バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
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目次
どんな性格の人が健康で幸せになれるのか
どんな性格の人が健康で幸せな人生を送りやすいのか、そんなことを調査した研究者がいます。
ペンシルベニア大学でポジティブ心理学という新しい心理学分野を立ち上げたマーチン・セグリマン博士です。
ポジティブ心理学は、統合食養学の心の栄養素のベースとなっている研究分野です。
セリグマン博士は2004年に出版された『Character Strengths and Virtues: A Handbook and Classification(善良さと心の強さに最も関係の深い性格要素)』というご著書の中で、その性格要素について説明されています。
善良で心の免疫力が高い24の性格要素
上の図では、24の性格要素のうちより強力な性格要素をハート型にしています。ハートの数が多く、色が濃いほど、より強力です。
セリグマン博士たちは、様々な性格要素のうち、心の免疫力と善良さに最も関係の強い性格要素には24あることを発見しました。
この24の性格要素を伸ばし、活かす努力をすることで、更に、自己肯定感(セルフエスティーム)を高めることができると説いています。
自己肯定感(自尊感情)は、心の免疫力です。
ウェルビーイング(健康で幸せ)な人生の5つの要素
更に、セリグマン博士は、ウェルビーイング(健康と幸せ)な人生にとって、不可欠な5つの要素についても発表しています。
- Positive Emotion|ポジティブな感情/主観的なウェルビーイング/幸福感
- Engagement|エンゲージメント、取り組み、関与、参加など(趣味や組織やコミュニティなど)
- Positive Relationships|良好な人間関係/支えとなる人間関係
- Meaning|意味、存在意義、重要性、目的をもつこと
- Accomplishment|自分のために達成すること
5つの要素は相互に高く相関している
上記した5つの要素には次のような傾向が発見されています。
- ひとつでも高い人は、他の4つも高くなる傾向がある
- ひとつでも欠けていたり低い人は、他の要素も低い傾向がある
例えば、主観的なウェルビーイング(幸福感)をもっている人は、何か打ち込めるものをもっていて、人間関係も良好で、人生に満足し、達成感を抱いている傾向が高く、一方で、主観的なウェルビーイング(幸福感)が低い人は、ネガティブな感情を抱きがちで、人間関係に困難を感じていて、人生の意義を感じにくく、達成感も薄い傾向が高いという傾向があったことを意味します。
5つの人生要素と24の性格要素は相関している
また、セグリマン博士は、心の免疫力を示す24の性格要素とウェルビーイングな人生の5つの要素が、相互に高い相関関係を示していることを発見しました。
ウェルビーイング(健康で幸せ)な人生の5要素と、特に高い相関を示した性格要素は次の3つでした。
- 「希望」
- 「感謝の心」
- 「愛情」
つまり、希望を持っている人、感謝の心を持っている人、あるいは愛情深い人ほど、健康で幸せな人生を送る傾向が強いということになります。
ウェルビーイングな人生を単独で獲得できる性格要素
更に、これらの24の要素同士の相互の影響を排除して、単独で健康で幸せな人生の5要素と最も高い関係を示す性格要素を調べたところ、次の2つが最も有力だったと報告されています。
- 「感謝の心」
- 「学習好き・勤勉さ」
つまり、24の性格要素のうち、例えば他の23の性格要素をもっていなかったとしても、「感謝の心」さえもっていれば、十分に満足した幸せな人生を歩む可能性が高いと、いうことです。「学習好き・勤勉さ」についても同様です。
ただ「学習好き」や「勤勉さ」はなかなか努力では変えられない性格要素の様に感じます。でも、「感謝の心」は育てていくことができます。それについても、その後のポジティブ心理学の研究によって証明されています。
感謝することの重要さは脳科学でも証明されている
極端に言えば、
「感謝の心」さえあれば幸せで健康になれる
可能性を高めることができるということです。
このことは、ポジティブ心理学による脳の研究によっても数年前に証明されています。
「感謝する心」が次の変化を起こすことが確認されているのです。
- 幸福感を増幅すること
- 脳内のシナプスを活性化する(学習能力を高める)こと
「感謝の心」をもつことで学習能力が高まるのであれば、そのうちに「学習好き」にもなるかもしれません。
一石二鳥です。
怒りっぽい人は糖尿病に罹りやすい
一方で、こんな研究報告もあります。
怒りっぽい人や怒りが行動に出やすい人は、糖尿病にかかる確率が、そうでない人と比較し高いという研究報告です。
合計5,598人(白人、黒人、ラテン系、中国人の混成: うち女性は53.2%)を11年半に渡って追跡調査しています。
- 怒りっぽい性格の人は、そうでない人と比較し1.5倍も糖尿病の発症率が高い
- 腹囲を考慮にいれても1.3倍になった
一方で、心配性の人と糖尿病との関係はなかったそうです。
糖尿病の人が怒りっぽいというのは、血糖値の関係で分りやすいのですが、その逆、怒りっぽいと糖尿病になりやすいというのは面白いです。
性格の違いが病気へのかかりやすさに影響するというのは、まさしく、私達の心と体がつながった存在だということを示しています。
ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス
感謝する心は、幸せと健康をよびます。
そして、感謝する心は、誰でも育てることができることです。
幸せで健康な人生を手に入れるための最強要素「感謝する心」を育ててみませんか?
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参考文献:
- “Character Strengths and Virtues: A Handbook and Classification“, Martin E. P. Seligman, 2/4/2004
- “Which Character Strengths Are Most Predictive of Well-Being?”, Scott Barry Kaufman, August 2, 2015
- “The Original Theory: Authentic Happiness“, Martin Seligman Ph.D., April 2011
- “Trait anger but not anxiety predicts incident type 2 diabetes: The Multi-Ethnic Study of Atherosclerosis (MESA)”, Abraham S, Shah NG, Roux AD, Hill-Briggs F, Seeman T, Szklo M, Schreiner PJ, Golden SH, Psychoneuroendocrinology. 2015 Jun 20;60:105-113. doi: 10.1016/j.psyneuen.2015.06.007.
ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング