Tokyo 2020 オリンピックボランティア活動報告(4回目の活動)

2021/08/04/

バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。

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オリンピックボランティア最後は初めての午後シフト

8月2日から飛び込みの決勝とアーティスティック・スイミングが始まりました。どちらも午後に行われるため、オリンピックボランティア活動の最終日となった今日、初めて、午後からのシフトに入りました。

ボランティアに来る度に、入口で手荷物検査とボディチェックをしてくださっている陸上自衛隊の方々と「お互いにがんばりましょう!」と、言い合うのが楽しくなっています(笑)

ボランティアのチェックインエリアに到着すると、遅いランチ休憩をしている午前シフトの皆さん達と重なる感じで、初めて、海上自衛隊の方々を生で見ました。

表彰式で国旗掲揚をしてくださっている方々です。生で見た白い制服がとてもカッコよくて思わず「かっこいい」と、つぶやいてしまいました。「ありがとうございます」とのお返事つきでした(笑)こうした海上自衛隊の方々とのやり取りも日常ではあり得ません。

VMCはガラガラに

競泳があった期間は、午前と午後の競技の間の休憩時間のVMCは、記者さん達で超満員でごった返していましたが、 競泳が終わり多くのメディアが陸上競技の方へ移動してしまったため、 今日はなんと、今までの10分の1以下くらいの人たちしかいらっしゃいませんでした。

そのため、お掃除もなく、午後15:00開始の飛び込みの決勝まで、初めてのんびりと過ごしました。

今まで競泳の様子が映し出されていたVMCの大きなテレビスクリーンでは、ブラジルとメキシコのサッカーの試合が流されていました。

試合開始前のライトパフォーマンス

今回は、3メートル板飛び込みの決勝のミックスゾーン担当になりました。

決勝が始まる少し前には、トリビューンにいました。するとやはり今回も大音量のロックミュージックと派手なライティングのパフォーマンスがあり、その後、選手入場と紹介がありました。

この頃までには、大会期間中の会場写真を撮っても良いことになっていましたので記念に撮影しました。

飛び込みの試合を初めてじっくり見る機会に

トリビューンからミックスゾーンに移動し、そこに設置されているテレビモニターを記者さんたちやボランティアの皆さんといっしょに眺めていました。上の写真の白い矢印の位置にいました。

ちなみに、この日もわたしは中国・ロシア・東欧諸国担当でした。

飛び込みの決勝をこんなにじっくり見たのは初めてです。決勝に残った12名の選手が6回の試技を順繰りに、ぐるぐるぐるぐると行います。

大きな飛び込み台の裏側には、シャワーとジャクジーサイズのプールがあり、試技を終えた選手達は必ずシャワーを浴びたり、そのプールに入ったりしていました。

そんな光景を初めて見たため、なぜ、水からあがってきて直ぐまた水を浴びるのか不思議だったのですが、周囲の皆さんが解説してくださいました。

あのシャワーは水ではなくお湯で、プールは温かいお風呂だったのです。選手は体が冷えないように、試技の後、体を温めていたのでした。

飛び込みでは、選手達はラウンドごとにミックスゾーンに来るわけではなく、全てが終了した後、表彰式後にいらっしゃるとのことでした。結局、表彰式を終えて選手がミックスゾーンに現れたのは、16:30を過ぎていました。

金メダルを獲った謝思埸 選手は涙もろかった

最初にいらしたのは、3メートル板飛び込みで金メダルを獲った中国の謝思埸(Xie, Siyi)選手でした。中国語なので何をおっしゃっていたのか残念ながらわからないのですが、涙で途中何度も声を詰まらせながら、胸を撫でおろしながら、ゆっくりと、とても小さな声で少しずつお話をされていました。

途中何度も涙を堪えるために沈黙しながら、ゆっくりとインタビューに答えていらっしゃったので、銀メダルを獲ったやはり中国の王宗源(Wang, Zongyuan)選手にミックスゾーンで追いつかれてしまいました。

王宗源 選手は柱の影に隠れて立ち、謝思埸 選手のインタビューの邪魔をしないように待っていました。しかし、6ラウンドの試技を終え表彰式の後ですから長い間立ち続けていることが途中から辛くなったのでしょう、そこへしゃがみこんでしました。

そこで、慌ててボランティアの待機用に用意されていた折り畳みイスを王宗源 選手に届けるため、しかし、謝思埸 選手のインタビューを邪魔しないように、メディアの視線に入らないよう、ほぼ ほふく前進のような体制で、椅子を脇に抱えて、謝思埸 選手の向こう側にいる 王宗源 選手に届けることにしました。

無事、座っていただくことができたのですが、すると今度は、王宗源 選手が後方にいたコーチに水を飲むしぐさをしました。きっと、水が欲しいのだなと思い、再び、ほふく前進でペットボトルが入った箱が置いてあるボランティア席まで戻り、折り返しほふく前進でペットボトルの入った箱を王宗源 選手に届け、水のボトルを手に取ってもらうことができました。(この後、選手はドーピング検査があるので、選手に直接水を手渡してはいけないのです。選手本人に箱から選ばせないといけないのです。)

客観的に見たら、まるでコントのような光景ですね(笑)

号泣している選手とメディアの間を ほふく前進でイスを運んだり、水をとりに戻ったりしているボランティア女性・・

その後、無事、王宗源 選手のインタビューも終わり、去り際に「Thank you」と笑顔をいただきました。

そして夕食にはサプライズが

いつもの写真のメインに加えて、なんとこの日は、サラダ、フルーツ、ケーキがありました!いったいどうしちゃったのでしょうか。外国人ボランティアの方々の不満の声が届いたということでしょうか。

改善されるのはとても良いことです。私も自分でピクルスやフルーツを用意しなくて良いならとても楽になります。ウエストポーチも軽くなります。

夕食後はヘルプデスク

写真はヘルプデスク前のコカ・コーラカフェ?です。左側が軽食などを有料で購入できるコカ・コーラのブースです。右端のテーブルには記者さん達が無料で利用できるコーヒーや水やバナナやサンドイッチが置いてあります。業者さん達が定期的に補充してくれるので、それをテーブルの上にボランティアが並べます。

19:30からはアーティスティックスイミングのペアのテクニカル・ルーティーンがありました。

夕食後は、この日、皆よりも早く帰る予定だったため、途中で抜けられないミックスゾーンやプレスカンファレンスではなく、ヘルプデスクを担当することとなりました。記者さん達のためにスタートリスト(競技順リスト)や競技で使用される音楽リストをコピーしたり、返却されたロッカーの除菌などしていました。

突然のギリシャ不参加の連絡

すると突然、ギリシャのペアが参加しないという連絡がありました。

そのためスタートリストを差し替えることとなり、競技開始間際に、慌てて、コピーを取りなおすという一瞬の緊迫した時間がありました。わたしたちにはギリシャが不参加になった理由は伝達されず、「もし記者から理由を訊ねられたらこのメールアドレスに連絡するように伝えて欲しい」と指示があっただけでした。スタッフの多くも事情を知らされていないようでした。

翌日のニュースでコロナ陽性だったために棄権したことを知りました。

一瞬、じゃぁ、同じプールでフリーの予選を演技した他国の選手も濃厚接触者になってしまうのかしらと心配になりましたが、考えてみたら、プールの水には殺菌のために次亜塩素酸が混ぜてありますね。次亜塩素酸はコロナウイルスにも効くため、アルコールが品切れになった時に代用品として出回っていたくらいですから、それが入ったプールで泳いだら全身除菌になることはあっても、感染はないことに気がつきました。

ロシアとカザフスタンの演技を観ることができました

競技が始まると、もう誰もヘルプデスクに来なくなり、VMCには記者が誰もいなくなってしまいました。

そのためヘルプデスク担当のボランティアは見回りを兼ねて順番にトリビューンに行っても良いということになりました。ちょうどロシアとカザフスタンの演技をトリビューンで観ることができ、写真を撮ってみましたが、スマホの写真ではズームが足りないですね(笑)

当初、競技の写真は撮ってはいけないルールでしたが、この頃までには、撮った写真は大会終了後にSNSに掲載することを条件に、撮影しても良いルールに変更されていました。

ロシアのペアの1mmも狂わない動きに感動するとともに、カザフスタンのペアが沖縄民謡を選曲していて、オリンピックが日本で開催されることを意識して演技構成してくださっていたことが嬉しかったです。

今までテレビで、大写しにされた映像しか観たことがありませんでしたが、トリビューンでプール全体を見渡せる位置で選手の演技を観ることができ、詳細は観えないものの、空気感はテレビ画面よりもずっとよく感じることができました。テレビよりもこの臨場感が良いなぁ~と感じました。

帰宅途中に振り替えると

帰りがけに観客入口だったところから、ふと、振り返えると東京アクアティックスセンターがライトアップされていました。

屋根のヘリが様々な色に変化していました。

ナイトモードに切り替えることを忘れて写真を撮ってしまったので、画素が粗くてよくみえないのが残念です。

今回で私がもともと登録していたオリンピックボランティア活動は終わりとなりました。

パラリンピックの方へもお手伝いにと言われているため、行ける日があったらお手伝いに行くつもりですが、アクレディテーション(入館認証)の問題を解決する必要があるようなので、まだ確定ではないようです。

今回、初めて、大きなスポーツの大会ボランティアとして参加させていただき、とても良い勉強になりました。東京アクアティクスセンターのプレスチーム(メディアチーム)のプロのスタッフの皆さまが、本当に的確に忍耐強く指導と指示出しをしてくださったお陰で、不安になることも特になく、毎回、新しい出来事を楽しむことができました。感謝しかありません。

普段は立ち入ることのできないミックスゾーンやトリビューン、VMCなどで、メディアの方々の仕事ぶりを間近でみることができたことや、選手達と多少なりとも言葉を交わすことができたのも、わくわく感のひとつでした。

役割は異なるものの、陸上自衛隊や海上自衛隊の方々や様々な県警の警察官の皆さま、清掃業者の皆さま、食糧を配送してくださっている各メーカーの皆さま、施設を修理してくださっている建設会社?建材会社?の皆さま、バスのドライバーさん達など、様々な業種の皆さまと、毎回、「お疲れ様」と、同じ大会に関わっている同志のような気持ちでお互いに声をかけあったのは楽しい経験でした。特に、自衛隊の隊員さんや警察官の方に気軽に声をかけ、声をかけてもらえるなんて、人生で何度もあることではないように思います。

そして、ボランティア期間中に仲良くしてくださったボランティア仲間の皆さま、ありがとうございました。とても楽しかったです。

閉会式でボランティアが表彰された

様々な理由で辞退したボランティアが多かったと聞いていましたので、7万5,000人以上がボランティアとして残っていたことに驚きました。

Tokyo 2020 組織委員会事務総長からメール

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