バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
心と体をつなぐホリスティックな食事法について、
ニュースレター登録者限定のキャンペーン情報等も配信しています。
ご登録は、こちらから
もれなく統合食養学(ホリスティック栄養学)冊子が無料ダウンロードできます
目次
ライフスタイルでの注意点
甲状腺機能低下症について4回に渡ってお伝えしています。今回は、その4回目、最終回です。症状の改善と予防に効果のあるライフスタイルについて紹介します。
ストレスマネジメント
高ストレスが続くと、体は、他のホルモンの生成を控えて、ストレスに対抗するために必要なコルチゾールを優先的に造るようになってしまいます。そのため、高ストレスを抱えている甲状腺機能低下症の人は、そうでない人に比べて、更に、甲状腺ホルモンの生成が少なくなってしまうのです。
せめてストレスからの悪影響を避けるためにも、適切なストレスマネジメントが大切です。
8時間から10時間の睡眠
甲状腺機能低下症の人は、慢性疲労を感じていますので、十分な睡眠による疲労解消が大切となります。
また、寝ている間には、副交感神経が働き、抗酸化ホルモンのメラトニンが分泌され、体内のホルモンバランスが保たれます。不眠状態や昼夜が逆転したような生活が続くと、十分なメラトニンが分泌されず、ホルモンのバランスが崩れていきます。
そして、不眠はストレス反応を引き起こします。ストレス反応は、コルチゾールの分泌を促しますから、甲状腺ホルモンの生成にとっては悪影響を持ちます。
日光浴
ビタミンDは、免疫システムを向上させ、大腸がんや卵巣老化、骨粗鬆症やうつ病の予防と治療に用いられるビタミンですが、エネルギーの代謝サイクルにも深く関わりを持っています。
代謝サイクルの過程で、甲状腺ホルモンは、体の細胞にエネルギーと酸素を供給する役割を担っていますが、ビタミンDが不足すると上手く機能しません。
ビタミンD欠乏と自己免疫疾患による甲状腺機能低下症(橋本病など)の発症率には高い相関があり、ビタミンD欠乏症との因果関係も示唆されています。
ビタミンDは私達の体内で合成することができますので、初夏から夏いっぱい、週3日、1回15分間だけ真昼の太陽の下を散歩するだけで、1年間に必要とするビタミンDを体内で造ることができます。もちろん、魚や卵などの食品からもビタミンDを得ることはできますが、人間のビタミンDは人間が造ったものの方が良いですよね。(キノコのビタミンDは、そもそも型が違います)
詳しいビタミンDの機能については『ほぼ全ての細胞が必要とするビタミンDはほぼ全ての機能と関係している』をご確認ください。
水銀合金(アマルガム)を使った歯の詰め物を取り除く
アマルガムは、虫歯治療で詰める金属製の詰め物です。アマルガムは健康保険の適用材料として国に認定されていたために、主に1970年代に虫歯治療をした人に使用されています。しかし、その後、アマルガムの約50%を構成する水銀が、長い年月のうちに口の中で劣化し、体内に吸収され、様々な臓器に蓄積されることが判明し、さまざまな症状を引き起こすことが判っています。
アマルガムを除去した患者さんで、甲状腺異常を持っていた方の症状が、70%改善したという報告があります。
心あたりのある方は、歯科医さんに相談してみてくださいね。
- 『金属の溶解による全身への影響』、中垣歯科医院
- 『アマルガムの害』、中垣歯科医院
フッ素、ブロマイド(臭化物)を含む生活用品を排除する
これらの化学物質は、ゴイトロゲン(甲状腺腫誘発物質)として作用することが報告されている物質です。ゴイトロゲンについては、『甲状腺機能低下症|(2)統合食養学的アプローチによる基本の食事と考え方』をご参照ください。
1. フッ素
フッ素は皮膚を通して体内に吸収される(経皮毒)ことが判っています。フッ素は歯磨き粉や虫歯予防の口腔洗浄液に使用されている物質で、その効果を高めるために、使用後は、口をすすがないように等、指導されると思います。
でも、デンタルケアとしてフッ素入り製品を使用している子供の甲状腺ホルモン値と血清フッ素濃度には有意な相関があることが報告されていて、潜在的な甲状腺機能障害の危険性が示唆されています。
日頃からフッ素入りの製品をできるだけ生活の中から排除することが安全と言えます。そして、もし、どうしても虫歯予防や口臭・歯周病予防のためにフッ素入り製品を使用する場合には、使用後、必ずしっかりと口をすすぐようにしてくださいね。
虫歯や歯周病は、フッ素を使用しなくても予防できますよ。
また、甲状腺機能への悪影響だけでなく、フッ素の体内蓄積によって、子供のIQの低下が観察され、脳内機能にとって有害なる次の現象が起こることがハーバード大学の研究者によって報告されています。
- ニコチン性アセチルコリン受容体の減少
- 脳の海馬へのダメージ
- アミロイドβタンパク質(アルツハイマー病の原因物質)の合成
- 脂肪含有量の減少
- プルキニエ細胞へのダメージ
- ヨウ素欠乏によって引き起こされる損傷の悪化
- 抗酸化保護機能の不全
- アルミニウム(神経毒)の吸収促進
- 松果体におけるフッ素の蓄積
歯のために脳を犠牲にするのは、違う気がします。
フッ素のデトックス法
赤ブドウやブルーベリー等に多く含まれているレスベラトールと呼ばれる抗酸化物質やスピルリーナを食べることによって、ネズミの体内に吸収されたフッ素を排毒し、甲状腺機能不全を改善できたとする報告があります。
人間を対象とした研究(臨床研究)による結果ではありませんが、どうしてもフッ素入り製品を使用したい人は、念のため意識して、紫色のベリー類やスピルリーナを食べておくといいかもしれませんね。
ただし、レスベラトールをサプリメントで摂取すると、銅の吸収が阻害され、老化の原因ともなりますので、食品から摂るようにしてくださいね。(参考:『生命維持にとって不可欠な銅は多くても少なくても問題』『甲状腺機能低下症の予防と改善(3)- 食事(つづき)』)
※ なお、海塩や岩塩などミネラルの多い自然塩を多く摂取することでフッ素がデトックスできるとする情報も多くネット上で観られますが、その効果を裏付ける臨床研究報告はみあたりません。
2. ブロマイド(臭化物)
海水に多く溶け込んでいる天然の物質で、そのため魚介類に多く含まれています。陸の植物(野菜、果物)にも広く含有されている物質です。しかし、ブロマイドには、多くの種類(臭化マグネシウム、臭化カリウム、臭化ナトリム、・・・)があり、食品添加物やスーパーのパンや農薬、炭酸飲料などに使用されているものも多いのです。
自然食品から摂取する分には、それほど心配する必要はありませんが、食品添加物として、あるいは残留農薬として取り込まれた余分なブロマイドは、甲状腺に蓄積する性質があり、蓄積度が増すとヨウ素の取り込みが阻害され、血清中のT4とT3の濃度が低下することが報告されています。なお、この研究では、THS濃度への影響は観察されなかったとのこと。(T4、T3、THSについては、『甲状腺機能低下症の予防と改善 (1) – こんな症状ありませんか?』を参照してくださいね。)
できるだけ添加物の多い加工食品やサプリメントではなく、自分で調理することや、残留農薬の心配のないオーガニックや自然栽培のお野菜を購入するなどが大切です。
<<『甲状腺機能低下症の予防と改善(3)- 食事(つづき)』へ戻る
ソフィアウッズ・インスティテュートができること
最近、甲状腺機能に問題を抱えている人が増えてきている印象をもっています。
講座の生徒さんの中には必ず一人以上が甲状腺機能低下症の方がいらっしゃいますし、現在までにプライベート・ヘルスコーチング・プログラムにお申込みくださったクライアントさんの8人にひとりは甲状腺に何等かの問題をもっていらっしゃいます。
クライアントさんの多くはヘルスコーチングプログラムを通して、体調の改善だけでなく、実際の数値の改善もされています。
甲状腺機能低下の食事は非常に複雑です。
もしおひとりで取り組むことに不安や難しさを感じていらっしゃるなら、ヘルスコーチと、一度、話をしてみませんか?
公認ホリスティック・ヘルスコーチは、食事だけでなく、あなたを取り巻く様々なこと(環境、仕事、家族、人間関係など)を考慮して、プログラムに反映させ、あなたが、なりたいあなたになれるようコーチングを提供します。
プライベート・ヘルスコーチング・プログラムについて
お気軽にご相談ください。
初回相談を無料でお受けしています。
参考文献:
- “A comparative study of fluoride ingestion levels, serum thyroid hormone & TSH level derangements, dental fluorosis status among school children from endemic and non-endemic fluorosis areas”, Singh N, Verma KG, Verma P, Sidhu GK, Sachdeva S, Springerplus, 2014 Jan, 3;3:7. doi: 10.1186/2193-1801-3-7. eCollection 2014
- “Neurobehavioural effects of developmental toxicity”, Dr Philippe Grandjean MD a b Corresponding AuthorEmail Address, Philip J Landrigan MD, The Lancet Neurology, Volume 13, Issue 3, Pages 330 – 338, March 2014, doi:10.1016/S1474-4422(13)70278-3Cite or Link Using DOI
- “Impact of fluoride on neurological development in children“, Harvard T.H. Chan School of Public Health
- “Harvard Study Confirms Fluoride Reduces Children’s IQ”, 01/28/2013
- “Ameliorative Effect of Resveratrol Against Fluoride-Induced Alteration of Thyroid Function in Male Wistar Rats”, Sarkar C, Pal S, Biol Trace Elem Res. 2014 Aug 28
- “Investigation on the role of Spirulina platensis in ameliorating behavioural changes, thyroid dysfunction and oxidative stress in offspring of pregnant rats exposed to fluoride”, Banji D, Banji OJ, Pratusha NG, Annamalai AR, Food Chem. 2013 Sep 1;140(1-2):321-31. doi: 10.1016/j.foodchem.2013.02.076. Epub 2013 Feb 28
- “Potassium bromide and the thyroid gland of the rat: morphology and immunohistochemistry, RIA and INAA analysis“, Velický J1, Titlbach M, Dusková J, Vobecký M, Strbák V, Raska I,Ann Anat. 1997 Oct;179(5):421-31.
ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング