米国製ダークチョコレートから乳成分が検出された

2019/02/10/

バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。

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チョコレートをどのような基準で選んでいますか?

詳しいチョコレートの選び方については『チョコレート』をお読みいただくとして、私は、Bean to Bar かオーガニック認証のあるダークチョコレートを購入するようにしています。

Bean to Bar は国産のものも購入しますが、それ以外では、欧州製のものを購入することが多いように思います。米国製で唯一好きなものは、サンフランシスコの Ghirardelli (ジラデリ|日本語ではギラデリと記載されるようですが・・発音は「ジ」です。笑)です。

昔はハーシーズのキスチョコなども喜んで食べていましたが、今は、もう米国産のチョコレートはあまり口にしません。

米国製ダークチョコレートからミルク成分検出

ダークチョコレートは、定義上、乳製品やミルク成分を含んでいないチョコレートです。

しかしFDA(米国医薬品局)が、「ダークチョコレート」との記載のある94の商品を調査した結果、次の事実が判明したと報告しています。

  • ダークチョコレートなのに原材料表にミルクと記載がある・・・6商品
  • 原材料表にミルクと記載がないのに乳成分が検出された・・・51商品

また、「ダークチョコレート」と表示されているのにも関わらず、原材料の50%以上が乳製品だったチョコレートもあったそうです。

調査対象となったダークチョコレートの75%から、乳タンパク質が検出されていることから、米国製の全てのダークチョコレートの約60%に乳成分が含まれていると試算しています。

つまり、米国製ダークチョコレートには高い確率で乳成分が含まれていることになります。

これは、牛乳アレルギーがある人やヴィーガン(動物性食品を摂取しない)の人に対するひどい裏切りです。

乳製品が含まれていた理由

乳製品が含まれていないはずのダークチョコレートに乳成分が含まれていた理由として、FDAは、次のことがらを挙げています。

1. 誇大広告

ダークチョコレートを主にに表示してある商品の中には、裏の原材料表には、乳成分が含まれていることを記載してあるものもあります。

そうした場合は、「誇大広告」であり、商品裏の原材料表を読む習慣のある賢い消費者は騙されません。

今回のFDAの調査では、原材料表に記載があったのは6%(100商品中6商品)だけでした。

2. 食品表示法違反

「ダークチョコレート」と表に記載し、裏の原材料表にも乳成分に関する記載がないのにも関わらず、乳製品を使用しているチョコレートは、食品表示法違反です。

今回のFDAの調査対象となった商品の94%が、ここに該当しています。

米国製のダークチョコレートは信用できませんね。

3. 製造過程でのコンタミ

もう一つの可能性は、製造者に乳成分を使用する意図がないのにもかかわらず、製造過程のどこかで乳成分が混入してしまった場合です。

「食品表示法違反」となったダークチョコレートの多くが、同じ工場内で、ミルクチョコレートを製造していることによる、コンタミ(汚染/混入)が原因だったそうです。

意図的に消費者を騙そうとしたわけではなかったことは、多少の安心材料ですが、アレルギーのある人やヴィーガンの人にとって、米国製ダークチョコレートが安心できる商品になるわけではありません。やはり要注意な商品であることに変わりはありません。

また、製造過程でのコンタミは、食品安全の面から安心できるものではありません。今回は乳製品のコンタミですが、他の有害物質が混入する可能性もある製造環境だということではないでしょうか。

ダークチョコレートの購入時の注意点

乳製品アレルギーがある人とヴィーガンは、次の事柄に注意してダークチョコレートを選ぶようにしてくださいね。

1.表の表示を鵜呑みにしない

「ダークチョコレート」、「ヴィーガン」あるいは「乳製品不使用」と、いうパッケージの表の表示を鵜呑みにしないことです。

必ず、商品裏の原材料表を確認して乳製品が含まれていないことを目視しましょう。

2. 原材料の表示を鵜呑みにしない

製造工程で意図せず牛乳成分が混在してしまっているかもしれません。

この製品は乳製品を使った他の商品と同じ工場で製造されています」

などの文言が小さく印字されていることがあります。見逃さないように!不安な時は、製造元に問い合わせることも必要です。

3. ラクトース・フリーは、乳製品不使用とは違う

ラクトースは乳糖のことです。

牛乳の成分は、大きく乳糖、乳タンパク質、乳脂質に分けることができます。それぞれにアレルギーや不耐症をもっている人がいます。

牛乳アレルギーは、主に乳タンパク質に対して起こるものです。そのため、乳糖が含まれていなくても乳タンパク質が含まれていたら、アレルギー反応が起こります。

一方で、牛乳を飲むとお腹がゴロゴロしてしまう人は、乳糖に対する耐性がない人です。その場合には、ラクトースフリーの製品を選ぶことが不可欠です。

4. 購入する前にメーカーに問い合わせる

どうしても気になる商品であれば、メーカーに問い合わせてみることも必要です。

各社のホームページにお問い合わせフォームがあったり、商品に電話番号が記載されていたりしますので、確認することをためらわないでくださいね。

聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥

大抵、どこのメーカーのお問い合わせ窓口のご担当者さん達も、とても快くいろいろなことを教えてくださいますよ。

牛乳由来成分の名称

商品パッケージ裏の原材料表を見る際の参考として、乳製品の名称を記載しておきます。

ここに記載している名称は、全て主要な牛乳由来の成分です。(ただし、ここに記載してあるものが全てではありません。)

  • クリーム
  • 乳脂肪
  • カゼイン・ナトリウム(カゼイン・タンパク質のことです)
  • カゼイン・カルシウム(カゼイン・アルミニウム、カゼイン・マグネシウム、カゼイン・カリウム等もあります)
  • ホエー/乳清
  • カード
  • 分解カゼイン
  • ラクトアルブミン
  • 乳酸
  • ラクトフェリン
  • ラクトグロブリン
  • ラクトース
  • サワークリーム
  • レンネット

ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス

今回の米国製ダークチョコレートの乳製品問題は、米国に限ったことではないように思われます。日本のメーカーについても、ハイブランドの商品についても同様に注意が必要です。

そういう意味で、やはりBean to Bar のチョコレートが安心です。Bean to Bar については、『Bean to Bar のチョコレート』をご覧ください。

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参考文献:“A Survey of Milk in Dark Chocolate Products”, US Food & Drug Administration

ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング