とは?

感情にレッテルを貼る手法は、古来から実践されているのですが、それってなんだと思いますか?

瞑想です。

瞑想には様々な手法がありますが、特に、マインドフル瞑想は、感情にレッテルを貼るだけで流してしまうものです。

近年、マインドフル瞑想がオフィスでのストレス軽減やうつ予防に効果があると言われている理由に納得できます。また、感情にレッテルを貼る方法は、FBIの人質解放交渉時にも用いられる手法なんですよ。

では、ネガティブな感情はもっていないけれど、ストレスを感じている場合には、どうしたらいいのでしょうか。

>>『脳科学者が教える4つの思考習慣(2)』へ

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参考文献:

ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング